WORKS

伊勢正三 WORKS歌詞
1.ほんの短い夏

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

都会に星屑を ちりばめた
街の灯も いつかはにじむ時を
恐れていたよ 今夜の「おやすみ」は
いつもとは違うみたい
君は振り向かずに 人波に消えてく
ほんの短い夏 ささいなこと
分かり合えなくて
こんなになるはずじゃ ないのにどうして
いつものように 送ってとは言わないの

どこかに意地悪な
もう一人の 君がいて
ほんとの気持ちだけを 隠してしまうよ
最後の地下鉄が 街の下くぐり抜けて
君が僕の時計 遅らせたと知った
ほんの5分だけの 君の願い
ずっと気付かずに
君が言葉には 出来なっかたこと
僕は知らずに 季節は過ぎてゆくよ

ほんの短い夏
風を少し 冷たく感じた
こんなに好きなのは 分かってるくせに
いつものように 送ってとは言わないの
にじんだ夜を ひとり抱きしめたままで


2.水槽の街

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

白いmen'sのシャツにせつなく包まれ
崩れそうに壊れそうに 眠りに就くひとときも

古いアイボリーのように 思い出のように
いつになれば ずっと前の出来事だと想えるの

風が吹き荒れた夕暮れの街は水槽のようにどこまでも見えて
あの頃暮らした街並まで…

時はジャスミンのようにほのかに漂う
今でもまだ ほんの前の出来事だと思えるの

寝癖を押さえて バスが来る前に出てゆくあなたも 何気ない日々も
素顔のまま愛せたつもりだった

どうしてあの時 映画の明りに浮かんだあなたの疲れた横顔
気にしながら見過ごしてたの

いつまで流れる
何処から流れる 何処まで流れる

ここから流れる そこから流れる
何処まで流れる ここまで流れる ここまで流れる


3.わかれ道

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

あぁ 君の長い髪と胸のふくらみを愛して時は流れた つい昨日までは
もう もどれない道二つ分れて 歩き始めて別れたことに気づいた

あぁ ぼくの心の中に寂しい椅子がある
そう 昔君もそこにすわっていたんだね
あぁ 君といた頃は 誰にも愛は一度めぐると知っていたのに

あぁ 六本木の街に降る雨が 街ゆく人達の肩を濡らして
も少し早く ほんとの愛を知ってたらと誰もが後悔しながら 歩いてる

あぁ 君がいた頃は酒にも飲まれることはなかったことに気づいた


4.君と歩いた青春

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

君がどうしても
帰ると言うのなら
もう止めはしないけど
心残りさ少し
幸せにできなかったこと

故郷へ帰ったら
あいつらに会うといいさ
よろしく伝えてくれ
きっと又昔のように
みんなで楽しくやれるさ

みんないいやつばかりさ
ぼくとはちがうさ
そしてあの頃と同じように
みんなで釣りへでも行きなよ

ケンカ早いやつもいた
涙もろいやつもいた
みんな君のことが
好きだったんだよ

本当はあいつらと約束したんだ
抜けがけはしないとね
バチ当りさぼくは
だけどほんとさ 愛していたんだ

きれいな夕焼け雲を
憶えているかい
君と始めて出逢ったのは
ぼくが一番最初だったね

君と歩いた青春が
幕を閉じた

君はなぜ
男に生まれてこなかったのか


5.キッチン

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

「何も出来ないわよ」 と
ステンレスの湖に
君はレタスを浮かべた
僕はグラスを揃えた

冷蔵庫の明かり
こぼれた時なぜか
暖かそうに見えた

何気ない言葉が
心の中でふと
広がる時のように

恋はどこにも
台所にもあった

書きなぐりの 手紙を
残したまま行くけど
傷ついた鳥のように
行く先もあてもなくて

あの頃に育てて
そのままの小さな
ポットの中のベンジャミン

分かり合うふりして
心のワンルームで
暮らして行く日々なら

恋はいつしか
窮屈になるから

ドアに鍵をかけて
ポストに落としたら
もう君は戻る頃

僕はまだ街角
この鍵の温もり
追いかけてくれるなら

恋をも一度
暖めてみるから

思い出の合鍵に
手のひらの温もりを…


6.さよならの到着便

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

遠く粉雪が降りる駐車場。
僕が指差すと、君は笑って、モノレールを選んだ。
君が東京へ戻ったその訳。
僕はおもわず、君の指を見て気付いてしまったけど、
さよならを一度君に言わせた僕に、
今君を慰めるそんな資格はなかった。
時はなぜ過ぎてしまったの?

冬の桟橋は灯り消えたクリスマスツリー、
工場の煙、螺旋の倉庫、淀む運河を見て、
ふっと懐かしいため息が出るなら、
忘れたはずの言葉は、今も悲しい膳物。
貨物船ばかり浮かべた港だって、
君とならいつまでもロマンティックな夜だった。
時はなぜ過ぎてしまったの?

僕は今、君と同じスピードだして、
離れずに走るから止まって見えるモノレール。
君はまだ気付いてくれない。


7.そんな暮らしの中で

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

歩き始めた子供の
笑い声が響いてる
そんな暮しの中で
芽ばえ始めた「何か」を
大切にして生きるため
日々の暮しがある

時計の針が時を
流しているわけでもなく
明日の朝
新聞の日付がただ
変わっているだけのこと

2センチ足らずの雪が
科学の街 東京を
一日でぬりかえる
その変わらぬ雪の色に
人は何を思うのだろう
変わりゆくこの日々に

寒さの中に
かくれているのは
暖かさなのだから

冬の朝
目覚めたときの
あと五分の幸せを
誰もが知ってる


8.冬の地下鉄

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

都会の朝の吐息が
窓を曇らすwo-冬の地下鉄
君の声が聞こえて
振り向いても 寄せる人波
あの頃許せなかった街に
今は一人流されて

このまま大人になる
あの日何を信じたの
君と共に過ごした季節の
輝きだったのか

毎日GRAYの景色が
窓を流れるwo-こんな時代に
君の肩を抱いたり悲しませたり
夢を見ただけ
ホームで
誰の目も気にせず喧嘩もした
あの頃なら

過ぎ行く時の中で
君が僕と違うわけを
どんな言葉どんな言い訳も
解き明かしてはくれない

時代に逆らえば
羽根のように傷ついた
若さという なんて無防備な
キラメキ抱きしめて

このまま大人になる
あの日何を信じたの
何もかもが二度と戻れない
輝きだったのか

都会の朝の階段
駆け昇ればwo-
もう春の香り


9.レミングの街


10.けんかのあと

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

けんかの後の
冷めたスープに
沈む涙のスパイス
ホロ苦さも忘れて
同じことくりかえす

男のエゴとプライドなんて
まるで脱ぎ忘れた靴
孤独な時初めて
鏡に写してみる

時計の針は小刻みに
まだ話しかけてくる
愛し合うことを望むなら
なぜ、ひきとめなかった

もどかしいくらい
エスカレーターの
人波にもまれながら
夕闇のホームまで
思い出が多すぎて

鳴り響くベルの中を
今、駆け登って行く
次々に流れる窓に
ふとさよならがよぎる

時が渦巻く都会に
今、何を求めるの
振り向けばそこに君が
手を差し伸べてるのに


11.暦の上では


12.ささやかなこの人生'94


13.ほおづえをつく女

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

振り向きもせずに男は去った
女は半年泣き続けた
薄暗い部屋でほおづえをついたまま
幸せな日々を思い出していた

何故捨てられたのかもわからないまま
女は半年泣き続けた

新しい季節が女を変えた
出会いを求めて街に出た
髪を切り胸のボタンひとつはずして
化粧直して女は生まれ変わった

お茶を飲みながらほおづえをついたまま
女は男を捜し続けた

女はそっと煙草くわえた
男はすかさず火を着けた
翳りある女はとても綺麗に見える
思わず誰でも手を差し伸べてみたくなる

灰皿の中の古い燃えさしがまた
新しい炎で燃え上った

数える間もなく時は流れた
振り向きもせずに男は去った
慣れすぎた暮らしに女は甘えすぎて
男の心にまでほおづえをついてしまった

夜空の星がとても美しいのは
ほんのすこし光っているから


14.夜にまぎれて

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

突然 おまえが
かけこんできた夜
雨に濡れたまま涙かくし

あてつけ? ならよせよ
それとも本気なの
私を抱いてとふるえていた

何もかも今
忘れてしまえ
流れゆく時の中に

抱きしめるたび
想いはつのる
許されぬ出逢い重ねて

答えはひとつだけ
あいつをとるなら
これが最後の夜だけれど

幼い横顔
まつ毛が濡れてる
胸打つカメオ かすかに揺れ

帰したくない
ずっとこのまま
抱きしめていたいから

別れるなんて
聞きたくもない
ゆれ動く心のまま

ふりしきる雨
愛は激しく
つかのまの出逢い重ねて

夜にまぎれて
求めあうふたり
さよならを言う前に


15.涙憶


16.なごり雪


17.NEVER

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

I just know wo-
Never fall in lover's call again
今は過ぎた季節 今もこの胸に

青い渚の風に髪をとかし
寄せては返す波の音に誘われて・・・

君がサンダル脱ぐとき 夕陽浴びて
綺麗なフラミンゴのシルエット止まったままで wo-

Never fall in lover's call again
幾つもの言葉が
僕のこの胸を通り過ぎて行く

恋・・・それはあの頃に・・・
なぜ・・・言えなくて・・・
今ここにあるもの・・・

君と遊んだ暑い夏のままで
いつか君に合わせ縮めたゴーグルを

君の笑顔と思えば辛くなって ・・・
あんなにはしゃいだ日を 今は痛みに変えて wo-

君はどこにいるの 今ならやさしさが
僕のこの胸に あふれているのに

恋・・・それはあの頃と・・・
なぜ・・・違うもの・・・
鮮やかにあるもの・・・

恋・・・それはあの頃に・・・ずっと・・・
そしてそのままで・・・
なぜ・・・この胸に・・・
鮮やかにあるもの・・・
今ここにあるもの・・・


18.moonlight

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

夢はいつもの時のたとえば
たそがれのブラジルのような海にも似て
まるで君がその指先でつまびくような
暖かな音が流れる部屋で

淋しげな眉にも やさしさを匂わす
あやしい恋心 ただよい始めている
こんな夜には二人でmoonlight
想い出数え 過ぎゆく季節を見ている

愛しきものは去りゆく日々
手をさしのべて 新しい時の訪れ待てば
古びた駅がとり壊され
その街並も変りゆく 時の流れのはかなさ

冬の湖で遊んだ あの頃の
こぼれる笑顔に 呼び戻されてしまう

こんな夜には二人でmoonlight
想い出数え 訪れる時を見ている

長い年月を 過ごした二人には
心の中まで 透き通るような季節

こんな夜には二人でmoonlight
想い出数え 時の流れは はかなくて


19.Sea Side Story


20.リアス式の恋


21.9月の島


22.遠ざかる雨

IS(伊勢正三・池田聡)
作詞:池田聡・伊勢正三
作曲:伊勢正三

いつの間にか
もう若くはなくて
恋なんて
遠い日のはずだった

君は僕を
とても切なくする
週末が もどかしく過ぎてゆく

知らぬ間に
君のことを捜してる
初恋のように

夕暮れに立ち止まるのは
何年ぶりのことだろう
愛してるなんて言えない
言っちゃいけない これからも
きっと ずっと

窓に明かり
灯るのを見届けた
帰り道もう一度振り返る

やさしさで
君が僕にしてくれたこと
忘れないよ

夕立の短い雨は
忘れかけてた夏の香り
遠ざかる雨に恋して
失くしたものを知るだろう
きっと ずっと

傷つけ合った
青春ではなく
自分にだけは
嘘つきに なれるから

夕暮れに立ち止まるのは
何年ぶりのことだろう
愛してるなんて言えない
言っちゃいけない これからも
きっと ずっと
きっと ずっと
きっと ずっと


23.堤防のある町

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

さざ波が光る陽射しの中で
あの頃の夏を捜した
堤防にもたれたら
海が見えないだろう
せっかく帰ってきたのに

吹く風に止まるカモメのように
ぼくはまだこの町にいて
まるで木の葉が波に
のまれてしまうような
都会で傷ついた君と

時が戻りそうで
夏が終わるまでの
ほんのひとときだけの
季節にまた出会った
だけの二人

海沿いのちっぽけなストアー
陽にやけたあの日の二人
スパイクを持った君と
僕はまだユニフォーム
帰りにパンをかじった

※君が変わりそうで
きれいになりそうで
ずっとそばにいなけりゃ
言葉も変わってゆく
だけの二人※

時が流れそうで
夏が終わりそうで
ほんのひとときだけの
季節にまた出会った
だけの二人

(※くり返し)


24.海岸通

作詩:伊勢正三
作曲:伊勢正三

あなたが船を選んだのは
私への思いやりだったのでしょうか

別れのテープは切れるものだとなぜ
気づかなかったのでしょうか

港に沈む夕陽がとてもきれいですね
あなたをのせた船が小さくなってゆく

夜明けの海が悲しいことを
あなたから 教えられた海岸通

あなたの言うとうり 妹のままで
いた方が 良かったかもしれない

あなたがいつか この街離れてしまうことを
やさしい腕の中で 聞きたくはなかった

まるで昨日と同じ海に波を残して
あなたをのせた船が小さくなってゆく


25.汐風


26.シャワールーム


27.時の化石

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

君と過ごした時間も
君に会えない時間の彼方へと
流れて行く僕の胸

その砂時計壊して
そっと一粒の時を
いつまでも抱きしめていたい

夜は美しく
朝はいとしさで
この胸を埋め尽くした

夜にまぎれても
星がこぼれても
時は流れるばかりで

僕はこのままで
ずっとこのままで
時の化石になる

光の底を覗いて
そのひとかけら見つけた
そんな奇跡が起きるよいつの日か

愛を疑えば愛は
そのひとときの幻
信じる扉への階段

永遠の時を
刻む水晶に
願えば叶うと言うけど

君に逢いたくて
ずっと逢えなくて
時は流れるばかりで

僕はこのままで
ずっとこのままで
時の化石になるだけ

街のざわめきが
街の静けさが
君を忘れさせなくて

僕はこのままで
ずっとこのままで
時の化石になるだけ

夜にまぎれても
星がこぼれても
時は流れるばかりで

僕はこのままで
ずっとこのままで
時の化石になるだけ


28.スモークドガラス越しの景色


29.バルコニーの休日


30.MUSICIAN


31.青い10号線


32.海風


33.22才の別れ

作詞:伊勢正三
作曲:伊勢正三

あなたにさよならって言えるのは
今日だけ
明日になって またあなたの
暖かい手に触れたら
きっと言えなくなってしまう
そんな気がして
わたしには鏡に映った
あなたの姿を見つけられずに
わたしの目の前にあった
幸せにすがりついてしまった

わたしの誕生日に22本の
ローソクをたて
ひとつひとつがみんな君の
人生だねって言って
17本目からは 一緒に火をつけたのが
きのうのことのように
今はただ五年の月日が
ながれすぎた春といえるだけです
あなたの知らないところへ
嫁いでゆくわたしにとって

ひとつだけこんなわたしの
わがままきいてくれるなら
あなたはあなたのままで
変わらずにいてください そのままで