暫存

真木ことみ 暫存歌詞
1.惚れ化粧

作詞:石原信一
作曲:水森英夫

男はかもめ すいすい飛んで
女は港 待ってるなんて
どこのどなたが きめたことやら
あぁ 勝手なものね

彩どりどりの 口紅ならべ
風の音にも 戸を開ける
くる こない くる こない
あんたひとりが いい人じゃない
憎まれ口を 鏡に投げて
目もとやきもち 惚れ化粧

男は夜明け 夢漕ぎ出して
女は日暮れ 想い出すがる
演歌みたいな 恋は心底
あぁ つかれるものね

仔猫を抱いて 行ったりきたり
柱時計に やつあたり
くる こない くる こない
私いつまで いい子でいるの
宵待草(よいまちぐさ)を かんざしにして
ひとつため息 惚れ化粧

見上げる空は まんまる月夜
どうか伝えて いじわると
くる こない くる こない
あんたひとりが いい人じゃない
強がるほどに 淋しさつのり
涙仕上げの 惚れ化粧


2.陽だまり

作詞:麻こよみ
作曲:四方章人

夢にはぐれても 震える花も
めぐり逢えたの 幸せに
ここが ここが ここがいいのよ
陽だまりみたいな あなたのそばが
かわす笑顔の あたたかさ

つらい過去を 振り向く癖も
忘れられます 今日からは
ここが ここが ここがいいのよ
揺り籠みたいな あなたの胸が
ふたり寄り添う 嬉しさよ

肩に冷たい この世の風も
広い背中で 受けとめる
ここが ここが ここがいいのよ
陽だまりみたいな あなたのそばが
つなぐこの手の あたたかさ


3.酒情歌

作詞:たきのえいじ
作曲:市川昭介

秋がくるのを 待ちきれず
枝を離れる 春落葉
酔わせてあなた 立てない位
生きているのが 辛い日は
酒が今夜も 心を叱る

ほんのはずみと 云うけれど
惚れりゃ女は 命がけ
酔わせてあなた 心も肌も
ひとりこの身を 持て余す
風が今夜も 背中を叩く

夢とお酒を ふところに
入れてあなたは かくれんぼ
酔わせてあなた なり振り捨てて
すがりつきたい その胸に
雨が今夜も 涙を誘う


4.春時雨

作詞:里村龍一
作曲:叶弦大

雨の水面の 木の葉舟
あれは私 身の上か
浮き沈み 流れゆく
辛い縁の 夢落葉
あなたいつまで かくれんぼ
春が春がそこまで 来てるのに

風に時雨が まじる夜は
やめたお酒に 手がのびる
立ち止まる 振り返る
いつも心は まよい川
あなた一人に 泣いている
揺れる揺れる灯りも この指も

川は女の うつし絵か
流れ淋しく 身にしみる
この命 たどり着く
そこはあなたの 胸ですか
夢を一輪 点してる
花が花が散ります 春時雨


5.おもいで橋

作詞:池田充男
作曲:叶弦大

夜の川面に ぽつり あおい月
星が降るよな おもいで橋を
わたれば あなたに 逢えるでしょうか
いまさら恋路に 迷うなと
風が笑うの 叱るのよ
袖(そで)をだきしめ また涙 また涙

胸も こころも そして 黒髪も
艶(つや)のある娘(こ)に なりきれなくて
あの夜 泣き泣き わかれた私
あなたが名づけた 橋のうえ
熱いみれんに 身を焦(こが)す
いまも死ぬほど すきなのよ すきなのよ

帯をほどいて そっと 投げるから
たぐり寄せてね おもいで橋で
ひとつになりたい ふたりの命
春から夏への 岸辺には
もつれあいあい とぶ蛍
あなた ください しあわせを しあわせを


6.おんなの時雨(しぐれ)

作詞:水木れいじ
作曲:叶弦大

港の灯りが 波間に 揺れている
遠くで汽笛が しょんぼりと 夢を通せんぼ
おまえが命だと 言ったじゃないの
やさしくこの肩を 抱きしめてくれた人…
どこへ行ったの 雨ン中
寒いよ 寒いよ おんなが寒い

悲しい噂が 今夜も泣かすのさ
昔の誰かと あのひとは よりを戻したと
夜更けに恋心 ぐずりだすから
火の酒あびるほど 酔いしれて眠りたい…
すがりつきたい 胸がない
つらいよ つらいよ おんながつらい

連絡船なら 夜明けに 戻るけど
一生待っても 帰らない そんな男(ひと)もいる
涙も凍りつく 浮桟橋で
きりりと口紅(べに)をひき みれん町あとにして…
生きてゆくのよ もう一度
さよなら さよなら おんなの時雨(しぐれ)


7.しあわせ回り道

作詞:たきのえいじ
作曲:岡千秋

背のびしたって なんにも見えぬ
あなたも 夢も しあわせも
寂しいよ 寂しいよ
逢うは別れと 云うけれど
貸してください その肩を
小雨 路地裏 しあわせ回り道

いつも私の 手を引きながら
離しちゃだめと 云った人
切ないよ 切ないよ
どこにあなたは かくれんぼ
雨が骨身に 沁みる日は
傘も重たい しあわせ回り道

弱音吐いても 愚痴ってみても
叱ってくれる 人もない
逢いたいよ 逢いたいよ
夜の長さの 憎らしさ
寝ても背中に すきま風
明日はいつくる しあわせ回り道