4.搖籠の木
作詞:黑貓
作曲:黑貓
紅(くれない)ひとひら 風に搖られて落ちた
祝いの花か 死花花(しかばな)か
產著は帷子(かたびら)
とうに野火手(のぼて)は落ちて
常世(とこよ)に生まれて 寂しかろ
梢(こずえ)に枝に 稚兒(ややこ)は實る
渡る夜風に 搖られて睡(ねむ)る
母飧鳥(ははくいどり)が
ひとつ唱(うた)えば夜更け
朝風吹くまで ねんねしな
此の枝を閨(ねや)に
青葉を包(くる)みに
母の腕(かいな)を 知らぬ儘(まま)
薄紅色の 頰に一滴(ひとしずく)
夜露は 魄(たま)を悼む淚
時告鳥(ときつげどり)が
ひとつ唱(うた)えば夜明け
朝影(あさかげ)射すまで ねんねしな
まだ戶は開(あ)かぬ
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