2004年全曲集

三門忠司 2004年全曲集歌詞
1.俺の花

作詞:坂口照幸
作曲:宮下健治

なんとかなるわと いつものお前
本当になんとか なって来た
苦労少しも いとわぬ女
つらい涙は 露もどき
つれあい ふれあい 俺の花
お前いたから 越えられた

何年ぶりだろ 祭りの夜に
そろいの浴衣で 歩くのは
ひとの多さに お願いごとも
遠くからでは 叶うやら
つれあい ふれあい 俺の花
両手どんなに 合わせても

いつでも一緒に 居られることさ
何よりしあわせ それひとつ
尽くすお前も 一途な女
楽な道では ないけれど
つれあい ふれあい 俺の花
ついて来てくれ これからも


2.流転川

作詞:坂口照幸
作曲:宮下健治

石が浮かんで 木の葉が沈む
それが浮世と 云うものか
生きてゆくのは 耐えること
いつも男で あった日の
姿恋しい あゝ流転川

悪い方へと なぜ廻り出す
一度外れたら 歯車は
酒でなみだを 飛ばそうよ
袋小路の 薄灯り
負けちゃいけない あゝ流転川

ひとの一生 舞台で変わる
淀み水さえ 流れ水
お前いたから 俺がある
曲がりなりにも 五十路坂
明日の花咲け あゝ流転川


3.裏町しぐれ


4.大阪かたぎ

作詞:吉田旺
作曲:岡千秋

髪の芯まで 惚れさせといて
あんたなぜなぜ かくれんぼ
時代おくれと 嗤(わら)われようと
一途願かけ 水かけ不動
どうぞ逢わせて あゝおくれやす

つめの先まで 演歌なおんな
それがあんたの 捨て台詞
見かけだおしの 東京の女(ひと)にゃ
負けん負けんわ つくしてみせる
そうやおんなは あゝ真心(こころ)やもん

骨の髄まで どあほな男(やつ)と
他人(ひと)に言われりゃ 腹たつわ
惚れたおひとの ほんとの味は
わかりゃしまへん 世間の人にゃ
あんた待ってる あゝいつまでも


5.つれづれの花


6.泣き虫横丁


7.送春賦


8.雨の大阪

作詞:もず唱平
作曲:市川昭介

どうせ人生 お芝居よ
あんたのことも そのうちの
一幕(ひとまく)やったと 思えばすむわ
北の新地の 女の蛇の目
今夜限りの 相合傘を
雨よどうして 涙に染める

本音いうたら 負けやから
黙って背中 向けたけど
辛抱出来(でき)へん 死ぬほど好きや
いまじゃ帰らぬ 想い出なのか
浜の芝居に 天神祭り
雨よどうして 涙に染める

昔人間 かたぶって
一緒になれる 仲じゃない
ケジメをつけると 悩んだお方
たった二タ月 隠れるように
夫婦(めおと)きどりで 暮らした日々を
雨よどうして 涙に染める


9.浪花のギター

作詞:三浦康照
作曲:石中仁人

夜にまぎれて 見えない明日
酔えばなほ更 いとしいあなた
ここは大阪 裏町ネオン
なみだ下地の お化粧に
倖せ薄い 口紅さして
あゝそっと聞いてる… 浪花のギター

昼にゃ咲けない 悲しい花が
俺に似合うと つぶやくあなた
ここは大阪 酔いどれ小路
過去を忘れる 香水に
苦労がにじむ 指輪が重い
あゝなぜか淋しい… 浪花のギター

朝になったら 他人のように
うしろ向かずに あなたは帰る
ここは大阪 なみだの酒場
女ごころの マニキュアと
不倖をかくす 頬紅つけて
あゝ今日も聞いてる… 浪花のギター


10.大阪ちぎり

作詞:坂口照幸
作曲:宮下健治

どうぞ添わせて おくれやす
水掛お不動 水びたし
過去を打ち明け 一緒に泣いた
そんなあなたも 訳あるお方
この縁下さい 大阪ちぎり

広い川ほど なぜか静か
流れる淀川 男川
深いふところ あなたの器
抱いて下さい その手で確(しか)と
みちづれ このひと 大阪ちぎり

先の見えない 土砂降りも
相合傘なら 花・すだれ
夫婦善哉 あなたと生きる
苦労なんぼの 曽根崎ごころ
明日に春呼ぶ 大阪ちぎり


11.上州


12.一本刀土俵入り

作詞:藤田まさと
作曲:春川一夫

千両万両 積んだとて
銭じゃ買えない 人ごころ
受けた情の 数々に
上州子鴉 泣いて居ります
泣いて居ります この通り

「わしゃア姐さんのようないい人に、めぐり逢ったのは初めてだ、
はい、はい、きっと成ります。横綱になった姿を姐さんに見て貰います。
そしてなア、わしゃ死んだおっ母さんの御墓の前で
立派な土俵入りがしたい……。」

野暮な浮世の うら表
教えこまれて 一昔
夢でござんす なにもかも
角力(すもう)修業も 今じゃ日蔭の
今じゃ日蔭の 三度笠

「角力(すもう)にゃなれず、やくざになって尋ねて見りゃこの始末。
さァ、姐さん、この金持って、早くお行きなせえまし。
飛ぶにぁ今が汐時だ。後はあっしが引受けました。
さァ、早く早く行きなさいまし。
ああ、もし、お蔦はん。親子三人、何時までも仲良く御暮しなさんせ。
十年前に櫛、笄(こうがい)、巾着ぐるみ、意見を貰った姐はんへ、
せめて見て貰う駒形のしがねぇ姿の土俵入りでござんす。」

御恩返しの 真似ごとは
取手宿場の 仁義沙汰
御覧下され お蔦さん
せめて茂兵衛の 花の手数(でず)入り
花の手数(でず)入り 土俵入り


13.かえり船

作詞:清水みのる
作曲:倉若晴生

波の背の背に ゆられてゆれて
月の潮路の かえり船
霞む故国よ 小島の沖じゃ
夢もわびしく よみがえる

捨てた未練が 未練となって
今も昔の 切なさよ
瞼合わせりゃ 瞼に浮ぶ
霧の波止場の 銅鑼(どら)の音

熱い涙も 故国に着けば
嬉し涙と 変わるだろ
鴎行くなら 男の心
せめてあの娘に 伝えてよ


14.挽歌の海


15.男節


16.しぐれ酒