全曲集/王将・夫婦春秋

村田英雄 全曲集/王将・夫婦春秋歌詞
1.王将

作詞:西條八十
作曲:船村徹

吹けば飛ぶよな 将棋の駒に
賭けた命を 笑わば笑え
うまれ浪花の 八百八橋
月も知ってる 俺らの意気地

あの手この手の 思案を胸に
やぶれ長屋で 今年も暮れた
愚痴も言わずに 女房の小春
つくる笑顔が いじらしい

明日は東京に 出て行くからは
なにがなんでも 勝たねばならぬ
空に灯がつく 通天閣に
おれの闘志が また燃える


2.男の道


3.花と竜

作詞:村田英雄
作曲:村田英雄

波も荒けりゃ 心も荒い
度胸ひとつの 玄海男
恋も未練も 波間に捨てる
それが男さ それが男さ
花と竜

ごんぞ稼業で 生きぬく俺は
どんな苦労も 承知の上だ
胸を叩いて 青空にらむ
それが男さ それが男さ
花と竜

竜の彫りもの 伊達ではないぞ
命すて身の 若松みなと
俺の死に場所 ここだと決めた
それが男さ それが男さ
花と竜


4.独航船の男


5.蟹工船

作詞:星野哲郎
作曲:遠藤実

蟹を網から むしりとる
腕にしぶきの 牙が立つ
船は木の葉だ 川崎舟だ
どうせ稼ぎは知れてるが
ドッコイ ドッコイ
度胸は千両だ

女子(あまこ)土くれ 青畳
グッと生つば のみこんで
がまんしようぜ カムチャッカ月夜
蟹を肴に どぶを飲みゃ
ドッコイ ドッコイ
つららの花が咲く

おッかねえのは 海じゃない
みれん心と いう奴さ
地獄廻りの 蟹工船だ
赤い夕日よ 呼ぶじゃない
ドッコイ ドッコイ
覚悟はできている


6.無法松の一生(度胸千両入り)

作詞:吉野夫二郎
作曲:古賀政男

小倉生まれで 玄海育ち
口も荒いが 気も荒い
無法一代 涙を捨てて
度胸千両で 生きる身の
男一代 無法松

空にひびいた あの音は
たたく太鼓の 勇駒
山車の竹笹 堤灯は
赤い灯に ゆれて行く
今日は祇園の 夏祭り
揃いの浴衣の 若い衆は
綱を引出し 音頭とる
玄海灘の 風うけて
ばちがはげしく 右左
小倉名代は 無法松
度胸千両の あばれうち

泣くな嘆くな 男じゃないか
どうせ実らぬ 恋じゃもの
愚痴や未練は 玄海灘に
捨てて太鼓の 乱れ打ち
夢も通えよ 女男(みょうと)波


7.皆の衆

作詞:関沢新一
作曲:市川昭介

皆の衆 皆の衆
嬉しかったら 腹から笑え
悲しかったら 泣けばよい
無理はよそうぜ 体に悪い
洒落たつもりの 泣き笑い
どうせこの世は そんなとこ
そうじゃないかえ 皆の衆

皆の衆 皆の衆
腹が立ったら 空気をなぐれ
癪(しゃく)にさわれば 水を飲め
徳川家康 啼(な)くまで待った
天下分け目の 関ケ原
どうせこの世は そんなとこ
そうじゃないかえ 皆の衆

皆の衆 皆の衆
好きと嫌いじゃ 恋にはならぬ
恋はその日の 風次第
風の吹きよで しんから惚れた
あの娘(こ)と別れた 奴もいる
どうせこの世は そんなとこ
そうじゃないかえ 皆の衆


8.お手を拝借


9.祝い節

作詞:大矢弘子
作曲:和田香苗

さあさ みなさん
手拍子手拍子 手拍子を
好きな同志が いっしょになった
めでためでたの 高砂や
これでせがれも 社会人
若い若い 若い門出を 祝っておくれ

さあさ みなさん
手拍子手拍子 手拍子を
かわいい初孫 あと取り出来た
めでためでたの こいのぼり
登れ天まで 元気よく
あすのあすの あすの日本を 背負っておくれ

さあさ みなさん
手拍子手拍子 手拍子を
おじじおばばの 喜の字の祝い
めでためでたの 祝い酒
酒は百薬 月の夜
飲んで飲んで 飲んでさわいで 祝っておくれ

さあさ みなさん
手拍子手拍子 手拍子を
老いも若きも 気持はひとつ
めでためでたの 祝い節
苦労したこと 泣いたこと
みんなみんな みんな忘れて 歌っておくれ


10.白鷺の城

作詞:星野哲郎
作曲:市川昭介

花の霞を 翼にだいて
野に舞いおりた 不死鳥か
ここに夢あり 播州平野
はるかみはらす 白鷺の城

五畳城楼 挿晩霞 瓦紋時見 刻桐花

風は巷の にごりをけして
いろはの門を 吹き上げる
八重に七重に めぐらす壁も
いかで隠さん 白鷺の城

水は青葉の 茂みを流れ
あげ葉の蝶の 影を負う
ここに詩あり 盃あげて
なみだ浮かばん 白鷺の城


11.人生劇場

作詞:佐藤惣之助
作曲:古賀政男

やると思えば どこまでやるさ
それが男の 魂じゃないか
義理がすたれば この世は闇だ
なまじとめるな 夜の雨

あんな女に 未練はないが
なぜか涙が 流れてならぬ
男ごころは 男でなけりゃ
解るものかと あきらめた

時世時節(ときよじせつ)は 変ろとままよ
吉良の仁吉は 男じゃないか
おれも生きたや 仁吉のように
義理と人情の この世界


12.浪花の勝負師


13.夫婦春秋

作詞:関沢新一
作曲:市川昭介

ついて来いとは 言わぬのに
だまってあとから ついて来た
俺が二十で お前が十九
さげた手鍋の その中にゃ
明日のめしさえ
なかったなァ お前

ぐちも涙も こぼさずに
貧乏おはこと 笑ってた
そんな強気の お前がいちど
やっと俺らに 陽がさした
あの日なみだを
こぼしたなァ お前

九尺二間が 振り出しで
胸つき八丁の 道ばかり
それが夫婦と 軽くは言うが
俺とお前で 苦労した
花は大事に
咲かそうなァ お前


14.残月