ペイパードライヴァーズミュージック

キリンジ ペイパードライヴァーズミュージック歌詞
1.双子座グラフィティ

作詞:堀込泰行
作曲:堀込泰行

あぁ君は月明りと
はしゃいでるマーメイドさ
長いその腕で 思いのたけを放ち
眠れない夜に謳歌を蒔いて行く

誰かのファンファーレも
流すポーカーフェイスさ
白い手のひらは 僕の膝を滑り出し
その先の闇も映画の
街へと変えてしまうようさ

夢で逢うきりと僕らは
メロディの鳴るような恋をした
あぁハリウッド くたばれ!さぁブロードウェイと

海岸、 夜、 満月
踊る僕らの生理は
ひどく鮮やかなパノラマを産み落とし
トンネルに並ぶ聖火を見るたび
吠えるヴァンパイヤさ

海で逢うきりと二人は
双子座も照れるような恋をした
ハーバーライトきらめき クライ・ベイビー・クライ!

あぁ遠い彼岸へ向かう僕らのクーペは
誰も止められないさ
誰も止めやしないのさ

カーテンコールから昇る陽を仰ぐだろう
アドリブをぬけたテーマに沸くだろう
シュワキマセリだろう

夢で逢うきりと僕らは
メロディの鳴るような恋をした
あぁハリウッド くたばれ!さぁブロードウェイと
海で逢うきりと二人は
双子座も照れるような恋をした
ハーバーライトきらめき クライ・ベイビー・クライ!


2.風を撃て

作詞:堀込泰行
作曲:堀込泰行

香る夜を背に控えて待つ夕暮れが
誰の仕業? 崩れ落ちた
太陽に身を凭れトランペットが叫ぶよ
赤黒い雲 燻る闇の音色(トーン)

風を撃て!
左岸の向こうから
風を撃て!
流れ飛ぶ赤い
風を撃て!
黒い髪が乱れてその暴れるシャツをなだめる間に

※パラッパッパ パッパラ パッパラ フェイドアウェイ
パラッパッパラ パッパラ パッパラ フェイドアウェイ
パラッパッパ パッパラ パッパラ フェイドアウェイ※

ハードケース咽ぶ草の間に横たえて
遠く覗き込んだスナイパー
高架線をぬけて描かれるあの軌跡
煽る警鐘の叩きだした急速調(アレグロ)

風を撃て!
左岸の向こうから
風を撃て!
流れ飛ぶ赤い
風を撃て!
黒い髪が乱れてその暴れるシャツをなだめる間に
パラッパッパ パッパラ パッパラ フェイドアウェイ
パラッパッパラ パッパラ パッパラ フェイドアウェイ
パラッパッパ パッパラ パッパラ フェイドアウェイ

(※くり返し)


3.野良の虹

作詞:堀込高樹
作曲:堀込高樹

女の子のヒップは 白くて冷たい
捻くれてるキッスは 涙で甘辛い
さよなら またあおうね
涸れた頬をよせあう

流星の イレズミをまぶたに刻め
袂を分かつ野良の虹
桃色の手のひらを振る 恋人よ バイバイバイ

騙し絵みたいな 顔をして笑わせて
七曲がりなセックスを 楽しんだものさ
さよなら またあおうね
見果てた空の下で
流星の イレズミをまぶたに刻め
袂を分かつ野良の虹
桃色の手のひらを振る 恋人よ バイバイバイ、グッバァーイ
左胸が繰り出してくる
黄昏動悸とニガい汗
落ちにくい口紅を 塗りなおす君はだれだ

流星の イレズミをまぶたに刻め
袂を分かつ野良の虹
桃色の手のひらを振る 恋人よ バイバイバイ
流星の イレズミをまぶたに刻め
袂を分かつ野良の虹
桃色の手のひらを振る 恋人よ バイバイバイ、グッバァーイ


4.太陽の午後


5.雨を見くびるな

作詞:堀込高樹
作曲:堀込高樹

あぁ、口づけで責めてみても カエルの面にシャンパンか
舌を噛むなんてヒドいな ご挨拶じゃないか
みろ、曖昧な笑みが浮かぶ あらかじめの嘘の果てか?
まばたきがいやに少ないぜ 悪意の波長は荒れ模様

※街の灯が水に滲んでゆく「夜中には止む。」
この雨を見くびるな みぞおちを蝕んでゆくだろう
深く深く※

二人はいさかいのポーズのまま 裏腹の筋を違えた
逆さ言葉で逆撫でて 夜は軋みをたてる
秘密と嘘のゲームは 昔の歌でけりがつく
化粧は静かに雪崩て 悪意の波長は荒れ模様

(※くり返し)

もう、憂鬱はいつものように 優しく包んでくれやしない
低い温度でゆっくりと 僕らは火傷をしたんだ

(※くり返し)

雨を見くびるな
街の灯が水に滲んでゆく「夜中には止む。」
この雨を見くびるな みぞおちを蝕んでゆくだろう
深く深く

雨を見くびるな

この雨を見くびるな


6.甘やかな身体

作詞:堀込高樹
作曲:堀込高樹

晴れのち曇り 白いバイパス
正午にテレビをつける 鬱が停泊する
ひぐれてしまう もよおしてしまう
僕らは夕食も待てない
愛の名にそしられるよ

古い魔法 名前を小さく呼ぶんだ
甘やかな身体は想い出す
ものごころのつくまえを
曇りのち晴れ 切り花を買おう
行為の代価にするよ
愛の名にそしられるよっ!

古い魔法 寝付きのよい娘を 起こすな
甘やかな身体は想い出す
ものごころのつくまえを 夢語りのあとさきを


7.P.D.M.(Instrumental)


8.ニュータウン

作詞:堀込高樹
作曲:堀込高樹

肩に降る雨をまとう ひるがえす ひるがえす
言葉、言葉、言葉、言葉
シャツとコートが擦れ合う 振り返る 振り返る
君を、君を、君を、君を
ひしゃげた傘の歌は もう歌いたくないのだろう

虹とそのスカーフの 衣擦れを聞いて
今日という日君に出会えて
オォ、ダァリン 光の匂い 昼のサイレン 緑のシグナル
新しい街 仰ぎ見るビル
そうさ! 今日もまた 追うよ

視界の隅に落ちた 長い影を
響き渡るのか? 銀色の声
誰さ? 恋の歌 カナリア?
書き割りの空の むこうの雲から
宇宙の木の実を頬張る むせかえす むせかえす
言葉、言葉、言葉、言葉
屋根から悪魔が落ちる つむじ風 たちまわる
二人、二人、二人、二人

茨の冠は もう打ち遣りたいのだろう
脊髄 駆け抜けてく 悲しみを たやすく
追い抜いてく 君は誰だ?
オォ、ダァリン 一雨降れ
つるべ落としに 逃げたヒグラシ
新しい街 仰ぎ見るビル
そうさ! 今日もまた 追うよ

視界の隅に落ちた 長い影を
響き渡るのか? 銀色の声
誰さ? 恋の歌 カナリア?
書き割りの空の むこうの雲から
新しい街 仰ぎ見るビル
そうさ! 今日もまた 追うよ
少しだけ前よりも 若い僕さ!

響き渡るのか? 銀色の声
誰さ? 恋の歌 カナリア?
燃えさしの太陽の 沈む路地から


9.汗染みは淡いブルース


10.冬のオルカ(original ver.)

作詞:堀込泰行
作曲:堀込泰行

逃げるホライゾン
東の彼方に嗤うオレの未来よ

西日あつめて進むセダンは
褪せたシートに涎た夏を染めたまま

季節を滑るスタンピード 軋む
都市へ嘶くダウンビート 跳ねる
ハイディ・ホー フレー!

唄え「ローハイド」
高く摩天楼へ
弧を描いて宙を射れば冬のオルカさ

夏は今 遠く遥か向こう
不意の交響詩を放つ
「ひらけゴマ!」

季節を滑るスタンピード 軋む
都市へ嘶くダウンビート 跳ねる
ハイディ・ホー

季節を滑るスタンピード 煙る
都市へ嘶くダウンビート 歪む
ハイディ・ホー…


11.五月病

作詞:堀込泰行
作曲:堀込泰行

ブルドッグ横目で流す
井戸端は今日も アマリリス
戸惑いながら 五月の窓をもれるよ
パトロール鼻を効かせば それ見ろ優等生 やぁ!
運動場 誰かがきっと 泣いてるそんな 気がしたよ
でもそうさ どこの町でも いわゆる
名も知らないのが胸の エンブレムを放りなげたり 友達いない
土曜のサイレンは やたら長く唸るもんさ

ダディダディダ
歌は朗らか、口笛高らかに
ニュータウン 誰かが きっと
今夜シチューを 食べるんだろう ワオ!
木漏れ日の繁る 道をぬけて
陽炎の影つかまえようか
ブルドッグ横目で流す
日替わりの記念碑
さぁパトロール 誰かが 僕を 待ってるそんな 気がするよ


12.かどわかされて

作詞:堀込高樹
作曲:堀込高樹

あぶれるすべては ありふれるよ、デパートメント
瞬きひとつしない 光に満ちている 華やぐ世界の陳列は
どこまでも あぁ、夢を餌に 手ぐすね引く
仕掛花火のよう 売り場は空寝の 欲望のゆりかご
美しい品々を かざした視線の先 塵が踊る
かどわかされた 他愛のない審美眼
甘い誘惑 溜息まじり あばずれの毒
黄金に恋焦がれ あやかしいまやかし

垂れ込めた雲の 下腹を 突くデパートメント
装いも新たに!凡庸なボサノヴァ
めぐる季節の変わりめには
誰も彼もが シナをつくる招き猫に とり憑かれっちまう
微熱に水を向けられて 魔がさした
手癖の悪い女の きわどさに 耳を澄ませてみな 舌を巻くよ

かどわかされた 他愛のない審美眼
甘い誘惑 溜息まじり あばずれの毒
真綿の枷 鼻歌まじり 名誉市民 集う 飴色
ショーウインドーの灯が 暗い顔を照らすよ
掃き溜めの星屑 わだかまり