全曲集'96

牧村三枝子 全曲集'96歌詞
1.花あかり(デュエット:渡哲也)

作詞:浜圭介
作曲:前田俊明

待たせるだけで あの日から
いくつの季節が 流れたろ
夜が寒いと 花冷えの
肩が甘える めぐり逢い

思えば長い 冬の日も
色づきそだてた 夢ひとつ
逢いたかったと すがりつく
しだれ桜の 花あかり

あふれる愛を そそぐよに
空ければグラスに 充たす酒
酔って怨みを こめた目が
胸にせつない 花の宿

吐息もからむ 襟あしに
花びらふたつの こぼれ紅
恋いに生きたい
死にたいと
むせぶおぼろ夜 雨になる
むせぶおぼろ夜 雨になる


2.樹氷の宿

作詞:水木かおる
作曲:相原旭

明日の別れを 知りながら
命のかぎり 燃える女
ほのかに香る 湯あがりの
肌の白さに 匂う月
ああ みちのく 樹氷の宿

酒のぬくみも 凍てついた
さだめの雪は とかせない
ほろりと酔えば 死にたいと
弱い女に また返り
ああ 君泣く 樹氷の宿

無理に微笑って 朝の日に
そむけた顔の いじらしさ
女のそんな まごころに
何も酬いて やれぬ身が
ああ せつない 樹氷の宿


3.北かもめ


4.男ごころ

作詞:水木かおる
作曲:徳久広司

抱けばこの手を すり抜けながら
あの日の私じゃないと云う
たとえ生活は変っていても
元気でよかった ネオン街
逢いたかったよ
おまえ おまえ どこへも行くな

長い旅から帰ったような
疲れがにじんだ 化粧顔
おれもずいぶん探したけれど
やつれた姿が 目に痛い
逢いたかったよ
おまえ おまえ どこへも行くな

むせび泣く肩 しずかに撫でて
泣きやむとき待つ 雨の夜
苦労させたが ふたりっきりの
幸せこれからさがそうよ
逢いたかったよ
おまえ おまえ どこへも行くな


5.はまゆうの花


6.いち抜けた

作詞:阿久悠
作曲:穂口雄右

※やってられない
やってられない
やってられない
ここで私は いち抜けた※

あんた それほどいうのなら
少しゃ まごころ見せとくれ
お前 ひとりと いいながら
今日の香水 また違う

春もうららと とび出して
三日四日も うろついて
それで ごめんもないだろう
抱けばすむよな ことじゃない

(※くり返し)

あんた 今度はうそじゃない
きれいさっぱり別れるよ
私 これでもまだ若い
違う世界を見つけるよ

春もうららと いいながら
ポツリポツリと涙雨
思いなおせも ないだろう
そんな目つきも もうごめん

(※くり返し)


7.酔いしれて


8.友禅流し

作詞:水木かおる
作曲:乙田修三

雪はまだ 河原に白く
指を切る 水のつめたさ
加賀の金沢 浅野・犀の流れ
明日をさがして さまよう恋に
いのち華やぐ 夢染めて
春を呼ぶ 春を呼ぶ 友禅流し

露草で 描いた恋の
行くすえは 水に流れる
慕う女の こころのように
ゆれて揉まれる 絵模様の
かなしくも 美しい 友禅流し

城下町 肩先さむく
ひとり行く 水のたそがれ
かすむ白山 夕山ざくら
夢も望みも ぼかした恋に
せめて小さな 幸福の
春を呼ぶ 春を呼ぶ 友禅流し


9.夾竹桃

作詞:水木かおる
作曲:遠藤実

風邪にたおれた おまえの寝顔
夢で泣いたか ひとすじ涙
外で男は 勝手なくらし
ふり向くことも なかったか
馬鹿な男に 夾竹桃の
花がしみるよ

ほんの初めは 雨やどりでも
いつかつれそう 路地裏住い
俺がもすこし 器用に生きりゃ
苦労もせずに すんだろが
馬鹿な男に 夾竹桃の
花がしみるよ

熱があるのに また起きあがる
俺のためにと 夕げの支度
無理をするなと しかって抱いた
背中のうすさ 細い肩
馬鹿な男に 夾竹桃の
花がしみるよ


10.冬仕度

作詞:水木かおる
作曲:遠藤実

あゝ肩を抱く 腕のちからで
冷えてゆく 心がわかる
近づく別れの足音に 背中が寒い
逃げないわ 逃げないわ
陽ざしは春でも これから私
季節はずれの こころは 冬支度

あゝ悲しみに なれていくよに
捨てるなら 時間をかけて
ひとひら ふたひら 紅バラも 花びら散らす
追わないわ 追わないわ
別れのつらさに 負けないように
季節はずれの こころは 冬支度

あゝ汽車の窓 よせた笑顔も
沈む陽に 半分かげる
残りの少ない恋の日の 想い出づくり
泣かないわ 泣かないわ
ひとりで生きてく 明日のために
季節はずれの こころは 冬支度


11.室生寺

作詞:水木かおる
作曲:三木たかし

どうしていいのかわからぬままに
すがりに来ましたみ仏に
教えてください室生さま
女のかなしみ曳きずって
朱塗りの橋を渡ります

愛してしまえば燃えつくさずに
おかない火の蝶恋の蝶
いとしさ憎さの繚乱舞い
夏にはみ寺のシャクナゲも
一期は夢と咲いてます

妻子を捨てさせ愛する人も
なくして五重の塔の下
救けてくだせさい室生さま
深山のしぐれは罪ぶかい
女の頬を叩きます


12.それから先はあんたしだい


13.おそかった


14.白い滑走路


15.悲しいね

作詞:松本礼児
作曲:田尾将実

悲しいね 悲しいね
雨など降れば なおさらに
窓に滲む 街明かり
あんた恋しい腕まくら
えんやらや えんやらやらやら
今頃あんたは 誰かと夢ん中
えんやらや えんやらやらやら
あたしは涙の海を漕ぐ
寒いよ こんな夜は 恋唄なみだ酒

淋しいよ 淋しいよ
風など吹けば ことさらに
損な役さ いつの日も
恋に泣くのはあたしだけ
ねんころろ ねんころころりよ
とびきり上手な女を抱くんだよ
ねんころろ ねんころころりよ
あたしは冷たい膝を抱く
寒いよ こんな夜は 恋唄なみだ酒

えんやらや えんやらやらやら
今頃あんたは 誰かと夢ん中
えんやらや えんやらやらやら
あたしは涙の海を漕ぐ
寒いよ こんな夜は 恋唄なみだ酒


16.みちづれ

作詞:水木かおる
作曲:遠藤実

水にただよう 浮草に
おなじさだめと 指をさす
言葉少なに 目をうるませて
俺をみつめて うなづくおまえ
きめた きめた おまえとみちづれに

花の咲かない 浮草に
いつか 実のなる ときをまつ
寒い夜更けは お酒を買って
たまのおごりと はしゃぐ姿に
きめた きめた おまえとみちづれに

根なし明日なし 浮草に
月のしずくの やどるころ
夢の中でも この手をもとめ
さぐりあてれば 小さな寝息
きめた きめた おまえとみちづれに