舟木一夫全曲集

舟木一夫 舟木一夫全曲集歌詞
1.高校三年生

作詞:丘灯至夫
作曲:遠藤実

赤い夕日が 校舎をそめて
ニレの木陰に 弾む声
ああ 高校三年生 ぼくら
離れ離れに なろうとも
クラス仲間は いつまでも

泣いた日もある 怨んだことも
思いだすだろ なつかしく
ああ 高校三年生 ぼくら
フォークダンスの 手をとれば
甘く匂うよ 黒髪が

残り少ない 日数(ひかず)を胸に
夢がはばたく 遠い空
ああ 高校三年生 ぼくら
道はそれぞれ 別れても
越えて歌おう この歌を


2.修学旅行

作詞:丘灯至夫
作曲:遠藤実

二度とかえらぬ 思い出乗せて
クラス友達 肩よせあえば
ベルが鳴る鳴る プラットホーム
ラララ……
汽車はゆく 汽車はゆく
はるばると はるばると
若いぼくらの 修学旅行

地図をひろげて 夢見た町を
僕のカメラで 撮した君を
思い出すだろ いついつまでも
ラララ……
汽車はゆく 汽車はゆく
ひとすじに ひとすじに
若いぼくらの 修学旅行

霧の港に 湖畔の宿に
名残りつきない 手と手を振れば
あとを追うよな 小鳥の群よ
ラララ……
汽車はゆく 汽車はゆく
さようなら さようなら
若いぼくらの 修学旅行


3.学園広場

作詞:関沢新一
作曲:遠藤実

空にむかって あげた手に
若さがいっぱい とんでいた
学園広場で 肩くみあって
友と うたった 若い歌

涙ながした 友もある
愉快にさわいだ 時もある
学園広場に 咲いてる花の
ひとつ ひとつが 想い出さ

ぼくが卒業 してからも
忘れはしないよ いつまでも
学園広場は 青春広場
夢と 希望が ある広場


4.仲間たち

作詞:西沢爽
作曲:遠藤実

歌をうたって いたあいつ
下駄を鳴らして いたあいつ
思い出すのは 故郷の道を
みんな一緒に はなれずに
ゆこうといった 仲間たち

帽子まるめて いるあいつ
リンゴ噛って いるあいつ
記念写真は とぼけていても
肩をならべた ツメエリにゃ
夢をだいてた 仲間たち

手紙よこせと いうあいつ
あばよあばよと いうあいつ
口じゃ元気に どなったくせに
ぼくが故郷を たつ朝は
涙ぐんでた 仲間たち


5.君たちがいて僕がいた

作詞:丘灯至夫
作曲:遠藤実

清らかな青春 爽やかな青春
大きな夢があり
かぎりないよろこびがあった
はかない希みがあり
つらい別れもあった
そんな時はいつも…
母にも似た 優しい 目差しの
君たちがいて そして 僕がいた

心の悩みを うちあけ合って
眺めたはるかな 山や海
言葉はつきても 去りかねた
そんなときには いつの日も
ああ 君たちがいて 僕がいた

涙をこぶしで ぬぐっていたら
遠くでこっそり 見つめてた
あの娘の瞳も ぬれていた
そんな日昏れも あったけど
ああ 君たちがいて 僕がいた

さよならする日は 肩くみあって
しあわせ信じて うたおうよ
大人になるのは こわいけど
そんなときにも 離れずに
ああ 君たちがいて 僕がいた


6.花咲く乙女たち

作詞:西条八十
作曲:遠藤実

カトレアのように 派手なひと
鈴蘭のように 愛らしく
また忘れな草の 花に似て
気弱でさみしい 眼をした子
みんなみんな どこへゆく
街に花咲く 乙女たちよ
みんなみんな どこへゆく
街に花咲く 乙女たちよ

あの道の角で すれちがい
高原の旅で 歌うたい
また月夜の 銀の波の上
ならんでボートを 漕いだひと
みんなみんな 今はない
街に花咲く 乙女たちよ
みんなみんな 今はない
街に花咲く 乙女たちよ

黒髪をながく なびかせて
春風のように 笑う君
ああだれもが いつか恋をして
はなれて嫁いで ゆくひとか
みんなみんな 咲いて散る
街に花咲く 乙女たちよ
みんなみんな 咲いて散る
街に花咲く 乙女たちよ


7.北国の街

作詞:丘灯至夫
作曲:山路進一

名残りが燃える 心が残る
ふたりで かえる アカシアの道
今夜だけでも そばにいて
眺めていたい ひとつ星
ぼくたちだけの よろこびが住む
北国の街

ちいさな花を ひろった指と
ほのかに 恥じらい 見あげた顔に
たとえ別れが あろうとも
心はいつも 変らぬと
誓ってくれた 夜更けの恋よ
北国の街

夜風がゆれる 灯りがうるむ
肩よせあるく アカシアの道
ここでさよなら するけれど
明日もいい娘で いて欲しい
ぼくたちだけの しあわせがある
北国の街


8.銭形平次

作詞:関沢新一
作曲:安藤実親

男だったら一つにかける
かけてもつれた 謎をとく
誰がよんだか 誰がよんだか
銭形平次
花のお江戸は 八百八町
今日も決めての 今日も決めての
銭がとぶ

やぼな十手は みせたくないが
みせてききたい こともある
悪い奴らにゃ 悪い奴らにゃ
先手をとるが
恋のいろはは 見当つかぬ
とんだことさと とんだことさと
にが笑い

道はときには 曲がりもするが
曲げちゃならない 人の道
どこへゆくのか どこへゆくのか
銭形平次
なんだ神田の 明神下で
胸に思案の 胸に思案の
月をみる


9.高原のお嬢さん

作詞:関沢新一
作曲:松尾健司

あの人に逢いたい たまらなく逢いたい
高原に風はわたり 白樺はゆれていた
夏がゆけば 恋も終ると
あの人はいつも言ってた
リーフ・リーフ……
君にぼくの 恋を語ろう

つぶらなる瞳よ つぶらなる瞳よ
高原の夏はすぎて 別れゆく夜はきた
一人よせる 夢ははてなく
残り火は 赤く燃えてた
リーフ・リーフ……
ぼくの恋は 消えてしまった

あの人に逢いたい たまらなく逢いたい
東京の空のどこか あの人は住んでいる
せめて いちど 逢ってききたい
夏の日の 恋は嘘かと
リーフ・リーフ……
東京の 秋は淋しい


10.哀愁の夜

作詞:古野哲哉
作曲:戸塚三博

なんて素敵な 夜だろう
星はきらめく 瞳はうるむ
ああきみと行く 夜風の舗道(みち)は
いつかふたりの胸に
恋を育てた あの日の舗道よ

夢を見るから ゆれるのか
長い黒髪 波うつように
ああ街の灯は やさしくもえて
何か誓いの言葉
交わしたいよな ふたりの夜よ

たとえ別れは 辛くとも
想うこころは 変わりはしない
ああ面影が 消えないように
きみと歩いた舗道に
ひとりたたずむ 哀愁の夜


11.絶唱

作詞:西条八十
作曲:市川昭介

愛おしい 山鳩は
山こえて どこの空
名さえはかない 淡雪の娘よ
なぜ死んだ ああ 小雪

結ばれて 引き裂かれ
七年を 西東
いのち短く 待つ日は永く
泣きぬれた ああ 小雪

山番の 山小舎に
春が来る 花が咲く
着せて空しい 花嫁衣裳
とこしえの ああ 小雪

なぜ死んだ ああ 小雪


12.ブルー・トランペット

作詞:古野哲哉
作曲:船村徹

夜の中から 流れてひびく
ブルー ブルー トランペット
誰が吹くのか 心にしみる
夜を失くした 泣き虫ペット
夜ふけの空に 涙が匂う
ホッホー

二度とあえない あの人なのに
ブルー ブルー トランペット
想いださせて 悲しくさせる
ひとりぽっちの 泣き虫ペット
泣かずにおくれ 辛いじゃないか
ホッホー

呼んでおくれよ もいちど恋を
ブルー ブルー トランペット
ぼくとうたおう 想いをこめて
うるむ音色の 泣き虫ペット
涙はすてて 悲しまないで
ホッホー


13.紫のひと

作詞:丘灯至夫
作曲:北原じゅん

忍び逢う 夜のふたりは
むらさきの 霧に抱かれて
離れては
離れては 生きてゆけない
すがりつき 泣いたあのひと
あのひとの 声がきこえる
むらさきの 霧の降る夜

忍び逢う 恋のはかなさ
むらさきの 霧に抱かれて
あなただけ
あなただけ 生きる希望よ
顔埋め 泣いたあのひと
むらさきの 霧の彼方に

ひとの目を 避けるふたりに
いつかくる 恋の終りよ
このままで
このままで 死んでゆきたい
夜明けまで 泣いたあのひと
あのひとが いまも恋しい
むらさきの 霧の降る夜


14.君よ 振りむくな

作詞:上田成幸
作曲:上田成幸

立ちどまるな 決して振りむくな
走り続けろ君よ 力のかぎり

今、春を待つ風はつめたく
たとえば凍える日々なら
ただ ゆらゆらと
涙に希望に身体をまかせて
ためらいも人も 抱きしめて眠れ

立ちどまるな 決して振りむくな
走り続けろ君よ 力のかぎり

今、何よりも熱いいたみが
たとえば 昨日の恋なら
ただ しみじみと
寒さにあいつに想いをまかせて
ぬくもりも傷も 抱きしめて眠れ

立ちどまるな 決して振りむくな
走り続けろ君よ 力のかぎり

今、疑いに 心とざして
たとえばうつろな旅路なら
ただ さらさらと
出逢いに別離に流れをまかせて
夕やけも虹も 抱きしめて眠れ

立ちどまるな 決して振りむくな
走り続けろ君よ 力のかぎり
立ちどまるな 決して振りむくな
走り続けろ君よ 力のかぎり
力のかぎり


15.浮世まかせ

作詞:上田成幸
作曲:上田成幸

花を枕の 盃に
紅のかおりの 舞う午後は
好いた惚れたに 酔うもよし
浮世まかせの 春だもの

とぎれとぎれに 蝉しぐれ
ほろり情に つまづいて
遠い父母 抱くもよし
浮世まかせの 夏の宵

夢をたずねて いそぐ男(ひと)
待ってこがれて やせる女(ひと)
背中合わせの 旅もよし
浮世まかせの 秋深く

どこか恋しい 古傷に
更けて木枯らし 冴える夜は
心ふるえて 泣くもよし
浮世まかせの 冬の中

いいさ そうだよ 誰も皆
浮世まかせの 風車


16.恋唄

作詞:すずきじろう
作曲:浜圭介

おもいでつもる ふるさとに
昔あずけた 恋ひとつ
ただなつかしく たずねれば
涙のあとを 見るばかり

あなたがとても 好きだった
竹の葉末の 露の色
ふるえながらも この腕に
こぼれて落ちた 夢のいろ

しみじみ胸に よみがえる
忘れたはずの うたのふし
今ははるかな 恋唄の
おぼろにけぶる うしろ影