暫存

川野夏美 暫存歌詞
1.おんな大漁船

作詞:たかたかし
作曲:北原じゅん

度胸七分で 器量が三分
負けずぎらいの 浜育ち
カモメが騒ぐ それ曳け網を
赤い合羽は 漁場の花さ
負けてたまるかヨ おんな大漁船

おれが好きかと あんたが言った
喧嘩するよな 目をしてさ
色恋なしよ 疾風(はやて)の海は
隙をみせたら 地獄の底だ
ここは勝負のヨ おんな大漁船

おどる飛沫(しぶき)に 獲物が跳ねる
波にヤン衆の 声が飛ぶ
潮吹く汗は 命の汗だ
胸にさらしを きりりと巻いて
負けてたまるかヨ おんな大漁船


2.夏椿

作詞:木下龍太郎
作曲:水森英夫

泣くため恋を したのでしょうか
花が散るため 咲くように
掴む先から 壊れて消えた
まるで私の 幸せみたい
咲いてみたとて…
花は一日 夏椿

私に理由(わけ)が あるのでしょうか
こころ変わりを させたのは
尽くし過ぎると 男にとって
愛は重荷に なるだけかしら
訊いてみたけど…
花は答えぬ 夏椿

なくした愛は 戻るでしょうか
花がふたたび 咲くように
思い切るため 遊びの恋が
出来るほどには 器用じゃなくて
白さまぶしい…
花は一色(ひといろ) 夏椿


3.人生七転び八起き

作詞:仁井谷俊也
作曲:中村典正

いくらじたばたあわててみても
手強い世間にゃ歯がたたぬ
一度転んで 二度つまずいて
それでも意地で立ちあがれ
そうさ人生……ドッコイヨイショで
七転び八起き

浮いて沈んで 初めてわかる
他人のこころの 裏表
天が与えた この試練なら
苦労の汗も 無駄じゃない
そうさ人生……ドッコイヨイショで
七転び八起き

人の一生 その勝敗は
あの世へ行くまで わからない
生命ひとつと 二本の足で
明日の夢を 掴むだけ
そうさ人生……ドッコイヨイショで
七転び八起き


4.じょんがら恋唄

作詞:松井由利夫
作曲:叶弦大

連れにはぐれて 啼く海鳥の
声もしばれる 北の海
じょんがら節は 怨みの歌と
あなたを捨てて 未練を捨てて
遠い人なら 人なら
忘れてしまいたい

ひとりぽっちの この淋しさは
誰もわかって くれないが
じょんがら節は 涙の歌と
あまえてみたい 縋ってみたい
何処へ行ったら 行ったら
女の夢がある

強くなったら あの街あかり
赤くもいちど 点(とも)したい
じょんがら節は 救いの歌と
わらってみたの 歌ってみたの
そして今度は 今度は
幸福 離さない


5.博多っ娘純情

作詞:吉岡治
作曲:中村典正

海は 海は玄海 筑前博多
山笠は追山 男のまつり
白いしめこみ 凛としめ (オッショイ)

どんとどどっとどんと
どんとどどっとどんと

命まるごと 転がるように
あんたの山笠が 走ってく

山んごと好きだよ
海んごと好きだよ
博多純情 追いかけりゃ
熱い 風が吹く

口は 口は荒いが 根はやさしくて
酒もつよいが 人情も厚い
九州男児の 心意気 (オッショイ)

どんとどどっとどんと
どんとどどっとどんと

勝負終って 一番のりは
あんたの胸に 決まってる

山んごと好きだよ
海んごと好きだよ
博多純情 寄り添えば
熱い 夜が明ける

山んごと好きだよ
海んごと好きだよ
博多純情 手を振れば
熱い 風が吹く


6.秋桜の風に吹かれて

作詞:木下龍太郎
作曲:水森英夫

愛が終わった この町で
生きて行くのは つらいから
秋桜の 風に吹かれて
ひとりの旅に 出るのです
捨てるつもりの 想い出を
詰めた鞄を 道連れに…

どんな花より 私には
こころ和ます 花だから
秋桜の 道を見付けて
あてなく歩く つもりです
みれん涙が こぼれたら
露のしずくの せいにして…

恋の破片で 傷付いた
胸の痛みが 消えるまで
秋桜の 風に吹かれて
私の旅は 続きます
元の笑顔が 戻る日は
きっと時間が かかるけど…


7.夏美の三度笠

作詞:吉岡治
作曲:中村典正

金で心が 買えるだなんて
どこに人情の 血がかよう
ジャンケン拳法
いやな浮き世を グー チョキ パーでがつんとね
ちょいとやんちゃな 三度笠
あたしほんとは 強いかも

筋を通すか おんなを取るか
秤みたいにゃ はかれない
ジャンケン拳法
泣きの涙は はさんで捨てろ チョキンとね
あらら烏が 笑ってら
あたしなんだか 強いかも

身だしなみです 薄めの化粧
バレりゃ爪の 花吹雪
ジャンケン拳法
束でおいでよ グー チョキ パーでがつんとね
明日は いづこの 三度笠
あたしほんとに 強いかも

(ジャンケンポン!)


8.豊後港町

作詞:木下龍太郎
作曲:徳久広司

手紙通りの 航海ならば
赤道あたり いま頃は
南の時化は 御輿(みこし)のように
船を担いで 荒れるとか
無事を祈ってヨー
貴方を待ってる 豊後港町

幼なじみで 育った同士
咲かせた胸の 恋椿
漁場は遠い 海原だから
逢えぬつらさに 首ったけ
思い焦がれてヨー
貴方の名を呼ぶ 豊後港町

南十字の 星降る夜は
私の夢を 見ると言う
鴎の白い 翼を借りて
逢いに行きたい 海千里
固い絆のヨー
貴方と私の 豊後港町


9.みちのく恋港

作詞:麻こよみ
作曲:徳久広司

女心を 貴めるよに
泣いているよな 防風林
白い貝殻 私の涙
恋しくて 恋しくて
今日も来ました 桟橋に
戻る約束 忘れたか‥みちのく恋港

女盛りの 短かさに
色も褪せます 唇の
咲いて一輪 ハマナス哀し
淋しくて 淋しくて
怨みたくなる こんな日は
胸にしみます 波しぶき‥みちのく恋港

噂だけでも 届けてと
カモメ相手に 愚痴を言う
沖の白波 寄せ来る未練
会いたくて 会いたくて
髪の先まで 会いたくて
北の女の―途さよ‥みちのく恋港


10.かすみ草をください

作詞:小関理樹
作曲:弦哲也

春雨は 誰にでも
おんなじように 降るのにね
どうしてよ 私には
心に 降りしきる

夕立を よけながら
相合傘を さすけれど
いつからか あの頃の
あなたは もういない

あゝ捨てるなら かすみ草をください
両手に全部 持てるだけ
あゝ捨てるなら かすみ草をください
涙の頬を 飾りたい

秋雨が ほとばしる
思い出全部 集めるの
あなたにと 届けたい
私は ここですと

小夜時雨(さよしぐれ) くちびるを
重ねるだけの キスだから
戻してよ あの時の
二人に もう一度

あゝ捨てるなら かすみ草をください
綺麗とせめて 言わせたい
あゝ捨てるなら かすみ草をください
寄り添う恋に 似合う花


11.北海子守唄

作詞:仁井谷俊也
作曲:弦哲也

雪が吹雪(ふぶ)いて 流氷寄せりゃ
二ヶ月(ふたつき)漁には 出られない
あのひと都会(まち)に 出稼ぎに
陸(おか)で冬越す ホッケ船
ねんねん ねんねこ ねんねしな
海よ春まで ねんねしな

兄と慕った おさない想い
いつしか変わった 恋ごころ
凍(しば)れがゆるむ その頃に
きっとふたりは 結ばれる
ねんねん ねんねこ ねんねしな
海猫(ゴメ)もニシンも ねんねしな

沖の彼方(かなた)に 流氷消えりゃ
競って船だす 北漁師
海明け待って おなご衆は
網を繕(つくろ)う 浜番屋
ねんねん ねんねこ ねんねしな
海よ春まで ねんねしな


12.十字架の海

作詞:仁井谷俊也
作曲:弦哲也

あなたあなたは 知っていますか
ひとり旅する 日向(ひゅうが)岬に
恋の願いを 叶えてくれる
神秘の海が あることを
あゝ十字架(クルス)の海よ この想い
愛する男性(ひと)に 伝えて欲しい
初めて逢った あの日から
忘れられない 忘れられない
人になりました

あなたあなたに 見せてあげたい
海にキラキラ 揺れる夕陽を
きっと今度は ふたりで来たい
そよ吹く風に つぶやくの
あゝ十字架の海よ せつなさに
あふれる涙 わかって欲しい
このまま遠く 去ってゆく
めぐり逢いなら めぐり逢いなら
哀しすぎるから

あゝ十字架の海よ この想い
愛する男性に 伝えて欲しい
初めて逢った あの日から
忘れられない 忘れられない
人になりました


13.寒ぼたん

作詞:仁井谷俊也
作曲:弦哲也

雪の白さに 逆らうように
ひと色紅く 咲いた花
世間の風は 冷たいけれど
震えるおまえの その肩を
きっときっと守るよ この俺が
ひと冬枯れるな… 寒ぼたん

夢にはぐれた なみだの季節
それでもいいさ 遅れ咲き
あなたに逢えて しあわせですと
微笑むおまえの 片えくぼ
俺の俺のこころを あたためる
愛しい花だよ… 寒ぼたん

痩せた横顔 うなじの細さ
あげたいいつか やすらぎを
あなたの胸は わたしの故郷
遠くへ行ったら 嫌ですと
指を指を絡めて 眠るやつ
春まで枯れるな… 寒ぼたん