1.今夜も呪いの幕が開く
作詞:犬神明
作曲:犬神明
人間ポンプに蛇娘
ピエロにブランコ、学者犬
唐の奇術にろくろ首
ほらほら始まるサーカスだ
嗚呼 夢の舞台だね
嗚呼 闇の世界だね
今夜も呪いの幕が開く
「さあさあ、お立ち会い! 世にも珍しい見世物だ。
親の因果が子に報い、
四国の山中で生き埋めにされた死人達が
なんと百年ぶりに息を吹き返し、
血なま臭いロックンロールを唄うんだよ。
さあ、お立ち会い」
嗚呼 夢の舞台だね
嗚呼 闇の世界だね
お代は見てのお帰りに
2.自殺の唄
作詞:犬神明
作曲:犬神明
ダイナマイトに 機関銃
農薬 ガソリン トリカブト
剃刀 長ドス 出刃包丁
焼身 入水 ガス自殺…嗚呼!
私がいなくても
貴方がいなくても
皆が死んでしまっても
誰ひとり困らない
それならば 無理してまで
生きていても 意味がない
眠り薬に 猫イラズ
踏切り 屋上 交差点
静脈 動脈 覚醒剤
首つり 服毒 集団自殺…嗚呼!
私がいなくても
貴方がいなくても
地球が爆発しても
誰ひとり困らない
つらく切ない事ばかり
(死ね 死ね 死んじまえ)
生きる気力も湧いてこない
(死ね 死ね 死んじまえ)
どうせ いつかは死ぬんだろ?
(死ね 死ね 死んじまえ)
長生きしたってしょうがない
(死ね 死ね 死んじまえ)
(死ね 死ね 死んじまえ)
私がいなくても
貴方がいなくても
宇宙が消滅しても
誰ひとり困らない
それならば 無理してまで
生きていても 意味がない
3.道行き
作詞:犬神明
作曲:犬神明
死に場もとめ彷徨って
辿り着いた木立のかげ
禁じられた恋の果て
二人ついに覚悟を決める
吹雪荒れる夜の
最期のくちづけと
見つめ合う瞳は
来世の誓い
光る刃物を咽に立て
互いの脈を切り裂けば
熱く吹き出す鮮血が
粉雪を朱に染める
身請けせまられ遊客に
金で買われたこの命
偽わりの愛 切なくて
夫婦の義理 辛すぎて
泥沼の憂き世から
救い出してくれた
貴方の恋情け
一緒に死のうと
意識遠のく死際に
寂滅為楽の鐘が鳴る
やがて二つの亡骸は
粉雪に包まれる
吹雪荒れる夜の
最期のくちづけと
見つめ合う瞳は
来世の誓い
光る刃物を咽に立て
互いの脈を切り裂けば
熱く吹き出す鮮血が
粉雪を朱に染める
意識遠のく死際に
寂滅為楽の鐘が鳴る
やがて二つの亡骸は
粉雪に包まれる
4.親愛なるあなたへ
作詞:犬神明
作曲:犬神明
この手紙は貴方に幸運をもたらす手紙です。
元々華南省から始まったこの手紙は何度となく
世界中を駆け巡っています。
そして、ついに幸運が貴方に送られてきたのです。
明後日までに貴方が20人のお友達に同じ手紙を送ることに
よって幸運を手に入れることが出来るのです。
もちろんこれは悪質な冗談などではありません。
貴方が幸運を必要としていると思う人にだけ送ってください。
お金を送る必要はありません。
この手紙を手元に絶対に残さないで下さい。
必ず3日以内に手元から遠ざけて処分して下さい。
清水藤吉はこの手紙を受けとっても信じずに捨ててしまったため、
翌日死亡しました。
太田繁男はこの手紙を出し忘れた三日後に溺死しました。
青年団幹部の野口辰造は遺産相続で広大な土地と豪邸を
手に入れましたが、この手紙を出さなかった
ために全て失ってしまいました。
長谷川吉三郎は草津で妻を亡くしましたが、この手紙を出した
お陰で7億円を手にしています。
また安藤ヨネ子はこの手紙を受けとり、彼女の召し使いに20通
送るように命じた数日後、2億5千万円を手に入れたのです。
この手紙が世界中を巡るためにも、貴方はお友達に同じものを
20通送らなくてはなりません。
数日後、必ず貴方に幸運が訪れることでしょう。
もう一度言います。
お金を送ってはいけません。
そしてこの手紙を保管してはいけません。
これは本当の話なのです。
親愛なるあなたへ
5.影ひとつ
作詞:犬神情次2号
作曲:犬神情次2号
交差点に立てばいつも右左
迷い道して途方に暮れる
それはあの日寒い冬の夜に
失った愛の罪
見慣れた坂を越えればあと少し
あの人が住むアパートが見える
はやる気持ちを押さえきれず不意に
はずみ出す靴音
※不自然に響くドアの音
よぎる昨日の言葉
部屋に映る
月明かり影ひとつ※
線路沿いの道を一人歩くたび
今も心にあの人が揺れる
ありがとうの置き手紙一つ残し
泡の様に消えたわ
(※くり返し)
愛求め彷徨えば
頬をつたう涙
傷を付けたら
あの人に届くかな
交差点に立てばいつも右左
迷い道して途方に暮れる
信号は点滅から赤を灯し
今歩みを止めるわ
6.悪魔のように囁いて
作詞:犬神明
作曲:犬神明
骨にしみる青い空 冷えた風吹きぬけて
退屈をしのぐためにまた手首傷つける
抜け出せない日常の遠い雲の裂け目から
溜息を洩らす午後 熱い恋の夢見てる
神のように罵って 悪魔のように囁いて
胸も脚も首筋も激しく愛して
禁断の扉を開いて
満たされない心は日ごと大きくなってく
甘い言葉信じて堕ちた極楽浄土
抜け出せない幸福に内臓は血を吐いて
まぼろしと知りながら嘘の恋に抱かれる
神がくれた注射器と悪魔がくれた白い粉
指の先も眼球も激しく愛して
禁断の扉を開いて
神のように罵って 悪魔のように囁いて
胸も脚も首筋も激しく愛して
神がくれた注射器と悪魔がくれた白い粉
指の先も眼球も激しく愛して
禁断の扉を開いて
7.ハイエナ
作詞:犬神明
作曲:犬神明
私にだって自尊心ってものがある
お前から受けたあの屈辱を忘れることなんてできない
お前のやってることは最低だ
お前のやってることは人として間違ってるんだ
それを知ってるのか知らないのかお前は
イケシャアシャアと振る舞って今日も
反省の色もなく同じことくり返す
そうやっていつまでも調子にのる気なのか
私はお前を許さない
お前を許さない 許すものか
お前はまるで、まるで、そうさ、まるで… ハイエナ
いつもお前は ひとの獲物を
横どりするんだ 欲しくもないのに
いつもお前は ひとの獲物を
横どりするんだ 腐っているのに
ハイエナ ハイエナ ハイエナ ハイエナ ハイエナ女を始末しろ!
いつもお前は ひとの男を
横どりするんだ 好きでもないのに
いつもお前は ひとの獲物を
横どりするんだ 腐っているのに
ハイエナ ハイエナ ハイエナ ハイエナ ハイエナ女を追い払え!
にやけた口からヨダレをたらし
蛆虫たかった腐肉を食らう
卑しい心に卑しい体
卑しい目つきでこっちに寄るな!!
いつもお前は ひとの手柄を
横どりするんだ 苦労もしないで
いつもお前は ひとの手柄を
横どりするんだ プライドはないのか!
ハイエナ ハイエナ ハイエナ ハイエナ ハイエナ女を始末しろ!
ハイエナ ハイエナ ハイエナ ハイエナ ハイエナ女を始末しろ!
8.海の底
作詞:犬神明
作曲:犬神明
深い海の底 記憶が眠る
化石の中に沈む古代の街
果てしない程の夜が通り過ぎ
誰が唄う死人のかぞえ唄
地を這う者の滅びゆく時に
霧が立ちこめ闇は広がる
そして今夜も残酷な神が笑う
暗黒のうずに藻屑が揺れる
光も言葉もなく時も止まる
星が支配する遠い夜空から
火の粉が降りて影が動き出す
無垢な命よ一途に狂え
一切衆生は破滅へ向かう
そして今夜も残酷な夢が終わる
地を這う者の滅びゆく時に
霧が立ちこめ闇は広がる
無垢な命よ一途に狂え
一切衆生は破滅へ向かう
そして今夜も残酷な夢が終わる
9.妄想天国
作詞:犬神情次2号
作曲:犬神情次2号
右も左も他人地獄で
いつも誰かがあたしを邪魔してる
助け求めて泣いてみせろって
卑猥な口を歪め笑ってる
くだらない事ばかり
嗚呼もういいよ うつつに用は無し
嗚呼もういいよ ここは夢の世界
思いのままよ 妄想天国
服を脱がせて縄で縛って
あんなことこんなこともできる
邪魔する者は一人残らず
楽に殺さず真綿で首締める
素晴らしい事だらけ
嗚呼もういいよ うつつに用は無し
嗚呼もういいよ ここは夢の世界
私が神よ 妄想天国
ねぇ誰かここが何処だか教えて
ねぇ誰かここが何処だか教えて
私の部屋
三途の川
それとも夢の中
嗚呼もういいよ うつつに用は無し
嗚呼もういいよ ここは夢の世界
身体ごと 残酷なこの世から
逃避したいの 最後の楽園へ
破滅寸前 妄想天国
10.それでも貴方に逢いたくて
作詞:犬神明
作曲:犬神明
伝えたい事はいくつもあるのに
目の前に立つと上手く話せない
切ない思いをこらえきれずに
涙枯れるまで今日も泣きくれる
陽気な貴方と内気な私が
つり合わないのはわかっているけれど
それでも貴方に逢いたくなって
一晩中ここに潜んでいたのよ
貴方のベッドの下で…
その腕の中に抱かれてみたいけど
このクチビルを奪って欲しいけど
素敵な貴方といじけた私が
つり合わないのは運命のいたずらね
それでも貴方に逢いたくなって
何日もここに潜んでいるのよ
貴方の天井裏で…
その腕の中に抱かれてみたいけど
このクチビルを奪って欲しいけど
素敵な貴方といじけた私が
つり合わないのは運命のいたずらね
それでも貴方に逢いたくなって
何日もここに潜んでいるのよ
貴方の天井裏で…
11.千里眼
作詞:犬神凶子
作曲:犬神明
あたい全部みえるのよ
あの子の内緒の話
お金持ちの家だけれど
きみちゃん本当は他人の子供
あたい未来(さき)が見えるのよ
学校が火事になる
ノイローゼでおかしくなった
先生が校舎に火をつける
ねえ皆教えてあげるわ
気味悪がらないで
特別なあたいだけの力
腫物に触るように
いつの間にか ひとりぼっち
化け物を見るような目で
誰もがあたいから遠のいてゆく
あたい全部見えるのよ
この国の偉い人
真面目な顔しているけど
夜毎万引きを繰り返してる
ねえ皆教えてあげるわ
気味悪がらないで
特別なあたいだけの力
腫物に触るように
いつの間にか ひとりぼっち
化け物を見るような目で
誰もがあたいから遠のいてゆく
あたい未来(さき)が見えるのよ
黒山の人だかり
血だらけで傷だらけの
礫にされたあたいの姿
ねえ皆教えてあげるわ
気味悪がらないで
特別なあたいだけの力
腫物に触るように
いつの間にか ひとりぼっち
化け物を見るような目で
誰もがあたいから遠のいてゆく
ねえ皆教えてあげるわ
気味悪がらないで
特別なあたいだけの力
腫物に触るように
いつの間にか ひとりぼっち
化け物を見るような目で
誰もがあたいから遠のいてゆく
12.恋唄
作詞:犬神凶子
作曲:犬神明
冷たい海の中、身を沈め
愛しいあの人を想うの
毎日ひどいことをするけれど
本当は優しい人なのよ
二人きりの小さな世界
誰にも壊すことは出来ない
体に残るこの傷跡
アタシを愛してる証拠だと
呪文のように唱えたわ
いつまでも側にいたいから
あなたの二の腕が恋しい
あなたの首すじが恋しい
あなたの耳たぶが恋しい
あなたの一重まぶたが恋しい
あなたのスネにびっしり生えた毛が恋しい
あなたのささくれた人さし指の爪が恋しい
あなたの微熱まじりの体温が恋しい
あなたのくっきりと浮き上がった助骨が恋しい
あなたの背中にある大きな黒子が恋しい
あなたの指が愛撫した乳房の痛みが恋しい
あなたのカミソリが切り裂いた額の傷口が恋しい
あなたの拳に殴打されてこみ上げる胃液の味が恋しい
嗚呼、あなたが恋しい…
ひとこと「ごめん」って呟いた
取り出したピストルであの人は
自分の頭をぶち抜いた
アタシ一人を残したまま
アタシ一人を残したまま
冷たい海の中、身を沈め
愛しいあの人を想うの
13.神隠しの午後
作詞:犬神明
作曲:犬神明
どこからともなく現れて
嵐のように去って行く
真っ赤なテントに魅せられて
子供が街からいなくなる
嗚呼 あの子もさらわれた
嗚呼 あたいも連れてって
明日はどこかの遠い国
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