un-balanced

平井堅 un-balanced歌詞
1.二人の迷路

作詞:平井堅
作曲:平井堅・山下俊

“もう会えないね” 重なり合う声
あぁ こんな時も 僕らは似てる

こんなに楽しげに話す2人は
どこから見ても明日がある恋人
去年の今頃は夏の終わりを憂いもせず
長袖に着替えた

腕時計外して別れを忘れても
確実に陽は暮れてゆく

迷うことなく ただ抱き合えた あの頃のように
あぁ長い影 寄り添い映る
変えられないものを運命と呼ぶしかないなら
君の優しい凶器で僕を切り捨ててくれ

火照ったアスファルト少しずつ冷えていった
もう2人に夏は来ない

腕時計外したぎこちない左手
その理由も君は尋かない

迷うことなくただ抱き合えた僕らはいない
もう長い影 夜に溶けた
2人の迷路から抜け出して 空を見上げたいけど
何かを待つ その横顔を切り捨てられない

最後の言葉
I Can't See You Anymore
行き先が見え始めたから
もう 引き返すことなどしない
2人の迷路から抜け出して 見上げてみた空は
弱くなるばかりの僕らに それぞれをくれた


2.Negative

作詞:平井堅
作曲:平井堅・ジョーリノイエ

どれだけ好きだと言えば君は満たされるのだろう
あの頃は恋している自分を愛してた
季節を引きずり回し君を抱きしめる度に
黙ったままの素肌に深い傷を付けた

君の心の行方が気になりだして
僕からかける電話の数を減らした
思い通りに動かぬ恋だったけど
動かない思い出だけ食べて生きる

「本当の私を見て」と叫んだ
細い腕が初めて悲しく見えた

どうしても消せない君を憎んだこともあった
それでも思い出す度昔の僕になる
つまらない毎日だなって今を嘆くときでも
気付けば濡れた睫毛に心が傾くよ

あれから月日は経ち僕は変わった
とは言っても昔より臆病なだけ
適度な優しさとか夜の数とか
器用になることだけで男をはかる

腑抜けな鏡に願(おも)いがよぎる
“強く、そして優しい男になりたい”

どれだけ好きだと言えば君は満たされるのだろう
あの頃は恋している自分を愛してた
元気にしていることは それとなく聞いているよ
目覚まし時計一つで僕は起きれるから
1日女々しく浸り思い出噛みしめたら
情けない男もここで 扉を開けてみよう


3.Precious Junk

作詞:平井堅
作曲:平井堅

流れてる街で立ち止まる 笑顔が見つからない
傷つかぬように うつむいて 足早に歩き出す

ぶつかった肩から いらだちを吐いた
だけど 振り返ればそこに うなだれた僕がいる

いつもこのままじゃ夢さえも逃げて行く
凍えた想い 溶かしたい
いつかこの僕を飛び超えられたなら
行き交う靴音に流されず 歩いて行く事が出来るだろう

たくさんの言葉 溢れすぎて 本当が見つからない
心映す鏡 曇ったまま 磨くこと忘れてた

風に揺れる木々が街を奏でる
今はつぶやく唇に 唄うこと 教えたい

いつも愛されることばかり願ってた
愛することを恐れてた
たとえ今日の日が過去の繰り返しでも
翼に変わる筈のガラクタを探し続けることをやめたくない

いつもこのままじゃダメなことわかってた
「このまま」を今 終わらせよう
いつかこの僕を飛び超えられたなら
行き交う靴音に流されず 歩いて行けるだろう

いつも愛されることばかり願ってた
愛することを恐れてた
いつか大切な人を包み込んだら
翼に変わる筈のガラクタは 僕の胸の中で翔くよ


4.笑顔

作詞:平井堅
作曲:平井堅

2人の沈黙に耐えられずに
僕はひたすら話を続けた
笑うだけの君を いつからか歯がゆく思えた

わがままを言うのは僕の方で
君は優しく冷静な大人
僕じゃなくても良い そうなんだろう?
心で叫んでた

週末 予定を作りわざと会えなくしても
淋しそうに少し微笑む ますます自分が嫌になったよ

「息が詰まる」
そう言って逃げる僕に
君は今 初めて口を開く
「あなたが話すこと聞くのが好きだった」

君への妬みから解き放たれ
元の自分を取り戻したけど
冷え切った心を暖める場所を失ってた

渋滞 抜け道さえもわからず地図にらむ僕に
プライドを傷つけぬ様に教えた笑顔が大きくなる

最後まで優しい君が痛い
後悔も離れない苦しみも
1人になる僕が背負う罰なんだ

いつだって綺麗に片付けられた部屋は
日を増すごとに 汚れて冷たくなる

「変わらないものなど 何もないよ」
涙ぐむ君を突き放した言葉が跳ね返り
僕に突き刺さる


5.片方ずつのイヤフォン

作詞:平井堅
作曲:平井堅・山下俊

悩んでること馬鹿らしくなる
澄んだ青空に吸い込まれそうさ
遅い朝に乗る下りの電車
ボックスの席で話をしよう

選び抜いたカセットには
J.B, Stevie Wonder, Southern All Stars
ドライブのデートのように
大声で歌えなくて物足りないけど

2人だけに聴こえる片方ずつのEarphone
すごく近くに居ること実感してうれしい

かすかに伝わる波音のリズム
周りの景色にビル達も消えた
遠足の日の前の夜の様に
始まる直前が一番楽しい

次の曲好きなんだ
Try Me, Where Abouts, Just A Little Bit
君も好きになりますように
さり気なくちょっとだけボリューム上げた

2人をつないでいる片方ずつのEarphone
片耳指で塞いで もっともっと近くへ

2人だけに聴こえる片方ずつのEarphone
すごく近くに居ること実感した
2人をつないでいる片方ずつのEarphone
片耳指で塞いで もっともっと近くへ


6.EASY

作詞:平井堅
作曲:平井堅・山下俊

指を鳴らし リズムとって がむしゃら歌ってみても
突き抜けない なんか決まらない 首をかしげ Hey Hey Hey

あきれるほど 情けないほど 自分が普通に見えて
派手なシャツ着て 変わった気になってる

Complexに笑われて
恐いものがありすぎる この世の中は

平凡が一番と女友達は言うけど
白馬に乗った王子様を 心の奥で待ってる

渋谷の街 人が多くて 本当に嫌になっちゃうね
そう言いながら 歩く僕も 1つの原因 No No No

上手に夜 遊んでても どこか落ちつかないのは
洗濯物 外に出したまま

遠回しに本音言う 隣は何をする人ぞ
無駄なものが多すぎる この世の中は

たまには僕だって どっしり構えていたいけど
人当たり良くて 腰が低い方が ラクかなって気もする

平凡が一番と女友達は言うけど
左団扇の玉の輿夢見て 鏡に笑いかけてる

思い切って踏み出した大切な一歩は
1cmも進んでなくて肩を落とすけれど
後ろを振り向かずに もう一回だけ歌ってみよう


7.破りたい

作詞:平井堅
作曲:平井堅・山下俊

もう 聞こえない 騒いでる周りの声
A-ha いつもなら先陣切って盛り上げるのに

そう1ヶ月前はこんなにも辛くなかった
Darling 君のせいさ 弾みだした横顔

「そんなに好きなら伝えなよ」
ぼくも他人ならそう言うだろう

破りたい 心ごと 拳を固めても
会うたび綺麗な あなたがブレーキになる

ふと視線落とし 唇が色を変える
今まぶたの奥 誰の顔映しているの

もっと話さなきゃ したこと全部話さなきゃ
でも いつものキャラクターが出せない

いくつ苦しい夜越えれば こんな気持ちに答えが出せる?

破れない どうしても その言葉を言えば
目の前の笑顔を失うような気がして

破りたい 心ごと 拳を固めても
会うたび綺麗な あなたがブレーキになる

破れない どうしても その言葉を言えば
目の前の笑顔を失うような気がして


8.青空

作詞:平井堅
作曲:平井堅・山下俊・ジョーリノイエ

「さよなら」の瞳には
曇り一つも映らない
たのんだミルクティーに
口もつけないまま

いつか晴れるはずの
天気雨にふられ
今 僕の頬を濡らした

声が出ない 足も動かない
ただ周りが 薄れてく
小さくなる強い背中の君を
いっそ憎めるなら楽なのに

涙さえ見せなかった
君は冷たくて優しい
僕はその反対と
君によく言われた

なぜ追いかけなかった?
なぜつかまえなかった?
なぜ大事にしなかった?

君のために 何をしたんだろう
かなわないよ 愛してる
今になって 言いたかった言葉が募る
行き場のないもどかしさ

声が出ない 足も動かない
ただ周りが 薄れてく
注がれたまま冷えるばかりのミルクティーに
弱い僕が映ってる

君のために 何をしたんだろう
変わらないよ 愛してる
窓の外は泣きたいほどに
遠く広く迷いのない 青空


9.花びら

作詞:平井堅
作曲:平井堅・山下俊

君を見る度 Hah 僕の中の花びらが1枚1枚こぼれて落ちる
切なく狂おしい気持ちに光が射すのは銀幕の中の虚像だけなの

僕じゃない人に心を預ける君を
気付けば愛して 気付けば傷つく

雨を恨む朝も 遊びを抱く夜も 頭の中から君だけ消えない

流れに逆らって ただ がむしゃらに泳いでも
同じ場所のまま もがいてるだけ

僕の心を求めた人の涙が 皮肉にも今 身に沁みているよ

雨を恨む朝も 遊びを抱く夜も 頭の中から君が消えない
勝ち目のないことは 今もわかっている
冷たい声求めて 受話器を手にした

雨を恨む朝も 昼も夜もいつも 頭の中から君が消えない
電車を待つホーム 独りに戻る部屋 頭の隙間に君が割り込む

これを最後にしよう これでもう忘れよう
冷たい声を聞けば 諦めつくはず
言い訳片手に 受話器を手にした


10.White~僕に会いたい~

作詞:平井堅
作曲:平井堅・山下俊

手帳にスケジュール刻む子供
テレビで聞き覚えたシュールな言葉

手のひら合わせ笑う 遠いあの頃に
戻ることはもう出来ないよ街が早くて

時間を止め 君に会いたい 君に会いたい
今はもう形の違う空の下
顔を上げれば 雲に化けて 笑う君がいる

木漏れ日 眺めてる 老いた瞳
優しく汚れのない心 映す

幾つも色を重ね身を汚した後
生まれたばかりの純白を取り戻すのだろう

時間を止め 君に会いたい 君に会いたい
まっすぐ歩けない 四角い街でも
耳を澄ませば 風に化けて 笑う君がいる

時間を越え 君に会いたい 君に会いたい
今はもう形の違う 空の下
顔を上げれば 雲に化けて 笑う君がいる


11.STAR

作詞:平井堅
作曲:平井堅・山下俊

この広い地球(ほし)の中 あなたに出会えた
肩を抱き笑い合う日々を胸に刻んで扉を開けよう

照れながら打ち明けた遠い夢を
笑わずに受けとめたぬくもり

これからの戸惑いや不安はあるけど
今日だけは懐しい記憶だけを話して笑っていよう

ありがとう一言を言えずに
冗談でごまかしたはがゆさ

見慣れた景色が次々 さよならと囁く

この広い地球(ほし)の中 あなたに出会えた
生きて行く岐路に立ち 握りしめた手と手を 今離そう

共に歌い 共に悩んだ この季節を忘れはしない