屋台酒

大地誠 屋台酒歌詞
1.屋台酒

作詞:木下龍太郎
作曲:聖川湧

女は後(うしろ)を 向かないが
男は何度も 振り返る
路地に浮かんだ 三日月が
まるでお前の 眉のよで
酔うほどまぶしい 屋台酒

いまごろ読めても もう遅い
女のこころの 裏表
惚れていながら あきらめた
若いあの日の おろかさを
悔やめばむせ込む 屋台酒

女は大人に なれるけど
男は死ぬまで 甘えん坊
離れ離れの 歳月を
埋める手立ては ないものを
お前に逢いたい 屋台酒


2.伯備線

人は誰でも 心の中に
消しても消えぬ恋がある
いまは湯宿の 女将ときいた
風のうわさが 道しるべ
備前たずねて 途中下車
岡山発の 伯備線

格子窓から 見掛けた君は
他人となって幾年か
ひとりひっそり いま亡き夫(ひと)の
暖簾守って 生きるとか
少しやせたか 前よりも
紬の肩も 心なし

声を掛けたら その掌の中の
安らぎきっと 乱すだけ
昔泣かせた 罪ほろぼしに
祈り続ける しあわせを
うしろ髪引く 県境
米子へ向かう 伯備線