北島三郎 絆歌詞
1.夫婦一生

作詞:仁井谷俊也
作曲:原譲二

初めて出逢って 結ばれて
気がつきゃ苦労の 九十九(つづら)坂
時には妻に 時には母に
おまえいりゃこそ 今日がある
夫婦(ふうふ)一生
よろしく頼むよ これからも

着たきり雀の あの頃は
裏町こぼれ灯(び) 夢見酒
明日(あした)が見えぬ 暮らしの中で
陰でささえて くれた奴
夫婦一生
こころで言うのさ ありがとう

この次この世に 生まれても
やっぱりおまえが 恋女房
しんどい時は いたわりあって
俺が今度は 尽くすから
夫婦一生
ふたりは道づれ どこまでも


2.息子

作詞:星野哲郎
作曲:船村徹

出てゆくおまえの その背に
遠い昔の 俺を見た
旅がしたけりゃ 行くがいい
すり傷 切り傷 胸の傷
いっぱいつけて 大きくなれや
男になって 戻って来いや

惚れたらとことん やり通す
それが生きると いうもんだ
夢はおまえの 青春さ
石でも球でも 木でもいい
命の通よう 仕事をしろよ
何もせずに わがまま言うな

くじけたときには ふるさとの
海を思って がんばれよ
風に向かえば 波が立つ
横波縦波 地獄波
乗りこえながら つかんでおくれ
おまえの明日は おれたちの希望


3.箱根のおんな

作詞:星野哲郎
作曲:原譲二

あなたを捨てた 報いでしょうか
男にゃ泣いたと 風便り
白から赤へ 赤から青へ
こころを変える あじさいの
花をみるたび おもいだす
にくい 恋しい 箱根の女よ

届かぬ恋に 苦しむよりは
死んで解きたい 恋縛り
大湧谷の 煙りの中で
愛しさつのり 叫んでみた
俺のこころに いまもなお
住んではなれぬ 箱根の女よ

みどりに晴れた 芦の湖さえも
噂をくれぬ きみのこと
尋ねる今日も 湯本に暮れて
滝音ばかり 塔の沢
ひとり別れの 酒くめば
つらい 逢いたい 箱根の女よ


4.コスモス日和

作詞:荒木とよひさ
作曲:原譲二

倖せは 平凡がいい
子供は 多い方がいい
仲良く やれたらいい
流れるままに やればいい
娘よ 愛する人を 信じてはるかに
せめて 思い出だけは 置いてゆけ
あしたは晴れる 秋桜(コスモス)日和(びより)
幼いお前が 今も心に

人生は おだやかがいい
笑顔は 毎日でもいい
労(いたわ)り あえたらいい
優しくされて いればいい
娘よ 最後の夜は 涙はいらない
白い着物(ドレス)が きっと 似合うから
目覚めた朝は 秋桜日和
幼いお前の 花嫁姿

娘よ 愛する人を 信じてはるかに
せめて 思い出だけは 置いてゆけ
あしたは晴れる 秋桜日和
幼いお前が 今も心に
今も心に


5.人生道

作詞:仁井谷俊也
作曲:原譲二

気高き山に 父を見て
やさしき海に 母を知る
人の世に 挫折いて
傷つく時は…
故郷の 空仰ぎ
夢 遥かなる 人生を行く

寄り添い生きる 妻がいて
笑顔が嬉し 子宝よ
喜びも 悲しみも
分けあう身なら…
扶けあい 支えあい
夢 ひと筋の 道程を行く

我が師と仰ぐ 人ありて
情がかよう 友がいる
人の縁 人の恩
魂に刻み…
大志 忘れずに
夢 限りなき 明日を行く


6.おやじの背中

作詞:中谷純平
作曲:原譲二

親の意見と 冷や酒は
飲んだあとから きくものさ
「なあ息子よ 男ってやつは 男ってやつはなぁ…」
あとの言葉を のみ込んだまま
酒とつぶやく おやじの背中

夫婦 絆は 綱引きさ
少し弱めで うまくゆく
「なあ息子よ 女ってやつは 女ってやつはなぁ…」
苦労背負わせた おふくろさんに
慕い通わす おやじの背中

夢があるから 生きられる
いのちあるから 耐えられる
「なあ息子よ 人生ってやつは 人生ってやつはなぁ…」
忍の一字は 裏から表
がまん磨いた おやじの背中


7.橋

作詞:仁井谷俊也
作曲:原譲二

この世には 眼には見えない橋がある
親子を繋ぐ 橋がある
這えば立て 立てば歩めと
大事に育て…
親から旅立つ 日が来ても
一生忘れぬ 橋がある

世間には 縁という字で結ばれて
夫婦で築く 橋がある
倖せの 春はいつでも
足踏みだけど…
ふたりでいたわり 庇いあい
死ぬまで寄り添う 橋がある

男には 夢を拳で握りしめ
ひとりで渡る 橋がある
向かい風 今日も行く手を
邪魔するけれど…
勇気・誠実(まごころ) この汗で
明日へ架けたい 橋がある


8.母

作詞:仁井谷俊也
作曲:原譲二

母さん おふくろ 母ちゃんと
呼び名はいろいろ あるけれど
俺の母親 ただひとり
幼いあの日は 膝の中
聞いて育った 子守唄
あなたがいたから 俺がいる

母さん おふくろ 母ちゃんは
苦労のくの字も 云わないで
わざと自分は 後まわし
おやじが叱った あの夜の
母のやさしい 手のひらが
想い出ぬくもり 懐かしい

母さん おふくろ 母ちゃんの
あの声 あの癖 あの笑顔
いつも出てくる 夢ん中
遠くで見守り はげまして
強く生きろと 教えてる
心じゃいつでも ありがとう


9.桜月夜

作詞:麻こよみ
作曲:原譲二

さくらの花びら 目を細め
見上げるおまえの 笑い顔
振り向けばいろいろ あったよな
つまずきながらも この世坂
越えた二人に あー 花吹雪

おまえにいつでも 支えられ
今日まで何とか 頑張れた
口には出さぬが ありがとう
苦労をしたぶん かけたぶん
今度おまえに あー 恩返し

おまえと二人で またいつか
花見をするんだ この場所で
しみじみと幸せ かみしめる
元気でいような これからも
明日(あす)につながる あー 二人道


10.あじさい情話

作詞:星野哲郎
作曲:原譲二

心変わりは 憎くても
逢えばおまえが 離せまい
俺の負けだよ 戻っておくれ
明日に咲こうと ささやきかける
花はあじさい おとこの泪

夢で抱きしめ 名を呼べば
枕つめたい ひとり寝の
夜半の箱根の 湖畔を走る
雨の糸さえ みれんを束ね
窓にあじさい おんなの泪

花で日暮れた 湯の街の
朝は愁いの 始発駅
泣いて手をふる あの女よりも
逢えず別れる 男の胸の
辛らさ伝えよ あじさいの花


11.川

作詞:野村耕三
作曲:池山錠

川の流れと人の世は
澱みもあれば渓流もある
義理の重きを忘れたら
立つ瀬なくして沈むだ…黙って
おとこは川になる

風にこぼれた花びらを
浮かべて川に情がある
生きる辛さに耐えながら
人は優しさ恋しがる…忍んで
おとこは川になる

過去とうらみは流れても
流しちゃならぬ恩がある
他人の情けをかりながら
明日へ漕ぎだす舟もある…揺られて
おとこは川になる


12.愛の道

作詞:八代富子・補作詞芳野薫
作曲:原譲二

あなたの肩に 舞い落ちた
冷たい雪は いつとける いつとける
ふり返ることなどできぬと知りながら
今日もゆくゆく 無念坂
けわしき道 されど我が道 愛の道
押させて下さい 車椅子

あなたの頬に 吹きつける
冷たい風は いつやむの いつやむの
許されることならかわってあげたいと
辛さこらえる 乙女坂
けわしき道 されど我が道 愛の道
押させて下さい 車椅子

見上げれば 涙がひとつ またひとつ
明日に希望の 夫婦坂
けわしき道 されど我が道 愛の道
押させて下さい いつまでも


13.夫婦山脈


14.還暦

作詞:木津夢人
作曲:木津夢人

若き時代を 今ふりかえり
歩き続けた この道は
山谷ありの いばら道
お前と供に 分ちあい
生きて節目の
あぁ人生 今ここに還暦を

歳の流れも 浮世の義理も
波間に消えて 浮きしずむ
真心結ぶ きずな糸
この先供に 夫婦道
我慢しんぼう
あぁ人生 今ここに還暦を

両手(ふたつ)重ねて 我慢の坂を
いくどとまった こともある
人生苦労 まだなかば
再び供に たしかめて
いくえちぎりの
あぁ人生 今ここに還暦を


15.帰ろかな


16.俺らしく

作詞:麻こよみ
作曲:原譲二

世間の風の 冷たさに
悔し泣きした 夜もある
それでも夢を あきらめず
がむしゃらに ひたむきに 生きてきた
誓う男の 心意気
俺はやっぱり 俺らしく

ごめんといつも 言えなくて
苦労おまえに かけたまま
不器用者と わかっていても
強がって 意地張って 生きてきた
惚れた女は 一人だけ
俺を支えた おまえだけ

心は熱く これからも
失くしたくない 決めている
嵐の道で あろうとも
真っ直ぐに ひとすじに 生きて行く
今度生まれて 来る時も
俺はやっぱり 俺らしく