空の記憶

茶太 空の記憶歌詞
1.太陽

作詞:茶太
作曲:bassy

「何もかもがいやになる!」
うなだれた君の背中にかける言葉
浮かばなくて黙った

どうせしばらく待てば
立ち直ると思ったら
「悩みなさそうだね」
恨めしそうに見られた

出来ることなら
なんでもしてあげたいよ
そういう気持ち伝わんないのが
時々もどかしい

雨降りでも曇りでも
僕らの前に道は続く
諦めるよりひたすら歩けば
きっと なにかあるよ

坂の向こう側にいいことあるかもね

もし時間 戻せたら
「生まれる前に戻りたい」
半分本気な目に
ちょっと悲しくなった
たられば話
した後のむなしい空気
笑い飛ばして
ラーメンでも食べに出かけません?

雨降りでも曇りでも
僕らの歩幅で進むこと
見上げた空の太陽に誓おう
ほら 前を向いて
大きく手を振って
元気に歩きましょう
空はキレイだけど
ちゃんと足元も見てね

槍の日でも嵐でも
一緒に歩けば楽しいよ
見上げた空の太陽も笑う
さあ 手を繋ごう

どんな未来でもずっと
独りじゃないから大丈夫
どうしても涙零れたなら
僕が笑わせよう

曲がり角の先に何かあるといいね
君と一緒ならば何処へでも行くから


2.たんとんとたん

作詞:茶太
作曲:bermei.inazawa

土曜の昼
帰り道の途中で
ぽつりつむじにひとつ
気のせいのようなそうじゃないような

たん とん トタンが鳴る
バス停でバスを待つ
君と会話が途切れ
見上げてみた空 とても蒼くて

あぁ 通り雨がくるよ
屋根のあるところにいかなくちゃ
あぁ たたとたたとたたとたと
雨の足音鳴る

たん とん ゆれる緑
青空から降る不思議
遠く道の向こうで
楽しげな声が近づいてくる

あぁ ランドセルをゆらし
わざと水溜りを踏んでいく
あぁ 騒がしい笑い声と
子供の群れがゆく

らら 聞こえてくる
君が口ずさむ歌
雨のリズムに揺れる
僕らの時間をぐるりと囲む

あぁ 青空のくせにと
しょんぼりな僕を笑いながら
あぁ 君が指差した空に
とてもキレイな虹


3.しゃぼんだま

作詞:茶太
作曲:下村陽子

桜並木のほうにふわふわと漂う
七色の丸い玉
力いっぱい吹いてみる

駄菓子屋のおまけだった
シャボン玉で暇をつぶす

ちゃんと決めてきたのに
今日も言えなくて
きっと勘が鋭いから気づいてる気がする

なんが言えないままの
たったひと言を
ずっと先延ばしの心 ユラユラ揺らいで

別に秘密にする理由など無いのに
タイミング計ってたら
どんどん言えなくなってく

小さめの泡の群れが
強めの風に飛んで弾けた

ちょっと胸が痛んで
ちょっとうつむいて
ずっとこのままじゃいられないことを知っている

でもうまい言葉が
まだ浮かばなくて
ずっと先延ばしの心 ユラユラ揺らいで

せいいっぱい息を吹きこんだ
特大のシャボン玉は
僕の重い気持ちにひっぱられ
草の上であっけなく弾けた

ちょっと胸が痛んで
ちょっとうつむいて
ちょっと君の家までこれから行こうかな なんて

もっとうまく言えたら
もっと素直なら
きっと君のこと傷つけないですむのかな


4.かえりみち

作詞:茶太
作曲:たくまる

外灯の明かり灯る頃
少し手前のバス停で降りた
人の気配がつらくなって
どこでもいいから歩きたくなった

耳元揺れる好きな歌も
悲しい事ばかり耳に残った
見慣れたはずの細い道は
知らない場所に紛れ込むようで

さっきまで傍にいたのに
今はもう影ひとつ切ないよね
幸せをもらうほど独りに戻る時が
怖くなる

またねと笑って手を振って
あと何度こうして過ごせるのかな
小さな不安が消えなくて
少しずつ欲張りになっていく
永遠なんて探せないのに

見上げる空に一番星
遠く瞬く踏切の赤
いつもと同じ景色なのに
なぜか全てが寂しく映って

ここにある確かなものは
目に映ることのない絆だけで
弛まずに途切れずに繋ぎ続ける術を
知りたくて

信じる理由を探しては
他愛も無いことと笑ったけど
挫けそうな日はいつだって
君の笑顔が優しかったから
君の言葉に救われてたんだ

心の一番奥のほう
柔らかに満ちていく光がある
君がこの気持ち教えてくれた

信じる理由を探しては
他愛も無いことと笑ったけど
挫けそうな日はいつだって
君の言葉に救われてたから

また明日と笑って手を振って
そんな毎日が大切なんだ
繰り返すばかりの日々でも
それだけで幸せを知ったから
永遠なんてどこにも無くて
君が笑顔でいてくれるなら


5.モノクロ

作詞:茶太
作曲:大嶋啓之

少し冷たい風 雨雲を運んで
かすかな影が色を奪った

右手の中にある
使い捨てのカメラ
何をとりたかったのかわからず

ああ止まったバスを降りる人の足音が響く

急ぎ足で過ぎる まばらな人波も
無表情すぎる今日の空も
どうでもいいような記憶が増えるより
君の笑顔を憶えたくて

雨が降りそうだと知ってて
電話をかけるんだ

少し困った声
それでも僕は嬉しくなってしまう

憶えていることはほんの一握りでも
小さな欠片さえも僕らの遠ざかる日々の証

いつも拾えずに逃がしてしまう言葉も
寄り添ったつもりで すれ違う今の僕も
いつの日にかこの不器用な日を超えた時に
何か意味を持つのだろうか

時が過ぎたとして
今日の日の写真は
いったい何を先に残すの

色のない雲間も
黒いアスファルトも
この感情を残しはしない

どうせ撮るのならば
幸せの気持ちになるような
大好きな場所と君を
思い出せるような一枚がいいな

憶えていられることはほんの一握りでも
たとえこの瞳に焼き付けられなくても
何気ないような写真を繋ぎ合わせた日々の中
僕らが共に過ごした季節を忘れないように


6.空の記憶

作詞:茶太
作曲:ぺーじゅん

選べないほど大切なものが二つあったんだ
どちらも深く僕の胸に根付いてる

ホントの強さが何かまだよく分からないけど
泣いた数だけ強くなれたらいいのになぁ
何度も何度もこぼれて あぁあぁ

答えを出すのはそんな難しい事じゃなくて
開いた穴の埋め方がわからないだけなの
もしかしたらもう二度と埋まらない?と思うから
何かを捨てることに臆病になってく

変わらないものがあるなど
信じられるほど子供じゃなくて

指絡め交わした言葉に
嘘も偽りもひとつもなかったから
笑顔のままじゃ言えない言葉で
僕の心に刻み付けた
君の影と
今日の空を

言葉にした瞬間にまた迷いが絡み付く
思うとおりにすればいいと君は笑う
どうしてこんなに強く思うことは出来るのに
どうしてずっと傍にいられないんだろう

離れても大丈夫だと
笑えるほどには大人じゃなくて

いつもなら泣くのは君なのに
おぼれそうな程に染まるオレンジの夕焼け
笑顔のままで受け取る言葉は
君の心にそんな空を
どんな僕を
焼きつけたの

変わっても離れていても
積み上げたものは無くならないよと

閉じていた世界が広がる
白く伸びた細い腕で僕の背中押すから
泣き笑いでかっこうつかないけれど
今の僕ごと憶えていて

指絡め交わした言葉に
嘘も偽りもひとつもなかったから
いつかきっとも一度会えたとき
君の隣で笑えるよう
途切れた日々が
僕らの距離が
繋がるように