桃と耳~遊佐未森ベストソングス

遊佐未森 桃と耳~遊佐未森ベストソングス歌詞
1.フォレスト・ノーツ


2.瞳水晶

作詞:外間隆史
作曲:外間隆史

虹色のアスファルト
水溜り覗いたら
ボクの心の空模様
どうだろう?

暮れてゆく坂道を
なだらかに時は往く
ボクは遠まわりしたくなる
独り

雨あがりの街と うらはらに涙色
嘘なんてつけないね くちびるが震えたよ

あした青空の下で
打ち明けたいよ瞳水晶

夜になる少し前
あいまいな気持ちのままなら
帰らなきゃよかったよ
家(うち)へ

灯りを追いかけて 逃げてゆくシルエット
ささいなあやまちに 三日月もにじんでた

あした青空の下で
打ち明けたいよ瞳水晶

あの空にボクはいつも
憧れ映す瞳水晶

あした青空の下で
打ち明けたいよ瞳水晶


3.暮れてゆく空は

作詞:工藤順子
作曲:外間隆史

石を投げたくなって川原に下りたら
君が橋の上を自転車で過ぎて行く
追いかけたりしたら夕暮れの空に
君がそのまま吸い込まれてゆきそう

そんな気がして声を飲み込む
そんな気がして声を飲み込む

暮れてゆく空は
戻らない季節のようで
淋しいけれど
いつもきれい

橋の向こうに見える小さな鳥居の
風が吹いて草が揺れているあのあたり
子供の頃の君がひざを抱えているよ
笑いこらえじっと隠れてる

そんな気がして僕も笑った
そんな気がして僕も笑った

流れてく川は
振り向かない心のようで
淋しいけれど
いつもきれい

暮れてゆく空は
手離した言葉のようで
淋しいけれど
いつもきれい
とてもきれい


4.0の丘∞の空

作詞:工藤順子
作曲:外間隆史

二人を追い越して 雲が行くよ
時間の軸の上走り続ける
ずっと抱きしめた 大事な日々
追い風に飛ばされそう ガラスの青い地球
光浴びて 二人の爪先で まわり続ける
ずっと好きなのに 見ていたのに
すれ違う夢の座標
0の丘に立てば
どこまでも ∞の空見えるよ
最初遭えた場所で
もう一度 過去と未来作ろう

ずっと離さずに 泳いでゆく
草の海光の海
0の丘に立てば
どこまでも ∞の空見えるよ
最初遭えた場所で
もう一度 過去と未来作ろう

0の丘に立てば
果てしない ∞の夢叶うよ


5.午前10時午後3時

作詞:工藤順子
作曲:遊佐未森

急ぐ人波が過ぎて
街も一息つくから
いつもの路地を曲がって
窓際の席に座るよ

壁の大きな時計が
歌を思い出す前に
朝と昼をかき混ぜて
てのひらでそっと包もう

約束も行くあても無い
だけど胸一杯
偶然の素敵なことに
出逢うその予定で

毎日通る道 毎日違う風
靴音弾ませながら
さあ家へ帰ろう

焼きたての甘い夢は
少しだけ焦げた匂い
昼下がりの風に乗り
窓を抜け流れてゆくよ

レコードの傷を飛び越え
針がまた戻ると
まどろみは遠いあの日の
同じこの時間へ

誰かが駆けて来る
垣根の向こうから
何処かで遊び疲れて
心が歌い出す
何度も繰り返す
忘れてしまえない歌

誰かが駆けて来る
垣根の向こうから
心が歌い出す
何度も繰り返す


6.僕の森

作詞:工藤順子
作曲:遊佐未森

ビルの街にたったひとつ
ただ一本きりの 僕の森に逢いにゆくよ
遠回りして アスファルトに影を落とす
君の枝の下で 空と土の声を聴くよ
瞼閉じて 静かに息をするだけで
ふたり

いちばん小さな輪廻の 宇宙
ああ 明日さえ 昨日さえ
かすむ木洩れ日の中で
悲しみの影さえも失くす
My only lonely forest…

夕日ひとつ窓に乗せた
バスが走り抜ける
僕は君の鼓動聴くよ
幹にもたれ 生まれる前に見た夢と
同じ

いちばん確かな命の記憶
ああ 聞こえるよ
聞こえるよ 肩に降りかかる霧も
遠い日のせせらぎに帰る
My only lonely forest…

もう 泣かないで 泣かないで
眠る鳥達の羽根に
薄墨の三日月が滲む
My only lonely forest…

もう 泣かないで 泣かないで
急ぐ人達の胸に
銀色の街灯が滲む
My only lonely forest…


7.君のてのひらから

作詞:遊佐未森
作曲:遊佐未森

君のてのひらから生まれてきた
ブロンズ並んでる静かな部屋
いつでも 君のそばで
その手を眺めてるよ

君のてのひらには太陽がいて
冷たい土さえも輝きだす
こんなに 君のそばで
素直な気持ちになる

移ろう風を
形にして
光と影を
刻んでゆく

君のてのひらから生まれたいな
もう一人の私 土に還る
君のてのひらから生まれてきた
もうひとつのいのち 時を超える


8.水夢(スイム)


9.真夜中のキリン


10.地図をください

作詞:工藤順子
作曲:外間隆史

雲のない青空は 高く
風もないこんな日は 独り
住み慣れた町の真ん中で
悲しい迷子になれそうで

夢はただ遠すぎて 僕は
街角に立ち尽くす 一人
君が歩いてく後ろ影
通りの向こうに見失う

あの角曲がれば きっと
見知らぬ店 建ち並ぶ
市場へと迷い込む

賑やかな店先に 眠る
ガラクタにつまずいて 歩く
歌声が聞こえたよ 君の
懐かしいあの歌が 遠く
錆びた思い出を売りさばき
きらめく銀貨を手に入れる

見えては隠れる君の
瞳を目で追いかける
ひしめくテントの隙間
記憶の彼方に続く
小径へと迷い込む

汗ばむ掌の中
小さなコインはひとつ
どの店覗いてみても
捜していたものばかり

汗ばむ掌の中
小さなコインはひとつ

その地図を一枚ください
朱く夢の場所を印した
その地図を一枚ください
帰り道の破れかけてる
その地図を一枚ください
朱く夢の場所を印した
その地図を一枚ください


11.窓を開けた時

作詞:外間隆史
作曲:外間隆史

朝もやの街角に 鳥たちが啼きはじめたら
目醒めかけた瞳に 記憶のフィルム廻りだす
今も君を 忘れられない 画用紙に描きつけた
夏はきのうを駆け抜ける
時の糸を たぐりよせても
窓を開けた時 空は僕の朝を告げた

白い煙のこして (僕を独りのこして)
君をのせたバスは走る
ガラス越しのくちびる 確かに君の声がした
いつかふいに 帰る気がして
窓を開けた時 空に君が浮かぶよ

僕に気づいたら すぐに微笑みで答えて
窓を開けた時 空に君が浮かぶよ
窓を開けた時 すぐに僕に気づいて
窓を開けた時 僕の朝がはじまる
窓を開けた時 僕の朝がはじまる


12.夏草の線路

作詞:工藤順子
作曲:外間隆史

夏草に埋もれた線路は錆びた陽射しを集めて
立ち止まる踵を知らない町に誘うよ
霧の朝いちばん最後の貨物列車に託した
僕たちの遥かな未来は走り続ける

何時までもこの場所で
同じ夢見てたはずなのに
君は今靴紐気にして

枕木は季節を数えて蒼い土へと帰るよ
少しずつほどけるあの日の遠い約束

ポケットに忘れてた
石ころを高く投げてやろう
赤茶けたレールの向こうへ

何にも気づかずに
通り過ぎてしまえそうで
何処まで歩いても
終わりのない夏の線路

夏草に埋もれた線路は低く陽炎揺らして
七色にさざめく小さな風をはじくよ

僕のこと想う時
目を閉じて汽車を走らせて
聞こえない汽笛を聞くから

このまま気づかずに
通り過ぎてしまえなくて
何処まで歩いても
終わりのない夏の線路
いつでもまなざしは
眩しすぎる空を越えて
どんなに離れても
遠く君に続く線路


13.われもこう


14.だいじょうぶ

作詞:遊佐未森
作曲:遊佐未森

五月の庭ではだしになって
土の上に 立っていたら
光を吸い込んで からだごと
かるくなって 宙に浮かぶ
両手広げたら 空にとけてゆきたい

それから小さな粒になって
名もない花 草の中に
座って 新しい空気をつくりたいな

君とここでひとつになる
そんなこともできそうだね

ふるえる空から雨が降って
土の中に 連れ去られて
遠い国へ往く
地球を通り抜ける

君とそこでひとつになる
そんなこともできそうだね
目を閉じたら君が見える (光を たくさん からだに 吸い込んだら)
どんなことも大丈夫だね (それから 小さな 小さな 粒になって)
あふれる 想いは 大好きな 君のもとへ
あふれる 想いは 大好きな
君のもとへ


15.東京の空の下

作詞:工藤順子
作曲:外間隆史

もう帰ろう 日暮れてゆくよ
何度も呼んでみたけど 返事がない

十数えて
目を開いたら
知らない景色の中で
風が前髪を巻き上げた

遠いビルの窓が
明かり灯してる
人の欲望(ゆめ)が 高く高く
空を突き上げる

もう帰ろう
振り返ったら
大人になったあの子が
駅の人混みに隠れてた

緑色の電車
街を駆け抜ける
耳の奥で ずっとずっと
歌が続いてる

街は大きな手拡げて
人の限りない夢を抱(いだ)くよ
みんな眠らせて 今夜も
深い悲しみも忘れさせて

もう帰ろう
いつもの道
もう帰ろう
日暮れてゆく