虎落の里

成世昌平 虎落の里歌詞
1.虎落の里

作詞:もず唱平
作曲:叶弦大

泣け泣けと 雪が呼ぶ 伊吹のこの里に
なぜ背を向けた
故郷(ふるさと)捨てた訳は何
あなたにとって恋は何
答くれない 虎落の笛よ
ヒューヒューヒューヒュー 宵から鳴るばかり

東京に いるという 便りがあったきり
あれから三月
女に云えぬ事は何
あなたにとって夢は何
情けあるなら 虎落の笛よ
教えておくれよ 男の道とやら

育てた絆 意味は何
あなたにとって愛は何
春を知らない 虎落の里に
ヒューヒューヒューヒュー 夜っぴて風が哭く


2.世外れおけさ

作詞:もず唱平
作曲:桧原さとし

笠は端(つま)折り 裾からげ
時雨に追われて来た瞽女(ごぜ)よ
鬢(びん)のあたりの白いのは
もしや誰かの所為(せい)なのか
あゝ 今更に 親不孝
想い出させる エー 世外れおけさ

軒で爪弾く 門付けに
名乗りもしないで訊(き)いてみる
越後何町 何筋の
粋な小店のお燗番
あゝ 知らないか 達者かな
三味が哀しい エー 世外れおけさ

思い出したく ないけれど
指折り数えりゃ 二タ昔
ちょうど二十歳で飛び出して
梨の礫(つぶて)の罰あたり
あゝ 泣いている 茜雲
責めてくれるな エー 世外れおけさ