杉良太郎45周年記念アルバム

杉良太郎 杉良太郎45周年記念アルバム歌詞
1.夫婦詩

作詞:大地良
作曲:大地良

今も昔も人はみな 一期一会と言いました
中でも夫婦の契りには
忘れてならない 命を結ぶ
(台詞)「そうか そんなにうれしいのか」
離さない 離さない
人もうらやむ 夫婦詩

今も昔も人はみな 子はかすがいと言いました
中でも子供の笑顔には
切っても切れない 命のきずな
(台詞)「さぁ 涙をふきな」
離さない 離さない
人もうらやむ 夫婦詩

今も昔も人はみな 目は口ほどと言いました
中でもお前とかわす目は
人にはわからぬ 命の炎
(台詞)「力いっぱい 抱いてやろうな」
離さない 離さない
人もうらやむ 夫婦詩


2.はぐれ道

作詞:大地良
作曲:大地良

ふるさと遠く 都に向かい
真探して 体をはって
受けた傷跡 風が吹く
俺の道 茨道
過ぎし道 一輪の花

山が動くか 男の意地で
義理や人情も はやらぬままに
きった啖呵が 命取る
俺の道 一人道
過ぎし道 一輪の花

住めば都と お前も言った
情けかけても 届かぬものを
遠く汽笛が 鳴くばかり
俺の道 嵐道
過ぎし道 一輪の花


3.未練心

作詞:大地良
作曲:大地良

わずかなお酒 酔いにまかせて
焼きもちを 焼いたこと
赤い糸で 切れないように
離さないでね 私の未練
泣かせて 好きなの 死ぬほどに

ささいなことで あなたと離れ
凍えるわ 目の前が
あなたのコート 手を入れながら
顔をうずめて 歩いてみたい
ぬくもり お願い もう一度

あなたの枕 抱きしめながら
窓の外 雨が降る
腕の中で 心まかせた
一人夢見た 私の未練
あなたの ほほえみ 忘れない


4.恋する女

作詞:大地良
作曲:大地良

殺し文句に 酔わされて
分かっていながら 負けた夜
女はどうして 我が身を焦がす
夢がほしいと 泣いたりしない
私 一度でいいわ
あなたの真心 抱きたいの

気障で女を 弄ぶ
あなたは狡(ずる)いわ 身勝手よ
心にたまった この寂しさは
熱いお酒が 流してくれる
私 約束するわ
涙は見せない 明日のため

花は咲いても 色あせる
限りがあるのよ 人生は
それでもこの恋 あぁ捨てきれず
二つの影は 何処までのびる
私 命の限り
あきらめないわ はなさない


5.つばめのスーイスイ

作詞:大地良
作曲:大地良

つばめは来るか 今年も来るか
軒下に 巣を作ったのは いつの頃
夕焼けの中 スイスイ ヒラリ
シャラシャラ スイスイ
ぬくもりくれた あのつばめ
ふるさとのつばめのスーイスイ

あの子と一緒 学校帰り
夕闇が 二人の姿を 包み込む
つばめが鳴いて スイスイ ヒラリ
シャラシャラ スイスイ
幸せくれた あのつばめ
ふるさとのつばめのスーイスイ

川面に映る 子供と一緒
都会には 住めなくなったと 寂しそう
南の空へ スイスイ ヒラリ
シャラシャラ スイスイ
思い出くれた あのつばめ
ふるさとのつばめのスーイスイ


6.恋しぐれ

作詞:大地良
作曲:大地良

古い女と 言われても
私はあなたに つくすだけ
すみを流した 日本海
苦しみ呼んで 心が揺れる
あぁ 風が吹く 恋しぐれ

がまんしろよと 言われても
あなた以外は 見えないの
抱いてください 折れるほど
曇る景色は 涙のせいか
あぁ 離れない 恋しぐれ

苦労させたと 言われても
私はそれが うれしいの
あなたの手紙 にぎりしめ
ダイヤの乱れ 私の心
あぁ かきむしる 恋しぐれ


7.お前の背中

作詞:大地良
作曲:大地良

親も知らない 情けもしらぬ
闇にまぎれて 生きてきた
そんなこの俺 ささえたお前
抱いた背中に 苦労のあとがある

酒やばくちを仕事といって
一人ぼっちにした俺を
愚痴も言わずに 涙も見せず
抱いた背中に 心と書いてやる

花も咲かせた これから先は
馬鹿はしないさ 泣かさない
俺の命さ はじける笑顔
抱いた背中に 幸せ書いてやる


8.そんな男達

作詞:大地良
作曲:大地良

ひとめ見れば幸せそうで よくよく見れば傷がある
若い頃には苦労して 人情話 涙する
曲がったことは 大嫌い
生きてきた道 それぞれ違い
負けず嫌いのハニカミヤ

そんな男も一つだけ 一緒に行きたい場所がある
それは海 オ オー 海が好き
海から生まれた子供のように いつまでも海を見る

お酒飲めば口元緩む 自慢話花が咲く
お金儲けはへただけど 熱い想いは負けないぜ
泣き言言うやつ 大嫌い
夢を見た数 それぞれ違い
一際くせもあるけれど

そんな男も一つだけ 一緒に行きたい場所がある
それは海 オ オー 海が好き
海から生まれた子供のように いつまでも海を見る


9.矢立の杉

作詞:大地良
作曲:大地良

絹雨(きぬさめ)が降り 足が止まる
虹が出て まるで夢の中
目の前に そびえる 千年の杉
旅人よ 少し休んでいかないかと
語りかけてくる
ここは甲州笹子(ささご)峠の 黒野田村
矢立(やたて)の杉の物語

粉雪が舞う 夢も凍る
立ちすくむ まるで闇の中
若者よ 悩むな 落ちた花びら
かれるだけ さびた心とけてゆく
ほこらの中から
見上げる空に輝く星が 強く生きろ
矢立の杉が抱きしめる

旅人よ 生きることに疲れた時は
ここへ来るといい
ここは甲州笹子峠の 黒野田村
矢立の杉のあるところ


10.男よ

作詞:杉良太郎
作曲:杉良太郎

酒粕(さけかす)をなめて 酔ったふりする
寂しい男は
好きな女に好きとも言えぬ
蹴った空き缶 空しく響く
鏡の中の自分に 笑って見せる
ぎこちなく

※完璧な毎日など ないない
あり得ない
曇りもあれば 雨もある
ステップ次第で 晴れる日もあるさ
君と踊る ダンスのように
アーアー…ムゥ…アーアー※

男は耐えて ぐっとこらえて
涙は見せない
今では遠い昔の話
言った女に心を魅かれ
鏡の中の自分に 笑って見せる
ぎこちなく

(※くり返し)

完璧な愛や恋など ないない
あり得ない
黄昏あとに 開く花
香り漂い 世界も変わるさ
君と踊る ダンスのように
アーアー…ムゥ…アーアー


11.おまえとおれ

作詞:杉良太郎
作曲:遠藤実

そんなに好きじゃなかったんだよ 初めはさ
それほど いい女でもないお前にさ
どうかしてたよ 俺も
だけど…これが男と女かな
俺しかないんだね 俺しかないんだね
お前には

何にも出来ないおまえになんで惚れたのか
他にも 好きな女が あゝいたのにさ
どうかしてたよ 俺も
だけど…幸福にしてみたかった
俺しかないんだね 俺しかないんだね
お前には

こんなに深くなるのがとってもこわかった
年の差 気にせず燃えて 結ばれた夜
どうかしてたよ 俺も
だけど…お前をいまは愛してる
俺しかないんだね 俺しかないんだね
お前には


12.君は人のために死ねるか

作詞:杉良太郎
作曲:遠藤実

昨日ひとりの男が死んだ
戦って戦って ひっそり死んだ
あいつは何の取り柄もない
素寒貧な若ものだった
しかしあいつは知っていた熱い涙を
戦って死ぬことを
どうして死んだのかとは
訊かない訊かない
でもあいつの青春は
何処へ何処へ埋めてやればいい

君は人のために死ねるか
君は人のために死ねるか
あいつの名はポリスマン

昔 人は戦さで死んだ
国のため戦って 黙って死んだ
いま熱い血は何処にもない
泣くことさえ人は忘れた
しかし世慣れたさゝやきや薄ら笑いで
倖せを守れるか
明日に男が死んで
消えても消えても
花も言葉もいらない
風が空を過ぎたら忘れてほしい

君は人のために死ねるか
君は人のために死ねるか
そいつの名はポリスマン

許せない奴がいる
許せない事がある
だから倒れても倒れても
立ち上る立ち上がる
俺の名前はポリスマン


13.お袋の涙

作詞:杉良太郎
作曲:横山聖仁郎

子供の頃 俺は淋しそな
お袋の顔を見た
嵐がくると手を引いて
あてのない道歩いてた
なぜ泣くの どうしたの
どうしたの
お袋はカサカサした手で
小さな俺の手を強く握った
ある朝、俺の旅立つ船を
お袋はひとり見送った
見えなくなるまで
見えなくなるまで
それから俺に何があったのか
苦労したのか
俺の流す 流す涙は
お袋の涙
Hn…Hn…ありがとうお袋
Hn…Hn…ありがとうお袋

お袋は何を楽しみに
俺の行く道 見てゆくか
いつの日か帰るから
帰るから
楽しみは何も要らない
いつでもおまえには
夢で会えるから
氷の様な冷たい道を
お袋は裸足で祈った
あの子に倖せを
あの子に倖せを
それから俺に何があったのか
苦労したのか
俺の流す 流す涙は
お袋の涙
やさしさがすべて
そう 愛がすべて
想いやりがすべて
愛だけがすべて
Hn…Hn…ありがとうお袋
Hn…Hn…ありがとうお袋


14.おれの道

作詞:杉良太郎
作曲:安藤実親

役者、役者というけれど
我が身を削って 回りを照らす
世話場の話に泣かされて
大向うまでも涙声
われる拍手に
男勝負の 男勝負の 正念場

演ずることは 易しいが
役になりきる 難かしさ
奈落にじっと立ちすくみ
叶わぬまでもどこまでも
吐いた台詞に
男一筋 男一筋 夢舞台

師匠しらずの 芝居ゆえ
芸のくるしみ 吐く血潮
たとえ鬼だと云われても
あまえに許さぬ芸の道
一心不乱
男生命の 男生命の 晴れ舞台

今日のめでたい 千穐楽を
祝ってくれた 皆様へ
初日に返って応えたい
役者冥利に心で泣いて
命を燃やす
男花道 男花道 華舞台


15.大好きふるさと

作詞:大地良
作曲:大地良

ふるさとの空はいつでも晴れて
長靴をはいた おじさんが
ドライアイスの けむりあげ
いちごが入る アイスキャンディー
かたくてかめないから なめながら歩いた
真夏の昼に 木の陰で 蝉の鳴き声 よみがえる
ふるさとを思い出す 誰でも持っている
大好きふるさと やっぱりふるさと

ふるさとの空はいつでも晴れて
はっぴに はちまき 足袋 裸足
汗を飛ばして 練り歩く
幼馴染が うちわであおぐ
子供のみこしでいい 今すぐかつぎたい
祭りが終わり 帰り道 下駄の鼻緒が きれていた
ふるさとを思い出す 誰でも持っている
大好きふるさと やっぱりふるさと

ふるさとの空はいつでも晴れて
子供の頃には 長かった
この道は今 短くて
山は意外と 小さく見えた
市場の角の肉屋 あげたてコロッケで
口の中まで やけどした 今もあの味 忘れない
ふるさとを思い出す 誰でも持っている
大好きふるさと やっぱりふるさと