やわらかな風

鳳山雅姫 やわらかな風歌詞
1.序章


2.やわらかな風

作詞:鳳山雅姫
作曲:柴草玲

長い夢のように 氷柱が溶けて
知らぬ間に芽吹いてる
そんな毎日
夏には蛍火の下で肩を並べて
笑いあったことも 語り合ったことも
忘れてしまう 悲しいくらい

誰かを愛して 傷つけて
そんなことを繰り返してる 愚かな人々
この体が欲しいなら好きにすればいい
飽きたなら捨てればいい
他の女を 抱けばいいよ

春風集めて 感触を確かめる
きっと そんな事も忘れてしまうけど
今はそれでいい
まだ誰も見えない明日を
夢見ながら流れてくよ

当たり前のように 秋になって
知らぬ間に雪が降る
そんな毎日
時には夕立で濡れた道を歩いて
笑いあったことも 詰りあったことも
忘れてしまう 苦しいほどに

枯れ葉を集めて 感触を確かめる
きっと そんな事も忘れてしまうけど
今はそれでいい
まだ誰も見えない明日を
夢見ながら流れてくよ

季節を束ねて 感触を確かめる
きっと そんな事も忘れてしまうけど
今はそれでいい
まだ誰も知らない明日を
夢見ながら流れてくよ

あなたが置いていった残り香は
多分忘れてしまうけど
形のないこの想いは一生忘れない


3.赤い靴

作詞:鳳山雅姫
作曲:鈴木優子

変わっていくことを
笑わないでいてと望んでた
赤い靴があっても
履く勇気がなければ意味がない

もうずっと前から探していたんだ
ずっと先にあると探していたんだ
もうすでに失ったことに
気づかなかった

踊らさせて 忘れさせて
開いた傷 足の指先の
また酷く また痛みだす
何度も切り落としても

この声がなくなって
うたが歌えなくても 愛してる?
あなたがもし嘘でも
そうだというのならば付いてくよ

私が人より誇れるものを
もうずっと前から考えてたんだ
人よりも優れるものなど
何もないのに

踊らさせて 忘れさせて
雨の水に傷が沁みても
踊らさせて 忘れさせて
白い服が泥で汚れても
そうもっと まだ終われない
何度も転げ落ちても

ここにも そこにも 雨は降る

変わっていくことを
笑わないでいてと望んでた


4.縛られた手足

作詞:鳳山雅姫
作曲:鈴木優子

君は星を追ってた
曲がった足で走った
心とは逆に動いてしまう
片方ここに 置き去りのまま

湿った背中の向こう
君は遠くを見てた
「心とは逆に動いてしまう」
あなたは言った 涙が落ちた

唾液に塗れてた体 乾く
お願い最後の言葉は
嘘じゃないと言って

与えられるものならあげてもいい そう全て
左胸がボロボロ
落ちるまで 朽ちるまで
古い絵本のように

あなたは再び家へ
いそいで帰りました
心を絡ませ 残像のこして
あなたは行った 涙が落ちた

いつかはこんな日を笑い合える
そしたらまた読んであげる
このおとぎ話を

縛りたいというなら縛ればいい そう全て
分裂したあなたは
心だけ 体だけ
逃げてしまったのね?

与えられるものならあげてもいい そう全て
体だけというならそれでもいい 奪えばいい
だけど本当は…

こんなに遠いところまで走った 気がつけば
物語はおしまい
心とは 体とは
分からなくなります。


5.錆びた髪

作詞:鳳山雅姫
作曲:安宅美春

枯れた樹と 日のない部屋
何もない景色 眺めるだけ
幼くて 後悔した
腐食するのを 気付かないまま

「いいよいいよ」と 聞き分けいいふり
振り返らずに 去ってくあなた
滴る雫 一瞬で凍り落ちた

錆びた髪は とかせばいい
昨日はもう選ばずに
かじかむ手と大きな手は
もう二度とはつながれないものだから

二人きり 浸った湯船
ふやける手を 笑いながら

「もっともっと」と 駄駄こねてみたり
しるし残したあなたの胸に
滴る雫 一瞬で凍り落ちた

錆びた髪は 伸びだしてる
明日だけに目をやって
葡萄色のくちびるには
暖かい手 暖かいくちびるだけ

寒い つらい 痛い 胸に
あなた気付いてた?

深い吐息 好きな匂い
もう一度も思い出さない
後悔はしてないよ
今はただ思い出の一つだから

錆びた髪は とかせばいい

かじかむ手と大きな手は
もう二度とはつながれないものだから


6.似た月

作詞:鳳山雅姫
作曲:柴草玲

あなたは短い髪が嫌いなはず
だから切ります
あなたは歌う私が嫌いなはず
だから歌います
やめろと言われても

夜空 私 月を見たの
あなたに似た月
遠く 私 月を見たの
あなたに似た月

音に合わせ
花と茎と根の間を
駆け回りたい
踊っていたいだけ

夜空 私 月を見たの
あなたに似た月
ずっと ずっと 月を見たの
あなたを見てたの

あなたのことが嫌いだから
私は毎日月を見ます
あなたに似た月を