永井みゆき2010年全曲集

永井みゆき 永井みゆき2010年全曲集歌詞
1.ほの字だね

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

昔恋しい 深川は
江戸の気分が 残る町
酔ったあなたに 肩をかし
歩く川端 にわか雨
ねえ 濡れて行きましょ
ちょいと… ふたりなら

あの日上手に 誘われて
マイク握って えんか節
ネオン花咲く 錦糸町
陰で女が 泣いている
ねえ あなた今夜は
ちょいと… どのあたり

上野不忍 池之端
下駄をならして カラコロと
誰かいい人 逢わせてよ
湯島天神 掌(て)を合わす
ねえ 引いたおみくじ
ちょいと… 吉と出た

木遣りながれる 浅草は
点る灯りも しみじみと
粋な着流し 角帯で
酒をのんでる 男(ひと)がいる
ねえ 声をかけたい
ちょいと… 路地の店


2.大阪やどり

作詞:坂口照幸
作曲:岡千秋

人の運命の 綾(あや)見るように
水の都の 橋と川
この人と この人と しあわせに
巡り合うまで 長かった
夫婦契りの 盃は
粋な三日月 大阪やどり

望み叶えば いい気なもので
お礼そこそこ 法善寺
この人と この人と 肩並べ
片目つむって 袖引いて
ちょっと寄り道 裏通り
お酒 身に沁む 大阪やどり

夜の道頓堀(とんばり) 人の世写す
水の中から 灯が点る
この人と この人と 二人づれ
苦労してこそ 花が咲く
それが本当の しあわせね
春を呼ぶ街 大阪やどり


3.応援歌でヨイショ!


4.笹川流れ

作詞:木下龍太郎
作曲:岡千秋

背(そむ)いた貴方を 恋しがる
弱さ叱るか みぞれ雪
みれん心に つまずけば
波に呑まれる 荒磯(ありそ)道
ここは越後の 笹川流れ
行くも戻るも 泣き別れ

恋ゆえ見捨てた ふるさとが
いまは心の 拠(よ)り所
可愛いからこそ 強く言う
母の小言(こごと)が なつかしい
ここは越後の 笹川流れ
すがる想いで 駆け抜ける

貴方が残した 傷あとを
癒やすやさしい雪椿
明日(あす)を信じて 渡ったら
波も治まる 荒磯道
ここは越後の 笹川流れ
風もいつしか 春ま近か


5.小春三吉 相惚れ駒(デュエット:三門忠司)


6.よさこい時雨

作詞:下地亜記子
作曲:水森英夫

酒の優しさ ぬくもり借りて
飲めば未練が またつのる
待って待たされ 播磨屋橋(はりまやばし)に
立てば涙の 雨が降る
あなた恋しい よさこい時雨

鳴子(なるこ)鳴らせど 心は寒い
恋の夢漕ぐ 人もない
待って待たされ あなたを呼べば
灯(あか)りちらちら 桂浜(かつらはま)
月も隠れる よさこい時雨

浮世涙を 集めたような
瀬音(せおと)哀しい 鏡川(かがみがわ)
待って待たされ 夜更けのつらさ
夢を枕に 忍び泣き
春はいつ来る よさこい時雨


7.お別れ終列車

作詞:たかたかし
作曲:伊藤雪彦

好きになるんじゃ なかったと
泣いて手を振る プラットホーム
さよならね さよならね
ふたたび逢えない 人なのね
汽車がゆく 汽車がゆく…
赤いランプに 涙が走る

つらい気持ちは おなじだと
あなた抱きしめ 叱ってくれた
遠ざかる 遠ざかる
ひとりじゃやっぱり 淋しいの
泣きじゃくる 泣きじゃくる…
赤いランプに 涙が走る

好きで別れて 行く人を
胸に残して 夜汽車が消える
さよならね さよならね
粉雪舞い散る 夜の駅
明日(あす)がある 明日がある…
赤いランプに 涙が走る


8.街角の歌

作詞:志賀大介
作曲:弦哲也

花咲く春も 凍てつく冬も
季節をいろどる 街の角
悲しい顔に 淋しい背中(せな)に
元気をだしてと 声かける
ほら 聞こえるでしょう 優しい声が
あなたとわたしの 街角の歌

雨降る朝も 星降る夜も
笑顔を絶やさぬ 街の角
大手を振って 靴音立てて
歩けばそよ風 ついて来る
ほら 聞こえるでしょう 弾んだ音が
あなたとわたしの 街角の歌

出会いの歌も 別れの歌も
ここから生まれる 街の角
縞々模様 おもいで模様
あしたのしあわせ 唄ってる
ほら 聞こえるでしょう 明るい歌が
あなたとわたしの 街角の歌


9.地吹雪情話

作詞:木下龍太郎
作曲:岡千秋

初めて履いた カンジキに
足を取られて 道に這う
なんでこんなに 荒れるやら
津軽 地吹雪 雪嵐(あらし)
惚れたあなたの 後を追う
女のこころを 通せんぼ

行くなと叱る 母の手を
払い除けたも 恋のため
親の代わりに 頬を打つ
津軽 地吹雪 雪飛礫(つぶて)
負けちゃいけない 泣いたなら
なみだの氷柱(つらら)が 胸を刺す

凍れる指で 角巻の
雪を払って また急ぐ
愛の強さを 試すやら
津軽 地吹雪 雪簾(すだれ)
夢を捨てずに いる限り
いつかはあなたに 追いつける


10.大阪慕情

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

水に七色 ネオンの街は
お伽ばなしの しあわせばかり
雨が降るのに 傘もない
すがるあなたの 胸もない
夜の… 夜の大阪 片恋しぐれ

いつか一緒と こころに決めた
夢はうたかた 淀川あたり
二度と逢えない 人だから
酔えばみれんに 泣けてくる
夜の… 夜の大阪 片恋しぐれ

三十路まぢかの 女の肩を
雨よ叩くな 涙がしみる
どこで生きても つらいから
夢をみさせて もう一度
夜の… 夜の大阪 片恋しぐれ


11.大阪すずめ

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

おしゃべり夜風に誘われながら
淀屋橋から北新地
好きやねん好きやねん
あなたが 好きや
肩をよせあうふたりづれ
今夜はどこまでとべるやら
あなたとわたしは 大阪すずめ

あなたが唄えば わたしも唄う
川にゆらめく店灯り
好きやねん好きやねん
あなたが 好きや
影がかさなる御堂筋(みどうすじ)
うわさが花咲く夢通り
あなたとわたしは 大阪すずめ

七色ネオンに 恋人たちが
愛をささやく戎(えびす)橋
好きやねん好きやねん
あなたが 好きや
人の情けがいきる街
東京なんてめじゃないわ
あなたとわたしは 大阪すずめ


12.志摩の夕波

作詞:かず翼
作曲:水森英夫

誰を探して 啼く浜千鳥
啼けばなおさら 孤独(ひとり)がしみる
きっと戻ると 約束の
温(ぬく)みが残る この小指…
志摩の夕波 届けておくれ
待てばなお増す 恋ごころ

浦(うみ)に寄り添う 夫婦の岩に
今日も重ねる ふたりの姿
胸にともった 漁り火が
許した夜を 恋しがる…
志摩の夕波 届けておくれ
語り明かした 夢つづり

咲いて哀しい 女の春を
潮風(かぜ)よ散らすな また逢う日まで
遠く沖ゆく かよい船
あのひと乗せて 帰ってよ
志摩の夕波 届けておくれ
未練つなぎの 涙つぶ


13.愛に恋

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

別れはすませた ひとだから
想いは残さぬ はずでした
おれの命は 君のもの
そんな言葉を わすれずに
いますぐに
いますぐに 愛に恋
あなたに優しさ あるのなら…

甘えていたから わがままを
言ってはあなたを 困らせた
一度別れた 男(ひと)だけど
他人なんかにゃ なれないの
いますぐに
いますぐに 愛に恋
わかってほしいの この気持ち

このまま別れて しまったら
一生後悔 するでしょう
時が二人を 変えたけど
許しあえたら いたわって
いますぐに
いますぐに 愛に恋
明日を生きて ゆけるなら…


14.夕月の恋

作詞:坂口照幸
作曲:岡千秋

どうぞ私に 下さいますか
長い一生 その一日を
好きになるたび 自分から
いつもなぜ踏む 茨道
添えぬ人ほど 魅かれます
おんな哀しい 夕月の恋

心磨いて おんなは光る
そんな生き方 私もしたい
願い叶わぬ その夢に
一夜だけでも なりたくて
熱い思いで 胸に咲く
花の素顔よ 夕月の恋

この手伸ばせば すがれるものを
今はあなたが 近くて遠い
つらい別れを 引き止める
華が私に 今欲しい
胸にしまって 送る身を
そっと泣け泣け 夕月の恋


15.微笑みさがし

作詞:たかたかし
作曲:弦哲也

都会(まち)のくらしに 心がやせて
微笑みさがしの 故郷がえり
駅からバスで山中八里
母に心配かけたくないから
せいいっぱいの元気な声で
―ただいまと 手を振るの

裏の小川で 泥んこなって
幼いわたしが 遊んでいます
月日の中で悲しみふやし
いつか愛さえ心にとじこめ
あなたのことを忘れていたわ
―ごめんねと 独り言

一つ微笑み 見つけるたびに
心に笑顔が もどってきます
自分は自分誰ともちがう
そんな言葉を土産にもらって
ふたたび明日へ旅立てそうな
星が降る 故郷よ


16.信濃路の雨

作詞:かず翼
作曲:弦哲也

恋を失くした 女はなぜか
故郷(ふるさと)行きの 汽車に乗る
あなた偲べば 小諸宿(こもろじゅく)
お帰りなさいと 抱かれたように
肩が 肩が 肩が濡れます
あ〜信濃路の雨

木の葉隠れに 面影にじむ
りんどう揺れる 峠道
淋しすぎます 里灯り
ふたりの幸せ も一度ほしい
ここで ここで ここで泣かせて
あ〜追分(おいわけ)の夜

ひとりぼっちの 女の胸に
どこより早く 冬が来る
未練叱って 浅間山
あなたを忘れて 出直すための
明日を 明日を 明日を下さい
あ〜信濃路の雨