勘太郎笠

北島三郎 勘太郎笠歌詞
1.勘太郎笠

作詞:久仁京介
作曲:原譲二

伊那を背にして 天竜下りゃ
やくざ渡世の しぶきがかかる
義理だ意地だの その裏で
かくす合羽の しのび発ち
先も見えない 先も見えない 急ぎ足

笠にしぐれて 枯葉も泣いて
胸にわが子の 笑顔が浮かぶ
表通りを はじかれて
行けば谷間の 岩かげに
命やすらぐ 命やすらぐ 水の音

月もかくれた 峠の宿場
明日はいずこの いずこの空か
思い叶わぬ 世の中の
愚痴や未練は 振り捨てて
流れながれの 流れながれの ひとり旅


2.里恋がらす

作詞:久仁京介
作曲:原譲二

帰る故郷は 伊那の里
しかと刻んだ 胸のうち
惚れた女房の 契りの糸は
決して切るまい 解(ほど)くまい
白刃くぐって 白刃くぐって ひとり旅

風の吹きよで 花も咲き
渡る雁(かりがね) 呼ぶしぐれ
明日の運命(さだめ)を この身にかける
こんな渡世も 生きる術
結ぶ草鞋(わらじ)の 結ぶ草鞋の 峠道

二年三年 わかれ霜
ほつれ合羽の 肌寒さ
女房達者か ぬくもり恋し
未練つのらす 日暮れ時
影もやつれて 影もやつれて 旅鴉