せせらぎ

グレープ せせらぎ歌詞
1.ほおずき

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

いくつかの水たまりを残して
梅雨が駆け抜けてしまえば
しめった風の背中越しに
きみの好きな夏が来ます

あの日きみにせがまれて
でかけた小さなお祭り
綿菓子の味 アセチレンの光
きみは赤いほおずきを買った

ため息でまわしたひとつのかざぐるま
とまらず にとまらずに
まわれと二人祈っていたのに

きみの下駄の鼻緒が切れた
ひとごみにまかれて切れた
僕の肩にすがり うつむいたきみは
おびえるように 涙をこぼした

走馬灯に照らされて
僕はほおずきをかんで
風鈴の唄に合わせてきみが
団扇でそっと風をくれた

僕の肩越しに
子供の花火をみつめ
きみは小さく つぶやいた
消えない花火があるなら欲しいと

たわむれに刻んだ
二人のたけくらべ
背のびして 背のびして
つま先立っても とどかない

あの日のお祭りに
今夜は一人で行ったよ
想い出のほかに ひろったものは
誰かが忘れた ほおずきをひとつ


2.殺風景


3.ゆだねられた悲しみ


4.女郎花


5.残像

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

君が最後に告げた
冷たいひとことが 僕を
凍てつかせて もう何も見えないよ
もう一度 扉を開けて
昨日までと同じように
僕の胸を あたためておくれ

※もうふたりの恋は終ったのですか
楽しかった日々のかけらは
もう君と僕との間には
ほほえみさえ
残して置いては くれなかったの※

それを君はひとこと
季節はずれの通り雨と
言い捨てて しまうのでしょうか

(※くり返し)


6.交響楽(シンフォニー)

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

煙草をくわえたら 貴方のことを
突然思い出したから
涙の落ちる前に 故郷(くに)へ帰ろう
町の居酒屋のヴァイオリン弾きや
似顔絵描きの友達も
今はもういない 古い町へ

今でもそこに あなたがいたら
僕は何ていうだろう
あなたに逢うには 使い残した
時間があまりに 軽すぎて

悔やんではいないよ
想いはつのっても そうさ昔は昔

今から思えば 貴方がワグナーの
交響曲を聞きはじめたのが
二人の別れてゆく 兆になった
何故ならそれから あなたは次第に
飾ることを覚えたから
確かに美しくなったけれど

見栄えのしないおもちゃに飽きた
あなたがいけない訳じゃない
新しい風に その身をまかせ
子供が大人になっただけ

悔やんではいないよ
想いはつのっても そうさ昔は昔
そうさ昔は昔


7.ラウドネス


8.絆


9.風邪


10.恋人擬


11.掌


12.追伸

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

撫子の花が咲きました
芙蓉の花は枯れたけれど
あなたがとても無口になった秋に
こわくて私聞けませんでした
あなたの指の白い包帯
上手に巻いてくれたのは誰でしょう

※風に頼んでも無駄ですか
振り返るのは嫌いですか
どこにもある様な事ですか
私髪を切りました※

たとえば今日のあなたのこと
他の人と楽しそうに笑ってた
あなたの声が眩しくて
耳をふさぎました
下手なくせにあなたの為に
編みかけた白いベスト
やはり夢でした
ほどき始めましょう
あなたに借りた鴎外も
読み終えていないのに
最後のわがままです あなたの
肩巾教えて下さい

(※くり返し)