そばのかす

矢野真紀 そばのかす歌詞
1.タイムカプセルの丘

氣がつくとまたこの場所に居る そう、タイムカプセルの丘
肩を並べて、夢を話して、時間なんか經つの忘れて

目に映る全てが永遠と信じてた
抱きしめても抱きしめてももう戾れない

苦しいくらい大好きよ わがままだと知っていてもまだ
出來る事なら今すぐにあなたの匈い確かめたいの

あとどれだけの季節飛び越えれば何もかもそう、消えてしまうの

あなたの目には誰が映っていたのか分からなくなったの
大人になって、子貓になって、笑ったりして、泣いたりして

自分の可愛さが邪魔をしてたの
〞傷つくのが怖かった〞なんて狡かったね

夢中すぎて夢見てて 私は間違いすら見落とした
二人で居る事實ただそれだけで私は私ごと滿たされた

木枯らしが吹いた頃 一緒に乘せて言ったさよなら
新しい幻想にいつか出會う為二人は一人で步き出すの

今は孤獨がただ胸に刺さるよ 甘く切なくうずく傷おさえ
あなたを想うの いつものこの丘で???


2.大きな翼

NHKテレビドラマ
「FLY航空學園グラフィティ」主題歌
作詞:矢野真紀
作曲:矢野真紀
編曲:龜田誠治

その廣さに 服從する樣に私といえば微笑むだけ
「ずっと苦しかった、ちぎれそうになった」
見えない鎖が解けてゆく

その碧さに 鈍る爪先踏み出したら傷も癒えていく
溫もりになって 強さになって小さな私を征服する

宇宙を切る いたずらな風
宇宙は泣き 雨が降る
宇宙を切る いたずらな風
宇宙は泣き 雨が降る

おどり出しそうな若い瞳からは
飛び立つ術が映っている「私を見て」と
大きな翼はうずいている
果てしない未來に私はうたう

雲を破り 淚途絕えおおらかな虹と交わる時
七色の塵は 原動力になって君を凜とさせ輝かせる

夢を見る 真っ直ぐな君
「為せば成る」迴り道せずとも
宇宙を切る いたずらな風
宇宙はうたう 光は導く

猜疑しすぎた痛い瞳からは
眩しい陽光が映っている「自分を愛せ」と
大きな翼はうずいている
無限大の君は今羽ばたく

おどり出しそうな若い瞳からは
飛び立つ術が映っている「私を見て」と
大きな翼はうずいている
猜疑しすぎた痛い瞳からは
眩しい陽光が映っている「自分を愛せ」と
大きな翼はうずいている
記念すべき今日が今はじまる


猜疑しすぎた痛い瞳からは


3.うず

written:矢野真紀
arranged:龜田誠治

なんだかねむいっす おまけに
うっすらすきっぱらっす
そうだ 昨日買っといた
出來合いのミ一トラビオリ
レンジにかけましょう
四つん這いで橫著して
そうそう、この感じ
もっと迴ってみせてよ電子の波押し寄せる熱いステ一ジ
これぞまさにタイムマシ一ンの樣 輕く迴って時をごまかし
マヌケな私をトリッブ トリッブさせる

アメリカ模樣のタオリは
何だか氣安くて好き
お氣に入りなので今日も
洗うっす 洗濯機ってば
いやに得意氣
あんまし頑張り過ぎないで
そうそう、この感じ
もっと迴ってみせてよキラキラと舞う泡のくず 廣い宇宙
感情など無いくせにまるで考えてる樣な動きをして
キマジメなあなた私だけのC-3PO

消えないで、消したいの? このままで、 このままは嫌
氣持ちの、感じたいの、只迴ってく時のうずを

ああもう、又やってしまった私とした事が
何かにつけて四角くて丸いお口に
逃げたくなる、隱れたくなる 全てをしまい迂みたくなる
誠實なバ一トナ一あなたに首ったけなの

ぐるぐると迴ってちょうだい
私を今夜も滿たしてちょうだい
終わり迄休まないで
この時を止めないでちょうだい
あなたの無償の優しさだけが
私を愛撫するのだから


そうそう、この感じ
そうそう、この感じ


4.オアシス

written:矢野真紀
arranged:龜田誠治

20數年程自分を生がしてきたけれど
今だに一人では無事にアルタとか著けた事が無いし

ひとつになれぬ每日は只ただ重たくて
他人だらけの道を步く私はもうくらくら

出會ってなければ二人そうあらゆる事に
どれだけ頑張れたか知れないよ

私はあなたのオアシスになりたいの
そしてうるおしてあげる このうたで
あなたに觸れる手やかける言葉やキスは
見榮とか打算では無いの 信じて

20數年先の事は分かる筈も無いけれど
今と同じ樣に今以上にあなたを大切にする

萬が一 億が一 世界中があなたを傷つけたら
私はきっと死ぬ氣でリベンジにかかるでしょう

振りかかる困難は一緒に無視しよう どの道
つまづいたとしても私は待ってるから

私はあなたのオアシスになりたいの
いつでも守ってあげる この胸で
あなたの瞳や閉ざしがちなその心も
私は全力できっと輝かせる

私はあなたのオアシスになりたいの
私が愛したあなたを讚えさせて
あなたに氣付いた私を褒めさせて
あなたが生み出す苦しみも間違いも
私の全部で受けて止めさせて


私が愛したあなたを讚えさせて


5.お天気

作詞:矢野真紀
作曲:矢野真紀

淋しい時ってだいたいいつも雨だった
確か雨だった
薄っぺらになって消耗した私 なじる様な
冷たい雨だった

私が嬉しい時 そうでない時も全て
あなたで左右されてく つまりお天気の様に

残酷な愛しい人 からかわないで
今は澄みきった青空さえも
生まれたての憂鬱に追い討ちかけるよ
ねぇ 早く見抜いて欲しいの

雲の形で季節の違い感じてた
そう 感じてた
押しつけられた当たり前の現実をじっと睨むしかなかった

見上げればすぐそこに有る空にこの手は決して届かない
丁度今のあなたと私みたいに

残酷な愛しい人 さげすまないで
今はのしかかる曇り空さえも
小っぽけなこの私の生命線なの
躁も鬱もあなた次第で決まるの
自由に広がっていくみたいで・・・
上手く言えないけど
とにかくあなたはお天気で私は
そんなところにこの胸を焦がしたの


6.ネジと愛

written:矢野真紀
arranged:龜田誠治

暮れなずむ空に風が啼く
裸足の私は只立ち竦むだけ
何故こんなにむなしいのかな
君はそれでいいんだよ
自分の欲を全うしてよ
この目には確かに私の事を思う人や心が
映っているけど當の私自身はネジがちょっと足りなくて
いつだってずっとあさってなの許して
本當は世界中に私の存在を詫びたい位なの

窮屈極まり無い都會
淚浮かべてつかえる胸をなでる
何故こんなに苦しいのかな
君はそれでいいんだよ
尖った意志貫いてよ
君に言われた初めて私の手が小さいと氣づいたの
欲しい物はたやすくつかんでみるが中身なんて有りやしない
誰だってきっと同じでしょ許して
はがゆさ垂れ流してる私はやはり消えるべきなのかな

この目には確かに私の事を思う人や心が
溢れているけどどうも私自身の愛がちょっと足りなくて
君に言われて初めて私の手が小さいと氣づいたの
それなりの溫もりばかり求めちゃって君すら守れない
そう、うたうことしか出來ない私を認めて
本當は世界中に私の存在を叫びたいのに


君に言われた初めて私の手が小さいと氣づいたの
この目には確かに私の事を思う人や心が
君はそれでいいんだよ
君はそれでいいんだよ


7.君の為に出來ること

written:矢野真紀
arranged:龜田誠治

君の為に出來る事 いつもそばには居られないけれど
君の為に出來る事 私は每日考えてるよ

望まない淚が君を溺れさせようとしても
ふとした時に私を思ってくれたらすぐ手を借すよ

めまいする程 人や物の有る中
こうして二人はめぐり會えた
この偶然と君の存在をたたえたいよ
君は無二の友達

目の前に續くこの道が それぞれ違うものだとしても
必要なら君を探して背中を押して前へ進める樣に力をあげるよ

又と無い喜びで君が光れば私は幸せ
いつだって一緒に笑ってくれた君へ願うよ

悲しい位 多くの別れに會い
同じ位の出會い迎えて
冷たい朝と夜をくり返してもそう
君だけは友達

目の前につづくこの道に 終わりなど無かったとしても
必要なら君のとなりで私全部で向かい風も追い風に變えるよ

目の前につづくこの道が それぞれ違うものだとしても
必要なら君を探して背中を押して前へ進める樣に
目の前につづくこの道に 終わりなど無かったとしても
大丈夫、君と並んで鼓動をつむいで一緒にずっと ねえ、ずっと一緒だよ


8.夢を見ていた金魚

お祭りでとれる金魚は弱いから
すぐ死んじゃうって誰か言ってた
今朝も一匹水面に浮いた 泣きながらそっと手の平にのせた

大事にしてた 名前も付けたのに何故かしら?金魚缽のぞくの怖かった
この部屋に私以外の命の氣配をただ少し增やしたかっただけよ

一度も接吻する事は無かった
赤くて無力なあの子の唇

初めて買った金魚缽
お祭りでとれる金魚は弱いから
すぐ死んじゃうって誰か言ってた
今朝も一匹水面に浮いた 泣きながらそっと手の平にのせた

やけに涼しい 夕燒けによく似た悲しい色が獨りの午後に滲んだ
この部屋にさげすんだ空氣だけを殘して空っぽの缽は私を笑う

何度も接吻しておけばよかった
あまりに非力な私の唇

きっと私が夢を見てたの
それはまだ見ぬ滿ち足リた世界
考えてはじっと胸を焦がしてた
初めて買った金魚缽
お祭りでとれる金魚は弱いから
すぐ死んじゃうって誰か言ってた
今朝も一匹水面に浮いた 泣きながらそっと手の平にのせ

私に殘された最後の夏も靜かに手を振った
あなたと過ごした最初の夏が靜かに息を止めた

おわり作夢的金魚


初めて買った金魚缽


初めて買った金魚缽


9.明日

written:矢野真紀
arranged:龜田誠治

連日の雨さえない空に心もカビ模樣
たまりにたまった洗濯物が五月蠅い
お腹も空いたし灑落で思わず部屋にてキノコ探し
不毛な事ばっかするだけして明日はきっと行こうコインランドリ一へ

明日はきっとシッカロ一ルで遊ぼう
顏いっばいに塗って美白にのぞもう
明日はきっと友達に會いに行こう
黃色い聲で戀の話に花笑かせよう

仕事に向かう途中道にてモラルの無い人有り
すれ違いざま貴兄が投げたお煙草
偶然の風向きでもしかして當っちゃったりなんかしたら
私の短い足でお行儀の惡いお手々を蹴らざるをえないでしょう

明日はちょっと近所をブラついてみよう
たまにはちゃおっと良い事をしてみよう
ゴミ拾いや飼い犬のシャンブ一したり
寂しがりのママとの時間をつくってみよう

止まない雨など聞いた事ないいつかきっと晴れるだろう
そしたらお陽樣を浴びてみたい 日燒けは
怖いけどどうせそばかすだらけでもうオワッテいるし
こんな私だしどうせこんな私だし
私なんか私なんかだし

明日はもっと自分の事考えよう
うたう事や心の中のぞこう
明日はもっと自分から始めてみよう
愛する人の笑顏を思いながら
今迄にない明日をつくってみよう
とりまく人を大事に 大事にもっと思おう


10.青空に浮かぶは白い月

written:矢野真紀
arranged:龜田誠治

白い月のかけら浮かぶ
君の分も見つけなくちゃ
あの空に半分ならどこかにきっとあるよ

白い月のかけらふたつ?
君と僕とでふたつなら
早くそのかけらをひとつにしておきたい

君と出會えて本當に良かった
君と一緒に居れて良かった
一人の時思う人が
君という人で本當に良かった

見上げる空は廣くは無い
けど惡い氣はしないんだ
何もかもをふちどってしまう摩天樓に

白い月のかけら浮かぶ
一筆描きのスカイライン
それでもゆっくりたどってみたらいつかは
僕だって君の分まで見つけられると思うよ


11.真夜中の国道

作詞:矢野真紀
作曲:矢野真紀

これがあなたの吸った煙草なら
いっそそれで私を燻して
これがあなたの匂いというなら
いっそそれで私を満たして

真夜中の国道 オレンジの帯が私を包む
その優しさがたまらなくうれしいの
だからまだ遠回りしてよ、遠回りしてよ

これもひとつの幸せというなら
ただそれだけを私は望む
これもひとつの夢というなら
ただそれだけを私は見ていたい

真夜中の国道 果てしないところが好き
でも家路につこうとする
あなたの意志だけは嫌い、意志だけは嫌い

真夜中の国道 オレンジの帯が私を包む
その優しさがたまらなくうれしいの
だからまだ遠回りしてよ、遠回りしてよ

我儘ばかり最低な私
馬鹿笑いの憂うつなラジオ
あなたの車溜息乗せて
二人だけの道を行くのね
浮世離れの二人だけのパーティ
もっとふかしてうんと飛ばして
だまって前を向いて笑って
どうかこの時よ永遠に・・・・・

真夜中の国道 二人だけの道
オレンジの帯は続く どこまでも・・・・・