午前中に…

吉田拓郎 午前中に…歌詞
1.ガンバラナイけどいいでしょう

作詞:Takuro Yoshida
作曲:Takuro Yoshida

今日はいったい何が どうしちゃったんだろう
胸の中のどこかが スッキリしない
朝から頭の中も 重たい感じで
動きたくないんだから 仕方無い

こんな気持ち自分しか わかりはしない
説明なんて無意味な 行動だから
誰かを想ってみようと 考えたけど
恋するウキウキには ほど遠い

追いかけすぎる事は いけないんだね
この頃ちょっとだけ 悲しくなり始め
君に会えるだけで 幸せなはずさ
自分の事をキライに なっちゃいけないよね

もっともっとステキに いられるはずさ
まぶしい程じゃなくても いいじゃない
気持ちをなくしてしまった わけじゃない
つかめそうでつかめない とまどってしまう

でも
がんばらないけどいいでしょう
私なりって事でいいでしょう
がんばらなくてもいいでしょう
私なりのペースでもいいでしょう

雨の中を歩けば 気がつく事がある
振りかえってみると 誰もいないんだ
昔人生につまずいた 夜があって
多くの失敗を くりかえしてました

はしゃいでいた季節は 真実だったし
風の行方なんて わからなかったし
あの日皆が求めたものは 何だったんだろう
僕等の行く先を 誰が知ってたろう

本当の心の中が 言えない気がする
言える時が来ても 言わない気がする
きっとこの頃何かを皆 気にしてるんだね
誰かの顔の色も気にかかるんだね

そこよりもっともっと それよりももっと
心が痛くならない つらくない所
例えば求める愛が 遠くても近くても
進んでいくだけが 自分と思ってた

でも
がんばらないけどいいでしょう
私なりって事でいいでしょう
がんばらなくてもいいでしょう
私なりのペースでもいいでしょう

心が歩くままでいいでしょう
そうでない私でもいいでしょう
がんばれないけどいいでしょう
私なりってことでいいでしょう


2.歩こうね

作詞:Takuro Yoshida
作曲:Takuro Yoshida

波がぶつかって くだけて行くように
それは人生という名の 旅だから

歩けるかい 歩こうネ
歩けるかい 歩こうネ

夜が明けて行く もうすぐ朝がくる
それは人生という名の 旅だから

歩こうか 歩けるネ
歩こうか 歩けるね

旅を続けながら 答えを探すのだ
それは人生という名の 謎だから

歩こうか 歩けるネ
歩こうか 歩けるね

君は立ちつくして とまどってはないか
それは人生という名の 旅だから

進めるかい 進もうネ
進めるかい 進もうよ

君と歩く道 まだ見ぬ遠い道
それは世界で1つだけの 道だから

歩けるかい 歩こうね
歩けるかい 歩こうよ


3.フキの唄

作詞:Takuro Yoshida
作曲:Takuro Yoshida

日々の暮らしの中で
ふっと息を吸い込むと
人間は果てしない欲張りで
足りないものがある
そこが我慢出来なくて
何もかも手に入れたいと思ってる

僕が子供だった頃
日本は貧しくひ弱で
お金もなく肩寄せあって生きていた
物が足りないのは
みんな一緒だし普通だし
何よりも平和が大切でありました

僕はフキが大好きです
毎日でも食べたくなる
フキは茎だけでなく
葉っぱもとてもおいしくて
僕は竹の子も好きです
毎日飽きることはなく
柔らかいとこだけでなく
かたい根っこのあたりも
大好きです

短い旬の味は
その季節まで待てばいい
人の世は常に満たされなくていい
何かが足りないからと
それが今ここになくても
大丈夫 心が貧しくならなけりゃ

僕はフキが大好きです
毎日でも食べたくなる
フキは茎だけでなく
葉っぱもとてもおいしくて
僕は竹の子も好きです
毎日飽きることはなく
柔らかいとこだけでなく
かたい根っこのあたりも
好きなんです

人が生きる道もまた
おいしい事ばかりじゃない
足りなくて満たされぬ日が多くある
何かが足りない時も
その事を受け止めたい
何もかも求め過ぎずにおだやかに


4.真夜中のタクシー

作詞:Takuro Yoshida
作曲:Takuro Yoshida

拓郎「・・・・・ 」
運転手「・・・・・ 」

東京のタクシーは今夜もまた 銀の河を飛んで行く
行く者帰る者を乗せながら 色々あってもそれはそれ
乗るも乗らないも あなたしだい

拓郎「・・・・・ 」
運転手「・・・・・ 」

東京のタクシーは今夜もまた 銀の河を飛んで行く
行く者帰る者を乗せながら 色々あってもそれはそれ
乗るも乗らないも あなたしだい

拓郎「・・・・・ 」
運転手「・・・・・ 」

東京の夜はきっと昔から こんな感じだったような気がする
笑う男と叫ぶ女が 銀の河で踊ってる
乗るも乗らないも あなたしだい

東京のタクシーは今夜もまた 銀の河を飛んで行く
行く者帰る者を乗せながら 色々あってもそれはそれ
乗るも乗らないも あなたしだい


5.季節の花

作詞:Takuro Yoshida
作曲:Takuro Yoshida

ある日東京の空を見上げたら
ヘリコプターが上からのぞいているような
あんまりいい気持ちがしなかったので
やさしくなりたいと花を見つめていました

鹿児島生まれの僕なんだけど
都会での暮らしもかなり長くなって
東京的な毎日に慣れてしまったから
何ひとつ変だとも思わなくなりました

季節の花は その時々にあざやかに
胸の中いっぱいの 幸せをくれる
季節の花は その時々に精いっぱいで
胸の中少しだけ 淋しさを残し

また雨がふり また風が吹き
またウソをつき また夢を見る
またウデを組み また歩き出す
また陽が昇る また涙する

君が好きだった僕はいなくなったけど
僕が好きだった君の心は同じですか
激しかった情熱や静かに消える夢
それぞれの気持ちを咲かせていたのです

季節の花は 来年のこの頃
今と同じような 笑顔で会える
季節の花は 心の変化や
気まぐれな気持ちを許してくれるだろう

また会えるまで また別れても
また迷っても また探す道
また背伸びして また立ちどまり
またほほえんで また口ずさむ

また雨がふり また風が吹き
またウソをつき また夢を見る
またウデを組み また歩き出す
また陽が昇る また涙する


6.今は恋とは言わない

作詞:Takuro Yoshida
作曲:Takuro Yoshida

あの日君はとても
コワイ顔をしていました
だけど僕も一歩だって
引き下がるつもりはありません
時間ばかりが沈黙の中で
進んで行くような
それでも結局お互いに
納得は出来ないままで

女と男とは
違う生きものなんだと言いきかせて
黙り込んだままそっぽを向いて
寝るしかなかったのです
深夜になって僕は
そっと起きて水割りを作ってみました
一人で色々考えてみたけど
やっぱり結論は出ないままで

君はその頃寝たふりをしながら
くやしさいっぱいの気持ちで
「どうしてこの男と一緒にいるんだろう」と
考えていた事でしょう
あれからずいぶん時も過ぎ
考え方も変わってきたようだけど
君には君の 僕には僕の
越えられないものがある

昔と何が違うんだろう
年を重ねるって何だろう
人はそんなに変わらないだろう
僕は君の事が好きだから
君とこのままがいいんです
君も僕以外の男は無理でしょう

二人とも欠点が多くて
誇れるものは少ないけれど
お互いの事はお互いが
一番良く知っているわけだから
いっぱいの問題をかかえながら
僕達はこれからもずっと
危なっかしいけどそれなりの
人生を続けて行きましょう


7.ウィンブルドンの夢

作詞:Takuro Yoshida
作曲:Takuro Yoshida

時がどれだけ急いでも どれ程遠く過ぎて行っても
いつか又会える場所がある その日はきっとやってくる

一緒にいられればいつも見つめられるけど かなわない夜もある

ありふれているような毎日でも 大きく息を吸い込めば
今まで見えなかったものたちが あざやかに目の前に広がるよ

仕方が無いと思うのは今でなくてもいい あきらめなんてずっと先でいい

ウィンブルドンにも出たかったよネ
ワールドカップも出たかったよネ
君の愛を 大切にして
君の中で 大切にして

あの頃はいつもよくこんな風に 朝までずっと話してた
うまく行かない事も 多いけど 夢ならどんなに小さくてもいい

肩抱き合って別れた遠い季節のように また少し歩きだそう

1歩だけ前へと踏み出す事 そいつが本当は大変だよね
頭の中がかたまってるみたい 風はいつもの様に流れてるよ

何かの代わりをもう捜さなくていい 自分であり続ければ

ウィンブルドンにも 出たかったよネ
ワールドカップも 出たかったよネ
君の愛を 見つめてあげて
君の中で 見つめてあげて

思えば心ゆれる出来事さ あの日も同じように雨でした
また一緒に歩いてみないかどこまでも 僕らの気持ちは今も同じ

いつからだろうやめてしまった事がある 時を止めないで

時間がどれだけ急いでも どれ程遠くへ過ぎて行っても
いつか又会える場所がある その日はきっとやって来る

大きく息を吸って両手で風を抱いて 思いを空に届けよう

ウィンブルドンにも出たかったよネ
ワールドカップも出たかったよネ
君の愛よ 永遠でいて
君の中で 永遠でいて


8.早送りのビデオ

作詞:Takuro Yoshida
作曲:Takuro Yoshida

水の流れを 追いかけるようにじっと
見つめていると 心が洗われて
あんな風に自然に 流れて行きたいと
しみじみと 思うのだ

数えきれない 後悔と
たどり着けない 旅のまま
おさえきれない ジレンマと
行方知れない 旅のまま

僕の人生は 早送りのビデオみたい
次へ 次へと 急いで進むだけだった
僕の人生は 昔から変わることなく
次へ 次へと 早送りのビデオみたい

風が正面から 強く吹く街を一人
歩いていると 体が熱くなり
こんな奴になんか負けてなるものかと
立ち向かって しまうのだ

つかめそうだが つかめない
あの場所までは まだ遠い
風のようには なれないし
夢のままでは はかないし

僕の人生は 早送りのビデオみたい
次へ 次へと 急いで進むだけだった
僕の人生は 昔から変わることなく
次へ 次へと 早送りのビデオみたい

雨がシトシトと降る 帰り道に今日も
僕の空っぽの 頭をよぎるのは
理由もなく どこかへ 寄り道しようとか
胸の中が ゆれるのだ

つまずいたって いいんだし
やり直しも 出来るんだし
これから先が 大事だと
すべてここから 始まると

僕の人生は 早送りのビデオみたい
次へ 次へと 急いで進むだけだった
僕の人生は 昔から変わることなく
次へ 次へと 早送りのビデオみたい


9.Fの気持ち

作詞:Takuro Yoshida
作曲:Takuro Yoshida

初めは誰でもCから どきどきしながらCから
僕は少しませてたから Eから入ってしまった

EはAへとつながって 盛り上がって行くはずだった
まさかBなんてややこしい トラブルになると思わずに

Cからやるのはどうだろう? イージーな技は退屈で
そんなに気持ちよくなれないし ステキに広がる夢もない

Dなら少しはいいじゃないか? Gに気がつけばもっといい
解放された世界から 愛の深さも見えてくる

A♭ B♭ C C
A♭ B♭ C C

Cのままでいいなんて おいしい部分に行かないで
独りよがりで物足りない 欲求不満になりそうだ

いつかはFにたどり着く イライラする日が続くだけ
乗り越えなければ先はない 勇気とやる気とリズム感

間違ってもマイナーからやるのは ちょっとね!やめてネ!
それでもやるならEマイナーなら 甘くて 暗くなくて

ところで僕はFが好き 恋もギターも初心者は
しつこくつき合う気があれば Fほどせつないものはない

ギターがもしも女なら Fは男の権利なのさ
彼女の背中に手をまわす そんなスリルこそ人生さ

A♭ B♭ C C
A♭ B♭ C C

間違ってもマイナーからやるのは ちょっとね!やめてネ!
それでもやるならEマイナーなら 甘くて 暗くなくて


10.あなたを送る日

作詞:Takuro Yoshida
作曲:Takuro Yoshida

あの頃わからなかった事が
胸にしみるようになった
君は人に笑われながら
自分をつらぬいていた

生真面目なんて流行らないと
誰もが口をそろえたけれど
気がついたら 今の時代
君こそキレイに生きていた

群れを作り 大きな声を上げて
そうする事で強がっている僕は

本当の自分さえ知らないで
流されていただけの事

激しく恋にこがれた時も
叶わぬ事に腹を立てて
やさしいだけじゃつまらないと
行方も知れない船の中

小さな春を見過ごしている
馬鹿な自分に気がついた時
胸にあふれるこの喜びを
今こそ素直に伝えたい

流されないで心の思うままに
君がそこにいた風景こそが

一番大事な事なんだと
今日から心に刻み込む

人は何を見て どこへ帰る
たった一度の旅の中で

君と知り合えて良かったヨ
今日の別れはつらいけれど

君が示したようには生きられないが
もう求め過ぎる僕もそこにいない

あの頃わからなかった事も
今は胸にしみる