全曲集

岩本公水 全曲集歌詞
1.えんか坂

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

苦労積み荷の 荷車を
引いてこの世の 登り下り
決めた道なら 男なら
夢をヨイショと 持ちあげて
涙こらえろ がまんだぜ
なんだ坂 こんな坂 人生(えんか)坂

一と一とが ささえあい
人という字が 立ち上がる
相身互いさ 人の世は
花が咲くとき 散るときも
一緒に行こうぜ なぁおまえ
なんだ坂 こんな坂 人生(えんか)坂

汗をながして 生きていりゃ
いつか陽が射す 人の道
つらいときには 肩寄せて
せめて飲もうぜ 癒し酒
愚痴はいうなよ 明日がある
なんだ坂 こんな坂 人生(えんか)坂


2.夜祭り

作詞:佐藤友紀
作曲:岡千秋

ばちのうまさに 見とれて惚れた
海の男に 一目で惚れた
かがり火 夜祭り 炎の中で
二人の目と目が 絡み合う
もっと激しく もっと激しく
私をめがけて 火の銛打ちなさい

海の男の 背中は波よ
踊る私に 合わせてうねる
かがり火 夜祭り 炎の中で
二人の身体に 飛沫散る
もっと激しく もっと激しく
私を狙って 火の綱打ちなさい

夜が更ければ 踊りの渦の
潮は引いても 想いは引かぬ
かがり火 夜祭り 炎の中で
男女の心が 求め合う
もっと激しく もっと激しく
私を奪って 火の肌抱きなさい


3.ほたる

作詞:岡田冨美子
作曲:四方章人

洗い髪なら夜風に乾く
濡れた心はほたるを捜す
ああ もういちど
咲きたい 燃えたい 焼かれたい
あなたの火がほしい
夢の続きが見えますか? 愛も情けも
別れたあとから深くなる

宵の薄化粧 ルージュをさせば
川の流れを未練が止める
ああ 行かないで
逢いたい 泣きたい すがりたい
あなたの手が欲しい
揺れる私が見えますか? ここで今夜も
ほたるの灯りを 待ってます

咲きたい 燃えたい 焼かれたい
あなたの火が欲しい
赤い絹糸ゆびに巻き 命ひとつで
私は生まれてきたのです


4.紅葉伝説

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

風が重たく流れます
雨がひと降り来そうです
季節の短かさ告げるよに
ざわめく獣みち
あなたは霙 それとも氷雨
紅葉のわたしを打ちのめす
おんなごころを 錦に染めて
ただ散るだけの 愛ですね

霧が山なみ隠します
渓を渡って鳥が啼く
こころの底から淋しくて
紅葉も泣きじゃくる
あなたのために 芽生えて燃えて
死んだら涙をくれますか
忘れきれない 月日を抱いて
淡墨山で 眠ります

あなたは霙 それとも氷雨
紅葉のわたしを打ちのめす
おんなごころを 錦に染めて
ただ散るだけの 愛ですね


5.葉桜

作詞:東海林良
作曲:三枝成彰

鳥海下ろしは 冷たくて
寒い春ほど 赤くなる
私 杏か 桃の花
幼なさばかり 煽てられ
心を揺らす 人もない
ああ酔って酔って 十九の酒に
ああ泣いて泣いて 十九の恋に
ああ心 千々に 乱れながら
私 大人になるの

桜前線 すぐそこに
三日たったら 花開く
私咲きたい 赤々と
かくし通した 純情を
春の嵐に 身をまかせ
ああ燃えて燃えて まだ見ぬ人に
ああ抱いて抱いて 夢見る人よ
ああ心 千々に 乱れながら
私 女になるの

ああ酔って酔って 十九の酒に
ああ泣いて泣いて 十九の恋に
ああ心 千々に 乱れながら
私 大人になるの
ああ心 千々に 乱れながら
私 女になるの


6.花篝


7.恋燦華


8.岬

作詞:石原信一
作曲:浜圭介

涙を赤く 血に染めて
海峡越しに 陽が沈む
別れの手紙 ちぎる指
季節をそむき 雪になる

恋すればこそ 追い詰めて
愛すればこそ 追い詰められて
ここは ここは ああ ここは
もどり道など ない岬
もしも 鳥になったなら
空で抱いてくれますか

ひとりで泊まる 隠れ宿
隠れる理由も ないものを
鏡に向かい おもいでを
口紅引いて なぞるだけ

恋すればこそ けもの道
愛すればこそ 情に溺れ
いまは いまは ああ いまは
帰る明日が ない岬
もしも海に眠ったなら
髪を撫でてくれますか

恋すればこそ 罪になり
愛すればこそ 運命に負けて
ここは ここは ああ ここは
花の一輪 ない岬
もしもおろかと言われても
私女おんなです


9.涙唱

作詞:佐藤順英
作曲:相沢清

ひとり海鳴り 聞いている
寄せてくるしぶきに 濡れながら
愛しお前のおもかげに
男泣きする時もある
おまえに燃やした情熱を
凍てつく海に 流したら
生きて 生きてみようか
もう一度

冷やで一ぱい 暖をとる
シベリヤおろしの その中で
ひとつ ふたつと悔いている
後の祭りと知りながら
おまえに燃やした情熱を
凍てつく海に 流したら
生きて 生きてみようか
もう一度

北に生まれた 寒流も
赤道めざして 旅してる
いくじなしねと叱る声
返す言葉もないままに
おまえに燃やした情熱を
凍てつく海に 流したら
生きて 生きてみようか
もう一度


10.ふたり舟

作詞:中島健二
作曲:原譲二

怒涛渦巻く この海峡に
もまれはじかれ 流されかけた
さんな女に 心のささえ
あなた私の 舵となり
生きて行きたい
生きて行きたい 男女舟

波も荒いよ この海峡は
しぶきまじりが 冷たく濡らす
涙ふきなと やさしく抱いて
あなた私の たてとなり
越えて行きたい
越えて行きたい 男女舟

辛い思いは この海峡の
潮に流した 門出の汽笛
岬がくれの 燈台灯り
あなた私の 命綱
ついて行きたい
ついて行きたい 男女舟


11.千年桜

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

口が重くて 世渡り下手で
みんな みんな承知で 惚れたひと
なによしんみり らしくもないわ
あなたの背中が 道しるべ
咲いて嬉しい 千年桜

なにがなくても 笑顔があれば
生きて 生きてゆけます ついてゆく
いいのお金じゃ買えないものを
あなたにいつでも 貰ってる
夢がふくらむ 千年桜

憂き世七坂 それでも春は
どこの どこの誰にも やってくる
泣いて笑って 枝葉をはって
咲くのも 散るのも おんななら
命染めます 千年桜


12.ひとり奥入瀬

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

紅で染った 奥入瀬川に
散って流れた 恋いくつ
胸の中まで 瀬音をたてて
淋しさつのらせ 濡れそぼる
なんで今更… ひとり奥入瀬

髪をかわかす 暇さえなくて
あなたせっかち 山の宿
夢を見たのね 二の膳前に
飲んでも酔えない 手酌酒
風も泣いてる… ひとり奥入瀬

秋というのに 小雪が舞って
寒いおんなの 頬ぬらす
みれん水尾を 曳きずりながら
十和田湖めぐった 遊覧船
なんで今更… ひとり奥入瀬


13.鶴への祈り

作詞:星野哲郎
作曲:市川昭介

愛と希望の 二枚の翼
合わせて鶴は 祈るのさ
二つの海が 一つになって
唄う陽気な 舟唄が
沖の漁場を にぎわせる
ああ その日が その日が 早くくるように

鶴は今宵も 北斗の空に
七つの願い かけるのさ
心を鎖す 氷の海も
人の情けに くだかれて
四島は笑顔に みちあふれ
ああ みんなの 手と手が かたく結ばれる

鶴は知ってる はるかな空で
始まる春の ときめきを
もうすぐ逢える 無口だけれど
とても気のいい 人々と
汗と涙を 分かち合う
ああその日が その日が 鶴の恩返し


14.夢ひとつ

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

花をいちりん 部屋に飾って
春のよろこび あなたの腕の中
まわり道 遠まわり
北風に 涙凍らせて
耐えてしのんだ めぐり愛
捨てずによかった 夢ひとつ

髪にやさしく 触れるあなたの
胸の広さに 心がやすらぐの
まわり道 遠まわり
傷ついて 夜もねむれずに
頬をぬらした 日もあるわ
捨てずによかった 夢ひとつ

人に踏まれて 泣いてきたから
わたし見えます あなたの真心が
まわり道 遠まわり
それさえも 今日のためなのね
そんなきがする 春日和
捨てずによかった 夢ひとつ


15.故郷をあげたい


16.家族

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

野には野の花 山には山の木々
あるがまま 命の根をはり生きている
泣いてもいいね 人間だもの
痛けりゃ痛がる そのままに
人として 人として
物じゃなく 人として…
夕日が沈む ビルの街に
家族の顔が うかぶ

冬になったら 男は出稼ぎに
変わらない 時代がどんなに 変わっても
待ってることが 女の勤め
それでも笑った 母がいた
人として 人として
ひとすじに 人として…
朝日がのぼる 何処にいても
家族の顔が うかぶ
家族の顔が 揃う