全曲集~河内、姉妹、男の魂~

歌川二三子 全曲集~河内、姉妹、男の魂~歌詞
1.河内

作詞:歌川二三子
作曲:宮川ひろし

エーさては一座の皆様へ
チョイト出ました 私くしは お見掛け通りの若輩で
ヨォーホーイ ホイ (エンヤコラセー ドッコイセ)
まかり出ました未熟者 御気に召す様にゃ読めないけれど
河内名物この一節を 唄い続けた河内音頭に乗せまして
精魂こめて唄いましょう

この街死ぬほど 好きやねん
生きてゆくため 芸のため
笑顔の影には 苦労をかくし
浪花生まれの 女じゃないか
想い出を有りがとう 大阪ごころ

出直し出来たら その時は
咲いてみせます 演歌みち
つらい時には 自分に勝てと
街のネオンが 涙にひかる
灯しびを有りがとう 通天閣よ

おんなの人生 夢芝居
人の運命は めぐり逢い
これが最後の 人生勝負
箱根山を 越えたいものと
咲かせます心華 大阪のはな


2.富士山


3.姉妹~ジエメイ(歌川二三子,白川裕子)


4.男の魂

作詞:歌川二三子
作曲:宮川ひろし

(セリフ)今日は 九州男児のお披露目ばい
怒濤さかまく 玄海灘は
男みがいた 心の故郷さ

波が時化ても 怖くはないが
ほれた女の 笑顔に弱い

それが男さ 九州育ちの
男じゃないか


(セリフ)酒は火のもと 黒田節
男の値打ちは
見掛けじゃなかとよ

揃い浴衣の どんたく祭り

櫓太鼓に 男の汗が散る

身分しがらみ およばぬ恋と
男涙を こぶしでふいて

ばちが火を吹く 九州育ちの
男じゃないか

(セリフ)西郷どん、
大久保どん、江藤新平、
吉田磯松、玉井金五郎、
みんな男の中の男ばい

ひとの値打ちは みかけじゃないさ

義理が重たい 男の意地もある

惚れた弱みで 言うのじゃないが
男度胸の 心も熱い

今に見ていろ 九州育ちの
男じゃないか


5.女傑~島村ギン物語

作詞:和田健一
作曲:宮川ひろし

風の噂を伝便り、
年齢七つの幼子が
母さん恋しや父恋し、雪の函館後にして
ひもじさ、こらえて来たとゆう

女盛りのを どてらにかくし
女傑一代 修羅の道
好きで選んだ 人生ではないが
筋を通さぬ 奴もいる

(セリフ)そりゃ世間じゃ、どてら婆さんとか、女やくざとか
噂しちょる事はよう知っちょるばい
ばってんあてんと様に、恥じる事は何もしちょらんとよ
こげん女が、ひとりぐらい、おっても 罰ちゃあたらんばい

馬鹿じゃなれない 利口じゃなれぬ
まして女じゃ なおなれぬ
恋もあきらめ 女も捨てて
度胸ひとつの 修羅を行く

(セリフ)母と名乗れず、我が子と抱けず、ましてやくざな女伊達
心を鬼に詫びながら、腹も空いたろう、疲れてもいよう

ひと風呂浴びて手作りの、浴衣を着せて髪をすく
春もらんまん 月も十六夜、若松港、
女狭一代 島村ギン物語

ひとを押し退け 世間をせまく
生きる奴には 牙をむく
せめて日本の いしずえに
なれるものなら 悔いはない


6.華があっての人生さ

作詞:里村龍一
作曲:岡千秋

指をまるめて 世間を見れば
猫にこび売る 子ねずみばかり
見栄が七分で 生きてくよりも
誠三分を 抱いてゆけ
風に散ろうと 名を残す
華があっての
男の 男の 男の 男の人生さ

胸にかくした 男の夢を
咲かす散らすも 女の器量
銭の無いのは 心の裏に
秘めて笑顔で 惚れ通す
愛の一輪 かんざしに
華があっての
女の 女の 女の 女の人生さ

高い山ほど 谷間は深い
ころげ落ちたら またはいあがれ
渡る憂き世は 切り紙細工
涙こぼせば しみになる
泣いて笑って 夜が明けて
華があっての
二人の 二人の 二人の 二人の人生さ

おもて通りの ひと筋裏は
のぼる朝日も 遅れて当たる
楽を選ぶか 苦労をとるか
とった苦労に 甲斐がある
我慢二文字 腹にさし
華があっての
目出たい目出たい 目出たい 目出たい人生さ


7.夢化粧

作詞:神原裕次郎・池多孝春
作曲:神原裕次郎・池多孝春

もたれ掛かるか いと柳
川面にうかぶ うたかたさえも
身を寄せあって 流れてゆくわ
肌を合わせた あの人に
甘えて 尽し すねてもみたい
おんな盛りの 夢化粧

春というのに 雪が舞う
泪も凍る この寒ぞらに
どんな夢みて眠ればいいの
こんな夜には あの人の
ほほえむ顔や爪かむ癖を
想い出しては 未練酒

命かけます この恋に
世間の他人はゆるしはせぬが
切れちゃいやです 絆の糸よ
忘れられない あの人の
たよれる胸で やすらぎほしい
おんな紅ひく 夢化粧


8.母子(ははこ)川


9.父娘鷹 (台詞入り)

作詞:里村龍一
作曲:岡千秋

(セリフ)この世で一番悲しいことは
親との別れではないでしょうか
返れないけれど もう一度昔に戻りたいと
思う時があります
どんなに貧しくても昔の方が
あったかさがありました

凩の哭き笛 身に沁む夜は
雪のふる里 越後が恋し
土産話しは いつの日できる
飛んで帰って 詫びたいけれど
父親は故郷の
父親は故郷の 墓の中

父の手をひき 山道越えて
何度通った 村から村へ
泣いて一節 笑って三節
遠い涙の 幼い日々が
今はなつかし
今はなつかし あかね空

(セリフ)見えない目の中で
父はどんな夢を見ていたのでしょうか
甘い黒豆湯を倖せそうに呑んでいました
あの頃は日本中が貧しい時代でした

瞼とじれば 越後の海が
根性なしだと 私を叱る
演歌は浪曲 荒海仕込
ふたり揃って 舞台へ立った
夢が命の
夢が命の 父親鷹(おやこだか)


10.男の夜明け~関門の龍


11.瞼の母(台詞入り)


12.男のろまん


13.隅田川慕情


14.岸壁の母


15.北冬挽歌

作詞:里村龍一
作曲:岡千秋

風の竜飛に 夕日が落ちて
あんた恋しと ゴメが哭く
墨絵ぼかしの 津軽の海は
やがて漁り火 船がゆく
ハァ〜 沖が時化たらョー
ハァ〜 火照った 躰が せつないよ
あんたと唄った あいや節
寝床に響いて ひとり泣く ひとり泣く

せめてあんたの 飲む酒だけは
肌で温めて やりたいさ
のぼり列車の 呼ぶ声聞けば
飛んで行きたい 雪の中
ハァ〜 おんな盛りにゃョー
ハァ〜 ひと冬 我慢が 侘しいよ
あんたが出かせぎ 行ったあと
私のこころは 冬の海 冬の海

ハァ〜 離ればなれはョー
ハァ〜 今年で終りに しておくれ
雪解け季節を 夢にみて
あんたの枕と 添い寝する 添い寝する


16.星空のラブソング


17.河内(ワン・ポイント・レッスン)