JEEP

長渕剛 JEEP歌詞
1.女よ、GOMEN

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

今にみてろと雨にはじかれながら
しょっちゅう伏し目がちの昨日を破りすててきた
4、6時中 貧乏ひまなし 頭もはげるほど
頑張れば 頑張るほど イラついていた

いたずらに女に惚れてきたわけじゃねえ
考えてみりゃ女にゃ謝りっぱなしだった
煮ても焼いても 食えねえ 俺ら ごろつきに
やわらかい肌で 明日をみさせてくれた

女よ GOMEN GOMEN!
女よ GOMEN GOMEN!
100年たっても 1000年たっても Wow Wow
俺らお前に 謝りっぱなしさ

馬鹿か利口かケジメのつかねえ夜だった
夢にしばられ おまけに てめえの首までしめちまい
一生 嘘でかためてやれと俺らひんまがりゃ
向こう見ずの乱暴者とまたののしられた

バカがつくほど正直に街の空を仰いだら
すれ違う友は 俺の前から遠去っていった
夢と暮らしのゴッタ返しのざわめきの真ん中で
俺には やっぱり お前しかいなかった

女よ GOMEN GOMEN!
女よ GOMEN GOMEN!
100年たっても 1000年たっても Wow Wow
俺らお前に 謝りっぱなしさ

女よ GOMEN GOMEN!
女よ GOMEN GOMEN!
100年たっても 1000年たっても Wow Wow
俺らお前に 謝りっぱなしさ


2.流れもの

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

調子っぱずれの都会の路地裏で
飲んだくれた帰りにしこたま吐いた
いんちきまがいの臭い男の屁理屈に
へどが出るほど不愉快な夜だった

真っ赤にただれきった今どきの露骨な
男のやさしさ芝居にゃついてゆけねえ
につまった一日を下手くそなカラオケで
すすり泣くように唄われるのはゴメンだ

イラつく世間におさまりがつかず
舗道につばを吐きケンカをふっかけた
ボロボロになって胸引き裂かれたけど
俺にゃちっとも痛くもかゆくもなかった

どうせ俺らはどこかの流れ者
俺らのしかめっ面 今さらなおるわけがねえ
どうせ俺らはどこかの流れ者
生まれっつきのうらぶれた小汚ねえ暮らしに乾杯

苦しい事など他人に語るな
ドブに捨てちまったら一生だんまり決めろ
義理も人情もケジメもねえこの街で
今夜もずけずけと生き恥をさらす

働きっぱなしの24時間
ビルの谷間に日が沈む
夕焼けの色はいつか俺が見た
横たわるおふくろの血の色より赤かった

明日になれば明日の風が吹く
性に合わねえならケツをまくればいい
気にするほどの事じゃもともとねえさ
きっぱりふっきったらこの街を出よう

どうせ俺らはどこかの流れ者
俺らのしかめっ面 今さらなおるわけがねえ
(どうせ俺らは) どこかの流れ者
生まれっつきのうらぶれた小汚ねえ暮らしに乾杯
(どうせ俺らは) どこかの流れ者
俺らのしかめっ面 今さらなおるわけがねえ
(どうせ俺らは) どこかの流れ者
生まれっつきのうらぶれた小汚ねえ暮らしに乾杯


3.友達がいなくなっちゃった

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

学校帰りの屋根裏部屋で 俺達は酒を持ち込み
ハイライトを吸っていた
にきび面を くしゃくしゃにしかめながら
将来の夢を朝が来るまで語った

あれから一つまばたきをしただけで
16年ぶりに俺達は屋根裏部屋に集まった
話す事といえば ゴルフと銭と出世話 そして
昔の唄ばっかりを朝まで唄った
俺は何となくやりきれない想いで
タバコを焦がした明日の情熱をみていた
すると友達は俺にこう言った
「お前も変わったな 少し丸くなったよな」って

※友達がいなくなっちゃった
気がついたら 一人もいなくなっちゃった
だけど俺 寂しくなんかない
仲好しクラブの付き合いはまっぴらさ※

真黒に日焼けした俺達はいつだって
それぞれの明日をかきむしっていたのに
なぜに友達は酒を飲まなきゃ 本当の事を
しゃべらなくなっちまうんだろう
なぜに友達は酒をあおりながら
うらやむような瞳で愚痴しか言わなくなるんだろう
なぜに友達は同じ河川を
いっしょに渡れなくなっちまうんだろう

話す事もつきてくると 「それじゃまたな」って
俺達は屋根裏部屋を出た
変わったのは俺じゃなくて お前の方なんだと
最後まで言えなかった

(※4回くり返し)

友達がいなくなっちゃった


4.電信柱にひっかけた夢

作詞:TSUYOSHI NAGABUCHI
作曲:TSUYOSHI NAGABUCHI

実に寒い夜だった
貨物列車の通りすぎる音がした
これが最後と腹に決め
26のたくらみから足を洗った

新聞配達の自転車の音がした
酒の飲めない俺は 食パンをかじった
錆びた10円玉をひっくりかえし
「ついてねえや」とやぶにらみした 明け方の東京

生き恥をさらしても
裏街道はまっぴらさ
ゴメンヨと詫びをいれ
お前住む街へひっかえす

東中野の駅前に ああ 突っ立ったまんま
電信柱に ひっかけた夢
未練たらたら ひっかけた夢

浜松町から羽田に向かった
公衆電話から奴に電話した
握りしめた受話器の向こうで
「頑張れや」って奴が泣いた

抜き差しならねえ街だった
危うく俺の背骨をぬかれるとこだった
性に合わねえから家に帰るだけさと
ふてくされた顔で 精一杯の負け惜しみ

俺だってあの日の海を 死ぬまで泳ぎ切るつもりさ
あぶく銭にうもれて一生 男なんか演りたくねえ
あの時の電信柱に ひっかけたくやしさと諦めが
俺の胸をたたきやがる
たらたらと 胸をたたきやがる
俺の胸をたたきやがる
たらたらと 胸をたたきやがる


5.海

作詞:TSUYOSHI NAGABUCHI
作曲:TSUYOSHI NAGABUCHI

俺の背中で力果てたお前の指がすべりおち
ゆっくりとゆっくりとシェードランプに灯をともす
白い肌が悲しいほどにシーツに溶けてく
お前の顔ひきよせてそっと口づけた

俺は今 月が落ちた波打ち際に立ち
愛する覚悟を一歩づつふみしめてる
「嘘だろう?」ってあの時 聞けなかったのは
互いの寂しさをわかってたからだ

夜の海に俺の過去を沈めたら
明日からお前と二人で生きよう

身動きすると逃げてくようにお前は震えた
乱れた髪俺の両手で強く受け止めた
にぎりしめた 二つの罪 素っ裸の胸に抱き
23Fホテルの部屋苦しい夜が 降ってた

俺は今 月が落ちた波打ち際に立ち
愛される覚悟を一歩づつふみしめてる
こなごなに砕け散る波のしぶきが舞い
あの時の俺の胸に(ずるさ)突き刺さる

夜の海に俺の過去を沈めたら
明日からお前と二人で生きよう

夜の海に俺の過去を沈めたら
明日からお前と二人で生きよう


6.カラス

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

執念深い 貧乏症が 情ねえほどしみついてる
ボロ着を丸めた 枕で眠った Ah
真っ黄色に錆びついたカミソリを 畳に突き刺し
「夢」と書いてよじれるほど笑った Ah

黒いカラスよ お前は寂しくはないか
銭だ銭だと損か得かで日が暮れてゆく
俺達は都会に群れをなすカラスだ
わけもないのに夕焼け見るとまた泣けてくる

露骨に人間を信じたら足の裏でけっ飛ばされた
公衆便所に落書きをした Ah
イラつく夜に飲んだくれいっせいに
寝ぐらへもどる時俺はただ一人で空を見上げた Ah

黒いカラスよ お前は寂しくはないか
一心不乱 あの青春に日が暮れてゆく
俺達は都会に群れをなすカラスだ
わけもないのに夕焼け見るとまた泣けてくる

俺達の行く先は 真っ暗闇と決まっちゃいねぇ
だけど何だか夕焼け見るとまた泣けてくる
だけど何だか夕焼け見るとまた泣けてくる


7.お家へかえろう

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

ささくれだった うす汚ねぇ古畳の上
割腹自殺する 夢をみた
昼間っからごろごろ ごろつき回り
セブンイレブンで臭い女をはじく

東の空では若者が 自由と戦っているのに
原宿ホコ天通りじゃ 自由をもて遊んでる
「これが若者ですか?」と 日の丸をすかしてみりゃ
しらけたニッポンが ああ アメリカに溶けてゆく

一攫千金かっさらおうと 東京めざし
甘くねえやと故郷へ とんぼ返り
しようがねえべと畑耕し ここが一番さと
開き直ればケツの穴が なぜかむずがゆい

青山通りと表参道の交差点のビルから
ミックジャガーが ぶらぶら ぶら下がってる
すけべったらしい いかした あの口許から
35億円の唾液を たれ流している

ああ 明日の朝 ああ 国会議事堂へ行こう
ああ しょんべんひっかけて ああ 口笛吹いてお家へ帰ろう

敗戦直後に生まれた40代は
つまらない日本的資本主義をつくっちまった
履き違えた自由を売り物に
ヒッピー ハッピーよろしく さすらいの風が吹く

ところでセブンイレブンには いつもの顔ぶれで
冷凍物のコロッケしか できねえボディコンと
そいつの あそこにひざまずき なめまくる包茎どもが
深夜TVのド真ン中に どっぷり漬かってる

ああ 明日の朝 ああ 国会議事堂へ行こう
ああ しょんべんひっかけて ああ 口笛吹いてお家へ帰ろう

ああ 明日の朝 ああ 国会議事堂へ行こう
ああ しょんべんひっかけて ああ 口笛吹いてお家へ帰ろう


8.しょっぱい三日月の夜

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

うおう!うおう! うおう!うおう!…

逃れようとする この俺と 突っ走る俺が
憎みあいながら腹の底でひっくりかえってる
ひからびた手と手をつなぎあい
よくもここまで来たものだ
うおう!うおう!と負け犬が吠えてる
そろりそろりと月が昇るたびに
あゝあたりまえの男に会いたくて
しかめっ面したしょっぱい三日月の夜

うおう!うおう! うおう!うおう!…

真面目に生きぬく事がなぜにバカバカしいんだろう
人と会う事が無性にわずらわしくて
疲れ果てた身体まるめ女のふとももで眠った
うおう!うおう!と俺の肩がきしむ
そろりそろりと月が昇るたびに
あゝあたりまえの男に会いたくて
しかめっ面したしょっぱい三日月の夜

あっちの水は苦いぞと唄えば
こっちの水は甘いぞと誰かが言う
あゝあたりまえの男に会いたくて
しかめっ面したしょっぱい三日月の夜

あゝあたりまえの男に会いたくて
しかめっ面したしょっぱい三日月の夜

うおう!うおう! うおう!うおう!…


9.浦安の黒ちゃん

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

「近頃何だかお前 元気ねえみてえだな」と
忘れかけてたころに 電話がなる
「何かいい事ねえか」と「身震いするような女に
会いに街へ出よう」と俺が言うと

買ったばかりのジープで湾岸道路飛ばし
浦安の黒ちゃんはやってくる
とりあえずお前の家へ今からすぐ行くから
大阪行きのチケット摂ってくれと言う

赤い靴下をいつものぞかせて
「つまんねえ映画ばっかりだな」と冷蔵庫を開け
YEBISUビールにえだ豆をつまみながら
浦安の黒ちゃんは兄貴ぶる

8:30分東京駅プラットホーム
俺達はまずい弁当ぶら下げて
個室に乗り込み 売り子に声をかけ
浦安の黒ちゃんは 頭をかく

ルルルル ルルル…

釣と女と映画を語り始めると
俺はガムを噛みながら 窓の外を見た
田んぼのあぜ道を白いヘルメットかぶり
自転車通学の学生が気になる

名も知らぬ街で名も知らぬ風に吹かれ
「あいつもきっと夢があるんだな」って
急に黙りこくりタバコに火をつけて
浦安の黒ちゃんは目を閉じた

あてもなく俺達は大阪へ着いた
「これからどこへ行くんだよ」って俺が言うと
「わかんねえ」とあっさり黒ちゃんが言ったから
「赤い靴下やめろ」って言ってやった

とりあえず車に乗り南へ走らせた
大阪通天閣に二人で昇った
しょうがねえから俺達流れるネオンサイン見て
バカヤロウって小さな声で言った

しけたホテルのバーじゃ性に合わねえから
俺達は屋台でうどんをすすった
さっぱり色気なしで悪かったなと
なりふりかまわずどんぶりをすすった

よろめく足取りのふらふらの街で
ド真ン中を俺達は歩いた
とんがったまんまの 黒ちゃんの背中が
大阪の街で小さく見えた

ルルルル ルルル…


10.西新宿の親父の唄

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

続けざまに苦しそうなせきばらいをしてた
西新宿の飲み屋の親父が昨日死んだ
「俺の命もそろそろかな」って
吸っちゃいけねえ タバコふかし
「日本も今じゃクラゲになっちまった」って笑ってた
わりと寂しい葬式で春の光がやたら目をつきさしてた
考えてみりゃ親父はいい時に死んだのかもしれねえ
地響きがガンガンと工事現場に響きわたり
やがて親父の店にも新しいビルが建つという
銭にならねえ歌を唄ってた俺に 親父はいつも
しわがれ声で俺を怒鳴ってた
錆ついた包丁研ぎ とれたての鯛をさばき
「出世払いでいいからとっとと食え」って言ってた
「やるなら今しかねえ やるなら今しかねえ」
66の親父の口癖は「やるなら今しかねえ」

古いか新しいかなんてまぬけな者たちの言い草だった
俺か俺じゃねえかで ただ命がけだった
酒の飲めない俺に無理矢理とっくりかたむけて
「男なら髪の毛ぐらい短く切れよ」ってまた怒鳴った
西新宿の飲み屋の親父に別れを告げて
俺は通い慣れた路地をいつもよりゆっくり歩いてる
すすけた畳屋の割れたガラスにうつっていた
暮らしにまみれた俺が一人うつっていた
「やるなら今しかねえ やるなら今しかねえ」
66の親父の口癖は「やるなら今しかねえ」

「やるなら今しかねえ やるなら今しかねえ」
66の親父の口癖は「やるなら今しかねえ」
やるなら今しかねえ やるなら今しかねえ
やるなら今しかねえ やるなら今しかねえ


11.JEEP

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

ワークブーツにはきかえ 赤いジャンパーひっかけ
夜明け前の湾岸道路を 俺は西へと走らせ
背中に町が遠ざかり
背中に人が遠ざかり
俺の前にはただ風が吹いている
フロントガラスの向こうから やっと太陽が昇った
俺はできたばかりの唄を カーステレオから流した
深く息をすいこみ そいつを吐き出したら
昨日までのざわめきが笑い始めた

Oh my JEEP 悲しくてやりきれなかった
Oh my JEEP 愛されていなかったのかも
Oh my JEEP 不安ばかりの夜だった
Oh my JEEP 俺は今海を見に行くところだ
driving with my JEEP driving with my JEEP
driving with my JEEP with my JEEP

海はやっぱり光ってた 砂浜を野良犬が走ってた
ずっと遠くで船がゆっくりと動いてた
ウェットスーツの若者が くちはてた流木とたわむれ
俺はむしょうにコーヒーが飲みたくなった
俺は JEEP をとめた シーズン OFF のドライブ イン
コーヒーを飲みながら やめてたタバコに火をつけた
窓ガラスごしに打ち寄せる波を見てると
もう一度自分を信じてみたくなった

Oh my JEEP 全てを許してみよう
Oh my JEEP あいつを愛してやろう
Oh my JEEP 陽は高く昇った
Oh my JEEP 幌をはずした JEEP を走らせた
driving with my JEEP driving with my JEEP
driving with my JEEP with my JEEP


12.Myself

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

人ごみに紛れると なおさら涙がでるから
やっぱり一人になろうとした
それでも寂しくて涙がでたから
俺は初めてほんとの友を探した

やりたい事と やりたくねえ事とが
思いどうりにいかなくて
「夢は何ですか?」と聞かれる事が
この世で一番怖く思えた

※だから真っ直ぐ 真っ直ぐ もっと真っ直ぐ生きてえ
恥ずかしそうにしてるお前が好きだ
だから真っ直ぐ 真っ直ぐ もっと真っ直ぐ生きてえ
寂しさに涙するのは お前だけじゃねえ※

上を見ると負けたくなくて
悔しさと羨ましさを かくして笑って見せた
俺みたいな男は…と 背中を丸めたら
やけに青い空が 邪魔くさく思えた

離れていく者と 離したくねえ者とが
思いどうりにいかなくて
ひとときの楽しさに 思いきり身をゆだねたら
なおさら寂しくて 涙も枯れ果てた

(※くり返し×2)