スーパー・バリュー

牧村三枝子 スーパー・バリュー歌詞
1.赤提灯の女

作詞:矢吹光
作曲:真木陽

さいはての 赤提灯に 身を寄せる
明けくれの わびしい暮らしに 負けそうな
気がつきゃここまで 落ちていた

裏窓に むせび泣くよな 汽車の汽笛
母さんが 私の心を 呼び返す
涙になるから 呼ばないで

酒の味 吐いて覚えた きのう今日
お客さん 男の話は 聞かないで
何処にもあるよな 話です


2.みちづれ

作詞:水木かおる
作曲:遠藤実

水にただよう 浮草に
おなじさだめと 指をさす
言葉少なに 目をうるませて
俺をみつめて うなづくおまえ
きめた きめた おまえとみちづれに

花の咲かない 浮草に
いつか 実のなる ときをまつ
寒い夜更けは お酒を買って
たまのおごりと はしゃぐ姿に
きめた きめた おまえとみちづれに

根なし明日なし 浮草に
月のしずくの やどるころ
夢の中でも この手をもとめ
さぐりあてれば 小さな寝息
きめた きめた おまえとみちづれに


3.夫婦きどり

作詞:水木かおる
作曲:遠藤実

抱けばそのまま 腕の中
とけて消えそな あゝおまえ
夫婦みたいに 暮らしたい
せめて三日でもねえという
おまえに うそはつけない

爪をかむくせ その癖も
いつか忘れた あゝおまえ
買った揃いの お茶わんに
夢がさめなけりゃねえという
おまえの 顔がまぶしい

肩で甘えて ついてくる
白いうなじの あゝおまえ
襟をあわせて 寂しそに
雨になるかしらねえという
おまえの 声が泣いていた


4.あなたの妻と呼ばれたい

作詞:水木かおる
作曲:遠藤実

お酒のしずくで つづけて書いた
おなたの苗字と わたしの名前
愛しても 愛しても 愛したりない
女ごころは うるさいですか
今は夢でも いつかあなたの
妻と 妻と 呼ばれてみたい

あなたがうしろを ふりむくときを
今日まで待ったわ 爪かみながら
これからも これからも 邪魔をしないで
ついてゆきます 嫌わないでね
愛はひとすじ いつかあなたの
妻と 妻と 呼ばれてみたい

指輪もお金も ほしくはないが
かなえてあげたい あなたの夢は
つくすだけ つくすだけ どうぞわたしの
今の生き甲斐 うばわないでね
何もいらない いつかあなたの
妻と 妻と 呼ばれてみたい


5.夢おんな


6.樹氷の宿

作詞:水木かおる
作曲:相原旭

明日の別れを 知りながら
命のかぎり 燃える女
ほのかに香る 湯あがりの
肌の白さに 匂う月
ああ みちのく 樹氷の宿

酒のぬくみも 凍てついた
さだめの雪は とかせない
ほろりと酔えば 死にたいと
弱い女に また返り
ああ 君泣く 樹氷の宿

無理に微笑って 朝の日に
そむけた顔の いじらしさ
女のそんな まごころに
何も酬いて やれぬ身が
ああ せつない 樹氷の宿


7.冬仕度

作詞:水木かおる
作曲:遠藤実

あゝ肩を抱く 腕のちからで
冷えてゆく 心がわかる
近づく別れの足音に 背中が寒い
逃げないわ 逃げないわ
陽ざしは春でも これから私
季節はずれの こころは 冬支度

あゝ悲しみに なれていくよに
捨てるなら 時間をかけて
ひとひら ふたひら 紅バラも 花びら散らす
追わないわ 追わないわ
別れのつらさに 負けないように
季節はずれの こころは 冬支度

あゝ汽車の窓 よせた笑顔も
沈む陽に 半分かげる
残りの少ない恋の日の 想い出づくり
泣かないわ 泣かないわ
ひとりで生きてく 明日のために
季節はずれの こころは 冬支度


8.螢川

作詞:松本礼児
作曲:松本礼児

ことしの冬は長いっちゃァ
四月やいうとるがに
ため息まじりの千代の声
冷たい蒲団にもぐりこむ
胸にチラチラ燃えあがる
蒼い炎に目覚めたら

雪が舞う さらに舞う 風を誘ってまた舞い落ちる
螢は出よるやろか 螢は降るやろか
銀蔵爺の銀蔵爺の おとぎ絵眩ゆい 螢川

寒うないがか重竜は
夜汽車の網棚から
鴬色した外套を
降して凍えた膝に置く
そして何年経ったやら
今も聞こえる三味の音

※糸が鳴る さらに鳴る 否もっととまた撥叩く
越前岬は今も 昔のままだろか
男と女の男と女の 哀しみ織りなす 螢川※

(※くり返し)


9.北のかもめ

作詞:杉紀彦
作曲:徳久広司

海は荒れてもョ…
かもめは飛べるよ
私ゃとべない身の上だから
涙ながして海をみる
あゝ…いつになったら
春が来る
寒い北風 便りをはこべ
北のかもめよ 便りをはこべ

にしん来たからョ…
男がさわぐよ
どこに建つやら 金ぴか御殿
女泣かせの 馬鹿さわぎ
あゝ…いつになったら
眠られる
沖の漁火 涙をはこべ
北のかもめよ 涙をはこべ

生きているけどョ…
あたいは死んだよ
死んで稼いだ 銭コを抱いて
お父 お母は生きとくれ
あゝ…いつになったら
夜があける
津軽海峡 心をはこべ
北のかもめよ 心をはこべ


10.友禅流し

作詞:水木かおる
作曲:乙田修三

雪はまだ 河原に白く
指を切る 水のつめたさ
加賀の金沢 浅野・犀の流れ
明日をさがして さまよう恋に
いのち華やぐ 夢染めて
春を呼ぶ 春を呼ぶ 友禅流し

露草で 描いた恋の
行くすえは 水に流れる
慕う女の こころのように
ゆれて揉まれる 絵模様の
かなしくも 美しい 友禅流し

城下町 肩先さむく
ひとり行く 水のたそがれ
かすむ白山 夕山ざくら
夢も望みも ぼかした恋に
せめて小さな 幸福の
春を呼ぶ 春を呼ぶ 友禅流し