全曲集(2002)

秋岡秀治 全曲集(2002)歌詞
1.男の酒

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

男ひとりの 手酌の酒は
燗もあつめな にがい酒
酔ってどうなる 明日じゃないか
胸の寒さを 胸の寒さを
訊くな覗くな 露地あかり

まるい卓袱台(ちゃぶだい) あいつとふたり
心づくしの 皿小鉢
よせよ今さら 未練じゃないか
惚れていりゃこそ 惚れていりゃこそ
渡りきれない 川もある

苦労くの字に からだを削る
そんなおんなに 春はいつ
はしご酒して はずみをつける
別ればなしを 別ればなしを
なまじとめるな 夜の雨


2.夕焼け雲


3.夢登り

作詞:星野哲郎
作曲:野田ひさ志

人は七つの 迷いを捨てて
たった一つに 山をはる
右や左へ ゆれたがる
浮気ごころを おしのけて
しょせん男の 人生は
ひとりぼっちの 夢登り

楽がしたけりゃ 苦労をなめろ
バカをみたけりゃ 楽をしろ
ここの道理を 知りながら
生身裂かれりゃ つい弱気
しゃがみこんだら その背を
時は無情に ふみつぶす

勝てば親戚 負ければ他人
それが世間と いうものさ
あてにするから 腹が立つ
酒がのみたきゃ 買うてのめ
しょせん男の ゆく道は
ひとりぼっちの 夢登り


4.みだれ髪


5.益荒男

作詞:星野哲郎
作曲:岡千秋

生きてゆくのが 死ぬよりつらい
誰にもあるさ そんなとき
俺の背中に 手をまわし
叱ってくれる 母が居た
あの故郷に 借りてきた
まごころだけが 道づれさ

胸の中まで さらけて見せりゃ
似たような奴が ついてくる
数じゃないんだ 数よりも
大事なものは 真実だ
一人でいいさ この胸を
汲みとる友に 出逢えたら

惚れた女を 裸で守り
世間を敵に まわしても
やると決めたら やればよい
いのちは愛の ためにある
荒野の涯てに くちるとも
男は悔いを 残さない


6.夢追い酒


7.なみだの操


8.出世前

作詞:星野哲郎
作曲:岡千秋

浮世峠の 吹雪の中で
若い木の芽も 春仕度
苗で終わるか ひのきに成れるか
いまが大事な 出世前
つもるがまんが 花を呼ぶ

負けて崩れて また積みあげる
寄木細工の この命
たった一つの 親父の形見を
無駄にするなと 百舌が啼く
街の谷間に 星がふる

義理と人情が ひっぱり合って
俺を八つ裂き 七つ裂き
恋を捨てるか 男を捨てるか
問答無用の 出世前
投げた涙が 明日を呼ぶ


9.甲州夢街道

作詞:星野哲郎
作曲:望月吾郎

お江戸日本橋 木遣りで出たが
艶歌 新宿 八王子 浮世しがらみ
さらりとすてて
富士のお山を 道連れに
笹子猿橋 旅ゆけば
いのち伸びます ああ… 甲州夢街道

古いやつほど 大事にされる
ワインづくりの 故郷へ
いい湯 いい宿 いい酒めぐり
昔ながらの 白壁に
映える夕日も ほのぼのと
詩を奏でる ああ… 甲州夢街道

山は錦秋 舞鶴城の
月はほろよい 紅葉映え
四十五宿に 灯りを入れて
旅の終りは 下諏訪へ
平和観音 韮崎の
夢も満月 ああ… 甲州夢街道


10.黒あげは

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

俺なんか 逢わなけりゃ
しあわせに なれたのに
晴れ着一枚 欲しがりもせず
笑顔残して 逝ったやつ
黒あげは 飛んだ
野辺の送りの 夕暮れに
黒あげは 舞い舞い飛んだ
おまえが好きな 夕焼けに

蝶ちょ 蝶ちょ 俺の肩にとまれ…

惚れてたと 誰に言う
軽すぎる この春は
命まるごと おんなの夢を
俺に預けて どこの空
鉄砲玉 泣いた
風に吹かれて よろめいて
半ぱもの 何度も泣いた
おまえの好きな 夕焼けに

黒あげは 飛んだ
野辺の送りの 夕暮れに
黒あげは 舞い舞い飛んだ
おまえが好きな 夕焼けに


11.河内人情

作詞:たかたかし
作曲:水森英夫

生まれも育ちも 生駒の麓
ガキの頃から 声自慢
のれん屋台で 冷や酒あおり
酔えば十八番の 演歌節がでる
聞いておくれよア… お月さん

エ… さては一座の皆様エー
古今東西 語り継がれる 暴れん坊は
星の数ほどいるけれど
意地と度胸と腕っ節
三つ揃った男なら
八尾の朝吉 親分よ…
俺もなりたや 朝吉さんに

やるぞ見ておれ 生駒のおやじ
明日の天下は 俺がとる
一に辛抱 二に辛抱や
晴れて売り出す その日まで
そうや男は ア… 心意気


12.男の裏町

作詞:仁井谷俊也
作曲:中村典正

俄かの雨に 濡れようか
それとも酒に 溺れよか
男の…男の… 裏町は
涙ながせる 奴よりも
泣けない奴が つらいのさ

泥水浴びた 口惜しさは
男でなけりゃ わからない
どうした…どうした…意気地なし
元気だせよと 苦酒が
今夜も俺を 叱るのさ

こころにできた 水たまり
雨ならいつか 上がるだろ
夜更けの…夜更けの… この酒場は
夢にはぐれた 似た者が
明日に希望 つなぐのさ


13.ひとり酒


14.男の花道

作詞:吉岡治
作曲:岡千秋

一に稽古だ 三四に稽古
耐えて根性で ぶち当たれ
十と五尺の 土俵の上で
散らす火玉の あゝ大勝負
かけて悔いない かけて悔いない この命

俺の往く道 相撲と決めた
決めたその日に 棄てた恋
壁にはじかれ 奥歯を噛んで
白か黒かの あゝ星を取る
敵は我なり 敵は我なり 己なり

櫓太鼓が 川面を渡る
泣くな綱とる その日まで
磨け国技の 心技を体を
砂にまみれて あゝ咲かす花
晴れて男の 晴れて男の 花道を


15.浪花節だよ人生は


16.飛車角

作詞:たきのえいじ
作曲:叶弦大

のぼる湯煙 七坂 深山
おまえいなけりゃ 花もない
あばれ飛車角 腫れて夫婦駒
浮世いばらの 枡の目に
夢を点して ふたりで超える

酒をあおれば 一升徳利
日暮れ 天童 はなれ茶屋
意地を支えに 夢をつかみとる
すまぬ 笹ゆり 辛くても
これが男の 一番勝負

ここが出番と 覚悟を決めりゃ
駒が肩寄せ 踊り出す
じっとみていろ いいか次の手を
耐えて忍んだ 遠見角
指もしばれる みちのくしぐれ