山口ひろみ2010年全曲集

山口ひろみ 山口ひろみ2010年全曲集歌詞
1.春は桜の夢が咲く

作詞:建石一
作曲:宮下健治

あなた あなた
あなた一人が いるだけで
私の人生 えびす顔
冬の坂 いくつか越えて
結んだ絆
つなぐこの手に 照れるひと
二人の幸せ 春は桜の夢が咲く

泣いて 泣いて
泣いて笑って また泣いて
苦労で覚えた おもいやり
あの夜を 忘れはしない
あなたの涙
今日はぶらりと 縄のれん
二人の幸せ 春は桜の夢が咲く

こころ こころ
こころ重ねて 肩寄(かたよ)せて
似た者同士が 惚れている
散る時は 一緒と決めた
ふたつの生命(いのち)
ついて行(ゆ)きます 何処(どこ)までも
二人の幸せ 春は桜の夢が咲く


2.津軽恋つづり

作詞:松井由利夫
作曲:徳久広司

雪の匂いは 津軽の匂い
情けぬくもり ストーブ列車
胸のいたみを 絶ち切るために
涙 海ぞい 鯵ヶ沢(あじがさわ)
…せめてひととき 傘踊り

姉っこ どこさ行く いそいそと

波の花散る 小泊岬
なぜに溶けない 心の氷柱(つらら)
風にじょんがら 背中を押され
十三(とさ)の砂山 五所川原(ごしょがわら)
…和(なご)む花茣蓙(はなござ) 傘踊り

旅の終わりは 十和田と決めて
雪の津軽を 西から東
リンゴ畑も お岩木山も
冬を忍んで 待つ春の
…夢がほころぶ 傘踊り


3.大漁恋唄

作詞:松井由利雄
作曲:徳久広司

船は男の 度胸で捌(さば)く
浜は女の 根性で仕切る
留守の番屋は 任せておきな
千島親潮(ちしまおやしお) 海明(うみあ)け夜明(よあけ)け
無事と大漁を シャシャンと〆(し)めて
エンやドット ドドンとドット
ソレ 花咲(はなさ)き港(みなと)だよ

惚れて惚れぬき 押しかけ女房
苦労承知で あずけた命
情け手作り 龍神さまの
赤(あか)い共布(ともぎ)れ お守り袋
無事と大漁を シャシャンと〆めて
エンやドット ドドンとドット
ソレ 花咲き港だよ

海が結んだ つがいの鴎
波のまくらで みる夢ひとつ
帰るその日を 指折りかぞえ
三月辛抱(みつきしんぼう) 半年我慢(はんとしがまん)
無事と大漁を シャシャンと〆めて
エンやドット ドドンとドット
ソレ 花咲き港だよ


4.花しるべ

作詞:松井由利夫
作曲:水森英夫

川は逆(さか)さに 流れはしない
雨は下から 降りゃしない
花は散っても 実は残る
女でなければ 出来ないものを
いつかこの手で 掴(つか)みたい

情(なさ)けこぼれ灯 拾って歩きゃ
きっと出逢える 夢もある
愚痴(ぐち)は奥歯で 噛みしめて
女は死ぬまで いのちの花を
咲かせつづけて 生きて行く

春のひだまり 抱きしめながら
ぬれて艶(いろ)ます 花菖蒲(はなしょうぶ)
恋は明日の 道しるべ
女の決め手は 真心(まごころ)ひとつ
こぼす涙も 花ざかり


5.ひだまり坂

作詞:麻こよみ
作曲:原譲二

生きるこの世の 近道よりも
今は我慢の まわり道
心通わせ 二人なら
負けはしません 苦労には...
肩寄せながら ひだまり坂を
歩く夢みて 生きて行く

そばにいてくれ これから先も
絆ひと文字 つなぐ指
つらい時には いつだって
貸してあげます この膝を...
木洩れ日揺れる ひだまり坂を
歩く夢みて 生きて行く

惚れてひとすじ 添い遂げられりゃ
女心の 嬉し泣き
あなた好みの 口紅は
色も春待つ さくら色...
明日に続く ひだまり坂を
歩く夢みて 生きて行く


6.知床番屋

作詞:木下龍太郎
作曲:岡千秋

ようやく海明け 流氷が
北へ戻った オホーツク
男と女の 知床番屋
これからしばらく 恋休み
漁師は船出が 早いから
甘えちゃいけない 夜明けまで

一目で私が 惚れたのか
先に貴方(あんた)が 口説いたか
男と女の 知床番屋
いつしか二人は 恋祭り
全てを許した あの夜(よ)から
ぬくもり恋しい 腕まくら

大漁祈って 岸壁で
船を見送る オホーツク
男と女の 知床番屋
今年でそろそろ 恋納め
親御も承知の 仲ならば
秋味(あきあじ)頃には 浜女房


7.一世一代

作詞:仁井谷俊也
作曲:岡千秋

明日(あす)の決まった 人生なんて
この世に生まれた 甲斐がない
泥んこぬかるみ 乗り越えて
信じたこの道 独(ひと)りゆく
一世一代 勝負賭けるさ おとこの夢に

俺の生きざま 嘲笑(わら)った奴に
見せたい魂(こころ)の 意地ひとつ
可愛いおまえにゃ すまないが
お預けなんだよ 色恋は
一世一代 負けはしないさ 浮世の風に

他人(ひと)を泣かせて 出世をしても
拍手はこないさ 何処からも
世間に踏まれて 叩かれて
大きくなるんだ 人は皆
一世一代 大志(ゆめ)を咲かそう 人生舞台


8.浪花ごころ

作詞:仁井谷俊也
作曲:徳久広司

すがた形じゃ 好きにはならん
うちはあんたの 心に惚れた
浪花人情 曽根崎ごころ
生きる苦労は 買(こ)うてもするが
承知せえへん あゝ泣かしたら

あんな男と 世間の噂
ひとり歩きの 八百八橋
浪花人情 土佐堀ごころ
他人(ひと)の知らない あんたの夢に
うちは賭けます あゝ信じます

情(じょう)の深さは 誰にも負けん
イヤと云う程 尽くしてみせる
浪花人情 道頓堀(とんぼり)ごころ
浮世しぐれに 傘さし合(お)うて
ついて行(ゆ)きます あゝ離れずに


9.女の波止場

作詞:仁井谷俊也
作曲:徳久広司

男と出会って 愛するたびに
最後の人と 女は想う
なのに今度も あのひとは
わたしを残し 海峡越える
行かないで… 行かないで…
波止場はおんなの 泣くところ

おまえと呼ばれて 女房きどり
女の夢に 酔いしれていた
厚い胸板 腕まくら
やさしさ今も 信じているの
淋しくて… 淋しくて…
波止場の灯りが また潤む

季節を忘れた 鴎のように
女は今日も 海みて暮らす
三ヶ月(みつき)足らずの 倖せと
わかっていても おんなは駄目ね
帰ってよ… 帰ってよ…
波止場は今夜も 風と波


10.いぶし銀

作詞:仁井谷俊也
作曲:徳久広司

人眼ひくよな 派手さはないが
裡(うち)にかくれた 技がある
夢に向かって 一心不乱
我慢・辛抱の 歳月(つきひ)に耐えて
輝(ひか)りを放つ… いぶし銀

今の世の中 見せ掛けばかり
それが誰にも わからない
年季・根気は 伊達ではないさ
いざという時 初めてわかる
おとこの値打ち… いぶし銀

時代遅れと 嗤(わら)われようと
これが生きざま 生きる道
急(せ)くな焦るな ちからを抜くな
希望(のぞみ)ひとすじ 明日の為に
魂(こころ)を磨く… いぶし銀


11.柿の実の詩

作詞:建石一
作曲:徳久広司

枝葉の落ちた 柿の木は
静かに来る春 待っている
桃栗三年 柿八年
わたし努力が 足りないですか
頬をよせれば 聞こえてきます
頑張りなさいと 柿の実の詩

汗ばむ頃に 柿の木に
ちいさな黄色の 花が咲く
逢う人去る人 めぐる季節
つらい別れを 心の糧に
住めばこの街 優しさ匂う
私をささえる 柿の実の詩

子供がのぼる 柿の木を
見てたらあげると 朱(あか)い実を
甘柿渋柿 夢の味
こんなところに 幸せひとつ
どんなときでも 一人じゃないわ
夕焼けうれしい 柿の実の詩


12.さくら川

作詞:建石一
作曲:徳久広司

生まれた時から 女には
背負った苦労が 男とちがう
母から学ぶ 笑顔と我慢
恋が教える せつなさつらさ
泣いちゃ駄目 泣いちゃ駄目 泣いちゃ駄目
花咲く日は来る さくら川

流れる落葉を 今日も見た
自分を棄てたら 希望(のぞみ)も消える
故郷(ふるさと)呼んで 励ますこころ
寒い風にも 負けたりしない
明るくね 明るくね 明るくね
花咲く日は来る さくら川

二人をぬらして 日照り雨
喜び悲しみ 水面(みなも)にゆれる
あなたとならば 歩いてゆける
愛の明日に 嵐が来ても
夢がある 夢がある 夢がある
花咲く日は来る さくら川


13.恋・来い・カラス

作詞:松井由利夫
作曲:水森英夫

好きよ 好き好き 好きなのよ
寝てもさめても あなただけ
死ぬの生きるの 切ない思い
逢えばころりと 替り玉
今鳴いたカラスが もう笑う
女ごころは アンアアーアン 秋の空

燃えて 燃やして 燃えつきて
夢に飛びたい 赤とんぼ
骨になるまで おんなは女
だからいつでも 恋化粧
今鳴いたカラスが もう笑う
女ごころは アンアアーアン 秋の空

泣いて 泣かして 泣かされて
恋に理屈は 梨の花
咲いてこぼれて 熟して実る
味は食べなきゃ わからない
今鳴いたカラスが もう笑う
女ごころは アンアアーアン 秋の空


14.春は二度来る、三度来る

作詞:麻こよみ
作曲:原譲二

春は二度来る 三度来る
涙もいつかは 花になる
散った恋なら つらくても
笑顔で見送る 潔(いさぎよ)さ…
未練断ち切り 明日を待つ

春は二度来る 三度来る
どちらが騙した 訳じゃない
胸の痛みを 傷跡を
お酒で酔わせる 雨の夜…
つらさ堪(こら)えて 明日を待つ

春は二度来る 三度来る
別れに強がる 悪い癖
消したつもりの 面影が
瞼(まぶた)を閉じれば また浮かぶ…
愚痴をこぼさず 明日を待つ

春は二度来る 三度来る
幸せ微笑む 時が来た
遅れ咲きでも 花は花
どこかに似合いの 人がいる…
望み失くさず 明日を待つ
望み失くさず 明日を待つ


15.海峡蛍

作詞:木下龍太郎
作曲:岡千秋

送る人ない 女の旅に
従(つ)いて来たのか 港から
明かり点して
船の後追う 海峡蛍
消しても消えない この胸の
未練火見るよで 辛くなる

愛を信じて 尽くして来たが
いつか背いた あの人は
同じ運命の
恋に泣くのか 海峡蛍
積み木と同じで もろいもの
壊れて気が付く しあわせは

海で迷子に ならないように
早くお帰り 岬まで
名残り惜しそに
闇にまたたく 海峡蛍
私のことなら 大丈夫
芯なら強いの 見掛けより


16.女の夜雨

作詞:仁井谷俊也
作曲:徳久広司

あなたに傘を 差しかけられて
胸が震える 裏通り
逢えてよかった あなた…嬉しいわ
このままふたり 何処までも
歩いてゆきたい… 女の夜雨

今日までひとり 苦労をかけた
詫びてお酒を 酌(つ)ぐあなた
待っていたのよ こんな…めぐり逢い
むかしと同じ やさしさに
甘えて酔いたい… 女の夜雨

痩せてる身体 気づかうように
濡れた肩先 抱き寄せる
離れたくない あなた…もう二度と
小降りになった 水たまり
明日(あした)がみえます… 女の夜雨