恋物語

紗希 恋物語歌詞
1.恋物語

作詞:紗希
作曲:紗希

新年早々の車の中で
うとうとと聴いていたラジオドラマ
気付けば私は真剣に
耳を傾けていた

ラジオを愛する青年の
儚い恋の物語
画像の無い新鮮な世界に
想像を膨らませた

彼は彼女に一途だった
彼女も彼に恋をしていた

けれど彼らには苦難があった
想い合う二人を仕切る厚い壁
この話を五十年も後に耳にしている
自分自身がこの憎たらしい壁を
壊せればいいのにと思った

戦後間もない情勢の中で
彼はひたむきにラジオ放送の
台本を書き続けていた
ペンだこが出来るほど

彼女は上流階級で
貧しさを知らぬ裕福な生活
貧乏な彼との結婚は
両親が許さなかった

彼は彼女に距離を置かれた
彼女は彼を想って泣いた

彼らをつなぐ唯一のものは
彼の声が流れ出すラジオ放送
聴いてくれている事を願う者と
その声を耳の奥に焼き付ける者は
離れていても繋がれていた

悲しくも
彼女は見合い相手と結婚することになった
けれど彼女は
彼を忘れる事は出来なかった
彼との駆け落ちも望んだけれど…

彼は仕事に追われていたから
その場をどうしても離れられない
でも愛する人の夢を壊して本当に
自分が幸せになれるのかといったら
そうではないと悟った

ラジオから流れる彼の声を聴きながら
一歩一歩新たな道を進んでゆく
私も前へ 進んでゆくよ…


2.うさぎ

作詞:紗希
作曲:紗希

ラララ歌を唄って
髪を全部ほどいて
服も全部脱いで
そしてまた唄う

彼も歌を唄って
髪はそのままにして
彼も服を脱いで
私を抱いた

白い白い部屋に
二人は閉じこもる
うさぎの数え方
「匹」じゃないと知った

他愛もない会話を
ずっとしているだけ
周りの苦悩など
すべて忘れて

白い白い部屋で
二人は夢を見た
うさぎになる夢を
自由なうさぎに

草原を走って行く
あの小さな体で
仲間に囲まれて
彼女は笑ってた

葉っぱが一つ一つ
うさぎをなでてゆく
彼女を守るように
なだめるように

草原の優しさで
うさぎは幸せ
あなたの優しさで
私も幸せ