2005年全曲集

三門忠司 2005年全曲集歌詞
1.河内の次郎長

作詞:司太可志
作曲:西脇功

親の居る奴 幸福(しあわせ)もんさ
俺の親父は 生駒山
生命は売りもの 粗末にゃならぬ
生きて世の為 人の為
俺は河内の 俺は河内の 次郎長や

ほれた女が 教えてくれた
涙いい奴 甘い奴
鬼と仏が 心の中に
二つ仲良く 住みついた
俺は河内の 俺は河内の 次郎長や

河内音頭の 太鼓のひびき
どんと叩けば 気が晴れる
やると決めたら 唯やるだけさ
闘鶏(しゃも)は死んでも 音をあげぬ
俺は河内の 俺は河内の 次郎長や


2.俺の花

作詞:坂口照幸
作曲:宮下健治

なんとかなるわと いつものお前
本当になんとか なって来た
苦労少しも いとわぬ女
つらい涙は 露もどき
つれあい ふれあい 俺の花
お前いたから 越えられた

何年ぶりだろ 祭りの夜に
そろいの浴衣で 歩くのは
ひとの多さに お願いごとも
遠くからでは 叶うやら
つれあい ふれあい 俺の花
両手どんなに 合わせても

いつでも一緒に 居られることさ
何よりしあわせ それひとつ
尽くすお前も 一途な女
楽な道では ないけれど
つれあい ふれあい 俺の花
ついて来てくれ これからも


3.流転川

作詞:坂口照幸
作曲:宮下健治

石が浮かんで 木の葉が沈む
それが浮世と 云うものか
生きてゆくのは 耐えること
いつも男で あった日の
姿恋しい あゝ流転川

悪い方へと なぜ廻り出す
一度外れたら 歯車は
酒でなみだを 飛ばそうよ
袋小路の 薄灯り
負けちゃいけない あゝ流転川

ひとの一生 舞台で変わる
淀み水さえ 流れ水
お前いたから 俺がある
曲がりなりにも 五十路坂
明日の花咲け あゝ流転川


4.雨の大阪

作詞:もず唱平
作曲:市川昭介

どうせ人生 お芝居よ
あんたのことも そのうちの
一幕(ひとまく)やったと 思えばすむわ
北の新地の 女の蛇の目
今夜限りの 相合傘を
雨よどうして 涙に染める

本音いうたら 負けやから
黙って背中 向けたけど
辛抱出来(でき)へん 死ぬほど好きや
いまじゃ帰らぬ 想い出なのか
浜の芝居に 天神祭り
雨よどうして 涙に染める

昔人間 かたぶって
一緒になれる 仲じゃない
ケジメをつけると 悩んだお方
たった二タ月 隠れるように
夫婦(めおと)きどりで 暮らした日々を
雨よどうして 涙に染める


5.大阪かたぎ

作詞:吉田旺
作曲:岡千秋

髪の芯まで 惚れさせといて
あんたなぜなぜ かくれんぼ
時代おくれと 嗤(わら)われようと
一途願かけ 水かけ不動
どうぞ逢わせて あゝおくれやす

つめの先まで 演歌なおんな
それがあんたの 捨て台詞
見かけだおしの 東京の女(ひと)にゃ
負けん負けんわ つくしてみせる
そうやおんなは あゝ真心(こころ)やもん

骨の髄まで どあほな男(やつ)と
他人(ひと)に言われりゃ 腹たつわ
惚れたおひとの ほんとの味は
わかりゃしまへん 世間の人にゃ
あんた待ってる あゝいつまでも


6.裏町しぐれ


7.送春賦


8.男の居酒屋

作詞:池田充男
作曲:山口ひろし

酒は酔うため あるものさ
若いなりして 今夜の俺は
意気地がないぜ 泣いてるぜ
ぐちを肴に のむ酒じゃ
露地ののれんに すまないね…

恋はほどよく するものさ
虫もころさぬ 可愛ゆい顔で
あの娘は派手な あそび花
俺の負けだよ くやしいが
おんなという奴ァ つかめない…

これが苦労と いうものさ
右で拾って 左で捨てる
明日があるさ ゆめがある
すぐに止むだろ 走り雨
故郷のうたでも 唄おうか…


9.俺の出番が来たようだ

作詞:鳥井実
作曲:岡千秋

肩を寄せ合い 世間の隅で
涙こらえて ひっそり生きて来た
惚れた女に一度だけ
見せてやりたい 幸せを
俺の出番が 来たようだ 来たようだ

噛んでこらえた 堪忍袋
我慢出来ずに 破れることもある
何度みただろ あっただろう
咲かず仕舞いで 散った花
俺の出番が 来たようだ 来たようだ

ひとっふたつと 数えてみたら
数え切れない 苦労の数がある
檜舞台で 死ねるなら
義理と人情の 花道に
俺の出番が 来たようだ 来たようだ


10.大阪無情

作詞:吉田旺
作曲:山口ひろし

さよなら さよなら
さよならなんて いやですと
すねたあの娘の泪が 背中にからむ
水の都の とまり木づたい
呑む酒は 呑む酒は
吐息まじりの 大阪無情

おんなの おんなの
おんなの過去(きず)も 抱けないで
二度と惚れたりするなと 夜風がなじる
ふたり通った 馴染みの酒場
たずねても たずねても
夢は散り散り 大阪無情

倖せ 倖せ
倖せならば いいけれど
どこかやつれた姿が 瞼をよぎる
水に七色 ネオンの花は
浮かれても 浮かれても
浮かれきれない 大阪無情


11.片恋酒

作詞:小川道雄
作曲:酒田稔

好きで呑んでる お酒じゃないわ
ひとりが淋しい 片恋酒よ
遊び上手(じょうず)な あなたでも
噂を聞く度 逢いたくて
つらいのよ つらいのよ
バカな女と 言われても
忘れられない 恋だから
面影グラスに 忍び泣く

荒れた生活(くらし)の 今日この頃は
酔う程未練が 身にしみるのよ
夢で激しく 燃えるより
やさしい強さで 抱きしめて
欲しいのよ 欲しいのよ
バカな女と 言われても
忘れれられない 恋だから
面影グラスに 忍び泣く

「あなた命」…とボトルに書いて
心に注ぎたす 片恋酒よ
愛の傷あと 痛む夜は
いい事ばかりを 思い出し
生きるのよ 生きるのよ
バカな女と 言われても
忘れられない 恋だから
面影グラスに 忍び泣く


12.天城慕情

作詞:茜まさお
作曲:岡千秋

秋も終わりの 天城越え
幸せうすいと 泣いた人
探し訪ねて逢えたなら 逢えたなら
心砕いて あげたいあなた
天城慕情は ああ つづれ折り

夢にすがれば 今日もまた
小雨舞い散る 狩野川よ
逢えぬあなたを 抱きしめて 抱きしめて
一人歩けば 修善寺の夜
天城慕情は ああ つづれ折り

伊豆のゆ宿の 湯けむりに
この身しずめて 忍び泣く
風の噂に 聞いた人 聞いた人
天城慕情は ああ つづれ折り


13.河内人情

作詞:もず昌平
作曲:市川昭介

おれの人生 お前が頼り
カラスの昆布巻き 嬶巻かれやと
いわれて来たが 気にならん
惚れた弱みや 耐えるかいな
大きな声では いえんけど
きつい女は よろします

河内木綿の ふる里育ち
今では機織る 音さえないが
心は棉の 花に似て
無垢な気性が 清々しいよ
どこにも替わりが ないさかい
どうぞ長生き しておくれ

他所の水には 合わない男
生駒のお山に 留守番たのみ
浪花で運を ためしたが
銭が仇か 芽も出ずじまい
やっぱり河内が 一番や
掛け値ないのが なによりや


14.源さん酒場


15.大阪ちぎり

作詞:坂口照幸
作曲:宮下健治

どうぞ添わせて おくれやす
水掛お不動 水びたし
過去を打ち明け 一緒に泣いた
そんなあなたも 訳あるお方
この縁下さい 大阪ちぎり

広い川ほど なぜか静か
流れる淀川 男川
深いふところ あなたの器
抱いて下さい その手で確(しか)と
みちづれ このひと 大阪ちぎり

先の見えない 土砂降りも
相合傘なら 花・すだれ
夫婦善哉 あなたと生きる
苦労なんぼの 曽根崎ごころ
明日に春呼ぶ 大阪ちぎり


16.男節