1.母

作詞:仁井谷俊也
作曲:原譲二

母さん おふくろ 母ちゃんと
呼び名はいろいろ あるけれど
俺の母親 ただひとり
幼いあの日は 膝の中
聞いて育った 子守唄
あなたがいたから 俺がいる

母さん おふくろ 母ちゃんは
苦労のくの字も 云わないで
わざと自分は 後まわし
おやじが叱った あの夜の
母のやさしい 手のひらが
想い出ぬくもり 懐かしい

母さん おふくろ 母ちゃんの
あの声 あの癖 あの笑顔
いつも出てくる 夢ん中
遠くで見守り はげまして
強く生きろと 教えてる
心じゃいつでも ありがとう


2.道

作詞:山田孝雄
作曲:原譲二

この道の 遠い何処かに
俺たちの 過去が落ちている
力の限り 生きては来たが
間違いだって 沢山あったよ
振り返ってみれば 懐しいものだ

この道の 遠い何処かで
俺たちを 明日が呼んでいる
広がる空に 大きな文字で
愛する人の 名前を書きなよ
苦しむ程恋は 美しいものだ

この道を 一人ぼっちで
俺たちは 今日も歩いてる
疲れた時は 休んでいなよ
淋しい時は 話してごらんよ
人生とはみょうに 難しいものだ

ハァー 道は道は遠い


3.宴

作詞:志賀大介
作曲:船村徹

あかね雲 ちぎれ雲
あの山越えて 何を見た
あの川越えて 何を見た

恋 故に 頬染めて
愛 故に 涙する
人の世の いとなみは
ひとときの 夢遊び
宴に始まり 宴に終わる
いとおしき 熱き血潮よ

風 故に さまよいて
星 故に 佇ち止まる
独り立つ さくら木に
咲きし夢 散りし夢
宴に始まり 宴に終わる
さかずきの 淡き花びら

友 故に 今日を生き
君 故に 明日を待つ
過ぎ去りし 思い出と
語り合う 一里塚
宴に始まり 宴に終わる
しあわせは 生きる事なり

あかね雲 ちぎれ雲
あの山越えて 何をみた
あの川越えて 何をみた


4.橋

作詞:仁井谷俊也
作曲:原譲二

この世には 眼には見えない橋がある
親子を繋ぐ 橋がある
這えば立て 立てば歩めと
大事に育て…
親から旅立つ 日が来ても
一生忘れぬ 橋がある

世間には 縁という字で結ばれて
夫婦で築く 橋がある
倖せの 春はいつでも
足踏みだけど…
ふたりでいたわり 庇いあい
死ぬまで寄り添う 橋がある

男には 夢を拳で握りしめ
ひとりで渡る 橋がある
向かい風 今日も行く手を
邪魔するけれど…
勇気・誠実(まごころ) この汗で
明日へ架けたい 橋がある


5.城

作詞:志賀大介
作曲:原譲二

石垣(いしがき)の 石の声
松(しょう)・竹(ちく)・梅(ばい)の 風の声
耳を澄(す)ませば 歴史(れきし)の歌に
出会(であ)えるだろう 逢えるだろう
ああ 城ありて 涙も熱い

甍(いらか)には 天(あま)の川(がわ)
北斗(ほくと)の星も 冴(さ)えわたる
森羅万象(しんらばんしょう) この世のことは
運命(さだめ)が描く 絵巻物(えまきもの)
ああ 城ありて 生命(いのち)も熱い

風雪(ふうせつ)を 友として
山河(さんが)を望む 天守閣(てんしゅかく)
啼くな雷鳥(らいちょう) 此のみどりの野を
あしたへつなぐ 風になれ
ああ 城ありて 希望も熱い


6.友


7.竹

作詞:野村耕三
作曲:原譲二

雪の降る日も 雨の日も
竹は節目で 伸びてゆく
人もまた 己れが道の一里塚
確かめながら 行けばいい
そこに出逢いも 彩りも
ああ…粛々と 行けばいい

月の世界に 憧れて
竹に託した 夢もある
人はみな 見果てぬ夢の夢灯り
しっかと抱いて 生きりゃいい
熱い想いを 温もりを
ああ…粛々 と行けばいい

花の咲くのは ただ一度
竹は寿命(いのち)が 尽きるとき
人もまた 上辺の花を飾るより
誠実(まこと)の花を 持てばいい
こころ豊かに しなやかに
ああ…粛々 と行けばいい


8.夢

作詞:沢村友美也・原譲二
作曲:原譲二

汗が涙に 変わるたび
奥歯かみしめ 生きてきた
人にすがれば 踏みつけられて
落ちてもがけば 泥ん中
せめて会いたい せめて会いたい
夢ひとつ

苦労重ねて 耐えきれず
捨てた自分に 腹が立つ
どうせ一度の 人生だから
悔いを残すな 男なら
春を信じて 春を信じて
待つがいい

先の見えない 坂道を
上りつめれば なつかしい
今の俺には 悲しい時も
命あずけた 奴がいて
きっと笑える きっと笑える
明日が来る


9.命

作詞:宮原哲夫
作曲:原譲二

かるく見るなよ 命の重さ
誰も秤に かけられぬ
切れば真っ赤な 血の出る躰
それが命と 云うものさ
バカにするやつぁ アー 罰あたり

人はそれぞれ 命の色は
みんな違うさ 死にざまも
生きるのぞみを 失した時は
せめて命に 酒の水
惚れた女と アー 注げばいい

悔いを残すな 命の道は
先も見えなきゃ 後もない
人と生れて 情をうけて
生きた命の ありがたさ
いつの時代も アー 変わらない


10.川

作詞:野村耕三
作曲:池山錠

川の流れと人の世は
澱みもあれば渓流もある
義理の重きを忘れたら
立つ瀬なくして沈むだ…黙って
おとこは川になる

風にこぼれた花びらを
浮かべて川に情がある
生きる辛さに耐えながら
人は優しさ恋しがる…忍んで
おとこは川になる

過去とうらみは流れても
流しちゃならぬ恩がある
他人の情けをかりながら
明日へ漕ぎだす舟もある…揺られて
おとこは川になる


11.空


12.柵


13.歩

作詞:関沢新一
作曲:安藤実親

肩で風きる 王将よりも
俺は持ちたい 歩のこころ
勝った負けたと 騒いじゃいるが
歩のない将棋は 負け将棋
世間歩がなきゃ なりたたぬ

あの娘いい娘だ 離れもせずに
俺を信じて ついてくる
みてろ待ってろ このまますまぬ
歩には歩なりの 意地がある
いつかと金で 大あばれ

前に出るより 能なし野郎
吹けば一番 飛ぶだろう
だけど勝負は 一対一よ
王将だろうと 何だろと
後にゃ引かない 俺のみち


14.恩

作詞:倉内康平
作曲:陣内常代

大地に根をはる 草や木に
小さく咲いてる 花もある
世間と言う山 人の山
ひとつの魂ひとつのこころ この命
くらべて見るのさ 身の丈を

一度や二度やら つまずきは
誰にも何処にも あるはずさ
嵐に会う日も あるだろう
上から下へと吹かれて転び また立って
あせらずくじけず たくましく

この親あるから 今がある
お世話になったさ むくいたい
立派に生きたら 恩がえし
苦労の荷物はずしりと重い たえてゆく
かついで歩けば それも夢


15.舵

作詞:石本美由紀
作曲:原譲二

奥歯かみしめ 男が耐える
苦労吹雪の荒れる海
負けてたまるか 沈んでなるか
広いこの世の 海原を
俺はこの手で 舵をとる

灯り色した 情けがあれば
どんな闇夜も 恐くない
つばさ可愛い お前はかもめ
惚れて運命を 託すなら
俺の大事な 舵になれ

明日の光を 追いかけながら
生きた数だけ でかくなれ
波よ吠えるな 吹雪よ泣くな
夢を積み荷の いのち船
俺はしっかり 舵をとる


16.山

作詞:星野哲郎
作曲:原譲二

流れる雲の 移り気よりも
動かぬ山の 雪化粧
ガンコ印の 野良着をまとい
生きる師匠(おやじ)の横顔に
おれは男の山をみた
おれもなりたい 山をみた

けわしい山に 登ってみたい
自分の道を 極めたい
それは男の 見果てぬ夢か
山に登れば その山の
山の向こうに 待っている
山の深さを 知るばかり

目先のことに うろちょろするな
昨日と同じ 今日はない
それが師匠(おやじ)の 口癖だった
たった一度の 人生を
花にするのも がまんなら
山にするのも またがまん