暫存

服部浩子 暫存歌詞
1.雨の宿

作詞:麻生香太郎
作曲:聖川湧

「ついておいで」と誘われ
「だめ」といえずにうなずいた
また…逢ってしまったの
恋と不義理に渡した橋の
たもとで揺れる迷い傘

悩みためらい引き返し
越えてしまった恋の川
また…逢ってしまったの
「これが最後」と泣き出す指を
キリリと噛んだ悪いひと

髪を手櫛で梳きながら
離さないよと抱きしめる
また…逢ってしまったの
「帰らなけりゃ」と問う唇を
無理やりふさぐ雨の宿


2.響灘

作詞:吉岡治
作曲:聖川湧

死ぬも死ぬも生きるも一緒だと
言った言った筈です港駅
風が肩を揺する 泣けとばかりに
みだれ髪 細い指 握る切符
心変わりの行く先を
訊けば砕ける 響灘

逢うは逢うは別れのはじめとか
はぐれはぐれ 鴎の港宿
酒が胸でさわぐ 酔えとばかりに
洗い髪 燃える肌 恨み言葉
泣いてむずかるこの恋を
酒でなだめた 夜明けまで

雲は低く暗く 泣けとばかりに
ほつれ髪 凍る夢 汽車のデッキ
恋のつづきがありますか
訊けばしぐれる 響灘


3.夕立雨

作詞:山田孝雄
作曲:聖川湧

ひとりぼっちが 淋しくて
男ごころに からみ酒
のめないお酒と遊んでいても
今夜は逢えない舞酔草(まよいそう)
恋のしずくに 流されて
想いは 夕立雨(わたしあめ)

指で回した 水割りの
うすい幸せ のめますか
あなたが教えた いたずらぐせも
可愛い仕草に見えないわ
拗ねているのが わかるでしょう
今すぐ 逢いに来て

腕に抱かれて 目を閉じて
女ごころに 灯が点もる
探して見ましょう賑わう街を
希望の灯を消さないで
恋に濡れます 傘はない
想いは 夕立雨


4.涙の終列車

作詞:建石一
作曲:聖川湧

愛の 愛の迷いを たち切れと
隣のホームで ベルが鳴る
許してね 許して
女ごころの わがままを
ひとり旅路を のりかえる
あゝ 涙の 終列車

降りる 降りるつもりの あの町が
遠くなります 時刻表
バカなのね バカなの
胸にすがれば いいものを
みれん汽笛が 泣きじゃくる
あゝ 涙の 終列車

きっと きっとあなたは 約束の
駅で私を 待っている
わかってね わかって
悪い男には したくない
あかい唇 かみしめる
あゝ 涙の 終列車


5.接吻 -くちづけ-

作詞:荒木とよひさ
作曲:花岡優平

悪戯に吸う 貴方が忘れた
悲しいシガレット
いけない女とわかっていても
貴方の唇 恋しくなって
赤き紅の色 一途でも
決して届かぬ 愛なのに

※貴方に許す 接吻は
死んでもいいのと同じです
生きてた中で ただひとり
めぐり逢えたから※

光子の匂い
貴方の着物に 残っていたならば
可愛い女になれないままで
貴方の背中を 追いかけたくて
長き黒髪 ほどいても
決して結べぬ 愛なのに

貴方に許す 接吻は
死んでもいいのと同じです
この世の中で ただひとり
めぐり逢えたから

(※くり返し)


6.ほろ酔い恋唄

作詞:池田充男
作曲:聖川湧

おんなにうまれて しあわせか
わたしにとっては ふしあわせ
できることなら この命
放して男に 変りたい

放して男に 変れたら
愛するおんなを すてないわ
いまもこころの うらがわに
あなたが残した 傷がある
あなたが残した 傷がある

あなたが残した 恋傷に
お酒のしずくを ながしこむ
沁みる痛さは せつなさは
誰にも言えない 溜息よ

誰にも言えない 溜息を
吐き出すつもりで 吸うたばこ
雨がぱらつく こんな夜は
恋唄歌って 膝を抱く
恋唄歌って 膝を抱く

あてにはならない 占いを
信じてみようか もう一度
おんなにうまれて しあわせか
しあわせ そのうち きっと来る
しあわせ そのうち きっと来る


7.海峡夜明け前

作詞:仁井谷俊也
作曲:西條キロク

港の霧笛に 急かされながら
無口に改札 くぐります
昨日届いた あなたの手紙
読んで何度も 泣きました
手荷物ひとつで 船に乗る
海峡は 海峡は あゝ夜明け前…

こころの迷いを 振りきるように
岬の灯台 見ています
待っているよと 書かれた文字が
胸のなみだを また誘う
帰ってゆけない 戻れない
故郷へ 故郷へ あゝあの町へ…

飛沫がとび散る 船室の窓で
口紅も一度 引き直す
好きなあなたに 寄り添いながら
生きてゆくのよ 明日から
逢いたい想いが こみあげる
海峡は 海峡は あゝ夜明け前…


8.わすれ傘

作詞:わたなべ泰彦
作曲:影山時則

邪魔になったら 何処かに捨てて
どうせお店の わすれもの
言って差しだし 差しかけて
駅まで送った その人が
夢で手をふる 港町
あなたに逢いたいの わすれ傘…

好きと言われて 抱かれた夜も
今夜みたいな 雨の夜
いまはどうして いるかしら
あの日のお酒を 傾けて
酔えば遠くで なく霧笛
あなたに逢いたいの もう一度…

雨の止まり木 おんなの酒場
男ごころの うら表
知ったつもりで いたけれど
優しい言葉に また惚れた
バカよバカバカ 港町
あなたに逢いたいの わすれ傘…


9.とまり木の街

作詞:坂口照幸
作曲:水森英夫

今もそのまま あの頃と
この街むかしの 風が吹く
不しあわせだと 噂に訊いて
それがきっかけ
あなた名前の 店を出す
ここが最后の とまり木の街

賭けてみたのよ 不馴れでも
酒場は出逢いが 多いから
居てもいいでしょ 哀しい馬鹿が
どこか空似の
うしろ姿を 見るたびに
息を呑むよな とまり木の街

「長い旅して 来ましたね…」
抱かれる夢みて 目が濡れた
雨にあなたの 匂いを探す
寒くなるわね
噂ひろって 逢いに来て
ここがふたりの とまり木の街


10.小雨町

作詞:かず翼
作曲:四方章人

雨が涙を 誘うよに
女の胸を 濡らして行った
忘れなくては いけない人と
思うそばから また恋しくて…
あなたと歩いた あの日と同じ
日暮れ駅裏 小雨町

傘に隠れて 溜め息を
つくたび一つ 幸せ逃げる
いつも男は 気まぐれすずめ
知っていながら また夢を見て…
あなたに注(つ)がれた お酒のように
夜が切ない 小雨町

雨が思い出 運ぶから
独りがつらい 未練が重い
あてにならない 約束なのに
夜が来るたび また待ちわびて…
あなたに抱かれた 小部屋の窓に
灯りにじんだ 小雨町


11.愛愁挽歌

作詞:三浦朋子
作曲:酒田稔

つくり笑顔を カモメが笑う
群から 離れぬようにと
茜雲 見送る
女ごころ砕く 憎い男でも
指の先まで 恋しい
色のさめた夢 そっと追いかけ
ホロリ あぁ 逢いたい

頬をしぶきが 叩いて叱る
別れの 手紙を破けば
風に舞い 遠くへ
うねる波の音に 心乱れて
熱い涙が あふれる
零れ落ちた夢 そっとあつめて
ホロリ あぁ 逢いたい

二度と泣くまい 泣かずにいたい
素顔に 戻って暮らすわ
遠い街 探して
暗い窓に写る ゆがむ唇
あての無い旅 夜汽車で
通り過ぎた夢 そっと振り向き
ホロリ あぁ 逢いたい


12.倖せ通りゃんせ

作詞:菅麻貴子
作曲:桧原さとし

雨降る こんな日は 相合傘で
風吹く 夕暮れは あなたの傍(そば)で
喜びも 哀しみも 行ったり来たり
これからも この道を ふたりで歩く
とおりゃんせ とおりゃんせ 倖せ通りゃんせ

土砂降り 雨の中 雨宿りして
あなたと 差し向かい おちょこがふたつ
想い出を 数えたら 涙がいくつ
これからも 長い坂 笑顔で越える
とおりゃんせ とおりゃんせ 倖せ通りゃんせ

あなたの その胸の 大きな川に
抱かれて 夢を見る 私は小舟
虹色の 空の下 寄り添いながら
これからも 人生を ふたりで生きる
とおりゃんせ とおりゃんせ 倖せ通りゃんせ


13.あんたの酒

作詞:菅麻貴子
作曲:影山時則

土砂降り雨に 頭から
濡れてふたりで 駆け込んで
肩を並べて 飲むお酒
「おまえいたから 今がある」
そんな台詞で 泣かすひと
酔いたいよ 酔わせてね
あんたの酒に

流行の歌を 口ずさみ
「じんとくるね」と 言うあんた
同じ運命に ついほろり
すぐに酌ぎたす 熱燗に
涙拭く暇 ないじゃない
飲みたいよ 飲ませてね
あんたの酒を

幸せなんて ヘンなもの
見えていいのは 少しだけ
全部見えたら 色褪せる
苦労しあわせ また苦労
ふたつあるのが 人生ね
酔いたいよ 酔わせてね
あんたの酒に


14.越前恋歌

作詞:秋浩二
作曲:伊藤雪彦

哀しい恋の歳月を 知ってるように海風に
抱かれて眠る 波も麗(うらら)な若峡の湾(うみ)よ
あなたを捜し浜辺を歩(ゆ)けば 帰らぬ恋に砂が鳴く
いくら呼んでもわたしの愛は あなたの胸には届かない
辛い別れを恋歌(うた)で紛らして 続くの続くのわたしの旅は

いつかは終わる恋だとは わかっていたの最初(はじめ)から
それでもわたし 辿りたかったあなたの辺(ほとり)
はぐれた海鳥(とり)がぐるぐる回り 沖ゆく船は日本海
肩を冷たく突き刺す雨が 想い出濡らして過ぎてゆく
愛を信じてひとりゆく旅は 続くの続くの越前岬

あなたを捜し浜辺を歩(ゆ)けば 帰らぬ恋に砂が鳴く
いくら呼んでもわたしの愛は あなたの胸には届かない
辛い別れを恋歌(うた)で紛らして 続くの続くのわたしの旅は


15.北の女房

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

海が時化(しけ)れば 眠りも浅い
ましてオンボロ オンボロ船だよ
帰れば いいっしょ しばれていたら
熱いからだで 抱いてやる
ヤンレーヤンレー ヨイトヨイトマカショ
北の女房はヨー あんたの港

銭の重さが やん衆の甲斐性(かいしょ)
命張っての あらくれ海だよ
帰れば いいっしょ 無事がなにより
髭の痛さが 恋しいよ
ヤンレーヤンレー ヨイトヨイトマカショ
北の女房はヨー あんたの港

ゴメとあんたと 帰りの船は
何度見たって 惚れぼれさせるよ
帰れば いいっしょ 死ぬほど飲めて
潮(うしお)まつりの 深なさけ
ヤンレーヤンレー ヨイトヨイトマカショ
北の女房はヨー あんたの港

ヤンレーヤンレー ヨイトヨイトマカショ
北の女房はヨー あんたの港


16.北山しぐれ

作詞:水木かおる
作曲:岸本健介

何もかも 捨ててくれとは
死ぬほど好きでも 云えません
くちびる寒い 古都の秋
杉の木立ちに あなたは消えて
音もなく降る 北山しぐれ

さりげなく 後ろすがたで
泣きに泣きさよなら 云いました
別れに貸した 女傘
捨ててください また陽がさせば
邪魔になるでしょ 北山しぐれ

夢なのね みんな夢だと
こころに淋しく 云いきかす
恋紅(こいべに)ふいた 白い指
そっとお酒に 持ちかえながら
ひとり聞く夜の 北山しぐれ


17.若葉の頃に逢いたくて…

作詞:杜広雪
作曲:浅野佑悠輝

壊れた夢の 欠片(かけら)を集めて
積み重ねても もとに戻らない
涙でかわした あの日の指輪
ごめんね輝き くもらせて

雲間にゆれる 三日月重ねて
エメラルド色 映す蒼(あお)き日々
おぼろに幸せ 気づいた時は
この手をこぼれる 砂時計

若葉の頃に あなたと逢えたら
芽吹いた緑 光り降りそそぐ
最後にかわした 約束だから
あなたに見せたい 輝きを

届くまで…


18.はまゆう哀花(あいか)

作詞:たきのえいじ
作曲:聖川湧

人目ふれずに 咲き誇る
咲いて哀(かな)しい 花の群れ
あなたと重ねた おもいでを
砂にうずめに 来たけれど
海が私を 私を泣かす
うしろ髪ひく はまゆうの花

憎い人でも 断ち切れず
忘れられない 意気地なし
夏かと思えば 足早に
秋が背中を なでていく
風が私を 私をゆする
あなた恋しい はまゆうの花

二百十日(にひゃくとおか)に 色づいた
ゆれて寂しい 白い花
一から出直す つもりでも
募る未練が 邪魔をする
波が私を 私を責める
ついて行きたい はまゆうの花


19.ひとひらの伝言(メッセージ)

作詞:菅麻貴子
作曲:浅野佑悠輝

春にはぐれ 散る花哀(かな)し
女ごころ 去りゆく夢のよに
この町で恋をして あなたと生きて
今ひとり歩く道に 舞う花ふぶき
涙を 涙を 流してもいい
生きろと あなたの 声が聴こえる

秋は暮れて 枯れ葉の夕べ
今は花の 舞い散るこの窓辺
宛てもなく書く便り 涙のしずく
溜息をつけばそっと 降る花しぐれ
あなたの あなたの 吐息のように
生きろと 空から 花が舞います

心に 心に 雨降る夜は
生きろと あなたの 声が聴こえる
声が聴こえる


20.夢追い草紙(ぞうし)

作詞:たきのえいじ
作曲:弦哲也

月のしずくは 涙のしずく
つなげば未練の 恋文になる
かりそめの 祭ごとなら
逢いたくなかった 初めから
夢の夢 みんな夢
おんな悲しい 夢追い草紙

問わず語りに 手鏡のぞき
化粧でつくろう 心の辛さ
分かるなら 分かるがよろし
想いの深さを 淋しさを
夢の 夢 みんな夢
おんな切ない 夢追い草紙

姿隠して 鳴くほととぎす
どなたを忍んで 鳴きじゃくるやら
焦がれても 何故に引き裂く
この胸この恋 この運命(さだめ)
夢の夢 みんな夢
おんな泡沫(うたかた) 夢追い草紙


21.花燃えて

服部浩子&影山時則
作詞:菅麻貴子
作曲:影山時則

(女)花を手折(たお)れば この指に
(女)傷みがはしった 日暮れ坂
(女)逢いたい逢えない 曼珠沙華
(女)燃えて咲くのは 誰のため

(男)忘れられない ひとなのに
(男)忘れたふりする 身がつらい
(男)あなたと一緒に なれぬなら
(男)くれた情けを 恨みます

(女)募る想いの 夕暮れは
(女)泣かずにいようと 決めたのに
(女)あなたの夢みて 目覚めれば
(女)夜が涙を また誘う

(男)惚れた女の わがままか
(男)今でもひとりで いて欲しい
(男)化粧を落として 手鏡に
(男)未練ごころを 映す夜

(男女)沈む夕陽に 身を灼いて
(男女)夕べに夜露を 宿らせる
(男女)命の限りに 咲いて散る
(男女)花は女の 写し絵か


22.舞踏曲PARTII

服部浩子・嘉納ひろし
作詞:荒木とよひさ
作曲:西條キロク

(女)時間よ このまま 口唇に
(女)愛じゃなくても それでいい
(男)逢えば別れの 男と女
(男)夢の続きを 引止めるけど
(男女)白い夜明けに 最後の煙草
(女)悲しい合図に 火をつける
(男)せめて心に 小さなあしたを
(男女)いつか涙の 別れのタンゴ

(女)時間よ このまま 恋人で
(女)生れ変われる その日まで
(男)そっと抱き合う 男と女
(男)夢のベットで 漂うけれど
(男女)心眠らす どこかの場所へ
(女)悲しい背中を 連れてゆく
(男)せめて心に 小さな青空
(男女)いつか涙の 別れのタンゴ

(男女)白い夜明けに 最後の煙草
(女)悲しい合図に 火をつける
(男)せめて心に 小さなあしたを
(男女)いつか涙の 別れのタンゴ


23.六本木あたり

嘉納ひろし・服部浩子
作詞:池田真知・峰尾勝己
作曲:武谷光

(男女)さらさらロアに風が吹く
(男女)ゆらゆら浮気にこの身もゆれる
(女)アマンドあたりで誘われて
(女)うつろな瞳にタワーがゆれる
(男女)一本 二本 三本目 (女)噂のローソク灯しても
(男女)四本 五本 六本木 一夜明ければ消える街
(女)今夜は私に灯りをともして

(男女)キラキラネオンは光る星
(男女)ふらふら気まぐれ夜風に酔って
(男)アマンドあたりで声かけて
(男)肩寄せ歩けば狸穴通り
(男女)一本 二本 三本目 (男)最後の煙草に火をつけて
(男女)四本 五本 六本木 影が重なる街灯り
(男)夜明けが来るまで二人で飲もうよ

(男女)チラチラ夢まで追いかけて
(男女)くらくら口づけかわせばさめる
(女)アマンドあたりに帰されて
(女)お別れしましょう外苑通り
(男女)一本 二本 三本目 (女)女の溜息数えても
(男女)四本 五本 六本木 悪い涙を捨てた街
(女)誰でもいいから送ってちょうだい
(女)誰でもいいから送ってちょうだい