YAMATO

長渕剛 YAMATO歌詞
1.JAPAN

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

Oh Japan! Where are you going?
Oh Japan! What are you doing?
俺たち この先どこへ 流れて行くんだろう
Oh Japan! Where are you going?
Oh Japan! What are you doing?
貫き通す意地の 壊れたこの国で

強い者と 戦う時はただただひたすら
自分を信じればいい
弱い者に真実を語る時は 少しだけ気をつけろ
裏目裏目に 愛が転がる

誰かの弱さを ひき上げたいなどと
うぬぼれた己れの 恥を知ったなら
夕陽が青春を まっさかさまにずり堕ちて行く前に
事実をどてっ腹で 受けとめろ

Oh Japan! Where are you going?
Oh Japan! What are you doing?
俺たち この先どこへ 流れて行くんだろう
Oh Japan! Where are you going?
Oh Japan! What are you doing?

だけど 俺は この国で 生まれ 育ってきた

「平和な国だね」と友に語れば
「堅い話はおよし」と誰もがすり抜けた
文化は地に堕ち歴史は教訓ならず 世紀末の雨に
頭のてっぺんから ひっかぶるのか

俺たちはまるでどす黒い油にまみれた
ペルシャ湾の水鳥みたいに 息絶えだえ
それでも必死に 天高く飛び立とうとしてるのは
富の向こうに何かを見つけたいから

Oh Japan! Where are you going?
Oh Japan! What are you doing?
俺たち この先どこへ 流れて行くんだろう
Oh Japan! Where are you going?
Oh Japan! What are you doing?

そして 俺は 二人の子供を 抱きしめてる

Japan! Where are you going?
Oh Japan! What are you doing?
Believin' in myself Believin' in yourself

Japan! Where are you going?
Oh Japan! What are you doing?
Believin' in myself Believin' in yourself


2.親知らず

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

ペンチで親知らずをひっこぬき そいつをボリボリ
かじりながら ぼっこりあごがふくれあがった
暗く新しい朝に 根っから貧乏症の この俺ときたら
黒いコウモリ傘をさして TVを見ている
横シマなマスコミは、いつも臭い息を吐き
知識と教養をふりかざす 点数稼ぎのバカ野郎共が!
はるか地球の上から 人間を
見下ろしても 日銭暮らしの俺たちにゃ
もっともっと 大事な事がある

※俺の祖国 日本よ!どうかアメリカに溶けないでくれ!
誰もが我が子を愛するようにー
俺の祖国 日本よ!ちかごろ ふざけすぎちゃ
いねえか! もっともっと自分を激しく愛し貫いてゆけ
銭はヨオ! 銭はヨオ! そりゃ欲しいけどヨオ!
何ボ積んでも 何ボ積んでも 譲れねえものがある※

ゴルバチョフもフセインもブッシュも海部さんも
お暇なら明日 俺の家へ遊びに来てくれねえか!
何にも おもてなしはできないけれど
聞いて欲しい唄が 3つばかりあるんだ
いったい俺たちは自由という本当の意味を
どれだけ深く深く知っているのか? 目的のない自由に
身をまかせて生きるくらいなら
俺は死ぬまで一睡もせず カラオケかじった方がましだ
銭はヨオ! 銭はヨオ! そりゃ欲しいけどヨオ!
何ボ積んでも 何ボ積んでも 譲れねえものがある

宇宙や世界や宗教 それもいいけれど
女よそっと優しい乳房をさし出してくれ
のどをさき血を吐いても そいつを飲みこみ
男よもっと真っすぐな サムライになれ!
土のない街をつくり 眠れない夜をつくり
緑のない空気を吸いたくり 赤ん坊には注射針
つり下がった点滴のビンがぶらぶら揺れている
俺たちは犯した罪を汚れねばついた舌でなめている

(※くり返し)

銭はヨオ! 銭はヨオ! そりゃ欲しいけどヨオ!
何ボ積んでも 何ボ積んでも 譲れねえものがある


3.静かなるアフガン

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

海の向こうじゃ 戦争がおっ発(ぱじ)まった
人が人を殺し合ってる
アメリカが育てたテロリスト
ビンラディンがモグラになっちまってる

ブッシュはでっかい星条旗を背に
ハリウッド映画のシナリオをすげかえる
悪と戦うヒーロー
アフガンの空 黒いカラスに化けた

ほら また 戦争かい
ほら また 戦争かい
戦争に人道(みち)などありゃしねぇ
戦争に正義もくそもありゃしねぇ

黒いカラスにぶら下がる ニッポン人
僕らはTV(テレビ)で
銃弾に倒れる兵士を見てる
空爆に両足ふっ飛ばされた少女の
瞳から真っ赤な血液(ち)がしたたりおちる

日の丸と星条旗に僕は尋ねてみたい
戦争と銭(かね)はどうしても必要ですか?
広島と長崎が吠えている
「もう嫌だ!」と 泣き叫んでいる

ほら また 戦争かい
ほら また 戦争かい
戦争に人道(みち)などありゃしねぇ
戦争に正義もくそもありゃしねぇ

あゝ 早く アフガンの大地に
平和と緑よ やどってくれ!
あの時の少女の瞳をこわさないで
僕は祈る 静かなるアフガンの大地
僕は祈る 静かなるアフガンの大地


4.東京青春朝焼物語

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

両足が鉄の棒のように 痛かった
お前と二人で不動産屋を廻った
はり紙を 何度も何度も なぞりながら
井の頭線で五つめの駅で降りた
愛想の悪い酒屋で 俺は缶ビールを買った
植木鉢の下に 鍵を置く事に決めた
荷ほどきできない ダンボール箱を背中にして
俺たちは えびのように丸くなった

今日から俺 東京の人になる
のこのこと 来ちまったけど
今日からお前 東京の人になる
せっせせっせと 東京の人になる

二人でおんぼろの自転車にのり
野良猫の“チロ”を お前は拾ってきた
不釣合いな花柄のカーテンには困ったけど
南向きの窓が たまらなくよかった
豆腐屋のばあさんは ゴムのエプロンに長靴で
いつも そこら中に 水をまいていた
「ごめんよ」が
このばあさんの いつもの挨拶で
そこを通るたびに 笑ってた

今日から俺 東京の人になる
のこのこと 来ちまったけど
今日からお前 東京の人になる
せっせせっせと 東京の人になる

カンカンと遠くで 踏切が鳴いてた
夕暮れ時の雨は 嫌だった
つっかけを履いたまんま 女ものの傘をさし
角のバイク屋へ空気入れを借りに行く
鉄柵の向うからは 空が見えなかったけど
暮らすのに何の理屈も いらなかった
ただ初めて お前の台所に立った背中を
抱きしめたのは ささやかな俺の覚悟だった

今日から俺 東京の人になる
のこのこと 来ちまったけど
今日からお前 東京の人になる
せっせせっせと 東京の人になる
今日から俺 東京の人になる
のこのこと 来ちまったけど
今日からお前 東京の人になる
せっせせっせと 東京の人になる


5.ひまわり

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

北へ南へ東へ西へ
人は流れ流れて河川を下る
北へ南へ東へ西へ
たどり着くまでに太陽が笑う

もしも私が風ならば
真夏の空へひまわりを咲かせたい
そんな風になり種を運ぼうよ
一人ぼっちの小さな土の上

見上げる空からしあわせが降る
しあわせはやがて水になってくれるだろう

北へ南へ東へ西へ
人は流れ流れて河川を下る
北へ南へ東へ西へ
たどり着くまでに太陽が笑う

しも私が土ならば
真夏の大地であの風を待ちたい
たとえ飢え渇きひび割れても
一人ぼっちの小さな土でいい

見上げる空にはひまわりが咲き
ひまわりはやがて土に抱かれ眠る

北へ南へ東へ西へ
人は流れ流れて河川を下る
北へ南へ東へ西へ
たどり着くまでに太陽が笑う

北へ南へ東へ西へ
人は流れ流れて河川を下る
北へ南へ東へ西へ
たどり着くまでに太陽が笑う


6.激愛

作詞:TSUYOSHI NAGABUCHI
作曲:TSUYOSHI NAGABUCHI

舌を噛み切った からみ合う口唇の中
二人はよじれ合い 激しく揺れていた
震える 流れる 青白い肌
ひきよせても ひきよせても 届かない
溶けてゆく無数の汗 心と躰を流れてゆけ

愛は潜水艇のように 苦しみをもぐり
激烈な痛みが こめかみを突きぬけた
時は過ぎ 夜を越え凍りつく
愛の海 深く深く 沈みゆく
堕ちてゆく憎しみに 息が絶えるまで俺を抱け

俺たちは互いに 愛を戦った
焼け焦げた魂は 灰色に立ち昇り
とぼとぼ とぼとぼ 死んでゆく
こわれた破片は 風に舞う
ひき潮のうねりの中 ふたつの手首よ赤く染まれ

かすかに触れ合う力果てた指先
導かれるように 静かに瞳を閉じた
ゆるやかな呼吸は 首すじをすべり
衰弱の闇へと 色あせてゆく
果てしない体気の中 くち果てるまで重なってゆけ


7.俺の太陽

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

みょうに小利口な奴を 見ると腹が立ち
口にできねえもどかしさを わかってくれと
もの言えぬ 悲しみをずっと 信じてきた
喉の奥がかゆくなるような かけひきに Bye-Bye

世の中 おもしろくねえ 事ばっかりで
筋の通らねえ 事ばっかりが 太々しく
人ゴミから のがれ ようやく弱音を吐けば
喉元のリンパ腺がきまってぶっ潰れた

ホテルの便所じゃズボンを おろしっぱなしで
ふんずまりに 悩みながら 神様を信じた
女の前で 三つ指をつき 舌の先を転がすような
オモチャのような 優しい男にゃ なりきれねえ

俺の太陽よ ほらぐずぐずしてねえで
俺の太陽よ 早くのぼって来てくれ
俺の目は夜通しこんなに 光ってるんだ
悲劇で迎える朝など くそっくらえ!!

ダダダン
ダダンダダダダダーダン…

縮み上がった老婆が 金切り声で泣く
俺の顔を さんざん 爪でひっかいた故郷よ
俺は 血まみれになったけど 恨みはしない
強く育ててくれた この日本を愛してる

銭で でっちあげられた 俺たちの魂よ
人間をバカにしながら ニセモノ共が まかり通る
俺は 玉ネギの皮をひん剥き 疲れ果てた2つの目に
バリバリとすりつけながら もう明日が 待ちきれねえ

俺の太陽よ ほらぐずぐずしてねえで
俺の太陽よ 早くのぼって来てくれ
俺の目は夜通しこんなに 光ってるんだ
悲劇で迎える朝など くそっくらえ!!
俺の太陽よ ほらぐずぐずしてねえで
俺の太陽よ 早くのぼって来てくれ
俺の目は夜通しこんなに 光ってるんだ
悲劇で迎える朝など くそっくらえ!!

ダダダン
ダダンダダダダダーダン…


8.昭和

作詞:TSUYOSHI NAGABUCHI
作曲:TSUYOSHI NAGABUCHI

傷つけば傷つくほど優しくなれた
貧しさは大きな力になり
意気地のなさは勇気に変わる
ひねた瞳は真実を欲しがる

真実はとてつもなく激しかった
愛せば愛すほど苦しくなる
はかなさが美しいから
死にたくてもまた歩いた

俺はいま真夜中の湾岸をとばしている
カーラジオ消して受話器を耳にかたむける
進路は東へとお前の声を聞きながら走る
とうとう昭和の歴史が終わった

悲しめば悲しむほど想いやれた
悔しさは大きな力になり
力はいつしか詩になる
許せないのは自分となる

俺はいま受話器を静かに置いた
ああ 吹きすさぶ強く冷たい風に抱かれたい
夜明け前の街が確かに動き始めてる
とうとう昭和の歴史が終わった

夜明け前の街が確かに動き始めてる
とうとう昭和の歴史が終わった


9.MOTHER

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

呆けた かあちゃんが遠くを見てる
病院のベットで 死んだように
俺の少年ばっかり探している

俺はかあちゃんの手を握る
かあちゃんは 俺に笑いかける
その後すぐにずっと遠くを見た

俺の机の引き出しには
まともな字を書けたころの
大きな女性の手紙がしまってある
どれだけ人を愛しても 愛しぬいたとしても
母親の子宮に戻る事はできない

※それは弱いという事じゃない
それは恐いという事じゃない
それは男らしくないという事じゃない
とどまる事を知らない不安が別の女性を欲しがってる
抱いても 抱いても 最後には 孤独になる
Oh! MOTHER Oh! MOTHER Oh! MOTHER
笑ってばかりいる…
だから 俺は「何故 笑っているんだい?」って聞くと
また遠くを見て ただ笑ってるだけ※

高速道路の下を俺は
死にかけた かあちゃんを病院へ
ゆっくりゆっくり走らせている

もうすぐ かあちゃんは 俺が誰かも
そしてここが 何処かも
そして全て わからなくなってしまうだろう

いらだつ俺は家へ帰りため息をふたつつき
屋上へ足早に かけ上った
エントツの向こう俺たちは
いつかのしゃぼん玉みたいだ
いったい俺たちは何処へ流れてゆく…

(※くり返し)


10.ふるさと

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

ふるさとは捨ててきたはずなのに
私は今また何故ここに来たんだろう
三十年前暮らしてた私の家(いえ)
今では大工職人の花木さんが一人で住んでいた

黒くすすけた低い天井と
六畳一間の古い柱の傷
ここで父が荒れ狂い、母が泣き、姉が泣き
一家四人、全てあの時のまんまだ

ふぞろいの湯飲み茶碗で
花木さんが入れたお茶を飲み
目をつむったら聞こえてきた
精一杯の生きる故の残酷な
あまりにも残酷すぎる悲鳴が

貧しさが幼き瞳を
臆病という隅に追いやった時
「耐えて行くのだ!」といったい誰が
手をつかみ強く言えるのだろう

つかの間の優しさで、幼き瞳が
こぼれ落ちそうな涙をこらえたら
黙って両手でただ抱きしめるだけでいい
優しくなかったのは私なんだから

清らかすぎる心と
まぶしい誠実が
痛くて、恥ずかしくて、息苦しくなった時
人間は右手を自分の胸に
そっと、押し当ててみるものだ

いつの日からだろう心を語るのに
こんなに気をつけなきゃいけなくなった
悲しみが、どんな生き物よりわかるから
一心不乱に“勇気”と“希望”を探し当てるんだろう

しあわせが川の流れなら
なぜ、知らない人たちがせきとめるのか
壊れてゆこうとも生きてゆきたいのさ
踏みにじられたら腹から怒ればいいんだ

アジアの中の
日本という小さな島国は
私の少年よりもっと貧しくなったみたいだ
そして強いられるものは とてつもない窮屈さと
当たりさわりなき、意味のない自由というもの

私の中に今、沸き上がってきた感情
そうだ、これがまさしく私のふるさとなんだなあ

誰よりも強かった父よ、言葉を忘れ歩けなくなった母よ
はらはらと はらはらと最期の桜が散っています


11.桜島

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

錦江湾に陽が沈み
海が赤く血の色に燃え始める
照りかえす雲は紫に染まり
鋭(と)んがったまんまでモクモクと息をしてる

俺は桟橋から
桜島フェリーに乗り
山よ、岩肌よ、ゴツゴツのおまえ
貴様の前に立つ

燃えて上がるはオハラハー桜島
丸に十の字の帆を立て薩摩の風が吹く

立ち昇る煙が天空を突き刺し
情熱の血液が俺のからだを走りかけめぐる

錦江湾に陽が昇り
命の雫が金色に燃え始める
水平線から無言の息吹よ
薩州薩摩の荒くれ俺らぼっけ者(もん)

俺は桟橋から
桜島フェリーに乗り
山よ、岩肌よ、ゴツゴツのおまえ
貴様にいだかれ俺は眠る

燃えて上がるはオハラハー桜島
丸に十の字の帆を立て薩摩の風が吹く

歴史の雨に、風に、嵐に、雷雨に打たれ
なおもいどみかかる島よ、岩肌よ、情熱の顔(つら)を出す


12.CLOSE YOUR EYES

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

それでも この国を
たまらなく 愛しているから
もう一度 生まれ変わったら
私の名を 呼んで下さい

寒さに 震える夜も
流れる涙 つむぐ夜も
もう一度 生まれ変わったら
あなたを決して 離しはしない

私の胸の中へ帰っておいで
気高い あなたの勇気を抱きしめたい
ひそやかな海に咲いた白い花たちが
今 私のからだに折り重なる

close your eyes 瞳を閉じれば
あなたが私に 微笑みかけるよ
close your eyes 瞳を閉じれば
希望へ駆け昇る
あなたが永遠(とわ)に生きている

それでも この道を
耐え忍び 歩いて来たから
もう一度 生まれ変わったら
あなたの名を 呼んであげたい

夕暮れに しなだれて
必ず 明日が来るんだと
もう一度 生まれ変わったら
諦めないで 待ち続けたい

私の胸の中へ帰っておいで
気高い あなたの勇気を抱きしめたい
ひそやかな海に咲いた白い花たちが
今 私のからだに折り重なる

close your eyes 瞳を閉じれば
あなたが私に 微笑みかけるよ
close your eyes 瞳を閉じれば
希望へ駆け昇る
あなたが永遠(とわ)に生きている

close your eyes woo


13.Captain of the Ship

作詞:TSUYOSHI NAGABUCHI
作曲:TSUYOSHI NAGABUCHI

じめじめと暗く腐った憂鬱な人生を 俺は憎んでばかりいた
叩かれても突っ伏したまんま ただ頭をひしゃげて生きてきた
えげつなさを引っかけられ 横なぐりの雨が頬を突き刺したとき
我慢ならねえ たったひとつの俺の純情が激烈な情熱に変わる

正義ヅラしたどこかの舌足らずな他人の戯言(たわごと)など
叩きつぶしてやれ
眉をひそめられ“でしゃばり”と罵られても
「いい人ネ」と言われるよりよっぽどましだ
ガタガタ理屈などあとからついて来やがれ!
街は“自由”という名の留置場さ
「あんな大人になんかなりたかねえ」と
誰もがあのころ噛みしめていたくせに!!

Captain of the ship Oh! 明日からお前が舵を取れ!
Captain of the ship Oh! 生きる意味を探しに行こう
ヨーソロー 進路は東へ ヨーソロー 夕陽が西に沈む前に
ヨーソロー 確かな人生(みち)を ヨーソロー 俺たちの船を出す

こんな理不尽な世の中じゃ 真実はいつもねじ曲げられてきた
だけど正直者がバカをみてきた時代は もうすでに遠い昔の戯言さ
だから差別も拾え! 苦しみも悲しみも拾え!
ついでに神も仏も拾ってしまえ!
根こそぎ拾ったらあの巨大な大海原へ
すべてをお前の両手で破り捨てろ!!

ああ この潔さよ 明日からお前がCaptain of the ship
いいか! 羅針盤から目を離すな お前がしっかり舵を取れ!!
白い帆を高く上げ 立ちはだかる波のうねりに突き進んで行け!
たとえ雷雨に打ち砕かれても
意味ある人生(みち)を求めて明日 船を出せ!

Captain of the ship Oh! こんな萎(な)えた時代だから
Captain of the ship Oh! 噛みつく力が欲しい
ヨーソロー 進路は東へ ヨーソロー 夕陽が西に沈む前に
ヨーソロー 意味ある人生を ヨーソロー ただ生きて帰って来ればいい

いつだってひとつの時代は
たった一夜にしてすべてがひっくり返るものだ
たとえ不安という高波にさらわれても 俺たちは生きる為に生まれてきた
上でもなく下でもなく右でもなく左でもなく
ただただひたすら前へ突き進め
馬鹿馬鹿しい幻に惑わされる事なく ただただ前へ突き進めばいい

あらゆる挫折を片っぱしから蹴散らし
高鳴る鼓動で血液が噴き出してきた
俺たちの魂が希望の扉を叩くとき
太陽よ! お前は俺たちに明日を約束しろ!
そうさ 明日からお前がCaptain of the Ship お前には立ち向かう若さがある
遙かなる水平線の向こう 俺達は今 寒風吹きすさぶ嵐の真っただなか

Captain of the ship Oh! 孤独などガリガリ喰い散らかしてやれ
Captain of the ship Oh! 吠える海の力を生命(いのち)に変えろ
ヨーソロー 進路は東へ ヨーソロー 夕陽が西に沈む前に
ヨーソロー 確かな人生を ヨーソロー 俺たちの船を出す
ヨーソロー 進路は東へ ヨーソロー お前が舵を取れ!
ヨーソロー こんな萎えた時代に ヨーソロー 噛みつく力が欲しい

もっと心で話をしてくれ! もっと本当の事を聞かせてくれ!
怖がらず ためらわず 腐らず ひるまず 自分を信じて自分を愛して
決して逃げるな 逃げるな お前がやれ お前がやれ お前が舵を取れ
死んでいるのか 生きているのか
そんな腐った瞳で人間を見るのはやめろ

生きてくれ! 生きてくれ! 生きてくれ!
おまえの命は生きる為に流れている
人間だ!人間だ!たかだか俺もお前も人間だ
決して奢(おご)るな 決して高ぶるな 決して自惚(うぬぼ)れるな
一歩ずつ一歩ずつ確かな道を
お前がどうするかだ! お前がどう動くかだ!
お前がどうするかだ! お前がどう動くかだ!!

決めるのは誰だ? やるのは誰だ? 行くのは誰だ?
そう お前だ! お前が舵を取れ
お前が行け! お前が走れ! お前が行くから道になる
前へ 前へ 前へ 前へ ただただひたすら前へ突き進めばいい
わかるか! わかるか! お前が決めろ お前がしっかり舵を取れ

人間をなめるな! 自分をなめるな!
もっと深くもっと深く もっと深く愛してやれ
信じてくれと言葉を放つ前に 信じきれる自分を愛してやれ
感じてくれ! 感じてくれ! 幸せはなるものじゃなく 感じるものだ
早く行け! 早く行け! 立ちはだかる波のうねりに突き進んで行け

今すぐ 今すぐ 今すぐ 今すぐ 白い帆を高く上げ
お前はお前の弱さを叩きつぶせ
先ずは自分に打ち勝て 打ち勝て! 打ち勝て!
行け 行け 行け 行け お前の命は生きる為に流れている
行け 行け 行け 行け お前の命は生きる為に流れている

生きて 生きて 生きて 生きて ただただ生きて帰ってくればいい
生きて 生きて 生きて 生きて 生きて 生きて 生きて 生きまくれ!
生きて 生きて 生きて 生きて お前の命は生きる為に流れている
生きて 生きて 生きて 生きて お前の命は生きる為に流れている

お前が決めろ お前が決めろ お前が決めろ お前が舵を取れ!
お前が決めろ お前が決めろ お前が決めろ お前が舵を取れ!
お前が決めろ お前が決めろ
そうさ 明日からお前がCaptain of the ship
お前が決めろ お前が決めろ
そうさ 明日からお前がCaptain of the ship

ヨーソロー ヨーソロー ヨーソロー ヨーソロー
ヨーソロー ヨーソロー ヨーソロー ヨーソロー







14.YAMATO

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

キラキラ光る 流星の群れ
僕は追いかけた どこまでも
夢が叶うかな 叶うといいな
空を見ていると 綺麗だな
桜舞い散る あの橋の
たもとへ行こう
微笑む君に 会いに行こう
キラキラ君は 笑ってくれるかな
「大好きだよ」って 言えるかな

キラキラ光る 溢れる涙を
僕は流したよ この海に
君に届くかな 届くといいな
風が優しくて 嬉しいな
桜舞い散る あの川の
ほとりへ行こう
大和の国で 君が待っているから
キラキラ光る 川のせせらぎは
やがて海になり 雨を降らす
雲の切れ間から 僕は降りてくよ
キラキラ僕の 命は
君の為にある


15.西新宿の親父の唄

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

続けざまに苦しそうなせきばらいをしてた
西新宿の飲み屋の親父が昨日死んだ
「俺の命もそろそろかな」って
吸っちゃいけねえ タバコふかし
「日本も今じゃクラゲになっちまった」って笑ってた
わりと寂しい葬式で春の光がやたら目をつきさしてた
考えてみりゃ親父はいい時に死んだのかもしれねえ
地響きがガンガンと工事現場に響きわたり
やがて親父の店にも新しいビルが建つという
銭にならねえ歌を唄ってた俺に 親父はいつも
しわがれ声で俺を怒鳴ってた
錆ついた包丁研ぎ とれたての鯛をさばき
「出世払いでいいからとっとと食え」って言ってた
「やるなら今しかねえ やるなら今しかねえ」
66の親父の口癖は「やるなら今しかねえ」

古いか新しいかなんてまぬけな者たちの言い草だった
俺か俺じゃねえかで ただ命がけだった
酒の飲めない俺に無理矢理とっくりかたむけて
「男なら髪の毛ぐらい短く切れよ」ってまた怒鳴った
西新宿の飲み屋の親父に別れを告げて
俺は通い慣れた路地をいつもよりゆっくり歩いてる
すすけた畳屋の割れたガラスにうつっていた
暮らしにまみれた俺が一人うつっていた
「やるなら今しかねえ やるなら今しかねえ」
66の親父の口癖は「やるなら今しかねえ」

「やるなら今しかねえ やるなら今しかねえ」
66の親父の口癖は「やるなら今しかねえ」
やるなら今しかねえ やるなら今しかねえ
やるなら今しかねえ やるなら今しかねえ


16.くちづけ

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

真実の裏側で
むごたらしく焼き捨てられ
愛が御仏の前で

密やかに 忌まわしく
我、情念の炎に死なん

孤独気(さびしげ)に眠りに落ちても
すがた哀れみ 命を
落としても私の正義は

愛の河川(かわ)をすさまじく流れ
今、女神の子宮に宿る

猛りよどめく幾千万の星
駆け巡る銀河の下

決して勝ち誇りそびえ立つ邪悪に恐れてはいけない
全て私から何もかも奪ってかまわないから
あきらめないで生きるのだ
今、君の瞼にくちづけた

蒼(あお)白い月沈めば
やがて苦おしき心に
何人(なんびと)にも朝の光

駆け上がれ、けたたましく
名も無き明日への不安へ

世を偽り、世に捨てられ
遙か見知らぬ異国で
生き倒れ 餌食になりとて

飲み込め無言の悲劇の人生など
ささやかに ただただ祈れ!

猛りよどめく幾千万の星
駆け巡る銀河の下

決して勝ち誇りそびえ立つ邪悪に恐れてはいけない
全て私から何もかも奪ってかまわないから
あきらめないで生きるのだ
今、君の瞼にくちづけた

今、君の瞼にくちづけた


17.JEEP

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

ワークブーツにはきかえ 赤いジャンパーひっかけ
夜明け前の湾岸道路を俺は西へと走らせ
背中に東京(まち)が遠ざかり 背中に人間(ひと)が遠ざかり
俺の前にはただ風が吹いている

フロントガラスの向こうから やっと太陽が昇った
俺はできたばかりの唄をカーステレオから流した
深く息をすいこみ そいつを吐き出したら
昨日までのざわめきが笑い始めた

Oh my JEEP 悲しくてやりきれなかった
Oh my JEEP 愛されていなかったのかも
Oh my JEEP 不安ばかりの夜だった
Oh my JEEP 俺は今海を見に行くところだ

driving with my JEEP
driving with my JEEP
driving with my JEEP
with my JEEP

海はやっぱり光ってた 砂浜を野良犬が走ってた
ずっと遠くで船がゆっくりと動いてた
ウェットスーツの若者が くちはてた流木とたわむれ
俺はむしょうにコーヒーが飲みたくなった

俺はJEEPをとめた シーズンOFFのドライブイン
コーヒーを飲みながらやめてたタバコに火をつけた
窓ガラス越しに 打ち寄せる波を見てると
もう一度自分を信じてみたくなった

Oh my JEEP 全てを許してみよう
Oh my JEEP あいつを愛してやろう
Oh my JEEP 陽は高く昇った
Oh my JEEP 幌をはずしたJEEPを走らせた

driving with my JEEP
driving with my JEEP
driving with my JEEP
with my JEEP


18.NEVER CHANGE

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

そして素っ裸の両足は大きく開かれ
しぼり出されるようにけたたましくおびえていた
お前は俺の呼吸にすべてをあずけた
しゃくり上げる痛み吐き出す時がここにあった

Never Change 今 子供が生まれた
Never Change 俺にも家族ができた
Never Change 娘をこの手で抱いた
Never Change 横たわる妻がいる

ふるえる瞳で 俺はお前の手を握り
この世で最大の口づけした……Never Change

深夜4時東京の街俺は本気で泣いた
消し忘れたワイパーもなぜかそのままでいい
片手でハンドルつかみ片手でボリュームしぼりながら
優しさってやつを俺は初めて考えた

Never Change ただ続くだけでいい
Never Change 今まで生きてきた人生
Never Change 血はめぐりめぐって
Never Change それは変わることなく

アクセルゆるめ最後のカーブを曲がり
俺はいつものように朝を待った……Never Change


19.STAY DREAM

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

死んじまいたいほどの苦しみ悲しみ
そんなものの ひとつやふたつ
誰もがここあそこに しょい込んでるもの
腰をおろし ふさぎ込んでも 答えはNothing!

ぶっ飛ばしたいほどの 怒りや悔しさ
そんなものの ひとつやふたつ
殴られた痛みは TRYへのワンステップ
尽きせぬ自由は がんじがらめの不自由さの中にある

くよくよするなよ あきらめないで Just Like a Boy
その痩せこけた 頬のままで
果てしない迷路の中を
人はみんな手探りしてでも
Stay Stay Dream
そう Stay Stay Dream
Stay Stay Dream

ひねくれかけた瞳の ずっとずっと奥に
もがいてる もうひとりの俺がいる
一番怖いものは 勇気だと知った時
自分の弱さに 想わず鼻をつまんだ

もうこれ以上 先へは進めない
たとえば 挫折が目の前に立ちはだかる
そんな夜は 心で命の音を聞け
たかが こんな自分は!と 一度だけからかってみなよ

くよくよするなよ あきらめないで Just Like a Boy
その痩せこけた 頬のままで
果てしない迷路の中を
人はみんな手探りしてでも
Stay Stay Dream
そう Stay Stay Dream
Stay Stay Dream…

Stay Dream…


20.HOLD YOUR LAST CHANCE

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

傷つき 打ちのめされても
はいあがる力が欲しい
人は皆弱虫を 背負って生きている

にがい涙を かじっても
ほほえむ優しさが欲しい
君が愛にしがみつくより
先ずは 君が強くなれ

Hold Your Last Chance
小手先ではがれ落ちる美しさより
Hold Your Last Chance
ひとつぶの汗の方がいい
二度と走れぬ 坂道を上ったら
Hold Your Last Chance

誰かが人生でつまづいたら
さしのべる思いやりが欲しい
人は皆淋しさを 背負って生きている

頬を突き刺す怖さがあっても
立ち向かう勇気が欲しい
曲がりくねった迷路で
真実の自分を探すんだ

Hold Your Last Chance
テーブルに飾られたバラより
Hold Your Last Chance
野に咲くれんげ草の方がいい
二度と走れぬ坂道を上ったら
Hold Your Last Chance
Hold Your Last Chance


21.お家へかえろう

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

ささくれだった うす汚ねぇ古畳の上
割腹自殺する 夢をみた
昼間っからごろごろ ごろつき回り
セブンイレブンで臭い女をはじく

東の空では若者が 自由と戦っているのに
原宿ホコ天通りじゃ 自由をもて遊んでる
「これが若者ですか?」と 日の丸をすかしてみりゃ
しらけたニッポンが ああ アメリカに溶けてゆく

一攫千金かっさらおうと 東京めざし
甘くねえやと故郷へ とんぼ返り
しようがねえべと畑耕し ここが一番さと
開き直ればケツの穴が なぜかむずがゆい

青山通りと表参道の交差点のビルから
ミックジャガーが ぶらぶら ぶら下がってる
すけべったらしい いかした あの口許から
35億円の唾液を たれ流している

ああ 明日の朝 ああ 国会議事堂へ行こう
ああ しょんべんひっかけて ああ 口笛吹いてお家へ帰ろう

敗戦直後に生まれた40代は
つまらない日本的資本主義をつくっちまった
履き違えた自由を売り物に
ヒッピー ハッピーよろしく さすらいの風が吹く

ところでセブンイレブンには いつもの顔ぶれで
冷凍物のコロッケしか できねえボディコンと
そいつの あそこにひざまずき なめまくる包茎どもが
深夜TVのド真ン中に どっぷり漬かってる

ああ 明日の朝 ああ 国会議事堂へ行こう
ああ しょんべんひっかけて ああ 口笛吹いてお家へ帰ろう

ああ 明日の朝 ああ 国会議事堂へ行こう
ああ しょんべんひっかけて ああ 口笛吹いてお家へ帰ろう


22.いのち

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

雨が降っていた
どしゃぶりの晩 ぬれた地べたに
傘を突っ立てた

しゃくり上げた瞬間
喉をかっ斬り悔しさを幾度も
タバコの火で焼っきった

海になりてぇ 激しくうねり狂うほど
海になりてぇ あれは確か俺、19の冬だった

中途半端の親切よりもっとしゃにむに生きた
中途半端の慰めなどに振り向かず走り抜く命が好きだった

風が言葉になった
吹きっさらしの言葉から
心という響き探した

うら優しい母の愛より
物言わぬ親父の背中に
甘え抱かれたかった

正義に倒れ死んでいった者達の墓の上に
こっそりつばを吐き弱者を気取る大馬鹿野郎

刑務所(むしょ)や娑婆(しゃば)も流れる水はやっぱり同んなじだった
うら寂しい人情の陰の荒くれた厳しい命が好きだった

道は後ろにあった
過去という名の貧弱な俺の
足跡があった

逃げても追いかけた
逃げる自分を許さぬ
もう一人の俺が

強い者ほど細やかな風に泣き
みっともないくらいの恥を誇りに思うものだ

すたれて貧しくたかるよな大胆不敵より
乱拍子で脈打ちながら希望へかじりつく命が好きだった

すたれて貧しくたかるよな大胆不敵より
乱拍子で脈打ちながら希望へかじりつく命が好きだった


23.いつかの少年

作詞:TSUYOSHI NAGABUCHI
作曲:TSUYOSHI NAGABUCHI

俺にとってKAGOSHIMAはいつも泣いてた
ひ弱で不親切で 邪険な街だった
親父とお袋は泥にまみれ銭をうらやみ
そのド真中で俺は打ち震えていた

ごうごうと不安が立ち昇る棲み家を
凍える風が暮らしをすりぬけていった
雨どいを伝う雫を見るのがたまらなく嫌だった
逃げ出したくて想いをかきむしるだけだった

※俺の人生はどこから始まり
いったいどこで終わってしまうんだろう
突き動かされるあの時のまま
そう“いつかの少年”みたいに※

乾ききれない浴衣がゆれていた
縁側のむこう 遠い記憶がかすんでく
俺は今 ゆれる船の上に立ち
叩きつける 七月の雨を見ている

すべてが一秒ごとに意味深く進んでる
水平線からどてっ腹に陽が昇る
今日と昨日とが激しく違うことを知った今
俺はKAGOSHIMAを突んざく波に捨てた

(※くり返し×2)


24.Myself

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

人ごみに紛れると なおさら涙がでるから
やっぱり一人になろうとした
それでも寂しくて涙がでたから
俺は初めてほんとの友を探した

やりたい事と やりたくねえ事とが
思いどうりにいかなくて
「夢は何ですか?」と聞かれる事が
この世で一番怖く思えた

※だから真っ直ぐ 真っ直ぐ もっと真っ直ぐ生きてえ
恥ずかしそうにしてるお前が好きだ
だから真っ直ぐ 真っ直ぐ もっと真っ直ぐ生きてえ
寂しさに涙するのは お前だけじゃねえ※

上を見ると負けたくなくて
悔しさと羨ましさを かくして笑って見せた
俺みたいな男は…と 背中を丸めたら
やけに青い空が 邪魔くさく思えた

離れていく者と 離したくねえ者とが
思いどうりにいかなくて
ひとときの楽しさに 思いきり身をゆだねたら
なおさら寂しくて 涙も枯れ果てた

(※くり返し×2)