さゆりIV

石川さゆり さゆりIV歌詞
1.惚れたが悪いか

作詞:石原信一
作曲:岡千秋

唐紅(からくれない)の 彼岸花
簪(かんざし)にして
風流だねと 笑う男(ひと)
今宵限りの 艶姿(あですがた)
いとしいよ いとしいよ ああ いとしいよ
誰にも触らす もんかいな
命を手放す もんかいな
惚れたが悪いか どんな罪

浮気の恋は 涼しくて
真(まこと)の愛は
幸せよりも 燃え上がり
ふたり堕ちてく 闇の中
くやしいよ くやしいよ ああ くやしいよ
しらじら夜明けが 幕を引く
芝居は跳ねたと 幕を引く
惚れたが悪いか 戻れない

鏡に映る 三日月は
やせ細り
人目を忍ぶ 道行きは
袋小路で 往き止まり
せつないよ せつないよ ああ せつないよ
あの世にさらえば よいかいな
すべてを棄てれば よいかいな
惚れたが悪いか このさだめ

惚れたが悪いか どんな罪


2.侘助

作詞:喜多條忠
作曲:弦哲也

侘助は白い花
雪よりも かなしみよりも 白い花
あなたを あなたを 待ち侘びて
他の誰にも 咲かぬ花

帯の解き目に 手がゆくたびに
心がキュッと 泣くのです

たった一輪 あなたに抱かれ
花びら凍る侘助を 燃える椿にしてほしい

侘助は灯り花
薄明かり 集めて光る 灯り花
あなたに あなたに 染められて
他の色すら 知らぬ花

想うばかりで 逢えない人は
さびしい夢と 同じです

恋に迷った 手さぐり坂で
闇夜に煌(ひか)る侘助は あなた一途の命花

たった一輪 あなたに抱かれ
花びら凍る侘助を 燃える椿にしてほしい


3.竜馬の石鹸玉

作詞:荒木とよひさ
作曲:都志見隆

土佐の高知の 鼻たれの
竜馬に生れ 変われるね
おいRYOMAよ 舶来屋(ハイカラ)さんよ
どんな夢見て 眠るやら
可愛いね 可愛いよ
黒船一艦(ひとつ) 買っちゃろか

あんたの右手の 指鉄砲
腰の物差し 振り回し
子供みたいな 大法螺(おおぼら)の
竜馬の石鹸玉(シャボン) 飛ばしてる
おいRYOMAよ 舶来屋(ハイカラ)さんよ
どんな夢見て 遊ぶやら
愛しいね 愛しいよ
オランダ一国(ひとつ) 買っちゃろか

おいRYOMAよ 舶来屋(ハイカラ)さんよ
どんな夢見て 眠るやら
可愛いね 可愛いよ
黒船一艦(ひとつ) 買っちゃろか


4.不忍恋歌


5.雨のち嵐 晴天なり


6.糸里


7.十日の菊

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

浮かぶも沈むも ふたりは一つ
あなたの言葉に 泣きました
日陰の庭にも 十日の菊が
ひっそり咲いて 立ち枯れる
添えるなら 添えるなら
隠れ妻でも わたしはいいの

夜明けの茜が 色増す空に
ご出世祈って 手を合わす
わたしのせいです 家門を捨てて
掛け小屋芝居に 身をやつす
あの人に あの人に
病んでとどかぬ 心が痛い

瞼を閉じても 滲んで見える
初春芽出度い 顔見世が
お役目ご免ね 黒衣の役は
これから彼岸へ 旅にでる
賑やかに 賑やかに
三味や太鼓に 囃されながら


8.くちべに切手


9.冬しらず


10.流星雨


11.夕焼けだんだん

作詞:吉岡治
作曲:岡林信康

いちばんお好きな 場所は何処です?
わたしの答えを あなたは待たずに
谷中というか 西日暮里の
とにかく駅の すぐそばという
何度もお見合いしてきたけれど
違う星からきたような
こんな相手ははじめてでした
十人十色というけれど
夕焼けだんだん 猫だまり
なにより好きと 猫を抱く
夕焼けだんだん その空は
藍と茜の 浮世絵でした
夕焼けだんだん 富士見荘
富士も昔は 見えたとか

結婚しました 迷い迷って
この世の枠から はみ出た人と
苦労もしたが 過ごした日々は
笑顔がたえず しあわせでした
写真立てには亭主と猫が
頬を寄せ合い写ってる
こんないい人なくしたあとは
泣くより笑って暮らします
夕焼けだんだん 猫だまり
あなたの好きな 猫だらけ
夕焼けだんだん その空は
藍と茜の 浮世絵でした
夕焼けだんだん 富士見坂
富士も昔は 見えたとか

そこからだんだん 見えますか
猫よりわたしが 見えますか
そこからだんだん 見えますか
猫よりわたしが 見えますか