大全集

前川清 大全集歌詞
1.ひまわり

作詞:福山雅治
作曲:福山雅治

夢を見ていました あなたと暮らした夏
それは かけがえのない 永遠の季節のこと

まっすぐに 伸びてゆく
ひまわりのような人でした

黄昏に 頬染めて ひざ枕
薫る風 風鈴は 子守歌

いつだって いつだって
あなたがそばにいてくれるだけで
それでよかった

ふたり 乗り遅れた あのバスは走ってますか
ふたり ずっと歩いた あの海はそのままですか

儚(はかな)げに戯れる
蛍火のような日々でした

夕涼み 肩寄せて 宵祭り
洗い髪 濡れたまま 氷菓子

嬉しくて 嬉しくて
なんどもあなたの名前呼んだ
それが嬉しくて…

黄昏に 頬染めて ひざ枕
夕涼み 肩寄せて 宵祭り

いつだって いつだって
あなたがそばにいてくれるだけで
本当によかった

夢を見ていました あなたと暮らした夏
ふたりのあの夏のように ひまわりが 今 咲きました


2.大阪

作詞:前川清・岩井薫
作曲:都志見隆

にぎわう街並 時間は止まり
過去(きのう)と同じ情景(けしき)で
あなたの優しさが 見えなくなっても
街は優しく 迎える

夢も 涙も せつなくて
声も 香りも せつなくて
過ぎ去りし日 抱きしめて あなたと

大阪 この街に めぐり逢えた奇跡を
今もこのままで あたためて

途切れる会話に 淋しさ募る
見えない 携帯の先
あなたの優しさが 悲しく感じても
街はにぎわい きらめく

雨も 浴衣も はかなくて
川も 花火も はかなくて
想い出の日 抱きしめて あなたと

大阪 この街に たどり着いた軌跡を
今も変わらずに あたためて

夢も 涙も せつなくて
声も 香りも せつなくて
過ぎ去りし日 抱きしめて あなたと

大阪 この街に めぐり逢えた奇跡を
今もこのままで あたためて


3.霖霖と

作詞:阿閉真琴
作曲:都志見隆

心の中の水溜り
願いの光の差す庭に
雫の珠が落ちました
あなたの声が聞きたい…

云えなかった言葉が一片(ひとひら)
今も愛しい人

霖霖(りんりん)と降る 雨の音
逢えない雨の音
心に響きます…

この手でふたり慰(あい)し合い
その手に唇あてながら
身体を合わせ夢合わせ
すべてが昨日のように…

寂しかった心が泣きます
そして切ない夜

霖霖(りんりん)と吹く 風の音
逢えない風の音
恋しと響きます…

云えなかった言葉が一片(ひとひら)
今も愛しい人

霖霖(りんりん)と降る 雨の音
逢えない雨の音
心に響きます…


4.流行歌

作詞:岡田冨美子
作曲:市川昭介

夢を肴に飲むだけ飲んで
酔っぱらった夜更けは
悲しいくらいおまえが恋しい
逢いたくてつらい
人間(ひと)は過去へ帰れないから
歌うのだろうか
流行歌(はやりうた)の頁をめくり
おまえを追いかける

他人(ひと)に言えない話がしたい
あの部屋でおまえと
思い出が降る小雨の舗道
似た女(ひと)を捜す
人間(ひと)は見果てぬ夢のかわりに
歌うのだろうか
流行歌(はやりうた)の頁の向こう
おまえは仕合わせか

胸のまんなか今でも熱い
情熱のかけらが
昔のドアを叩いているよ
中へ入れてくれ
人間(ひと)は泣くに泣けない時に
歌うのだろうか
流行歌(はやりうた)の頁の裏で
おまえを抱きしめる


5.明日に

作詞:梶原茂人
作曲:梶原茂人

はりつめたまま 眠りにもぐって
いろんな事を考えても しょうがないけど
すり減った鍵じゃ 夜に向かう扉
何度まわしても 空回りするから
愛しい人よ どこにいる 心の中じゃ 抱けない
ひとりで生きてく自由と 寂しさを僕は はき違えていた
明日に君がいるだけで 強くなれると感じていたのに

どこかできっと 頑張りすぎてる
上手くいかないからって 焦りすぎている
暗やみの中 手探りをしても
探したいものはきっと 見つからないから
愛しい人よ どこにいる 君の明かりをともして
ひとりで生きてく自由と 寂しさの中を迷い続けてる
明日に君がいるだけで 強くなれると感じていたのに

ひとりで生きてく自由と 寂しさの中を迷い続けてる
明日に君がいるだけで 強くなれると感じていたのに
強くなれると感じていたのに


6.神戸

作詞:前川清
作曲:都志見隆

トンネルをくぐりぬけ 降りたつ駅は
ドラの音の 似合う街 少しだけ寂しい
想い出ばかり たどってみても
愛した人 別れた人 今…
神戸 叫んでも 届かぬ思い
いつも見てた 灯かりさえも 見えなくて
神戸 変わり行く景色の中で
夢を ゆめを 探してる

風見鶏揺れている 夕暮れ時は
赤い靴 似合う街 少しだけ 悲しい
季節外れの 野路菊なのに
愛した人 別れた人 今…
神戸 消えそうな夢を 追いかけ
時を止めて あの頃へと 戻れたら
神戸 流れ行く景色の中で
心 こころ 探してる

神戸 流れ行く景色の中で
心 こころ 探してる


7.天使のえくぼ

作詞:荒木とよひさ
作曲:近江孝彦

恋にやつれて 泣いてる人よ
夢にはぐれて いるなら
胸にしまった 心の痛み
この掌でさわって あげる

哀しみが 似合う女だけで 生きてるよりも
口紅をふいて 暮らせば
想い出は 過去の中へ みんな忘れるだけで
昨日から 生まれ変われる
横顔の泣きえくぼ 涙渇いた あしたが

愛に溺れて 飲んでる人よ
涙つぎたす だけなら
ひとり身体を いじめるだけで
夢から目覚めは しない

人生が 下手な女なんて 星より多い
うしろ髪 切ってしまえぱ
傷ついて生きることも みんな夢の途中
またいつか 生まれ変われる
横顔の泣きえくぼ 涙渇いた あしたが

哀しみが 似合う女だけで 生きてるよりも
口紅ふいて 暮らせば
想い出は 過去の中へ みんな忘れるだけで
昨日から 生まれ変われる
横顔の泣きえくぼ 涙渇いた あしたが

涙渇いた あしたが


8.薔薇のオルゴール

作詞:ちあき哲也
作曲:杉本真人

やっと忘れかけた頃に
こんな風に逢いに来るひと
上目遣い 今も好きか聞くのね
やめて、あたし 玩具じゃない…
街に
いつか聴いた 歌は流れ 女のもろさ
また揺らすけれど…
愛には愛を 罪には罰を
今夜はじめて 憎んでる
愛には愛を 薔薇には棘を
次にあなたが 傷つけばいい

だって無神経なあなた ひとが耐えた傷の痛さも
許すまでの 胸も思いやれない
誰があの日 裏切ったの…
むきに
くれた指輪 放りすてて 女のけじめ
つけてみたつもり…
愛には愛を 罪には罰を
にどとあたしを 落とせない
愛には愛を 蜜には毒を
それが務めと 信じてるから

愛には愛を 薔薇には棘を
そうよ最後の 贈りものなの

あぁ 恋はひと幕…芝居は終わった


9.抱きしめて

作詞:大津あきら
作曲:浜圭介

別れの前にもいちど
あなたの笑顔 見させて
それで戯(はしゃ)いだ季節を
忘れてしまいたいから

今日が一番つらくて
あなたが優し過ぎて
離れられない 手を振れない
切ない後ろ姿にきっと…

抱きしめて 抱きしめて
哀しみがこわれるほど
さよならまで さよならまで
想い出にしたくない

あなたの肩にもたれて
夜明けを見てたあの頃
いつも心の何処(どこ)かで
さよならに怯(おび)えていた

今日が一番つらくて
心が震え過ぎて
こぼれる涙 止められない
あなたが背中向けたらきっと…

抱きしめて 抱きしめて
恋人のままで抱いて
さよならへと さよならへと
歩き出す二人でも

抱きしめて 抱きしめて
哀しみがこわれるほど
さよならまで さよならまで
想い出にしたくない
想い出にしたくない


10.恋するお店

作詞:千家和也
作曲:伊藤薫

盛り場地図で 場末のはずれ
見落としそうな ちいさな店よ
港で暮らす 荒くれたちを
なじみの客に かれこれ四年
ぶしつけですが 案内状を
今日出しました 迷ったあげく
別れておいて 会いたいなんて
いまさら言えた 義理ではないですが
私の生きざまを 女の生きざまを
あなたにひと目 見てほしくって

時化(シケ)ともなれば 昼日なかから
酔いどれたちで にぎわう店よ
誰にも告げず 力も借りず
色気も売らず どうにか四年
いきなりですが 案内状を
今日出しました 本名書いて
ひとりでいると 女の身には
泪のたねが いろいろありますが
私の生きざまを 女の生きざまを
あなたにひと目 見てほしくって

身勝手ですが 案内状を
今日出しました 思いを込めて
昔のように 戻れるなんて
いい気なことは 考えてませんが
私の生きざまを 女の生きざまを
あなたにひと目 見てほしくって


11.悲しみの恋世界

作詞:森川ゆう
作曲:都志見隆

もえて 悲しい くすり指に
あつい ぬくもり そっと のこす
嘘と知ってて 夢を誓って
ふたりだけの 恋世界 感じたい
違う 女性が待ってる
せめて瞬間 忘れさせ
つよく 抱かれるならば
あなたの二番目でいい
帰る場所を 仕草で 見せて欲しくはないの
いつか無理な わがままきいて
そらさないで・・・・・・

泣いて さまよう 濡れた髪が
眠り さがして あなた 呼ぶの
嘘のしあわせ 夢で結んで
ひとりいやす 傷あとが逢いたくて
明日をつなぐ いいわけ
はかない ため息になる
あなた 呼び止めたまま
よりそい 死ねるならいい
奪うことも 出来ずに 遠いふたりに戻る
いつか胸で わがままきいて
「帰らないで」

違う女性が 待ってる
せめて瞬間 忘れさせて
つよく 抱かれるならば
あなたの二番目でいい
たどり着けない 愛の 痛み 涙にうつす
いつか無理な わがままきいて
「帰らないで」


12.別れ曲(うた)でも唄って


13.男と女の破片(かけら)

作曲:都志見隆
作詞:荒木とよひさ

抱かれたら終る 男と女より
手枕のままで 何んにもしないで
指さきを拒む 心の裏側で
悲しいほど 好きでいればいい
愛が涙の 破片になっても
心にあなたを宿して 生きていけるよう

二度と恋など 出来ないくらいに
身体のすみまで あなたとすべて取り換えて
明日なんか もういらない


満月に吠える 男と女より
口紅も拭かず 眠りにつかせて
優しさが逃げる どんなに抱かれても
少し離れ 泣いていればいい
愛が別れの 破片になっても
寂しいあなたは この世にひとりきりだから
夢の続きが どこかにあるなら
時間の果てまで あなたの色に塗り変えて

二度と恋など 出来ないくらいに
身体のすみまで あなたとすべて取り換えて
明日なんか もういらない


14.愛がほしい

作詞:伊藤薫
作曲:伊藤薫

ああ 雨の夜は 誰か酔わせてください
ああ 水割りの グラスがくもる

指輪のあとの白さの 理由は言えない
思い出と言うにはまだ 辛すぎるから

愛がほしい 心に
今がほしい ぬくもり
一人じゃ哀しい 季節の変わりめは……

ああ 酔うほどに あなたが昔の人に
ああ 見えて来る お酒のせいね

窓灯のひとつひとつに 愛があるのね
雨よ降り続いてよ 涙かくして

あなたはもう 行くのね
時間が来れば 行くのね
女に淋しい 季節の変わりめは……

愛がほしい 心に
今がほしい ぬくもり
一人じゃ哀しい 季節の変わりめは……


15.涙

作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき

忘れようと心を決めたのは
ひと足の途絶えだした公園通り
メッキだらけの けばい茶店の隅っこは
雨やどりの女のための席ね
今ごろどうしておいでだろうか
今夜は煙草が目にしみる
男運は悪くなかった
あんないい人いやしないもの
男運は悪くなかった
Made In Tears wow wo

陽に灼けたサンルーフのたもとから
季節終りの雨がしたたってる
安っぽい格子がうるんで見えるのは
安っぽいシェリーがまわるせいね
今ごろどうしておいでだろうか
今夜は煙草が目にしみる
男運は悪くなかった
あんないい人いやしないもの
男運は悪くなかった
Made In Tears wow wo

きれいなビルに変わったこのあたり
出会った日にはさえない街だったね
だめかもねと怯えていたんじゃないの
やっぱりねと哄(わら)えば筋が合うわ
今ごろどうしておいでだろうか
今夜は煙草が目にしみる
男運は悪くなかった
あんないい人いやしないもの
男運は悪くなかった
Made In Tears wow wo

男運は悪くなかった
あんないい人いやしないもの
男運は悪くなかった
Made In Tears wow wo


16.花の時・愛の時

作詞:なかにし礼
作曲:三木たかし

君が部屋を出たあと
ぼくはじっと動かない
あたりにただよう
君の残り香を
胸に吸い込み
酔いしれる
君の弾いたギターの
細い弦は切れたまま
読みかけの本は
投げだされたまま
そんなすべてが
いとしい
時には花のやさしさで
つつんでみたいと思う
時には愛のはげしさで
泣かせてみたいと思う
また逢えるのに
今すぐに逢いたくて
切なくなる
海の底で二人
貝になりたい

君がもたれかかった
あとののこるクッションに
額をうずめて
移り香をさがし
夢のつづきを
追いかける
胸にさわぐ想いを
口で言えぬもどかしさ
恋はため息か
恋はときめきか
恋は愚かな悩みか
時には花のやさしさで
つつんでほしいと思う
時には愛のはげしさで
泣かせてほしいと思う
この世のすべて
限りある命なら
君と行こう
青い空で二人
雲になりたい

この世のすべて
限りある命なら
君と行こう
青い空で二人
雲になりたい


17.フィクションのように

作詞:竹花いち子
作曲:井上大輔

眠れぬまま ひとりの朝へ
吸い込まれてく
あせる気持ちはリフレイン
カーテン越し弱い光が
夢と嘘を 照らしだすように

※フィクションのようにすれ違って
誤解を重ね モノクロームの心
フィクションのようにはじめて見た
あなたの涙 離さないと告げよう
あやまるかわりに あやまるかわりに※

強い女と疑りもせず
甘えてばかり
馬鹿な男と笑えよ
肩をすぼめ 黙ったままで
爪を見てた 姿よみがえる

(※くり返し)

あやまるかわりに


18.雪列車

作詞:糸井重里
作曲:坂本龍一

匂うように 笑うように 雪が降る
白い景色 逃げるように 汽車は走る
サヨナラが夢ならば ひき返すけど
あの頃が夢ならば このまま行く
あたたかいものを 何かください
こころも からだも 寒すぎるので…どうぞ

少しばかり 離れた席 恋人たち
無邪気色の ひざかけを かけて眠る
なにげなく 髪を切れた 幸せな日は
同じように 雪の日で あなたといた
あたたかいひとに もたれていたい
ひとりで いたけど 冷えてきたので…どうか

サヨナラが夢ならば ひき返すけど
あの頃が夢ならば このまま行く
あたたかいものを 何かください
こころも からだも 寒すぎるので…どうぞ


19.恋さぐり夢さぐり

作詞:嶺岸未来
作曲:ニール・セダカ

そんな辛(つら)い顔して
私を抱かないでよ
恋さぐり 夢さぐり
男と女
紅い葡萄の酒に
別れの香り ゆれて
誰も愛せない あなた以上は…

ふるえながら愛して
すがりながら夢見て
泣く日から 始まるの
女はいつも…
この部屋がとても好きよ
いつもの言葉 欲しい
誰も愛せない あなた以上は…

分かっているわ あなた
何もかも まぼろし
けれど愛せない あなた以上は…


20.夏の花よ

作詞:阿久悠
作曲:三木たかし

お前を抱いたら 軽い 軽い こんなにも
泣いてくらす時が長過ぎて やせてしまったか
花園に戻したら 咲くかもしれない
別れるなら この季節 もいちど咲ける 夏に

いつでも お前が 損な役を引き受けて
笑うことが苦手だったのと いってくれたけど
微笑めばしあわせが 来るかもしれない
別れるなら この季節 もいちど咲ける 夏に

背中を見たなら 細い 細い あんなにも
雨とまじる影がはかなくて 消えて行きそうだ
この部屋に 忘れもの あるかもしれない
別れるなら この季節 もいちど咲ける 夏に


21.恋は終ったの


22.Last Song(ラスト・ソング)


23.昔があるから

作詞:杉紀彦
作曲:曽根幸明

ふりかえる径に 風が吹く
冷たすぎる 風が吹く
苦労話は したくないけど
つらい憶いで 消えはしない
恨みごとを云いだせば 切りがない
哀しい私の 青春でした
けれど今 憶いでのぬくもりが
やさしく 私をつつんでくれる
寒い風よ ありがとう
つらい昔よ ありがとう
昔があるから私は 私は生きて行ける

ひとりぽっちの 歳月を
すさみ乍ら 生きて来た
そんな私に 春がめぐる
だから深酒 やめにするわ
これからは あなただけ抱きしめて
不幸な私にさよならします
けれど今もう一度ふりむくと
涙の昔がわらっています
寒い風よ ありがとう
つらい昔よ ありがとう
昔があるから私は あなたと生きて行ける

昔があるから私は あなたと生きて行ける


24.さようならの彼方へ

作詞:千家和也
作曲:筒美京平

振り返れば 翼の下で町の灯が
揺れて燃える この国をあとに

他国の人に まわり囲まれて
夜の国際線で ただひとり飛び立つの
愛に愛に 傷ついたふたりが
同じ場所に 住んじゃいけない

あなたの とめるその声が
指でふさぐ 耳にしのび込む
I'll never fall in love again

ひとくちすする 熱い珈琲の
湯気が形をつくる 想い出のひとこまを
二度と二度と 逢うこともないでしょう
遥か下で 送るあなたに

今更 のぞくこの窓に
泣いてゆがむ 顔がうつってる
I'll never fall in love again

別れたあとは 他人なんて嘘
肌を重ねた過去は いつまでもつきまとう
愛を愛を 失なった女は
消える他に 術がないのよ

あなたの 夢に目覚めれば
空が赤い やがて日が変わる
I'll never fall in love again


25.西海ブルース


26.東京砂漠

作詞:吉田旺
作曲:内山田洋

空が哭いてる 煤け汚されて
ひとはやさしさを どこに棄ててきたの
だけどわたしは 好きよこの都会(まち)が
肩を寄せあえる あなた…あなたがいる
あなたの傍で あゝ暮らせるならば
つらくはないわ この東京砂漠
あなたがいれば あゝうつむかないで
歩いて行ける この東京砂漠

ビルの谷間の 川は流れない
人の波だけが 黒く流れて行く
あなた…あなたに めぐり逢うまでは
そうよこの都会(まち)を 逃げていきたかった
あなたの愛に あゝつかまりながら
しあわせなのよ この東京砂漠
あなたがいれば あゝあなたがいれば
陽はまた昇る この東京砂漠

あなたがいれば あゝあなたがいれば
陽はまた昇る この東京砂漠

あなたがいれば あゝあなたがいれば
陽はまた昇る この東京砂漠


27.中の島ブルース

作詞:斉藤保
作曲:吉田佐

赤いネオンに 身をまかせ
燃えて花咲く アカシアの
あまい香りに 誘われて
あなたと二人 散った街
あゝ ここは札幌 中の島ブルースよ

水の都にすてた 恋
泣いて別れた 淀屋橋
ほろり落した 幸せを
あなたと二人 拾う街
あゝ ここは大阪 中の島ブルースよ

会えば別れが つらいのと
泣いてすがった 思い出の
小雨そぼ降る 石畳
あなたと二人 濡れた街
あゝ ここは長崎 中の島ブルースよ


28.海鳴り

海鳴うみなり聞きこえる 旅路たびじの宿やど
今宵こよいも泪なみだで 枕まくらを濡ぬらす
老おいたる父ちちや母はは 今頃いまごろいかに
アーアー
想おもいは遥はるかるか 故郷こきょうの空そらよ

心こころを許ゆるした 友ともも消きえて
愛あいした女おんなも いつしか離はなれ
風かぜ吹ふく波なみの上うえ 一いち羽わの(かもめ)
アーアー
お前まえとだけは 話はなしがしたい

明日あしたは夜汽車よぎしゃで 北きたの街まちへ
はまなす咲さいてる 名なも無ない街まちへ
私わたしが旅先たびさきで 死しんだら誰だれか
アーアー
浜辺はまべに骨ほねを うずめておくれ




29.そして神戸

作詞:千家和也
作曲:浜圭介

神戸 泣いて どうなるのか
捨てられた我身が みじめになるだけ
神戸 船の灯うつす
濁り水の中に 靴を投げ落す
そして ひとつが 終わり
そして ひとつが 生まれ
夢の続き 見せてくれる
相手 捜すのよ

神戸 呼んで帰る人か
傷ついた心が みにくくなるだけ
神戸 無理に足を運び
眼についた名もない 花を踏みにじる
そして ひとつが 終わり
そして ひとつが 生まれ
誰か うまい 嘘のつける
相手 捜すのよ

誰か うまい 嘘のつける
相手 捜すのよ


30.恋唄

作詞:阿久悠
作曲:鈴木邦彦

ほんのみじかい夢でも
とてもしあわせだった
逢えてほんとによかった
だけど帰るあなた
泣かないと誓ったけれど
それは無理なことだと知った
折れるほど抱きしめたいと
心からそう思う
はかないだけの恋唄

少しやつれた姿に
胸が痛んでならない
ついていきたいけれど
ひとり帰るあなた
何ゆえに結ばれないか
出逢う時が遅すぎたのか
人前でくちづけたいと
心からそう思う
せつないだけの恋唄


31.この愛に生きて

作詞:阿久悠
作曲:彩木雅夫

あのひとを愛しては いけないと云われ
旅に出て忘れようと 悩んでもみたが
思いきれぬ恋よ
雨の街で人目しのんで
愛を告げたあとのしあわせ
許されぬ愛だから なおさらつのり
許されぬ愛だから ひとときに賭ける
こみあげる涙

つかのまのしあわせが はかなくも過ぎて
しのび寄る夜明けにも 悲しみがあふれ
はなれられぬ恋よ
肩を抱いて心かよわせ
つらい胸の中を忘れる
別れても別れても この愛に生きて
別れても別れても あきらめはしない
かさね合う心

帰るひとを送る苦しさ
だれに云えばいいと云うのか
うしろ指さされても しのび逢う恋を
うしろ指さされても あのひとのために
この身まで捨てる


32.悲恋


33.噂の女

作詞:山口洋子
作曲:猪俣公章

女心の悲しさなんて
わかりゃしないわ 世間の人に
止して 止してよ なぐさめなんか
嘘と泪のしみついた
どうせ私は噂の女

はなさないでと甘える指に
男心はいつでも遠い
そうよ そうなの 昨日の夜も
すがりつきたい あの人に
夢を消された噂の女

街の噂に追われて泣けば
褪せてみえます くちびるさえも
つらい つらいわ つめたい青春(はる)を
怨むことさえあきらめた
弱い私は噂の女


34.愛の旅路を


35.逢わずに愛して

作詞:川内康範
作曲:彩木雅夫

涙枯れても 夢よ枯れるな
二度と咲かない 花だけど
夢の 夢のかけらを
せめて せめてこころに
ああ 永久(とわ)にちりばめ
逢わずに愛して いついつまでも

逢えば別れが つらくて泣ける
恋のねぐらは どこにある
鳥に 鳥になりたい
そっと そっとこころで
ああ 紅(べに)の命を
逢わずに愛して いついつまでも

はなればなれの 運命におかれ
愛がなおさら つよくなる
何が 何があっても
すがり すがり生きぬく
ああ 死にはしないわ
逢わずに愛して いついつまでも


36.長崎は今日も雨だった

作詞:永田貴子
作曲:彩木雅夫

あなたひとりに かけた恋
愛の言葉を 信じたの
さがし さがし求めて
ひとり ひとりさまよえば
行けど切ない 石だたみ
あゝ 長崎は今日も雨だった

夜の丸山 たずねても
冷たい風が 身に沁みる
愛し 愛しのひとは
どこに どこにいるのか
教えて欲しい 街の灯よ
あゝ 長崎は今日も雨だった

頬にこぼれる なみだの雨に
命も恋も 捨てたのに
こころ こころ乱れて
飲んで 飲んで酔いしれる
酒に恨みは ないものを
あゝ 長崎は今日も雨だった