シングルコレクション2001-2014

山内惠介 シングルコレクション2001-2014歌詞
1.恋の手本

作詞:岡本さとる
作曲:水森英夫

切ない夢に ゆり起こされて
眠れぬ夜が続いても
そこにお前の 寝顔があれば
愛しの日々は過ぎてゆく
ただひとすじに ただひとすじに
恋を重ねた二人だから
振り返ることなど なにもない
見上げる空は 真夏の月夜
こころ浮かれて……
あゝ 離れずにいよう

花は散りゆき 草木は枯れて
空しさばかりがつのっても
そばに寄りそう ぬくもりあれば
愛しの日々は過ぎてゆく
ただひとすじに ただひとすじに
恋をつらぬく二人だから
確かめることなど なにもない
凍てつく風に 真冬の小雪
胸がいたんで……
あゝ 離れずにいよう

ただひとすじに ただひとすじに
恋を重ねた二人だから
振り返ることなど なにもない
見上げる空は 真夏の月夜
こころ浮かれて……
あゝ 離れずにいよう
あゝ 離れずにいよう


2.霧情

作詞:星野哲郎
作曲:水森英夫

黒髪指(ゆび)に 巻きつけて
霧の波止場を さまよえば
あなたを慕う 空(むな)しさが
こみあげて こみあげて 泣けちゃうの
あゝ 私の船は もういない

手に持つ花は ふるさとの
山に咲いてた 百合の花
あなたの旅を なぐさめる
筈なのに 筈なのに おそかった
あゝ 私の船は もういない

波止場の霧に ぬれながら
次の逢瀬(おうせ)を かぞえたら
いのちが三つ 欲しいほど
淋しくて 淋しくて 泣けちゃうの
あゝ 私の船は もういない


3.海峡雨情

作詞:星野哲郎
作曲:水森英夫

霧が雨になる 対馬海峡
あなたの船は 釜山行
心は博多へ このまま置いてくと
やさしく言って くれるけど
ダメダメ 淋しくて 死にたくなるの

胸は小夜嵐(さよあらし) 対馬海峡
あなたの船は もう見えぬ
博多は雨でも 釜山(ぷさん)の夜空には
輝く星が 待つでしょう
ダメダメ ひとり占(じ)め したいのあなたを

雨が糸をひく 対馬海峡
片恋船は なみだ船
雨にも糸は ついてはいるけれど
出て行く船は しばれない
ダメダメ 切なくて 死にたくなるの


4.二十才の酒

作詞:星野哲郎
作曲:水森英夫

好きなあの娘に ふられて飲んだ
酒のにがさよ やるせなさ
泣いて飲んで はじめて知った
あの娘は俺の いのちだと
二十才の酒が 教えてくれた

飲んで面影 消そうとしても
酒があの娘を つれてくる
酔って逃げて さよならしたが
どこどこまでも 追ってくる
二十才の恋の 涙にぬれた

どこのどいつか 知らないけれど
酒が呼ぶのさ 恋仇
妬いて飲んで 忘りょうとしたが
深酒お止し 毒だよと
二十才の酒が 教えてくれた


5.君の酒

作詞:仁井谷俊也
作曲:水森英夫

都忘れの 一輪ざしが
思いださせる あの笑顔
夜風身に沁む 東京の隅で
面影しのぶ 君の酒

路地で見あげる あの星空は
遠い故郷に 続いてる
うすい口紅 祭りの浴衣
瞼をよぎる 君の酒

夢の儚さ こころの寒さ
男なみだを 噛みしめる
今は帰れぬ あの郷里(まち)だけど
思慕(おもい)は同じ 君の酒


6.流氷鳴き

作詞:木下龍太郎
作曲:水森英夫

どこかでお前の 泣く声が
聴こえるようで 聴こえるようで また背伸び
ギシギシギシと 沖で鳴る
流氷鳴きは みれん泣き
流れさすらい ああ ひとり来た
旅の終わりは オホーツク

離しちゃいやだと すがる手を
愛すればこそ 愛すればこそ 振り切った
男の胸が 分かるのか
流氷鳴きは 貰い泣き
世間知らずの ああ 純な目を
俺が汚(けが)しちゃ 罪つくり

お前がしあわせ 掴むまで
このままひとり このままひとり 北どまり
ギシギシギシと 海が鳴る
流氷鳴きは しのび泣き
凍りついても ああ この先は
辿(たど)る道なき オホーツク

辿る道なき オホーツク


7.船酒場 -ふねさかば-


8.つばめ返し

作詞:荒木とよひさ
作曲:水森英夫

恋と夢との ふたつにひとつ
選ぶ男の 男のつらさ
僕は好きです 貴女(そなた)のことを
心の妻なら わかって欲しい
つばめ返しで つばめ返しで 切る恋を

花のいのちが 短いことも
知って背中を 背中を見せる
僕にください 貴女(そなた)の涙
二年のふた春 待ってて欲しい
つばめ返しで つばめ返しで 切る未練

瞼(まぶた)閉じれば いつでも逢(あ)える
月に面影 面影映し
僕も泣きます 貴女(そなた)を想い
迎えに行く日を 信じて欲しい
つばめ返しで つばめ返しで 切る涙


9.恋する街角

作詞:下地亜記子
作曲:水森英夫

夜の札幌 すすき野しぐれ
男はゆきずり 女は傘をさす
夢待ち通り 夢はしご
どこか気が合う 肌が合う
惚れたね ほの字だね ホッホー
惚れたね ほの字だね ホッホー 恋する街角

名古屋盛り場 住吉 錦
男は陽気で 女は意地っ張り
夢待ち通り 夢はしゃぎ
恋は瑠璃色 バラの色
惚れたね ほの字だね ホッホー
惚れたね ほの字だね ホッホー 恋する街角

雨の大阪 道頓堀(とんぼり)あかり
男は熱燗 女は水割りで
夢待ち通り 夢酒場
夜に泣く人 笑う人
惚れたね ほの字だね ホッホー
惚れたね ほの字だね ホッホー 恋する街角

博多那珂川(なかがわ) 中洲の屋台
男は照れ屋で 女は思いやり
夢待ち通り 夢さがし
明日に咲く花 揺れる花
惚れたね ほの字だね ホッホー
惚れたね ほの字だね ホッホー 恋する街角


10.風蓮湖

作詞:鈴木紀代
作曲:水森英夫

釧路 厚岸(あっけし) 霧多布(きりたっぷ)
人もまばらな バスに乗る
年月かけて 重ねた愛が
音も立てずに くずれるなんて…
君と二人で 来るはずだった
秋も終わりの あゝ風蓮湖

楢(なら)の木立が 立ち枯れた
道をたどれば 行き止まり
明日へ一歩 踏み出す勇気
僕になかった 臆病だった…
赤く染まった 夕焼け雲が
風にちぎれる あゝ風蓮湖

何を頼りに 白鳥は
海を渡って 来るのだろう
心に灯(あか)り ともしていれば
君は戻って くれるだろうか…
消して消えない 面影一つ
水面(みず)に浮かべる あゝ風蓮湖


11.白樺の誓い

作詞:鈴木紀代
作曲:水森英夫

こもれ陽(び)ゆれる 白樺林
肩寄せ歩いた 丘の径(みち)
他の誰かに 言えない恋は
他の誰かを 傷つける
せつなすぎる 痛すぎる
僕はあなたを 欲しかった

僕と結婚して下さい…
もう今更遅いんだね…

あなたの名前 叫んでみても
こだまが返って 来るばかり
二度と逢えない あなたでしょうか
愛が行き場を 失(な)くしてる
悲しすぎる つらすぎる
咲いてりんどう 濃(こ)むらさき

涙は今日で 終わりにしよう
白樺林で 誓う朝
四十八(しじゅうはちいけ)池 鳥居をくぐり
祈る倖せ 届けたい
淋しすぎる 遠すぎる
胸に想い出 ひとり旅


12.冬枯れのヴィオラ

作詞:松井五郎
作曲:水森英夫

木枯らしに襟を立て 街角でひとり
鈍色(にびいろ)の空の果て 心を誘う
国境を越えるのは 明日になるだろう
思い出は黄昏に 燃やしてゆくさ

孤独は卑怯の 言い訳なんだよ
許してくれとは 言わないさ
恨(うら)んでもかまわない

泣けば泣いただけ 冬枯れのヴィオラ
胸を破(やぶ)いて 響くさみしさ 耳を塞(ふさ)いで

星が降る石畳 声のない広場
懐かしいDoor(ドア)の色 すべてが夢か
慰めのくちづけじゃ 幸せもつらい
行き止まる 若さだけ 責めればいいさ

涙は心の 逃げ道なんだよ
愛していたとは 言わないさ
さよならも残さない

泣けば泣いただけ 冬枯れのヴィオラ
胸を破(やぶ)いて 響くさみしさ 恋の終わりに

過去など未来の 足枷(あしかせ)なんだよ
本気だったかは 訊(き)かないさ
ぬくもりも褪(さ)めてゆく

泣けば泣いただけ 冬枯れのヴィオラ
胸を破(やぶ)いて 響くさみしさ 君はまぼろし


13.涙くれないか

作詞:松井五郎
作曲:水森英夫

そうさ夜風を振り切って
あの日この街 捨てたんだ
わざとそらしたまなざしには
月がさみしく濡れていた

深く慕(おも)いを伏せるほど
忘れられない女(ひと)だった

涙くれないか
俺にくれないか
もう一度
おまえしか
おまえだけしか
愛せやしない

もしも誰かがそばにいて
別の暮らしをしていても
どこか 残り火 まだあるなら
きっと奪ってみせるから

時の流れを遡(さかのぼ)り
そっと思い出抱きしめて

涙くれないか
傷が痛むなら
もう一度
おまえしか
おまえだけしか
俺にはいない

なにもできずに逃げていた
いまはあの日の俺じゃない

涙くれないか
俺にくれないか
もう一度
おまえしか
おまえだけしか
愛せやしない


14.釧路空港

作詞:鈴木紀代
作曲:水森英夫

風の噂に 聞いたんだ
君が酒場で 泣いてたと
逢いたさに居ても立っても いられない
歯止めを失(な)くした この心
あの日に戻る 道はないのか
一人降り立つ 釧路空港

目には見えない 紅い糸
たぐり寄せたい もう一度
倖せに今は誰かと いるのなら
このまま帰ろう 逢わないで
幣舞(ぬさまい)橋で 君の背中を
追えばよかった 悔(く)やみ切れない

縁もゆかりも ない街で
君と暮らした 二年半
思い出はどこの誰にも 奪(うば)えない
愛した証(あかし)と 夢の跡
あの日と同じ 君に逢えたら
連れて帰るよ 釧路空港