全曲集/三日月哀歌

新沼謙治 全曲集/三日月哀歌歌詞
1.三日月哀歌

作詞:阿久悠
作曲:川口真

初心と純との初恋は
とうに破れて 夢の中
白い林檎の花びらを
風が散らした あの日から

*やせても照らせ 三日月よ
せめても遠い面影を
吐息を酒にあびせつつ
今宵もきみを また想う*

ふれて恥じらうくちびるに
熱い涙が流れ込み
永遠の別れの旅立ちを
ひとり見送る 影法師

欠けても照らせ 三日月よ
哀れと思え 初恋を
年月重ね 日を送り
おさないままの きみに逢う

初心で色づく はじらいと
純が邪魔する ためらいが
花の嵐に あそばれて
ついに思いも とげぬまま

落ちても照らせ 三日月よ
忘れることのないように
ほろほろ泣いて くちずさむ
はるかなきみの 好きな歌

(*くり返し)


2.男のやせがまん

作詞:建石一
作曲:杉本眞人

夢が叶って 良かったと
一言 書いてある
そんな手紙を 読みながら
ジンと泣ける夜
別れても別れても 俺を忘れずに
そっと そっと 見ててくれたあいつ
目がしらを かくす指
男の やせがまん

今の暮らしが 気にかかる
か細い 女文字
名前ひとつが 優しさか
俺を泣かす夜
揺れうごく 揺れうごく 遠い恋ごころ
二度と 二度と 語り合えぬあいつ
逢いたさを 抱きしめる
男の やせがまん

幸せを幸せを 今日も祈るだけ
俺の 俺の 胸をよぎるあいつ
泣いたなら 嘘になる
男の やせがまん

泣いたなら 嘘になる
男の やせがまん


3.チェリオ!(デュエット:朝川ひろこ)

作詞:伊藤薫
作曲:美樹克彦

(男)雨は空から降りる 月は西から昇る
(男)ごくごく自然に生きて行けたらいいね
(女)恋はガラスのかけら 夜は都会の迷路
(女)時々いじけて泣いちゃうこともあるの

※(男)男と女
(女)女と男
(男女)全て忘れて呑み明かそう
(男女)チェリオ!
(男)二人のために
(男女)チェリオ!
(女)未来のために
(男女)ないないないものねだりでも 晴れ晴れ晴れのち曇りでも
(男女)今は笑ってチェリオ!(チェリオ!)※

(男)そんなこんなで俺も 胸に傷だけ増えて
(男)シクシク心がこんなに痛む夜は
(女)一人ぽっちがやがて 二人ぽっちになって
(女)ゆらゆらグラスの氷もいつか溶ける

(男)今夜は今夜
(女)明日は明日
(男女)全て忘れて呑み明かそう
(男女)チェリオ!
(男)何かのために
(男女)チェリオ!
(女)誰かのために
(男女)ワイワイワイ声枯れるまで 酔う酔う酔うほど花が咲く
(男女)みんな一緒にチェリオ!

(※くり返し)


4.再会の街


5.津軽恋女

作詞:久仁京介
作曲:大倉百人

津軽の海よ 竜飛岬は吹雪に 凍えるよ
日毎夜毎 海鳴りばかり
愚図る女の泣く声か
津軽の女よ 別れうたひとつ くちずさむ
にごり酒に想い出浮かべ
かじかむこころの 空を見る
降りつもる雪 雪 雪 また雪よ
津軽には七つの 雪が降るとか
こな雪 つぶ雪 わた雪 ざらめ雪
みず雪 かた雪 春待つ氷雪
津軽の女よ 枕乱して 引き込む 恋女
愛に生きて夢に生きて
白いかげろう 空に舞う

津軽の女よ ねぶた祭りの
ゆきずり たわむれか
過ぎた夜の匂いを抱いて
帰れと叫ぶ 岩木川
降りつもる雪 雪 雪 また雪よ
津軽には七つの 雪が降るとか
こな雪 つぶ雪 わた雪 ざらめ雪
みず雪 かた雪 春待つ氷雪
津軽の海よ 三味がゆさぶる
じょんがら聞こえるよ
嘆き唄か 人恋う唄か
胸のすきまに しみてくる

降りつもる雪 雪 雪 また雪よ
津軽には七つの 雪が降るとか
こな雪 つぶ雪 わた雪 ざらめ雪
みず雪 かた雪 春待つ氷雪

降りつもる雪 雪 雪 また雪よ
津軽には七つの 雪が降るとか
こな雪 つぶ雪 わた雪 ざらめ雪
みず雪 かた雪 春待つ氷雪


6.情け川

作詞:吉岡治
作曲:市川昭介

くわえ煙草の 赤い火が
指ではじけて 螢になった
なにか言ってよ 嘘でもいいの
嘘で明日が 生きられる
あなた……
どこへ流れる 情け川

倫(みち)にはずれた 恋だって
燃えた心は だませはしない
抱けば苦しい 捨てれば幸い
泣いてこたえが 出ぬものを
あなた……
呼んでせつない 情け川

まわり道でも その気なら
いつか叶うわ ふたりの夢が
風が変わろと みぞれになろと
惚れた男の 背にすがり
あなた……
ふたり流れる 情け川


7.旅先の雨に

作詞:小椋桂
作曲:小椋桂

つま先に雨 旅先の雨
気まじめ過ぎた 恋の重さを
逃れた旅と 見すかすように
桔梗に映える 富士に見とれて
ひと時なごむ 心 心責めるよ
せせらぎ近く 笛吹橋に
あの日の君の 忍び声する
旅先の雨に 洗われた心
今すぐ君に 持ち帰りたい
遅過ぎぬうちに 帰りたい

背中打つ雨 旅先の雨
時代遅れの 恋の重さを
恥じる心を いさめるように
うす紅の 桃の花屋根
君と訪ねた季節(とき)が 季節が浮かぶよ
灯ともし頃の 笛吹川に
月見草そっと 音立てて咲く
旅先の雨に洗われた心
今すぐ君に 持ち帰りたい
遅過ぎぬうちに 帰りたい

心打つ雨よ 旅先の雨よ
明日は晴れろ 恋する人
野道を急ぐ 男のために


8.待たせたね


9.さらば青春


10.さすらい派


11.黒潮列車


12.ヘッドライト

作詞:阿久悠
作曲:徳久広司

北へ走ろう お前と二人
北は雪どけごろだろう
春もあるだろう
そんなに泣くなよ
今夜からは二人だけだよ
ふり向けば つらいことばかりの
東京は捨てたよ
夜霧にゆれてる
悲しみのヘッドライト

夜が明けたら ドライブインで
からだあたためてくれる
お茶をのもうよ
もたれて眠れよ
俺に遠慮なんかするなよ
もう二度と 戻らない町には
未練など持つなよ
二人でたずねる
しあわせのヘッドライト

もたれて眠れよ
俺に遠慮なんかするなよ
もう二度と 戻らない町には
未練など持つなよ
二人でたずねる
しあわせのヘッドライト


13.嫁に来ないか

作詞:阿久悠
作曲:川口真

嫁に来ないか ぼくのところへ
さくら色した 君がほしいよ
日の暮れの公園で ギターを弾いて
なぜかしら忘れ物している 気になった
しあわせという奴を 探してあげるから
嫁に 嫁にこないか
からだ からだひとつで

嫁に来ないか ぼくのところへ
財布はたいて 指輪買ったよ
たんぽぽを指にはめ よろこんでいた
あの頃と同じよに 笑ってくれるかい
傾いたこの部屋も 綺麗に片づける
嫁に 嫁に来ないか
からだ からだひとつで

真夜中のスナックで 水割りなめて
君のことあれこれと 考えているのさ
幸福という言葉 ぼくにはキザだけど
嫁に 嫁に来ないか
からだ からだひとつで


14.おもいで岬

作詞:阿久悠
作曲:川口真

春はたき火の燃えのこり
消えた流氷 とぶ鴎
酒を片手の 親父らが
顔をゆるめる 口ずさむ
北の岬は 今もなお
忘れられない
忘れられない おもいで岬

夏は真赤な ハマナスが
夜に人待つ 虫も鳴く
人目しのんで 若い衆が
肌を寄せ合う 月の下
北の岬は 今もなお
忘れられない
忘れられない おもいで岬

秋ははやばや 色づいて
風の音する すすり泣く
酒が恋しい 人恋し
手紙ばかりを 書く夜ふけ
北の岬は 今もなお
忘れられない
忘れられない おもいで岬

冬はたずねる 人もなく
白い灯台 ただ一つ
耐えてしのんで 船のりが
行方たずねる 目をはらす
北の岬は 今もなお
忘れられない
忘れられない おもいで岬