越後母情

榊原秀子 越後母情歌詞
1.越後母情

作詞:礼恭司
作曲:榊薫人

雪の…
雪の故郷 吹雪に暮れりゃ
人も通わぬ 峠道
越後寒かろ 寒かろ母よ
抱いてあげたい 丸めた背中(せな)を
飛んでゆきたや エェー 遠い空

ハァー夢で 夢でも 逢いたや母ヨー

上り…
上り列車の 汽笛に消えた
母の呼ぶ声 里の駅
越後遙かや 遙かや越後
盆にゃ帰ると 帰れぬままに
おけさ流しの エェー 夏がゆく

夜なべ…
夜なべ藁(わら)打つ あかぎれ指の
痛さ偲(しの)べば また涙
越後恋しや 恋しや母よ
命削(けず)って 育ててくれた
返しきれない エェー 母の恩


2.さんさ恋しぐれ

作詞:礼恭司
作曲:原まもる

胸にうずめた 黒髪さえも
泣いて乱れた 萩の宿
さんさふれふれ 人恋しぐれ
奥の細道 面影つれて
越える松島 瑞巌寺(ずいがんじ)

北の深山(みやま)の 千年杉に
誰を呼ぶのか 不如帰(ほととぎす)
さんさ切なや 焦(こ)がれる身には
沈むこころに 風さえ淋し
暮れて朧(おぼろ)の 夕霞(ゆうがすみ)

ふたりいたから ひとりが寒い
逢瀬(おうせ)かなわぬ 夜半(よわ)の秋
さんささんさと みちのくしぐれ
つのる思いを 知らぬや知るや
花も散らさぬ 忍び雨


3.居酒屋津軽

作詞:礼恭司
作曲:原まもる

あの日のままです この酒場(みせ)は
壁にねぶた絵 ひばりの色紙
雪やこんこん 今夜もひとり
今も暖簾(のれん)を たためぬままに
あなた待ってる 居酒屋津軽

両手を炭火に かざしても
胸の芯まで 凍(こご)える夜更け
雪はしんしん 未練がつのる
ここが止まり木 あなたの居場所
きっと帰って 居酒屋津軽

あなたに逢えない 冬いくつ
北のこみせに 灯りがともる
雪やこんこん 今夜は吹雪
よされよされと ないてる三味線(しゃみ)の
有線(うた)が流れる 居酒屋津軽