キム・ヨンジャ特選集

キム・ヨンジャ キム・ヨンジャ特選集歌詞
1.櫻橋

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

ふたりの肩に 花びらの雨
風が急(せ)かして 寄り添って
行きつ戻りつ 迷いつつ
染まってうれしい あなたの色に
春はうす紅 春はうす紅 櫻橋

ひと足ごとに なぜ散りいそぐ
息をするのも 切なくて
時を停めてよ 出来るなら
心の熱さを やり過ごすよに
春は花冷え 春は花冷え 櫻橋

さくら重ねの 花びらの帯
水に漂よい 解けてゆく
恋のなきがら 見るように
かざした片手に 目映(まばゆ)い日差し
春は葉ざくら 春は葉ざくら 櫻橋


2.涙の鎖

作詞:田久保真見
作曲:浜圭介

恋はこわれる
愛は色褪せる
そして想い出は風になる
闇は深くて
朝は遠くて
ひとりの夜は 泣いてばかり
涙 涙つないで
鎖にできるなら
あなた あなたを
縛りたい
ねぇ… どこにも 行かないで

過去は傷あと
明日は蜃気楼
そして約束は夢のまま
腕をからめて
嘘をからめて
あなたの胸で 泣いてばかり
涙 涙つないで
鎖にできるなら
ふたり ふたりを
結びたい
ねぇ… 離れて 行かないで

涙 涙つないで
鎖にできるなら
あなた あなたを
縛りたい
ねぇ… どこにも 行かないで
ねぇ… どこにも 行かないで


3.道しるべ

作詞:坂口照幸
作曲:弦哲也

人の一生 合縁奇縁
まして故郷も 一緒なら
嘘が云えずに 遠まわり
そんな男に 縁がある
亭主風吹かしてよ 私がいるわ
あなたの笑顔が 道しるべ

肩の荷物を 下ろして欲しい
少し息抜き して欲しい
下ろしたくても 男には
下ろせないのね 自分から
亭主風吹かしてよ 私がいるわ
お酒は明日の ちから水

悔いはないのよ あなたとならば
将棋倒れの 人生も
只の人なら 男なら
惚れはしません 私でも
亭主風吹かしてよ 私がいるわ
あなたが私の 道しるべ


4.熱い河

作詞:田久保真見
作曲:浜圭介

何故 生まれて来たの
何故 ここにいるの
ああ 答えはひとつ
ただ あなたに 逢うために

熱い熱い河が 流れる
胸の奥の傷あとから
熱い熱い河が 流れる
愛した分だけ

哀しくても
心 凍りついても
それは 赤い河

そう 生まれる前も
そう 死んだあとも
ああ 全てを越えて
もう あなたと 離れない

熱い熱い河が 燃えてる
体中を駆け巡って
熱い熱い河が 燃えてる
あなたに抱かれて

溺れてゆく
心 流されてゆく
それは 深い河

ああ 生まれる前も
ああ 死んだあとも
ああ ふたりを結ぶ
それは 熱い河


5.暗夜航路

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

生きてゆくのが 下手だから
にがさ重ねて 千鳥足
いいのいいのよ あんた……
風がヒュルヒュル 沁みる夜は
錨おろして この胸に

淋しがりやで 惚れたがり
なおらないわね 死ぬまでは
いいのいいのよ あんた……
一夜泊りの 船だって
ともす灯りは 夢灯り

苦労ひろって 港町
やせたおんなの 縄のれん
いいのいいのよ あんた……
つれていってと 云えないで
すがる背中に 霧が降る


6.北の雪虫

作詞:池田充男
作曲:徳久広司

夜が凍(しば)れて 雪にかわれば
しゅるしゅると 胸が哭(な)く
どうせのめない きついお酒が
たまらなく ほしくなる
北へ北へと あの人を追いかけて
いつか はぐれた 煉瓦(れんが)の都
わたし雪虫 ひとりぼっちよ
探して あなた

鞄ひとつで 降りたあの駅
アカシヤが 咲いていた
恋のうす着に 季節ながれて
札幌は 冬模様
北へ北へと たずねびと迷いびと
いくつ数えた なみだの月日
噂ひろって 愛をつないで
泣いてる わたし

肌になじんだ 黒いドレスは
あのひとが 好きな服
窓に行き交う 出船・入船
さいはての ベイホテル
北へ北へと この先はどこへゆく
旅の終りね 淋しさしみる
わたし雪虫 こゝにいるのよ
逢いたい あなた


7.涙のしずく

作詞:岡田冨美子
作曲:浜圭介

まるでこわれた人形みたい
瞳に時間が映らない
崩れた未来の散らかる部屋で
思い出だけが踊ってる

※女は抱かれて鳥になり
男はさよならで鳥になる
愛することが待つことならば
いつまでもまつけど……
窓辺に坐れば青空が
涙のしずくでいっぱいになる※

やさしさなんてあてにならない
眠っているまに消えてゆく
ベッドの中での約束ごとを
信じた私が子供なの

出逢いを飾った運命も
日暮れの街角で鳥になる
あの日のようにすべてが好きと
もういちど言わせて……
あなたの心は変わっても
死ぬまであなたの女でいたい

(※くり返し)


8.北の秋桜

作詞:池田充男
作曲:徳久広司

愛を失くした 旅のおんなは 花が咲く駅がすき
迷い子みたいに 遠いめをして 海沿いの町を往く
革の服着た あのひとの影が恋しい
風の中ひとり震えてるわたし
北の秋桜 噂だけでも おしえておくれ

恋がこわれて ひとりぼっちで 淋しさに気がついた
ばかなわたしね ごめんなさいと 泣きながらすがりたい
ここは知床 あのひとの胸が恋しい
最果ての空に名前呼ぶばかり
北の秋桜 おんなごころに どこかが似てる

秋が冬へと 季節かわれば 流氷がくるという
花にじゃれてる 猫よさよなら ゆうぐれのオホーツク
夜のざわめき 札幌の街が恋しい
夢だけをつなぎこの汽車に乗るわ
北の秋桜 枯れてくれるな わたしの花よ


9.朝の国から

作詞:吉岡治
作曲:吉屋潤

風が風で あるように
人間が人間であるように
熱い想い 結び合って
おおソウル コリア アアア

愛は街に 満ちあふれ
風は川に きらめいて
夢はたかく 花開く
おおソウル コリア ウウウ…

世界はひとつ 願いをこめて ウウウ
五輪の旗の下 みな集う
友よあつまれ 朝の国から
モイジャ モイジャ さあ駈けてゆこう

国と国は 隣り同志
痛みわける 家族同志
心開く この街で
おおソウル コリア アアア

燃える太陽 燦々と
いつの日にも 美しく
山よ川よ 君の瞳
おおソウル コリア ウウウ…

世界はひとつ 願いをこめて ウウウ
五輪の旗の下 みな集う
友よあつまれ 朝の国から
モイジャ モイジャ さあ駈けてゆこう

友よあつまれ 朝の国から
モイジャ モイジャ さあ駈けてゆこう


10.人生海峡

作詞:吉岡治
作曲:水森英夫

涙じゃないのよ 雪が舞う
ショールで隠す 泣き笑い
心の駅を 乗り継ぐたびに
やるせないほど 哭く汽笛
人生海峡 おんなの旅は
今日も迷って ZAMBRAKO

さよならばかりに 馴れたよな
鴎がとまる 港町
明日の風は 東か西か
風見鶏なら わかるのに
人生海峡 おんなが一人
どこへ着くやら ZAMBRAKO

男の背中に 耳を当て
連絡船の音を聴く
性懲りもなく 信じて惚れて
夢の小島に 着きたがる
人生海峡 おんなの旅は
今日も荒海 ZAMBARAKO


11.函館発・最終便


12.湯情の宿

作詞:星野哲郎
作曲:船村徹

伊豆は寝もせず 朝になる
そんな昔が 懐かしい
次の逢う瀬も 枕の下に
秘めて別れの 夜は更ける

雨がほどいた 恋の帯
結び直して 立つ辛らさ
幼なじみの 寝姿山も
どうせわかっちゃ くれなかろ

恋のにじんだ ハンカチを
せめて片身に 残してよ
伊豆の女は あなたのくれた
嘘も苦界の 道しるべ

別れ上手な ひと夜妻
無理に演ずりゃ 身も細る
天城おろしに 傘かたむけて
あなた見送る 駅の道


13.夢千里

作詞:池田充男
作曲:徳久広司

瞼をとじりゃ 故郷がみえる
家族の顔よ 黄色い花よ
今夜も通う 夢のなか
汽笛のこして 船がゆく

帰りたい帰れない ああ いつ帰る
海峡が 荒れるから
まくらぬれます 夢千里
泣かないで お母ちゃん
わたし だいじょうぶ

わずかなお金 ごめんなさいと
命を賭けた 手紙をそえる
流されそうな 東京で
わたし負けずに 生きてます

帰りたい帰れない ああ いつ帰る
幸福が ほしいから
空を見あげて 意地を噛む
よわむしの 妹よ
風邪を ひかないで

帰りたい帰れない ああ いつ帰る
近いのに 遠いから
つのる望郷 夢千里
うたを乗せ なみだ乗せ
今日も 船がゆく


14.東京運河

作詞:吉岡治
作曲:浜圭介

あの町は捨てたから 帰らない
呼吸はしているが 死んでもいると
もののはずみで 荒らぶれて
躰ひとつで 飛びだした
澱んで暗い 東京運河
何故だかかすめる 家族の顔が
こんな雨の日は

恋人は拾えるさ いくらでも
みんな都会の 深海魚たち
心にもない 嘘ついて
幼なじみに 出す手紙
流れて寒い 東京運河
テレビを相手に 煤けた部屋で
独り酒を飲む

何気なく手を眺め ふと思う
まるでおやじと おんなじ手だと
仕事おわって 陽にかざす
油まみれの 男の手
西日に染まる 東京運河
お祭りさわぎと 無縁だけれど
此処で頑張れるよ


15.北のともし灯

作詞:池田充男
作曲:徳久広司

降りつむ雪に ほろほろ赤い
そんな 小さな 酒場のあかり
あんた今夜は どうしたの
わたしの涙で よければ 癒してあげる
北のおんなが ともす灯は
生きる証の いのち火よ

しあわせうすい ながれの花が
咲いて 二た冬 ススキノぐらし
熱いお酒ね こんな夜は
あんたと一緒に しみじみ この盃で
北のおんなが ともす灯は
夢も心も あたゝめる

惚れてるくせに 惚れたと言わず
どこか 依怙地な 似たものどうし
話とぎれて 午前二時
あんたも辛いし ちょっぴり 私も辛い
北のおんなが ともす灯に
帰したくない 雪が舞う


16.南十字星

作詞:イタバシマサヒロ
作曲:川口真

満天に 銀の河
まばゆいほどの きらめきに
あのひとが 追いかけた
見えない星座 探してる

この地球(ほし)の 裏側に
飛べる翼は ないけれど
郡青の 闇のなか
ただ明日を 待つのはつらい

南十字星 夜空の祈り
あのひとが 見ているなら
心ひとかけら 夜空へ飛ばし
溢れる想い 光に託し 届けたい

海を越え 夏を越え
星降る夜の 彼方まで
あのひとは 旅立った
恋する想い 置き去りに

この地球の 裏側に
届く言葉は ないけれど
こみあげる さみしさに
夢のなか 名前呼んでる

南十字星 夜空の誓い
あのひとが 見ているなら
涙ひとしずく 夜空へ流し
募るせつなさ 光に託し 届けたい

南十字星 夜空の祈り
あのひとが 見ているなら
心ひとかけら 夜空へ飛ばし
溢れる想い 光に託し 届けたい

届けたい