暫存

秋山涼子 暫存歌詞
1.みだれ髪

作詞:星野哲郎
作曲:船村徹

髪のみだれに 手をやれば
紅い蹴出(けだ)しが 風に舞う
憎や 恋しや 塩屋の岬
投げて届かぬ 想いの糸が
胸にからんで 涙をしぼる

すてたお方の しあわせを
祈る女の 性(さが)かなし
辛らや 重たや わが恋ながら
沖の瀬をゆく
底曳(そこび)き網の
舟にのせたい
この片情(かたなさ)け

春は二重(ふたえ)に 巻いた帯
三重(みえ)に巻いても 余る秋
暗(くら)や 涯てなや
塩屋の岬
見えぬ心を 照らしておくれ
ひとりぼっちに しないでおくれ


2.天城越え

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

隠しきれない 移り香が
いつしかあなたに 浸みついた
誰かに盗られる くらいなら
あなたを殺していいですか
寝乱れて 隠れ宿
九十九折り 浄蓮の滝
舞い上がり 揺れ堕ちる
肩のむこうに あなた…山が燃える

何があっても もういいの
くらくら燃える 火をくぐり
あなたと越えたい 天城越え

口を開けば 別れると
刺さったまんまの 割れ硝子
ふたりで居たって 寒いけど
嘘でも抱かれりゃ あたたかい
わさび沢 隠れ径
小夜時雨
寒天橋

※恨んでも 恨んでも
躯うらはら あなた…山が燃える
戻れなくても もういいの
くらくら燃える 地を這って
あなたと越えたい 天城越え※

走り水 迷い恋 風の群れ
天城隧道

(※くり返し)


3.瞼の母

作詞:坂口ふみ緒
作曲:沢しげと

軒下三寸 借りうけまして
申しあげます おっ母さん
たった一言 忠太郎と
呼んでくだせぇ 呼んでくだせぇ
たのみやす

(セリフ)
おかみさん 今何とか言いなすったね
親子の名のりが したかったら
堅気の姿で尋ねて来いと言いなすったが
笑わしちゃいけねえぜ 親にはぐれた子雀が
ぐれたを叱るは無理な話よ
愚痴じゃねぇ 未練じゃねぇ
おかみさん 俺の言うことを よく聞きなせぇ
尋ね 尋ねた母親に 倅と呼んで もらえぬような
こんなやくざに 誰がしたんでぇ

世間の噂が 気になるならば
こんなやくざを なぜ生んだ
つれのうござんす おっ母さん
月も雲間で 月も雲間で もらい泣き

(セリフ)
何をいってやんでぇ 何が今更、忠太郎だ
何が倅でぇ 俺にゃおっ母さんはいねぇんでぇ
おっ母さんは 俺の心の底に居るんだ
上と下の瞼を合わせりゃ 逢わねぇ昔の
やさしい おっ母の面影が浮かんでくらぁ
逢いたくなったら
逢いたくなったら 俺ァ瞼をつむるんだ

逢わなきゃよかった 泣かずにすんだ
これが浮世と いうものか
水熊横丁は 遠灯り
縞の合羽に 縞の合羽に 雪が散る
おっ母さん


4.千年の古都

作詞:吉岡治
作曲:弦哲也

約束もなく 日が暮れて
衣笠山に 一番星です
蚊柱(かばしら)を追う 蝙蝠(こうもり)も
機織る音も 変わらないですね
夏は 火の車 抱いたまま
冬は 心に闇を 凍らせて
母が唄った 星の歌
あの星は あの星は
あなたにとって 何ですか
※ああ 時は身じろぎもせず 悠久のまま
あぁ 時は身じろぎもせず 悠久のまま
千年の古都※

これほど星が 多いとは
玻璃(ガラス)の街で 忘れていました
根付の鈴を 嬉しさに
地蔵の辻で 鳴らしてみました
春は 秘めやかに 若葉雨
秋は 燃えたつような 曼珠沙華
母が祈った 流れ星 陽は昇り 陽は昇り
別離と出会い 繰り返す
ああ 夢は老いることなく 悠久のまま
ああ 夢は老いることなく 悠久のまま
千年の古都

(※くり返し)


5.流恋草

作詞:里村龍一
作曲:聖川湧

流す涙は乾いても
淋しい心はかくせない
星も見えないこの街で
あなたしかない私
※あゝ お酒ください
あゝ 寒い胸に
涙が凍る心が燃える
あなたが欲しい
ひとりが辛いこんな夜は
あなたを許せない※

雨の小道に散る花に
この世のはかなさ知りました
ひとつ拾って手に乗せりゃ
悲しみがこぼれます
あゝ 抱いて下さい
あゝ 寒い胸を
ほほづえつけば流れる涙
あなたが欲しい
春はまだ遠いこの街で
ひとりじゃ暮せない

(※くり返し)


6.むらさき雨情

作詞:三浦康照
作曲:山口ひろし

いのちを惜しむ 私なら
あなたについて 行かないわ
ふたりの傘に ふりかかる
ふたりの愛の 恋しぐれ
むらさきの雨、雨に にじむ想い出は
愛した女の 涙でしょうか

さだめの糸で 結ばれた
ふたりの絆 信じたい
あなたの匂い しみついた
あなたと住んだ あの部屋は
むらさきの雨、雨に 遠くかすむ町
訪ねた女の 未練でしょうか

夢でもいいの いつまでも
あなたの傍で 尽したい
私の胸の 片隅で
私を焦がす 恋灯り
むらさきの雨、雨に 濡れて泣いている
愛した女の 心でしょうか


7.時雨椿

作詞:さいとう大三
作曲:山口ひろし

雨に椿が 散るのが辛い
ふたり散れない 私も辛い
こんなになっても 二人は一緒
今はこのまま 離さないでね
今夜だけです ねぇ あなた

外を黙って あなたは見てる
きっと私の 明日を見てる
会ってはいけない 二人は一緒
この手握って 忘れないでね
二度と会えない ねぇ あなた

青い畳に しみ込む涙
そっとこぼした あなたの涙
どうにもならない 二人は一緒
戻り道なら さがさないでね
いいの私は ねぇ あなた