暫存

真木柚布子 暫存歌詞
1.涙化粧

作詞:石本美由起
作曲:市川昭介

手鏡に涙 隠して
夜の化粧 口紅をさす 口紅をさす
信じても 逢う瀬短かい いで湯妻
この髪 この指 この爪までも
みんな愛して 欲しいのよ

奇麗だと 言葉 やさしく
着物姿を 褒められたいの 褒められたいの
盃に 想い
溢れる こゝろ酒
その顔 その声 その手の癖を
忘れたくない 私です

弱虫の 涙 ほくろが
みんな知ってる 私の運命 私の運命
命なら 迷うことなく あずけます
この頬 この肌 このほくろまで
好きなあなたの ものですよ


2.なみだ雪

作詞:石本美由起
作曲:市川昭介

二人でいてさえ 寒いのに
とても独りじゃ 死にそうよ
どうしてこの世は
まゝにまゝにならないの
燃えてみだれて 別れて覚めて
未練ほろほろなみだ雪

別れが待ってるさだめでも
重ね合わせた夢なさけ
どうしてこの世は
まゝにまゝにならないの
いつか誰かに 身をまかせても
あなた以上に 愛せまい

こぼれるお酒で 書く名前
憎みきれない なつかしさ
どうして この世は
まゝにまゝにならないの
肌を濡らして 心につもる
命冷え冷え なみだ雪


3.花友禅

作詞:石本美由起
作曲:市川昭介

帯をほどいて あなたにすがりゃ
夢も心も 燃えたのに
それが出来ない恋でした
許してしまえば よかったものを
人眼逃れて花友禅の
袖にみれんを あー抱いて泣く

恋に生命を 託した身なら
怖いものなど なかったに
なんでひと夜を避けたやら
抱かれてしまえばよかったものを
女絵模様花友禅の
胸に残るは あー悔いばかり

叶うことなら縁の糸を
結び直して 生きたいの
願う黄昏 鐘が鳴る
甘えてしまえば よかったものを
あなた恋しい 花友禅の
肩に乱れる あー まよい髪


4.雪の華

作詞:石本美由起
作曲:桜田誠一

ねえ あなた 愛するために
人は逢い
ねえ あなた みれんに泣いて
遠ざかるのね
別れて生きても あなたが好きよ
許した 肌に アー 罪はない
降れ降れ積れ 惜しみなく
雪の華 雪の華

ねえ あなた 寄り添いながら
酒をつぐ
ねえ あなた 湯上がり化粧
新妻きどり
ひと夜の炎に 命をあずけ
情けに染まり アー 夢に酔う
降れ降れ積れ 限りなく
雪の華 雪の華

ねえ あなた 人眼をさけて
見送れば
ねえ あなた 名残りを刻む
時計の針よ
この世の誰より あなたが好きよ
指切り凍る アー 北の駅
降れ降れ積れ 惜しみなく
雪の華 雪の華


5.ほろ酔い酒

作詞:石本美由起
作曲:市川昭介

お前にゃ苦労の かけ通し
いまさら なんです 野暮なこと
交す言葉も 冗談まじり
ほろほろほろり ほろ酔い酒を
酌いで酌がれて 眼で笑う

あなたに一生 惚れ抜いて
世話やき女房で くらしたい
遠慮知らずの 似た者同志
ほろほろほろり ほろ酔い酒を
差しす差されつ 夢ごこち

世渡り上手で なくっても
男の値打ちは 想いやり
燗も程よい 夫婦の情け
ほろほろほろり ほろ酔い酒を
酔って酔わせる 仲の良さ


6.月夜舟

作詞:石本美由起
作曲:市川昭介

雨が邪魔して 泣かせた恋を
月が逢わせる 水鏡
川の流れに 想いを運ぶ
ゆらゆら ゆらりこ 月夜舟
好きな あなたに 身をまかせ
え… 夢を漕ぐ

月の笑顔にゃ 芒が似合う
惚れた同志は 尚 似合う
水にまかせる 今夜の行方
ゆらゆら ゆらりこ 月夜舟
どこの岸辺を 宿にして
え… 泊ろうか

ふたり 一生 添い遂げますと
月に約束 してほしい
爪の先まで あなたのものよ
ゆらゆら ゆらりこ 月夜舟
縁、嬉しい 人の世の
え… 情け唄


7.ほたる草

作詞:木下龍太郎
作曲:市川昭介

翔んでください 大きな空を
夢の灯ともす あなたは螢
どうぞ戻って 疲れたときは
ほたる草 ほたる草 ああ
帰りを待って…
支度してます 露の酒

いいのたまには 息抜きしても
気ままに生きたい 男は螢
だけど嫌です 本気の恋は
ほたる草 ほたる草 ああ
この世でひとつ…
ここが止り木 露の宿

点(つ)けてください 私の胸に
命の灯火(あかり) あなたは螢
それが女の 生甲斐ならば
ほたる草 ほたる草 ああ
青むらさきに…
今日も咲きます 露の花


8.乱れ舞い

作詞:石本美由起
作曲:市川昭介

燃える身体を あなたに預け
生きた月日の 短かさよ
恋は泡沫 ひと幕芝居
舞台化粧に 涙を隠し
迷う心の 乱れ舞い

仕掛け花火か この世の恋は
胸を焦がして 闇になる
夢が散ります 無情の風に
残る怨みを 断ち切りながら
かざす扇の 乱れ舞い

これでいいのよ 私の運命
踊り絵姿 女の意地を
懸けて激しい 乱れ舞い


9.祭り酒

作詞:石本美由起
作曲:市川昭介

天の岩戸の 昔から
日本人なら 祭り好き
里じゃ 豊年 港じゃ大漁
汗で つかんだ 宝物
目出た 目出たの 祝い唄
グイの グイグイ 飲み干して
天下 ごめんの 祭り酒
ソレ ソレソレソレ 祭り酒

好きな人には 惚れ抜いて
邪魔が入ろと 添い遂げろ
神も 佛も 二人の味方
恋の鉢巻き 締めなおし
心ひとつの 祝い唄
グイの グイグイ 飲み干して
派出に陽気に 祭り酒
ソレ ソレソレソレ 祭り酒

担ぐ神輿の 掛声で
野暮な 不景気 吹き飛ばそう
祭り 若い衆 お祭り娘
生きる喜び 噛しめて
春夏秋冬 祝い唄
グイの グイグイ 飲み干して
天下 呑み取る 祭り酒
ソレ ソレソレソレ 祭り酒


10.川口松太郎 原作「明治一代女」より お梅哀歌

作詞:下地亜記子
作曲:西條キロク

雪が舞い散る 浜町河岸を
つらい運命が 通せんぼ
欺すつもりは なかったけれど
恋の未練が 夜叉にする
お梅 血染めの 蛇の目傘

(セリフ)巳之さん 堪忍しておくれ!
最初から欺すつもりじゃなかったんだ…
でも大夫とはどうしても別れられない…
あぁ…巳之さん、お前一人を死なせやしない
大夫の襲名披露が終わったら、
きっときっと 梅も後から行くから…
どうぞ許しておくれ…

罪の重さに 身を凍らせて
逃れやつれた 乱れ髪
せめてあなたの 夢晴れ舞台
一目見させて たのみます
お梅 せつない 除夜の鐘

(セリフ)大夫、女房と呼んで下さって…
梅は幸せ者です。
波に千鳥のあの艶姿、あの拍手、
あぁ…これでもう思い残すことはない…
津の国屋ァ… 津の国屋ァ…

涙かくして 門出の切火
あなた見送る 楽屋口
妻と呼ばれた この幸せを
抱いて死ねれば それでいい
お梅 はかなく 散る命


11.しのび酒

作詞:下地亜記子
作曲:山崎剛昭

一度結んだ 絆の糸は
離れていたって ほどけない
あなたひとすじ 待つ身には
夜風がつらい 噂がつらい
恋しさこらえ ひとり飲む
ほろり泣かせる しのび酒

いつか一緒に 暮らせる夢が
心の支えよ 命です
あなたいつ来る いつ帰る
涙が揺れる 思い出揺れる
信じていても せつなくて
ほろり泣かせる しのび酒

末は夫婦と 誓ったからは
誰にもこの肌 許さない
あなたわかって 淋しさを
ぬくもり欲しい 優しさ欲しい
おちょこに浮かぶ 面影が
ほろり泣かせる しのび酒


12.入道崎

作詞:関口義明
作曲:山木ゆたか

人のうわさを 逃がれる旅の
こころは冬の 空つづき
さよなら…あなた もう逢わないと
くちびるかめば 入道崎の
岩にしぶきの 花が散る

肌の匂いも ちぎれた夢も
いで湯に捨てた はずなのに
さよなら…あなた 寒風山の
やさしい姿 あおげばなぜか
熱くなります この胸が

男鹿のはずれの ここまで来たら
きのうへ戻る 途(みち)はない
さよなら…あなた 海一面を
夕日が染める 入道崎は
風が涙を ふいて行く


13.小紅の渡し

作詞:下地亜記子
作曲:神島万嵯緒

瀬音かなしい 小紅の渡し
風が冷たく 肌を刺す
離さないでね この指を
あなた死ぬまで 一緒です
命はひとつ 恋ひとつ
揺れて寄り添う 長良川

後ろ髪引く 小紅の渡し
母に不幸の 手を合わす
人の噂や 白い目に
耐えて暮らすか 妹よ
命はひとつ 恋ひとつ
捨てる故郷 長良川

川を横切る 小紅の渡し
苦労承知の 向こう岸
踏まれ踏まれて 生きようと
いつか二人に 花も咲く
命はひとつ 恋ひとつ
きしむ櫓の音 長良川


14.花びらひとつ

作詞:花岡優平
作曲:花岡優平

川面に浮かんだ 花びらひとつ
私の哀しみ はこんでおくれ
恋した 心は
何故なの ざわめく
おしえて欲しい……
あの人の胸の中に 私だけ居て欲しいの
何も答えないまま 川は流れる

花びらはいつか 海へ流れる
私も行きたい あなたの海へ
信じて いるのに
何故なの 涙が
あふれる理由(わけ)を……
あの人の胸の中に 私だけ居て欲しいの
何も答えないまま 川は流れる

愛した 女は
いつでも 乙女に
戻るのでしょう……
あの人の胸の中に 私だけ居て欲しいの
何も答えないまま 川は流れる

花は流れる……


15.紫のマンボ

作詞:田久保真見
作曲:花岡優平

眠れないから 踊りましょう
夜明けが来れば お別れなの
こわれた夢の かけら集め
つなぎ合わせれば ステンドグラス
女の吐息は 赤
燃え尽きるまで 燃えて
男の吐息は 青
淋しさに 染まる
交われば 紫ね
ああ 最後のくちづけ

胸を合わせて 踊りましょう
抱き合うことば 祈りに似て
ほほえみという 仮面つけて
哀しみ飲み干す シャンパングラス
女の涙は 赤
血を流すほど 泣いて
男の涙は 青
海よりも 深い
交われば 紫ね
ああ あなたにさよなら

女の涙は 赤
血を流すほど 泣いて
男の涙は 青
海よりも 深い
交われば 紫ね
ああ あなたにさよなら


16.素敵な関係

真木柚布子 & 北川裕二
作詞:下地亜記子
作曲:弦哲也

お酒飲みたく なったなら
小さな酒場で 肩よせる
洒落(しゃれ)たジョークに 酔ったなら
一夜(ひとよ)のときめき 夢ゲーム
遊びならいいわ 遊びならいいよ
傷つけ合うのは いやじゃない
追わない 聞かない 恨(うら)まない
泣かない 妬(や)かない すがらない
恋は魚ごころ 水ごころ 素敵な 素敵な 素敵な関係

不良っぽいのが たまらない
心を裸に されそうね
その気ありそで なさそうで
謎(なぞ)めく笑顔が ミステリー
遊びならいいわ 遊びならいいよ
慰め合えれば いいじゃない
優しさ ぬくもり 熱い胸
ささやき 頬よせ 甘い夜
恋は魚ごころ 水ごころ 素敵な 素敵な 素敵な関係

遊びならいいわ 遊びならいいよ
傷つけ合うのは いやじゃない
追わない 聞かない 恨(うら)まない
泣かない 妬(や)かない すがらない
恋は魚ごころ 水ごころ 素敵な 素敵な 素敵な関係


17.京都で出逢って京都で別れて

真木柚布子 & 北川裕二
作詞:下地亜記子
作曲:弦哲也

祇園夜桜 一目で惚れて
八坂 木屋町 恋の町
燃えてくらくら 大文字
そして…こうして…こうなって…
女ごころは 嵐山(あらしやま)
ほんに本気よ 先斗町(ぽんとちょう)
京都で出逢って 京都で別れて
もうこれっきり これっきり サヨウナラ

抱いて三条 焦がれて四条
肩を寄せ合う ねねの道
想いゆらゆら 高瀬川
そして…こうして…こうなって…
男ごころは 河原町
明日をさがして 嵯峨野路へ
京都で出逢って 京都で別れて
もうこれっきり これっきり サヨウナラ

そして…ああして…こうなって…
女ごころは 嵐山
ほんに本気よ 先斗町
京都で出逢って 京都で別れて
もうこれっきり これっきり サヨウナラ