全曲集'94

渡哲也 全曲集'94歌詞
1.友よ

作詞:水木かおる
作曲:三木たかし

時の流れの 向うがわ
しみじみ逢いたいひとがいる
口に出したら 嘘になる
たいせつなひと
今 風の中
熱い思いが 思いが奔る

つよく叱って くれた男
いのちのぬくもりくれた女
ゆくえなくした 街角で
やさしかったよ
あの ふれあいが
今もこころを こころを泣かす

遠い出逢いの おもいでを
しづかに暖め 酒をくむ
目と目あわせて
うなづいて それだけでいい
今 ほのぼのと
熱いこころが こころがかよう


2.冬の駅


3.風簫簫と

作詞:水木かおる
作曲:杉本真人

風蕭蕭と 吹きわたり
砂塵をまいて 夢が舞う
男ごころを かりたてる
熱い思いを 誰れに語ろう

晨に開く 花あれば
夕べに枯れる 花もある
風に嬲られ 散り急ぐ
花の涙は 誰れも知らない

風蕭蕭と 吹く時も
落葉に 罪はないものを
若い命を 道づれの
夢の償い いかにせんかな

弧愁の岸に 陽は落ちて
男は風か 逝く水か
肩でさらばを 告げながら
行くは何処ぞ 二度と還らず
行くは何処ぞ 二度と還らず


4.北の駅舎(えき)


5.ありんこ

作詞:門谷憲二
作曲:山崎稔

咲くなら咲け 散るなら散れ
自分できめろ
たったひとつの生命じゃないか
わかっていてできないのが人間ならば
ありんこになって生きてもいいさ
ころげころげながら踏まれ踏まれながら
もっともっと汚れちまえよ
はぐれたありんこが雨に打たれ
重い夢のかけらをひきずる
バカだね苦しい旅は捨てて
笑っていれば楽しいものを

降るなら降れ 吹くなら吹け
手かげんするな
どうせまた来る 嵐じゃないか
やるだけやれ 死ぬまでやれ 甘ったれるな
涙なんか ひとりで流せ
街におぼれながら人を憎みながら
もっともっと壊れちまえよ
ひたすらありんこみたいに歩け
その心を誰かが待っている
また来る明日のために愛は
とまっておけよその胸の中

迷い迷いながら 叫び叫びながら
もっともっと汚れちまえよ
ひたすらありんこみたいに歩け
この思いが誰かにつたわる
もう一度かけがえのない愛に
たどりついたら錨をおろせ


6.流氷の街

作詞:小椋佳
作曲:小椋佳

流氷の街の 片隅で
心にしみ込む 優しさは
涙おく 露草か
ひそやかな ひとよ

すまじきは恋の 戯れか
心のなごみの 華やぎも
ひとむれの つわぶきか
隠れ咲く 花よ

白くて細い 首すじの
ほつれ毛あたり 忍び寄る

別れの影を ふり払い
笑顔ばかりを 見せていた

流氷の街を 背にすれば
心にさし込む 悲しさは
ひたむきな 追い風か
散り花の 夢よ


7.ラストシーンは見たくない

渡哲也・松坂慶子
作詞:水木かおる・杉本真人
作曲:杉本真人

(男)泣くのはよせよ
(男)責めるのはよせよ
(男)ほほえんで 見せてくれ
(男)いつものように
(女)グラスに浮かぶ
(女)ふたりの姿
(女)とじ込めて しまいたい
(女)いついつまでも

(男)あゝ運命まかせ
(女)あゝ愛をつなぐ
(男女)おろかな二人になりました ラスト
(男女)ラストシーンは見たくない
(女)明日を知るのが怖くて
(男女)ラストシーンは見たくない
(男)言葉さえ
(女)時間さえ
(男女)止まればいいものを

(女)あなたも酔って
(女)わたしも酔うわ
(女)夢うつつ ゆれながら
(女)いつものように
(男)夜更けの霧に
(男)涙をかくし
(男)かりそめの楽しさに
(男)心そらして

(男)あゝ運命まかせ
(女)あゝ愛をつなぐ
(男女)おろかな二人になりました ラスト
(男女)ラストシーンは見たくない
(女)明日を知るのが怖くて
(男女)ラストシーンは見たくない
(男)言葉さえ
(女)時間さえ
(男女)止まればいいものを


8.日暮れ坂

作詞:水木かおる
作曲:遠藤実

何んのために やすらぎに背をむけて
何んのために ひとり行く日暮れ坂
ほこりによごれた上着を肩に
出逢いと別れ 今日もかさねる
ふりむいたら なにもかも くずれ去る
ふりむかずに ひとり行く日暮れ坂

夢は遠く傷ついて たおれても
夢の重さ なげくまい 日暮れ坂
ネオンの灯りは はなやかだけど
吹きすぎてゆく 風は冷たい
風の中でひらく花 枯れる花
風に吹かれ ひとり行く 日暮れ坂

かがやき忘れた 都会の星よ
ささくれだった 人の心よ
遠い道の はてで呼ぶものはなに
遠い道を ひとり行く 日暮れ坂


9.夜霧よ今夜も有難う


10.みちづれ

作詞:水木かおる
作曲:遠藤実

水にただよう 浮草に
おなじさだめと 指をさす
言葉少なに 目をうるませて
俺をみつめて うなづくおまえ
きめた きめた おまえとみちづれに

花の咲かない 浮草に
いつか 実のなる ときをまつ
寒い夜更けは お酒を買って
たまのおごりと はしゃぐ姿に
きめた きめた おまえとみちづれに

根なし明日なし 浮草に
月のしずくの やどるころ
夢の中でも この手をもとめ
さぐりあてれば 小さな寝息
きめた きめた おまえとみちづれに


11.くちなしの花

作詞:水木かおる
作曲:遠藤実

いまでは指輪も まわるほど
やせてやつれた おまえのうわさ
くちなしの花の 花のかおりが
旅路のはてまで ついてくる
くちなしの白い花
おまえのような 花だった

わがままいっては 困らせた
子供みたいな あの日のおまえ
くちなしの雨の 雨の別れが
今でも心を しめつける
くちなしの白い花
おまえのような 花だった

小さな幸せ それさえも
捨ててしまった 自分の手から
くちなしの花を 花を見るたび
淋しい笑顔が また浮かぶ
くちなしの白い花
おまえのような 花だった


12.水割り

作詞:水木かおる
作曲:遠藤実

いつもおまえは 微笑ったあとで
ふっと淋しい 顔するね 顔するね
うすい肩さえ 痛々しいが
水割りの 水割りの 酒といっしょに
飲みほす恋の わかれ酒

きれいばかりに 見ないでくれと
みせたうなじの 傷のあと 傷のあと
影と影とが 呼びあうからか
水割りの 水割りの 氷みたいに
こころがふれて 鳴った夜

うらむその目を ふり切るおれに
そっとさし出す 女傘 女傘
抱いてやりたい 抱いたら負ける
水割りの 水割りの 酒のちからで
とびだす路地に 冬の雨


13.雨降り花

作詞:水木かおる
作曲:杉山真人

夢ものぞみも つまずくたびに
やせて小さく なってきた
だめな俺だが 雨降り花よ
純なこころで 咲けるなら
せめて野に咲く 花でいい

好きとひと言 云えないままに
あいつ泣かせた二年前
なんで別れた雨降り花よ
今もこの血が 熱いなら
せめて野に咲く 花でいい

口に出せない 男のつらさ
じっと背中で 耐えるやつ
しみるしみるさ 雨降り花よ
友のこころに 咲けるなら
せめて野に咲く花でいい

風に吹かれて 這いずるように
俺は俺なり 生きてゆく
雨が重たい 雨降り花よ
うすい紅いろ ひと色に
せめて野に咲く 花でいい


14.酒がたり


15.ひと吹きの風


16.めぐり逢いしのび逢い