男の風景II

加門亮 男の風景II歌詞
1.偲び逢い

作詞:麻こよみ
作曲:森川龍

風が出て来たね 夜も震えてる
おまえの肩先 抱き寄せる
たとえどんなに 愛していても
世間が許さぬ 恋がある…
この手に奪えぬ 腑甲斐(ふがい)なさ
髪の匂いが せつなく揺れる

星が泣いてるね 月も潤んでる
二人のつらさが わかるのか
今の生活(くらし)を 捨てろと言えば
なおさらおまえが 困るだけ…
いつかは別れる 恋なのに
影も寄り添う せつない夜よ

頬が冷たいね 指も凍(こご)えてる
にじんだ涙の せいなのか
できることなら 誰より先に
逢えたらよかった おまえには…
見つめる瞳の いじらしさ
俺の心が せつなく揺れる


2.いたわり

作詞:礼恭司
作曲:森川龍

よせよそんなに 自分を責めて
悪い女の ふりなどやめな
何にもやれない おれだけど
分けておくれよ 胸の傷
そっといたわり 支えたい
むかし愛した おまえのために

そうさおまえに 惚れてたおれさ
苦い過ち 悔やんだ別れ
遠くで祈った 幸せに
いつかはぐれて いたんだね
ちがう明日を おれがやる
むかし泣かせた おまえのために

ほかの愛など 捜せなかった
いつも心に 住んでたおまえ
いやしてあげるよ その心痛(いたみ)
涙ふきなよ もう泣くな
おれのこの手で やすらぎを
きっとあげるよ おまえのために


3.夜更けのふたり

作詞:水木れいじ
作曲:弦哲也

とても綺麗さ 今夜の君は
肩よせながら 歩く街角
淡い灯りも 囁きかける
可愛い この手を
離したくない いつまでも…
燃えてせつない 夜更けのふたり
夢の中まで 君と一緒さ

誰も知らない ちいさな秘密
聞かせてくれた 夜のクラブよ
旧(ふる)い映画(シネマ)か 恋物語
夜霧に かくれて
そっとくちづけ 交わしたい…
影もよりそう 夜更けのふたり
夢の中まで 君と一緒さ

逢えば短い しあわせだから
どこかへ遠く 旅に出ようか
風もないのに 舞い散る落葉
涙で 見つめる
君をこのまま 抱きしめて…
なごり尽きない夜更けのふたり
夢の中まで 君と一緒さ


4.子守歌にブルースを


5.旅人

作詞:松井由利夫
作曲:水森英夫

なごりの雪の 消え残る
山脈(やまなみ)はるか その向う
男の夢は 何処にある
今日また昏れる 北の涯て
ひとしお沁みる 茜空

心のままに 野に生きる
葦毛の駒に 我を見る
後は向かぬ 筈なのに
名もなき花に 唇(くち)をあて
紅さし指の 君想う

風吹く胸の やすらぎは
黍酒(きびざけ)詰めし 革袋
汲めどもつきぬ 哀しみは
涙の褥(しとね) 草まくら
明日またひとり 北へ行く


6.男の慕情

作詞:吉田旺
作曲:徳久広司

港夜霧に 濡れて交わした
わかれくちづけ 忘れるものか
伽羅のかほりの か細いからだ
抱いてやりたい もういちど
悔やんでみても もう遅い
夢はかえらぬ 男の慕情

ひとつコートに 肩をよせあい
ふたり歩いた アカシアの道
独りたどれば 失くした愛の
愛の重さに 眸がぬれる
いまさら何を うらんでも
うしろ姿の 男の慕情

霧笛めがけて 銀の指輪を
投げて弔う ふたりの青春よ
好きよそれでも あなたが好きよ
海があいつの 声で涕く
悔やんでみても もう遅い
夢は儚ない 男の慕情


7.男のグラス

作詞:吉田旺
作曲:徳久広司

グラス揺らせば カラカラ カラと
胸の虚を 胸の虚ろを 氷が嗤う
このままわたしを 盗んでと
縋ったあいつの 一途さが
男ごころを 又ゆする
北のとまり木 あゝ霧笛酒(むてきざけ)

酔えばあいつが 唄った歌を
どこか空似の どこか空似の おんなが唄う
あなたがわたしを 忘れても
忘れてあげない 忘れない
別れ台詞が 背中を刺す
北のとまり木 あゝ旅路酒(たびじざけ)

コート一枚 羽織ってみても
いのち冷え冷え
いのち冷え冷え さいはて港
いまさらあいつの 真情に
気づいてみたって もう二度と
抱いてやれない 彼岸花
北のとまり木 あゝ霧笛酒


8.別れてゆくけれど


9.神戸物語 他