雪のワルツ

湯川潮音 雪のワルツ歌詞
1.雪のワルツ

作詞:三木鶏郎
作曲:三木鶏郎

※雪がつもる 静かな街に
かげも淋し 窓の灯
白い夢は まださめやらぬ
涙ぐむは 雪の夜※

ああ 思いで嬉し クリスマス
ああ はなやかな宴も
踊りも 歌ごえも いつか 消えて

(※くり返し)

雪の道を 二人で歩む
甘く影は よりそう
雪のしづく それとも涙
君のほほに ひかるよ

ああ 思い出悲し クリスマス
ああ 去りしあの夜の君
姿も 面影も 今は遠く

雪の上に 足音淡く
同じ道を たどるよ
雪のつもる 静かな街に
ひとり淋し わが影


2.木の葉のように

作詞:湯川潮音
作曲:湯川潮音

夜明けがくるまえに
飲み干すワイングラス
きのうまでのことは
ぶどう色に溶けていく

窓ぎわの花びん
はじめてみたのに
もっと前からも
知ってる気がした

通り雨はあまりにも冷たすぎるから
あなたのこと 曇り空の下から
迎えに行きたい
木の葉のように

街角に灯った
月夜と木綿のランプ
眠りよりもずっと
遠いとこへ連れて行く

道ばたに転がる
片手の手袋
去ってゆく人を
見送り 手を振る

通り雨はあまりにも冷たすぎるから
あなたのこと曇り空の下から
迎えに行きたい
それともまだ

通り雨が降る前に 扉をあけたら
あなたのいる夜明け前の空の下
舞い込んでいける?
木の葉のように


3.おしゃべり婦人

作詞:湯川潮音
作曲:湯川潮音

意地悪な 時計の針
青い目の 奥に 沈んだ船
真鍮のティースプーンに お砂糖ひょいとすくって
あなたの 紅茶の海 ポトンと一つ落としたら
荒れ果てた 波の上 突き進んでいくかしら?

あぁ あの頃が懐かしいなんて
凛々しい号令も 今じゃ 羊数え

※思い出は 耳打ちして
誰かと二人分け合ったら
あら 不思議 この世界まで輝きだして見える※

心地よく お昼寝して
夢の中で 彼とデート
砂浜に うちよせる貝殻 耳にあてて
そろそろ起きたらどう? 揺り椅子 そっと揺らしたら
孫に縫う 貝殻のセーター 仕上げてくれるかしら?

あぁ あの頃が懐かしいなんて
棚引く 長い髪は もう絡まって

(※くり返し)


4.知らない顔

作詞:湯川潮音
作曲:湯川潮音

甘いレモンのしずく
染み込むまで
溢れるようなことば
ピンにとめた

あなたの中に
見え隠れする
知らない顔が今日は
私のことを呼ぶ

公園のベンチ こし掛け
夜の外燈 吹き消し
魔法の呪文 唱えてみたい

退屈な待ちぼうけには
いつもの猫
喉を鳴らしてじゃれてる
招待客

あなたの中に
迷い込んだら
入り口も出口も
まだわからないまま

階段一段 登って
オーバーコートで包んで
魔法の呪文 唱えて
あの人のこと 忘れてほしい

公園のベンチこし掛け
夜の外燈 吹き消し
階段一段 登って
オーバーコートで包んで
魔法の呪文 唱えてほしい


5.木漏れび

作詞:湯川潮音
作曲:菅野よう子

木漏れ日跳びまわっている ガラスの羽を広げて
いつかは大きな世界中 胸に閉じ込めていきたいな

雪解けのヴェール脱いで 風に舞う このざわめき
あなたもどこかの場所で 胸に抱いているでしょうか?

いずれは帰るところへ 先に辿りついたのは
私を一人ぼっちにだけはさせない人だった

駒鳥は口ずさむよう お互いの名前を呼ぶ

あなたはどうしているの?

わたしを覚えているかしら?

いつかは大きな世界中 胸に閉じ込めていきたいな

空の彼方へ


6.長い冬

作詞:湯川潮音
作曲:湯川潮音

薄紅のランプシェード
雪の毛布に影を映し
ゆらゆらと揺られながら
帰り路を暖める

風に震える柊の枝に結ぶ
誰かが落とした 銀の鈴の音

見渡し限りに
降りつもるものは
長い冬の姿をしたあなた

編み上げの長いロープ
引き摺るように歩く
白く染まった髪を束ね
ふり返りもせずに

見渡す限りを
埋め尽くすものは
長い冬の姿をしたあなた

指先で押し広げた
クロッカスの花びら鳴らし
足跡をたどるように
どこまでも歩いてく

どこまでも歩いてく
どこまでも歩いてく