176.5

吉田拓郎 176.5歌詞
1.落陽

作詞:岡本おさみ
作曲:吉田拓郎

しぼったばかりの夕陽の赤が 水平線からもれている
苫小牧発・仙台行きフェリー
あのじいさんときたら わざわざ見送ってくれたよ
おまけにテープをひろってね 女の子みたいにさ
みやげにもらったサイコロふたつ 手の中でふれば
また振り出しに戻る旅に 陽が沈んでゆく

女や酒よりサイコロ好きで すってんてんのあのじいさん
あんたこそが正直ものさ
この国ときたら 賭けるものなどないさ
だからこうして漂うだけ
みやげにもらったサイコロふたつ 手の中でふれば
また振り出しに戻る旅に 陽が沈んでゆく

サイコロころがしあり金なくし フーテン暮らしのあのじいさん
どこかで会おう 生きていてくれ
ろくでなしの男たち 身を持ちくずしちまった
男の話を聞かせてよ サイコロころがして
みやげにもらったサイコロふたつ 手の中でふれば
また振り出しに戻る旅に 陽が沈んでゆく


2.星の鈴


3.車をおりた瞬間(とき)から


4.俺を許してくれ

作詞:吉田拓郎
作曲:吉田拓郎

夜空に浮かぶ 星に打ち明けよう
この世を去って行く 人々の愛情を
ある時は憎しみで 意識して遠ざける
狂い始めている 歯車にからみつき
家族を乗り越えたけれど
家族を乗り越えたけれど

心が痛い 心がつらい
心が痛い 心がつらい

昨日吹きすさぶ 風に打ち明けよう
俺から消えて行く 情熱の行く先を
裏切りが見えた時 恋人は泣き叫ぶ
初めてのウソのあと 絶望と結ばれる
人生につまづいた夜
人生につまづいた夜

心が痛い 心がつらい
心が痛い 心がつらい

心が痛い 心がつらい
心が痛い 心がつらい

世界中濡らす 雨に打ち明けよう
真実が時に不真面目と寝る事を
人間が走り 争いが起こる
美しい夢は 唇で枯れ果てる
現実と立ち向かっても
現実と立ち向かっても

心が痛い 心がつらい
心が痛い 心がつらい

時に追われてる 自分に打ち明けよう
正直の真似をして これ以上生きられぬ
この命ただ一度 この心ただひとつ
俺を許してくれ 俺を許してくれ
人間と呼ばれてるけど
人間と呼ばれてるけど

心が痛い 心がつらい
心が痛い 心がつらい

心が痛い 心がつらい
心が痛い 心がつらい

心が痛い 心がつらい
心が痛い 心がつらい

心が痛い 心がつらい
心が痛い 心がつらい


5.30年前のフィクション


6.しのび逢い


7.妄想(ゆめ)


8.憂鬱な夜の殺し方


9.光る石

作詞:森雪之丞
作曲:吉田拓郎

乾かない下着まで バッグに詰め込んで
螺旋階段 君は駆け降りる
愛しさ確かめる ゲームじゃないんだね
響くヒールに 別れが軋むよ

君の唇が 届かない何処かに
俺にも縛れない俺がいるのさ
…虚しさが君を 孤独にしたね

※強い男は 泣かないなんて
君は今でも 信じているかい?
ダイヤモンドは 今夜も輝く
無数の傷を 反射させながら※

貴婦人の淫らさで ピエロの優しさで
愛の深さを 測ってくれたけど
若すぎた夢達の 死体が絡みつく
心の淵は 誰にも見えない

ほんの2滴ほど 偽りを垂らせば
君との倖せを 飲みほせたのに
…真面目さが俺を 孤独にするね

強い男は 魅力的だよ
遠くステージ 眺めているなら
ダイヤモンドは 今夜も輝く
落ちない涙 撒き散らしながら

(※くり返し)


10.はからずも、あ


11.祭りのあと

作詞:岡本おさみ
作曲:吉田拓郎

祭りのあとの淋しさが
いやでもやってくるのなら
祭りのあとの淋しさは
たとえば女でまぎらわし
もう帰ろう、もう帰ってしまおう
寝静まった街を抜けて

人を怨むも恥ずかしく
人をほめるも恥ずかしく
なんのために憎むのか
なんの怨みで憎むのか
もう眠ろう、もう眠ってしまおう
臥待月の出るまでは

日々を慰安が吹き荒れて
帰ってゆける場所がない
日々を慰安が吹きぬけて
死んでしまうに早すぎる
もう笑おう、もう笑ってしまおう
昨日の夢は冗談だったんだと

祭りのあとの淋しさは
死んだ女にくれてやろう
祭りのあとの淋しさは
死んだ男にくれてやろう
もう怨むまい、もう怨むのはよそう
今宵の酒に酔いしれて

もう怨むまい、もう怨むのはよそう
今宵の酒に酔いしれて


注意:三連目“日々を慰安が吹き荒れて”は、
吉野弘氏の詩の一行を借りました。