あさみのうたIII~青春のたまり場~

あさみちゆき あさみのうたIII~青春のたまり場~歌詞
1.青春のたまり場

作詞:阿久悠
作曲:杉本眞人

純愛がぶつかれば 時に傷つけ
そのあとで悔いながら 泣いて詫びたり
かけがえのない時代(じだい)ともに過ごした
あの店も今月で 閉めるそうです

もう誰も希望など 語らなくなり
カサカサに乾いた 街は汚れて
青春のたまり場も 閑古鳥鳴き
マスターも苦笑い 見せるだけです

もう一度
あの場所で逢いませんか
泣きながら
さよならを言いませんか
La… La…

結ばれた人もおり 別れた人も
夢破れ 酒を飲み 荒(すさ)んだ人も
夜明けまでただひとり 踊った人も
どれもみな青春の ひとコマですね

今はもうそれぞれが 人生おくり
ふり返ることさえも めずらしくなり
色褪せた想い出と わかっていても
この手紙どうしても おとどけします

もう一度
あの時代(とき)と逢いませんか
マスターに
ありがとう言いませんか
La… La…

もう一度
あの場所で逢いませんか
泣きながら
さよならを言いませんか
La… La…


2.聖橋で

作詞:阿久悠
作曲:杉本眞人

あなたは売れない小説を
ためいきついて 書いている
見果てぬ夢と知りながら
わたしは横についている

大きな愛だと信じても
ついうなだれてしまいそう
貧しいことは 平気でも
このままここに いられない

だから わたしは鬼になる
あなたを捨てて よそへ行く
二年二ヶ月二日目に
ここで逢いましょう 聖橋で

あなたと暮らした 四畳半
きれいに掃除したあとに
涙のしみた手紙書き
机の上に置いておく

小説書くのもいいけれど
あんたは少し 甘ったれ
自分で生きる気になって
こういうわたし 見返して

そうよ わたしは鬼になる
泣き泣き恐い顔をする
二年二ヶ月二日目に
ここで逢いましょう 聖橋で

そうよ わたしは鬼になる
あなたを捨てて よそへ行く
二年二ヶ月二日目に
ここで逢いましょう 聖橋で


3.林檎をかじりながら

作詞:阿久悠
作曲:鈴木キサブロー

涙がポロリとこぼれて落ちた時に
わたしの愛は終わってしまった
去年より二キロほど
からだも細っておりました

だまっているのが苦しく思えるから
林檎をひとつカリカリかじって
おもいでをこなごなに
砕いてゴクンと呑みました

さよなら 愛の日よ
さよなら 二年半
後悔はしないけど
まだ少し笑えない

トランプ遊びで時間を潰しながら
はずれた愛の占い怨んで
天井を見上げつつ
ためいきばかりをつきました

さよなら 愛の日よ
さよなら 二年半
落胆はしないけど
元気まであと二日

さよなら 愛の日よ
さよなら 二年半
後悔はしないけど
まだ少し笑えない


4.居酒屋の箸袋

作詞:阿久悠
作曲:杉本眞人

箸袋ひらいて さらさらさらと
恋文を書きます
読んだなら あなたもまた
心を書いてください

音たてて 盃すする くちびるに
ふれてみたいと いたずら心

にぎやかな居酒屋の片隅で
若い女と
大人の男
短歌もどきを やりとりし
ああ 都会の夜はふける

短冊の代わりは いくつもあると
箸袋 集める

口にする言葉よりも
真実こめて書けます

小悪魔のふりして愛を もてあそび
困る顔見て うれしがりおり

ただふたり居酒屋にのこされて
若い女と
大人の男
童話みたいな 恋をして
ああ 都会の夜はふける

短歌もどきを やりとりし
ああ 都会の夜はふける


5.恋人もいないから

作詞:阿久悠
作曲:鈴木キサブロー

ひとり寝の 部屋の中
乾いた空気に 咳が出る
昨日忘れたセーターが
壁にだらりと ぶら下がる

あのひとの存在は
思っていたより大きかった
まぼろしを抱きしめる
そんなしぐさも せつないね
恋人もいないから
恋人もいないから

おもいでは 重すぎる
真夜中過ぎても 眠れない
たった一缶 のこされた
ビールさびしい 冷蔵庫

あのひとの将来は
わたしに無縁と思ったけれど
さよならの その日から
泣いて過ごすも 哀しいね
恋人もいないから
恋人もいないから

あの人の伝言は
元気でいろよと そっけないが
なぜかしら いいひとに
見えてくるのも たまらないね
恋人もいないのに
恋人もいないのに

恋人もいないのに
恋人もいないのに


6.娘から愛をこめて

作詞:阿久悠
作曲:網倉一也

お誕生日おめでとうございます
いいえ 忘れる筈がありません
どんなに月日が過ぎても
どんなに遠く離れても
わたしは娘ですから
あなたたちの娘ですから
心の糸は繋がっています
お元気ですか お元気でしょうね
お元気でいて下さい
娘から愛をこめて
おめでとう おめでとう
花を贈ります

親不孝ばかりして ごめんなさい
そうね 詫びても遅すぎるでしょうね
気持ちはわかっていたのに
素直になればよかったのに
わたし子どもでしたね
若いだけのヒヨコでしたね
一度は夢を見たかったのです
お元気ですか お元気でしょうね
お元気でいて下さい
娘から愛をこめて
おめでとう おめでとう
歌をとどけます

おめでとう おめでとう
歌をとどけます


7.前夜祭

作詞:阿久悠
作曲:杉本眞人

街灯の下で読む ラブレター
あたたかい ひとしずく
涙こぼれる

あのひとは 遠くから まごころを
便箋に 叩きつけ
熱く届ける

※青春は駆け足で過ぎ去って
やがてもう人生になっていく
今はつかのまの 前夜祭
愛するも 生きるのも
悩み悩んで※

祝福の乾杯を くり返し
友だちを 祝いつつ
思い乱れる

わたしにもある筈の しあわせが
なぜかしら 遠まわり
いつも遅れる

夢見つつ過ごしてた 日々があり
夢を捨て歩き出す 日々もある
今はつかのまの 前夜祭
進もうか 戻ろうか
迷い迷って

(※くり返し)


8.恋華草~おれとあたし~

作詞:阿久悠
作曲:杉本眞人

酔いどれて靴をぬぎ
あなたの 背にもたれ
どこへでも さらってと
泣き泣き いったのに
クシャクシャにたたんだ
コートを枕にさせ
馬鹿いうなよ 無茶いうなよ
おれのこと見そこなうなよだって

若い日の 年月(としつき)は
あまりに 早過ぎて
未来など 考える
時間も なかったわ
ボロボロになるのは
みじめと泣いていたら
馬鹿いうなよ 無茶いうなよ
おれのこと見そこなうなよだって

恋の花 一つだけ
ようやく 咲いたから
いいことも あるでしょう
小さな ことならば
ふらふらで歩いた
二人を嘲(わら)ってたら
馬鹿いうなよ 無茶いうなよ
おれのこと見そこなうなよだって
馬鹿いうなよ 無茶いうなよ
おれのこと見そこなうなよだって


9.おやすみ東京タワー

作詞:阿久悠
作曲:網倉一也

おやすみ 東京タワー
あなたも 寒そうだね
木枯らしにふるえながら
三日月を頭に置いている

今日も一日過ぎました
広い都会で ただひとり
夢はまだまだ夢のまま
あとは 本当の夢を
眠って見るだけです
おやすみ
おやすみ
わたしの東京タワー

おやすみ 東京タワー
今夜は あざやかだね
カラフルなドレスみたい
星空を背にして立っている

少しいいことありました
それをあなたに 伝えます
人を信じてよかったと
胸を熱くすることに
とうとう出会えました
おやすみ
おやすみ
わたしの東京タワー

おやすみ
おやすみ
わたしの東京タワー


10.青春のたまり場~アルバムバージョン~

作詞:阿久悠
作曲:阿久悠

純愛がぶつかれば 時に傷つけ
そのあとで悔いながら 泣いて詫びたり
かけがえのない時代(じだい)ともに過ごした
あの店も今月で 閉めるそうです

もう誰も希望など 語らなくなり
カサカサに乾いた 街は汚れて
青春のたまり場も 閑古鳥鳴き
マスターも苦笑い 見せるだけです

もう一度
あの場所で逢いませんか
泣きながら
さよならを言いませんか
La… La…

結ばれた人もおり 別れた人も
夢破れ 酒を飲み 荒(すさ)んだ人も
夜明けまでただひとり 踊った人も
どれもみな青春の ひとコマですね

今はもうそれぞれが 人生おくり
ふり返ることさえも めずらしくなり
色褪せた想い出と わかっていても
この手紙どうしても おとどけします

もう一度
あの時代(とき)と逢いませんか
マスターに
ありがとう言いませんか
La… La…

もう一度
あの場所で逢いませんか
泣きながら
さよならを言いませんか
La… La…


11.あした

作詞:阿久悠
作曲:大野克夫

一日は長いと 思える時も
一瞬のことだと 感じることも
その時の心の ときめきしだい
それでも明日は 必ず来るわ

夢を見て明るく 暮らしたことも
生きるのが辛くて 迷ったことも
若い日は明日が すべてに思え
悩みを忘れて 眠りについた

明日来る人 明日逢う人
明日待つ人 明日泣く人
明日は明日 今日より光る
明日は明日 今日より歌う
明日は明日 今日より光る
明日は明日 今日より歌う

この道で生きると 心に決めて
大股で歩いて 転んだことも
世の中が恐いと 突然感じ
踏み出すことを ためらうことも

そんなこと誰でも 一度や二度は
悩ましく思うと 気づいた時に
信じたい未来を 一人でたぐり
ようやく元気な 気持ちになった

明日来る人 明日逢う人
明日待つ人 明日泣く人
明日は明日 今日より光る
明日は明日 今日より歌う
明日は明日 今日より光る
明日は明日 今日より歌う

明日は明日 今日より光る
明日は明日 今日より歌う