阿久悠作品集

桜田淳子 阿久悠作品集歌詞
1.天使も夢みる

作詞:阿久悠
作曲:中村泰士

私の胸に 恋のめばえを感じる季節
白い風が 耳にやさしくささやいて行く
しあわせ少しわけてあげると 誰かがくれた
だから恋ってすばらしい

もう泣かないわ さびしくないわ
天使も夢みる 春だから

私の胸に 一つこぼした恋する花が
今は こんな広い花園みたいになった
しあわせ過ぎて 何かあげたい気持になるの
だから恋ってすばらしい

もう泣かないわ さびしくないわ
天使も夢みる 春だから

もう泣かないわ さびしくないわ
天使も夢みる 春だから


2.天使の初恋

作詞:阿久悠
作曲:中村泰士

私がそよ風ならば
あなたは 大きな花ね
真夏の 日ざしの中で
くるくる からんでいたわ
私の初恋
いつでも さわやか
緑の野原で
恋して 恋しているわ

そよ風みたいに 駈けて
あなたのところへ 行くの
ささやく 言葉を持って
近くへ近くへ 行くわ
私の初恋
いつでも さわやか
青空 見あげて
恋して 恋しているわ

いつでも さわやか
青空 見あげて
恋して 恋しているわ


3.わたしの青い鳥

作詞:阿久悠
作曲:中村泰士

ようこそここへ クック クック
わたしの青い鳥
恋をした心にとまります
そよ風吹いて クック クック
便りがとどけられ
誰よりもしあわせ感じます
どうぞ行かないで このままずっと
わたしのこの胸で
しあわせ歌っていてね
クック クック クック クック
青い鳥

ようこそここへ クック クック
わたしの青い鳥
夢のような心に誘います
くちづけされた クック クック
木ノ実のなる下は
天国の花園の香りです
どうぞとばないで この手のひらで
しあわせ抱きしめて
わたしを見つめていてね
クック クック クック クック
青い鳥

どうぞ行かないで このままずっと
わたしのこの胸で
しあわせ歌っていてね
クッククック クック クック
青い鳥


4.花物語

作詞:阿久悠
作曲:中村泰士

この花は私です
やっと綺麗に咲いたのです
誰よりも先に
あなたに見せたかったのです
窓辺に置きます
知らない間に
そっと置いて帰って来ます
気がついてくれるでしょうか
手にとって
あゝ綺麗だといってくれるでしょうか
それとも…………

おぼえています あの日のこと
小雨の中のすれ違いを
胸が熱くふるえたときめきに
これが恋と知らされたあの日を
あれからずっとあれからずっと
あなたを想って泣いてた

この花は私です
やっと綺麗に咲いたのです
初恋なのです
どうしても
あなたの胸にとどけたいのです
明日の朝
窓の外に立ってみます
もしも私の花が枯れていたら
あきらめます
そのかわり
私のことが好きなら…………

私の気持わかるのなら
可愛い花といってほしい
それをそれを信じて待っている
涙もろい近ごろの私よ
窓辺の花は窓辺の花は
あなたを想って咲いてる


5.三色すみれ

作詞:阿久悠
作曲:中村泰士

手を出せば散りそうな
そんな花びらを
大切に胸に抱く
愛の三色すみれ

忘れませんあの日のこと
はじめての口づけに
めまいがした私
そして聞いたあのささやき

“この花のおもいでは
二人だけの秘密
この花がとどいたら
すぐに駈けておいで”と

何日か過ぎたのに
とどけられないの
待ちこがれ泣いている
愛の三色すみれ

忘れたのね私のこと
いじらしい片想い
誰にいえばいいの
信じてるあの約束

“この花は君のため
咲いている”といった
“この花を見かけたら
思いだす”といった

忘れませんあの日のこと
はじめての口づけに
めまいがした私
そして聞いたあのささやき

“この花のおもいでは
二人だけの秘密
この花がとどいたら
すぐに駈けておいで”と


6.黄色いリボン

作詞:阿久悠
作曲:森田公一

風になびく 黄色いリボン
丘を駆ける 麦わら帽子
きっとあなた 窓辺にもたれ
こんな私 見ていてくれる
急いで行きたいの
あなたの胸に とびこみたいのよ
このリボン 見えるでしょう
ラブサインなの 待っててね

水にうつる 黄色いリボン
ふたりボ-ト 湖の上
向かいあって 顔見合わせて
恋の夢に ゆられているの
このまま 行きたいの
知らない島へ 流されたいのよ
このリボン 素敵でしょう
ラブサインなの 感じてね

大きな 木の下で
あなたにふいに 口づけされたの
このリボン 忘れないで
ラブサインなの 信じてね


7.はじめての出来事

作詞:阿久悠
作曲:森田公一

くちづけのその後で おしゃべりはしないで
泣き出してしまうかも
それほど心はゆれている
あゝあなたには何気ない 事件でも私は
世の中が変るほど
大きな出来事だったのよ
大人びたふりをして ここまでついて来たが
はりさけるときめきで めまいがしそうよ
好きよ 好きだから怒れない あなたのことを

声かけて呼ぶまでは この場所に来ないで
このふるえなおるまで
私をひとりにしておいて
あゝ悲しくはないけれど あまりにも突然
くちづけされたから
どうしていいのかわからない
大人びたふりをして ここまでついて来たが
耳たぶも熱くなる はげしいはじらい
好きよ 好きだから帰れない あなたをのこし

大人びたふりをして ここまでついて来たが
耳たぶも熱くなる はげしいはじらい
好きよ 好きだから帰れない あなたをのこし


8.ひとり歩き

作詞:阿久悠
作曲:筒美京平

涙という字を書いて
ちぎって窓から捨てます
もうしばらく君と
逢いたくないのです

恋は今うしろ姿で
私の前から消えて行きます
恋するよろこびのあと
別れの悲しみ知らされ
もう私は大人
大人のつもりです

私という字を書いて
ブルーのインクで消します
顔を見るのもいやな
きらいな私です
好きならばいえばいいのに
気のない顔して悔やんだりして
しあわせの重さ計る
秤(はかり)があるならほしいの
今私はどんなしあわせなのかしら

恋は今うしろ姿で
私の前から消えて行きます
恋するよろこびのあと
別れの悲しみ知らされ
もう私は大人
大人のつもりです


9.十七の夏

作詞:阿久悠
作曲:森田公一

特別に愛してよ 十七の夏だから
私を変えていいのよ 泣いたりしない
まぶしさが好きなのよ 正直になれるから
心のうちのすべてを 打ち明けられる

こっちへおいでと あなたがいうから
裸足で駈けてとんで行く
広げた腕のその中へ
好きよ好きよ好きよ こんなにも
誰もみな見ないふり してくれる恋人に
こうして二人なれたわ
十七の夏

特別に愛してよ 十七の夏だから
いじめるくらいはげしく 求めてみてよ
今はみな大胆に なっていい季節なの
裸の胸にイニシャル 落書きしてよ
遠くへ行こうとあなたがいうから
疑わないでついて行く
大きな背中見つめつつ
いいわいいわいいわ どこへでも
誰もみな見ないふり してくれる恋人に
こうして二人なれたわ
十七の夏

こっちへおいでと あなたがいうから
裸足で駈けてとんで行く
広げた腕のその中へ
好きよ好きよ好きよ こんなにも
誰もみな見ないふり してくれる恋人に
こうして二人なれたわ
十七の夏


10.天使のくちびる

作詞:阿久悠
作曲:森田公一

ふれないで 私のくちびるに
かわいい天使のままでいさせて
抱きしめたその手をゆるめてよ
どこかへ逃げたりしないと誓う
胸はどきどきよ 悪いひとね
突然そんなことを いうなんて
いいというまで 待っててほしいの
あなたにきめている あなたにきめている

ふれないで 私のくちびるに
二人の間が変ってしまう
もう少しこどもでいたいのよ
恋して悩んで泣きたくないの
とても危険だわ 罪なことよ
私をこんなにも苦しめて
いいというまで 待っててほしいの
あなたにきめている あなたにきめている

胸はどきどきよ 悪いひとね
突然そんなことを いうなんて
いいというまで 待っててほしいの
あなたにきめている あなたにきめている


11.泣かないわ

作詞:阿久悠
作曲:森田公一

頬ぬらす涙 そのままにして
少しよろめく足で ひとり私は歩く
悲しみのあとで 生まれ変れる
そんな言葉を 胸に言いきかせるのよ
私平気 きっと明日は元気になるわ
だけど今はだめよ 泣けるだけ泣くわ
赤いコートにポツン 大粒の雨
いいわ ぬれたって ぬれたって

びしょ濡れの髪を 伝って落ちる
雨のしずくが光る
まるで涙のように 真白に見える唇の色
声にならない程に 振えているのよ
私平気 きっと明日は 元気になるわ
だけど今はだめよ 泣けるだけ泣くわ
みんな流れて行くわ つらい思いも
これで 泣かないわ 泣かないわ

私平気 きっと明日は 元気になるわ
だけど今はだめよ 泣けるだけ泣くわ
みんな流れて行くわ つらい思いも
これで 泣かないわ 泣かないわ


12.夏にご用心

作詞:阿久悠
作曲:森田公一

夏は心の鍵を甘くするわ ご用心
恋がドレスの裾をくすぐるのよ ご用心
それでもがまんなど 出来なくなる
なやましげな なやましげな そよ風吹けば
誰かと不意に くちづけするかも
あぶない あぶない
夏はほんとに ご用心
白い水着のあとが
まぶしく見える 夏の午後

夏はいけない夢を見たくなるわ ご用心
恋がくちびる寄せてささやくのよ ご用心
それでもがまんなど 出来なくなる
キラキラした キラキラした 太陽の下
すてきなひとに誘惑されるかも
あぶない あぶない
夏はほんとに ご用心
焼けたからだの砂が
こぼれて落ちる 夏の午後

焼けたからだの砂が
こぼれて落ちる 夏の午後


13.ねえ!気がついてよ

作詞:阿久悠
作曲:大野克夫

ねぇ!気がついてよ早く
よそ見などしないで
ねぇ!気がついてよ早く
私の今の気持

小指に香水つけ耳たぶおさえて
鏡にウインクする 私は十八
まぶたがバラ色にそまって見えるわ
誘惑されてしまおうかな
何だか今日はよさそう
ねぇ!気がついてよ早く
よそ見などしないで
ねぇ!気がついてよ早く
私の今の気持

男のワイシャツ着てクルリとまわって
髪の毛かきあげてる 私は十八
すぼめた唇が光って見えるわ
悪魔のふりでせまろうかな
何だかうまく行きそう
ねぇ!呼び出してよ早く
たそがれの中から
ねぇ!呼び出してよ早く
私を今のうちに
私を今のうちに


14.あなたのすべて

作詞:阿久悠
作曲:和泉常寛

もうどこへも行かないで お願いです
とてもひとりでは 明日から
歩けないのです
あなたの手 あなたの目 あなたの胸
いいえそのすべて近くに
感じたい私です
そっと重ねたあなたのくちづけを
愛と思ってもいいのでしょうか
むらさきの夜に白い花が咲いて
そして季節が春になって行ったのです

手を出せば指先が ふれる場所に
いつもいてくれる あなたで
あればいいのです
わがままを 責めないで お願いです
だけどそれ以外何にも
望まない私です
強く握ったあなたの手のひらに
明日を信じてもいいのでしょうか
あたたかい風に長い髪がゆれて
そして季節が春になって行ったのです

むらさきの夜に白い花が咲いて
そして季節が春になって行ったのです


15.気まぐれヴィーナス

作詞:阿久悠
作曲:森田公一

去年のトマトは 青くて固かったわ
だけど如何 もう今年は赤いでしょう
味もきっと くちびるとろかす筈よ
こんな言葉 突然いわれたら
あなたはどうしますか プピルピププピルア
私きっといいます 指をはじきながら
気まぐれヴィーナスが 素肌を熱くして
この夏はおまかせなの

去年のくちづけ 酸っぱい葡萄だった
だけど如何 もう今年は甘いでしょう
ふれただけで 心がふるえる筈よ
こんな私 目の前にしてたら
あなたはどうしますか プピルピププピルア
私好きといいます もっと刺激的に
気まぐれヴィーナスが 渚に寝そべって
この夏はおまかせなの

私好きといいます もっと刺激的に
気まぐれヴィーナスが 渚に寝そべって
この夏はおまかせなの


16.サンタモニカの風

作詞:阿久悠
作曲:萩田光雄

来て 来て 来て 来て
サンタモニカ
来て 来て 来て 来て
サンタモニカ

夜のホテルの窓に
もたれかかってぼんやり
風に吹かれていたら
不意に電話が鳴った
きっとあなたと思い
白い受話器を握れば
只の友だちからの
妙にはしゃいだ電話
あなたが来たらハネムーン
あなたなしではメランコリー
来て 来て 来て 来て
サンタモニカ
来て 来て 来て 来て
サンタモニカ
サンタモニカから愛をこめて
風の言葉を送ります

浅い眠りの果てに
ひとり夜明けの珈琲
シュガー落してのめば
朝の光がさした
時の流れの早さ
昇る朝日に思えば
愛の残り時間
後はわずかになった
二人でいればハネムーン
一人きりならメランコリー

来て 来て 来て 来て
サンタモニカ
来て 来て 来て 来て
サンタモニカ
サンタモニカから愛をこめて
風の言葉を送ります