暫存

森進一 暫存歌詞
1.移り香

作詞:やしろよう
作曲:西谷翔

別れの理由は 言わないで
それより 聞きたいことがある
あなたをうばった 移り香の
その女 きれいなひとですか…

※忘れないわ今夜 旅立つひとよ
きっと 愛したことも
忘れないわそして 憎んだことも
笑い話に してみせる※

背中をむけた 幸福を
やっぱり 心が追いかける
あなたにしみてる 移り香は
わたしの涙で 消せますか…

忘れないわ今夜 旅立つひとよ
ふたり出逢ったことも
忘れないわそして 別れたことも
笑い話に してみせる

(※くり返し)


2.女もよう

作詞:結城忍
作曲:猪俣公章

かわいい女じゃ 生きてはゆけぬ
片意地はる目に 涙がゆれる
ひとりぼっちに させられて
すがりつくのは 思い出ばかり
あなたの胸に この身を投げて
おもいきり そうよ私
涙をながして みたい

はしゃいでみる程 心の傷は
痛みが増すもの 泣かせるものよ
淋しがりやの あなたには
重荷すぎたの 忍んだ恋は
離れてからは 生命をけずり
爪を噛み そうよ私
弱さをかくして 生きた

噂を聞くたび この身が細る
本当はだれより かよわい女
逢って恨みを ぶつけたら
もっと気楽に 過ごせるものを
涙の分だけ 強がりみせて
これからは そうよ私
待ってる女で いたい


3.悲しいけれど

作詞:荒木とよひさ
作曲:三木たかし

悲しいけれど ふたりの暮し
終わりのみえた シネマのようね
出来ない約束 言ったら罪よ
自分の言葉に 酔ってるだけよ
悲しいけれど 若くないから
愛することに 疲れたみたい
憶病なのは きっとわたしね
あなたが悪い 訳じゃない

※泣いたりしたら おかしいわ
いつかは忘れる 忘れる日がくるわ
もう過ぎたこと もう過ぎたこと 昨日までのことは※

悲しいけれど 終わりにしよう
本当は喧嘩 別れにしたい
うぬぼれだけど あなたのことは
わたしが一番 知ってるつもり
悲しいけれど ひとりにさせて
あなたにふれたら 負けてしまうわ
いつものわたしに 戻らぬ前に
心の迷い 断ち切るの

黙っていても きりがない
淋しさひきずる ひきずる それだけよ
もう過ぎたこと もう過ぎたこと 昨日までのことは

(※くり返し)


4.酒無情

作詞:石本美由起
作曲:船村徹

恋が心の 花ならば
酒は心の 涙やら
好きなだけでは 結べない
運命の糸に あやつられ
添えぬ別れの 秋を知る

愛の深さを確かめて
肌に求めた 夢のかず
酒よわかるか聞いてくれ
この世に生きているかぎり
胸の炎は燃え残る

酔えば淋しさ果てしなく
人の無情を噛みしめる
死ねばあの世で添えますか…
叶わぬ願い抱きながら
酒にみれんな独り言


5.挽歌の街から

作詞:売野雅勇
作曲:浜圭介

返せない指輪を そっと抱き
あなたの知らない人と 旅に出ました
絵葉書にやっと 一行だけ
淋しい季節ですね…と 綴って泣いた
※恨んで下さい 憎んで下さい
あきらめさせてください
さよなら…あゝさよなら
裏切るしか さよならが言えません※

これきりと 逢うたびこれきりと
思って一年が過ぎ そして一年…
抱きしめて一緒に行こうねと
約束した北の街 憶えてますか
叱って下さい 笑って下さい
哀しい女だと 私を
さよなら…あゝさよなら
裏切るしか さよならが言えません

(※くり返し)


6.夢 ステファニー (ロマンティック・トリップ)

作詞:安井かずみ
作曲:加藤和彦

いつも遠くを見つめている ステファニー
俺だけが知っている 夢さ
風に舞う 胸の痛み ステファニー
お前がくちずさめば そうさ
いつも優しい夜がくる

※ロマンティックな
お前と今 旅に出る
おいで ステファニー
愛さずにはいられない
ああ 人生の裏も表も
抱きしめて 旅に出る※

真珠いろの街彷徨よう ステファニー
俺だけに囁く夢さ
粉れて まためぐり逢う ステファニー
お前と飲むシャンパーニュ そうさ
光に溶ける思い出

(※くり返し×2)

ああ 人生の裏も表も
抱きしめて旅に出る


7.夢をかざって

作詞:里村龍一
作曲:猪俣公章

困らせないでよもうこれ以上
痩せてしまうわ惚れてる限り
夢を夢を夢を飾って生きてく為に
あなた一途に信じてる
裏切らないで裏切らないで
わたしの恋を

あなたが笑ったその横顔を
見れば心の傷みも解ける
夢を夢を夢を飾って一人で泣いた
涙いちりん口紅の色
みんな消えますみんな消えます
重ねた肌に

こうなる筈ではなかったけれど
これでいいのよ私のいのち
夢を夢を夢を飾って歩いてゆくわ
花はこぼれて散ろうとも
離れはしない離れはしない
もうあなたから


8.夢をつづけて

作詞:荒木とよひさ・梶賀千鶴子
作曲:三木たかし

瞳とじれば みえてくる
そっとほほえみ みつめる誰か
心の中に ぬくもりで
ひとつの光 ともしてくれた

夢をつづけて とまどう私に
言わないでほしい さよならだけは
どうぞお願い 時間を止めて
いつまでも そばにいてほしい

面影ゆれて ふりむけば
そっとうつむき 去りゆく誰か
はかなさゆえに いとおしい
生きる喜び 教えてくれた

明日をください こごえる私に
いわないでほしい さよならだけは
どうぞお願い 時間を止めて
いつまでも そばにいてほしい

夢をつづけて とまどう私に
言わないでほしい さよならだけは
どうぞお願い 時間を止めて
いつまでも そばにいてほしい


9.わが故郷は心のふるさと

作詞:たかたかし
作曲:彩木雅夫

友よ達者か 無事でくらすのか
炭鉱をおりても 元気でいるか
遠き都で ひとり見る夢は
みどり色濃き 谷間の町よ

わが故郷は 心のふるさと
わが故郷は 心のふるさと

橋を渡れば 軒に紅い灯が
ゆれて誘った 雪どけの道
北へ流れた あの娘夜の花
今もやさしき瞳よ 君よ

わが故郷は 心のふるさと
わが故郷は 心のふるさと

瞼とじれば 涙あふれくる
過ぎし歳月 変わらぬ町よ
花は咲いたか 鳥は囀るか
帰りつきたい 旅路の果てに

わが故郷は 心のふるさと
わが故郷は 心のふるさと


10.酒場舟

作詞:麻生香太郎
作曲:蘭世

苦労かけたね 身勝手だよね
おまえばかりを やつれさせたね
愚痴もこぼさず ただひとすじに
この日を待って 肩寄せて
ゆらり ゆらゆら 酒場舟
男の数だけ ふるさとがある
男の数だけ 初恋がある
ヤレヤ エンヤラ 酒場舟

どんな小さな 街でもいいね
明日が視えれば それでいいよね
舵を漕ぐのは ひとりじゃないよ
男と女 いつの世も
ゆらり ゆらゆら 酒場舟
女の数だけ ふるさとがある
女の数だけ かなしみがある
ヤレヤ エンヤラ 酒場舟

ついて来たのは おまえじゃないさ
俺の方だよ いつも今でも
溺れかかった この俺の手に
ほっとするよな 白い指
ゆらり ゆらゆら 酒場舟
夜明けの数だけ おもいでがある
夜明けの数だけ やすらぎがある
ヤレヤ エンヤラ 酒場舟


11.北のふるさと

作詞:いではく
作曲:遠藤実

桜だよりが北へ向けば
白い大地が静かに動きはじめる
おやじ今頃ストーブの
側で語らず酒酌む日々か
せめて想いを夜汽車にのせたい
あゝ わがふるさとへ

陽ざしまぶしく土も黒く
春が萌え立つやさしさ遠くに見える
友よ元気か嫁さんも
おれもなんとか暮らしているさ
今度行ったらふたりで飲もうか
あゝ わがふるさとで

雪どけ水が川にあふれ
花のつぼみや木の芽が日毎ふくらむ
おやじ口には出さないが
涙にじんだ おふくろ便り
おれの帰りを待ってるらしいと
あゝ わがふるさとよ


12.裏切り

作詞:織愛
作曲:弦哲也

強く強く抱いて
その気にさせてくやしい
誰があなたさがす
こんな真夜中鳴る携帯

信じたくない私以外の女
嘘つきで裏切りで卑怯者
勝手な人だけど
逢えばだめなの
切り出せないの私から

追えば追えば逃げる
男はみんな同じね
何が男の夢よ
自分勝手なだけじゃないの

ふざけないでと震えてる涙声
嘘つきで裏切りで卑怯者
今すぐ出て行って
恋は終わりね
何度目かしらまたひとり

信じたくない私以外の女
嘘つきで裏切りで卑怯者
勝手な人だけど
逢えばだめなの
切り出せないの私から


13.語りかけ

作詞:川内康範
作曲:川内康範

そこにいる人どうしたの
今にも涙がこぼれそうだよ
俺にはそんなにちからはないが
よければ事情をしてごらん

どうせこの世は火の車
泣きたきゃ泣きなよ胸のしこりを
はき出しゃ少しは気が晴れる
そして明日がやってくる

どうせこの世を吹く風は
ときには冷たいこともあるが
心に太陽抱いていれば
いつかは花咲くときがくる
いつかは花咲くときがくる


14.終列車

作詞:木下龍太郎
作曲:西條キロク

女の明日を 一枚の
切符に賭ける はずでした
どうぞ叱って ねぇあなた
ついて行けない 弱虫を
なみだで送る 赤い灯は
乗るはずだった 終列車

私がもう少し 強ければ
捨てられました 世間まで
どうぞ信じて ねぇあなた
嘘じゃないのよ いまだって
遊びの恋が できるほど
器用じゃないの 初めから

ひっそり生きてく この町で
夢から覚める その日から
どうぞ忘れて ねぇあなた
こんな女の いたことは
想い出ひとつ 置き去りに
瞼に消える 終列車


15.雨の空港

作詞:木下龍太郎
作曲:西條キロク

ドアに挟んだ 別れのメモを
読んでいるはず いま頃は
ごめんなさいね あなた
こんな別れ方しか 出来なくて
ひとり身を引く 女の旅は
空も泣いてる 雨の空港

いまは小いさな 年の差だけど
いつか重荷に なるはずよ
初めて知ったの あなた
長さだけじゃないのね しあわせは
愛の残りと 想い出詰めた
こころ重たい 雨の空港

遠く消えてく 灯火の中に
ふたり暮した 部屋がある
捜しなさいね あなた
同じ夢を見られる いい女を
空に飛び立つ 翼の窓を
濡らす未練の 雨の空港


16.運河

作詞:たかたかし
作曲:森進一

あなたほんとに いいのねこれで
別れはしかたが ないことですか
つたえきれない 想いを浮かべ
運河(かわ)は流れる 橋の下
恋も流れる さだめのように

好きになっては いけない人を
愛してしまった わたしがわるい
にごり水でも ネオンをうつす
あなた信じて まよわずに
ついてきました 心のままに

明日のしあわせ 祈っていると
言ったあなたの 言葉に泣ける
ヘッド・ライトの 光の波に
消えるあなたの うしろ影
夢をみました 短い夢を…


17.哀の河

作詞:かず翼
作曲:四方章人

女が死ぬほど つらいのは
愛しながらも 別れる恋よ
一緒に居たい それだけの
願いを世間が 許さない
逢いたい触れたい 抱かれたい
あなたへ流れる 哀の河

気強く生きてた はずなのに
恋が寂しさ 教えていった
あなたの名前 呼ぶ鳥を
窓から逃がした夜明け前
逢いたい触れたい 抱かれたい
心にあふれる 哀の河

この世の何処かで 呼び合って
愛し続ける さだめの恋よ
忘れられない その胸で
むせんだ涙を ささやきを…
逢いたい触れたい 抱かれたい
ひとりで溺れる 哀の河


18.波止場女のブルース

作詞:なかにし礼
作曲:城美好

あなたの生命(いのち)の 半分に
なってはなさず どこまでも
女ひとりが どうして生きる
情けあるなら 捨てないで

死んだ真似して ひき止めた
女心を 責めないで
一度でいいから 甘えたかった
波止場女の ブルースよ

他人同士に なるまえに
せめて最後の くちづけを
嘘でもいいから 好きだと言って
だましつづけて ほしいから

からむテープを ひきちぎり
叫ぶ汽笛の 別れ歌
泣けと言うのか 死ねと言うのか
波止場女の ブルースよ


19.いきなやつ

作詞:星野哲郎
作曲:大野雄二

艶(あだ)は深川 勇みは神田
粋を売るのは 柳橋
そうさ男さ 決めたらやるさ
なぐられ蹴られて ついてゆく
今日のがまんが 一生決める

ひとつ成せたと 思ったときが
次のひとつの 落とし穴
山の向うにゃ お山があって
そのまた向うも 山ばかり
それが修業さ 初心に帰れ

サヨリみたいに 容姿(ようす)が良いと
ほめたつもりが 叱られた
妾(わた)しゃそんなに お腹の中が
黒くはないよと 流し目で
人は鏡さ 自分が映る


20.あなたがいたから

作詞:加藤日出男
作曲:きくち寛

もう少し生きられる 最後のひとときまで
燃えて生きたい わが人生を
誰かひとりに そっと言われてみたい
あなたがいたから たのしい人生だったと
あたしのしてきたことは
ローソクのあかりほどの小さな炎
あなたがいたから燃えつづけられた
ありがとう ほんとうに ありがとう
燃えつきるまで 燃えて生きます
ああ いのちよ

たそがれて また陽はのぼり
涙がかがやくまで めぐり めぐって
みな美しい ただ ひたすら燃えて
みずからのいのちけずって生きて来た
あなたがいたから燃えつづけられた
ありがとう ほんとうに ありがとう
燃えつきるまで 燃えて生きます
ああ いのちよ


21.きみよ荒野へ

作詞:岡本おさみ
作曲:鈴木キサブロー

男の淋しさ 埋めるものは たとえば女
男の淋しさ 埋めるものは たとえば熱い酒
男はみんな獣だった 志に燃えてた
きみに今でも 荒野はあるか 命賭けているか
さすらいたいと願い 長い旅にたっても
おまえを捨てた わけじゃないのさ
ひとりでいたいだけ

男までが 浮かれている そいつが哀しい
女はみんな 着飾っている そいつもなぜか哀しい
心のままに 生きようとして 傷つき倒れ
偽りさえも許すことに いつか慣れてしまった
さすらいたいと願い 長い旅にたっても
死ぬまで淋しさ 満たせないだろ
この身をさらすだけ
死ぬまで淋しさ 満たせないだろ
この身をさらすだけ


22.しあわせ挽歌

作詞:幸村リウ
作曲:猪俣公章

追えば逃げてく しあわせが
背中向ければ 呼んでいる
どうせ駄目ねと うす笑い
もしかしたらと 立ち止る
裏街 まよい灯 こぼれ酒

ひとりふたりと めぐり逢い
三つ四つと 消えた夢
いつか涙も 底を尽き
酒と仲良くする夜明け
裏街 とまり木 流し唄

ひとりぽっちにゃ 慣れたけど
ひとりぽっちは さみしいね
吉と出ていた おみくじも
恨みたくなる この頃は
裏街 残り灯 すきま風

何かいいことありそうで
何もなかった昨日 今日
二度と倖せ 望まぬが
二度と不幸もなけりゃいい
裏街 あきらめ うすあかり


23.ひとりぐらし

作詞:阿久悠
作曲:猪俣公章

頬のほくろに墨を入れ
もっと不幸になれという
そんな女が酔いどれて
歌う酒場の夜ふけ頃
ふたりぐらしは昨日まで
今日からひとり ひとりぐらし

宵の曇りが真夜中は
先も見えない土砂降りで
いっそ朝まで飲みたいと
細いうなじを傾ける
ふたりぐらしは昨日まで
今日からひとり ひとりぐらし

たった一人の弟が
所帯もったという便り
なぜかひんやりする部屋で
雨をみつめて吸う煙草
ふたりぐらしは 昨日まで
今日からひとり ひとりぐらし


24.帰ってきて

作詞:山本総一郎
作曲:蘭世

浮かれて騒いだ そのあとで
はしゃぎ町から ベルが鳴る
声だけなんて あんまりみじめ
女にも心があること 知ってますか
さびしくて さびしくて
この胸がいたい
おねがい おねがい
帰ってきて

電話を切られて 闇の中
泣きぐせだけを 身につけて
楽しいあの日が ぐるぐるまわる
女にも心があること 知ってますか
涙でて 涙でて
この胸がいたい
おねがい おねがい
帰ってきて


25.雪よ おまえは

作詞:喜多条恵
作曲:中山大三郎

北風が泣き始めると
君のこと想い出す
頭からかぶったマフラー 雪ん子のようだった
雪が降るたび 君に会いたい
ただ歳月が会わせない
どうして? どうして? どうして?
不倖せなら会うのはつらい
倖せならもっと会えない
あのあどけない 疑いもない 笑顔がこわい

若いこと いいことにして
敵ばかり作ってた そんな俺
ひとりでかばって 淋しげな顔してた
雪よ お前は知っているのか
このちっぽけな人生で
めぐり逢う 哀しみを偽りを
不倖せなら会うのはつらい
倖せならもっと会えない
あのあどけない 疑いもない 笑顔がこわい
あのあどけない 疑いもない 笑顔がこわい


26.朝日のブルース

作詞:阿久悠
作曲:川口真

あなたのようなやさしいひとと
出会えることがわかっていたら
はんぱな恋などしないできたのに
神さまなんてつめたいものね
酔いどれぐらししている時に
一言教えてくれたらいいのに
あなたの胸にだかれて泣いた
私を馬鹿だと 笑っておくれ
笑っておくれ

とろけたような朝日を見つめ
窓辺で煙草ふかしていたら
しあわせなんだと思えて来たけど
私につきがまわって来たと
甘えていてもほんとにいいの
どんでん返しはもうないでしょうね
あなたの指にとまったような
私のしあわせ守っておくれ
守っておくれ

あなたの指にとまったような
私のしあわせ守っておくれ
守っておくれ


27.湯の町別れうた

作詞:中山大三郎
作曲:猪俣公章

潮風はあまく 黒髪をゆらす
霧雨は重く 肩先をぬらす
ここは湯の町 しのび逢う町
死ぬほど悩んで 死ぬほど泣いて
あなたは別れを ためらうばかり

私ならいいの このままでいいの
待ちわびていつか 逢えればいいの
だけどあなたを 苦しめるなら
一生一度のこの恋だいて
私はひっそり 身を引くだけよ

あしたまでせめて 恋人でいましょ
いそがなくたって さよならはできる
ここは湯の町 夜更けて二人
こころもからだも 思い出づくり
明日は笑って 見送りましょう


28.北上川

作詞:山上路夫
作曲:中村清一

愁いを胸に 秘めた男が
さすらいの旅に ひとり出かけた
柳さやかな 岸辺に立てば
訳もなく泣けて来る 北上川よ

ひばりは空に 唄いやまない
浮雲よどこへ 旅に出かける
遠く別れた あの人しのぶ
草むらに咲いている 昼顔の花

流れにそって ひとり歩けば
夕月がいつか のぼる野末に
家をめざして 子供が帰る
この旅も終えようか 北上川よ


29.夜の再会

作詞:白鳥園枝
作曲:蘭世

「幸せです」と うそをつき
あなたを安心させました
別れてからつづく 女の哀しみを
かくした声も ふるえてしまう
涙ぐみ頬を そっとぬぐった
そっとぬぐった 夜の再会

あふれるような まごころの
あなたはやさしい人でした
別れること 何も私は知らないで
命の恋と あの頃 あの日
もう一度 胸に 抱かれたいよな
抱かれたいよな 夜の再会

つつじの白い 花かげに
女の運命を泣きました
あなたにだけ 捧げつくした女には
二度とは恋を したくはないの
愛された頃に 帰りたいよな
帰りたいよな 夜の再会


30.夕べの雨

作詞:岡本おさみ
作曲:鈴木キサブロー

好きだと言って欲しいと
おまえが言う
てれくさいじゃないかと
おれは思う
出会ったあの頃は
激しく燃えたのに
抱きしめることにも
もう慣れてしまった

冗談など言いながら
時の過ぎてゆくのが
物足らないのかい
会ったり 別れたりの
人の世の夕暮れに
雨が降る ああ 雨が降る

雨ってゆううつねと
おまえが言う
女なんだなと
おれは思う
あいつが別れたと
噂がきこえる
日々の繰り返しに
敗けたのかなと思う

※愛しているよと吐いた
言葉の重ささえ
忘れたのかい
会ったり 別れたりの
人の世の夕暮れに
雨が降る ああ 雨が降る※

(※くり返し)


31.林檎抄

作詞:阿久悠
作曲:川口真

ひとりの女が林檎をかじりながら
私の部屋にやって来たのは
灰色の長雨に くさくさしていた午後でした

不幸と土産とさびしく笑いながら
ホットな酒をのんでいるのは
その昔 少しだけ 心をかわしたひとでした

何も話すなよ 何も聞かないから
居心地がいいのなら いつまでもいるがいいよ

ひとりの女が林檎を一つ残し
私の部屋を出ていったのは
待ちわびた夏の陽がぎらぎら輝く朝でした

不幸が好きだと 唇ゆがめながら
男のもとへ去って行くのは
運命に流されて おぼれているよなひとでした

何も話すなよ 何も聞かないから
ひからびた林檎だけ テーブルに置いておくよ

何も話すなよ 何も聞かないから
ひからびた林檎だけ テーブルに置いておくよ


32.北の酒場で

作詞:たかたかし
作曲:岡千秋

北の町は 鉛色の空におおわれ
人は肩をすぼめながら 風に追われる
流れついて二年あまり
土地の訛りも 身についたけど
こんな季節は あなた恋しい
わたしを探しに 早く来てよ… あなた

切れぬ恋を すてるために鞄一ツで
眠る街にあなた残し 汽車に乗ったの
だけど今も 夢の中で
枕ぬらして あなたを呼ぶの
お酒なければ 胸が凍える
わたしを探しに 早く来てよ… あなた

寒いこころ のぞくように 客が今夜も
お酒からめ甘いことば かけてくるけど
だめよ今も あなたのこと
忘れられない 北の酒場で
お酒なければ 胸が凍える
わたしを探しに 早く来てよ… あなた


33.花と涙

作詞:川内康範
作曲:宮川泰

愛のしとねに 身を横たえて
女は花になればいい
男は男は
どんなに激しく想っても
口に出せない
口に出せない愛もある

花のほほ笑み 夢かぎりなく
女は明日を待てばいい
男は男は
しあわせ あたえる その日まで
つらさかくして
つらさかくして 生きている

花の命は短かいものと
女は甘えてよりかかる
男は男は
涙の甘さを見せないが
愛をこころで
愛をこころでかみしめる


34.恋ひとすじ

作詞:藤田まさと
作曲:猪俣公章

一度こうだと 決めたなら
決めたとうりで どこまでも
恋に命を かけたなら
恋はひとすじ いつまでも
いつまでも

恋のつれなさ 苦っぽさ
いやというほど 知らされた
味気ない日の おもいでも
なぜか今では なつかしい
なつかしい

たまにゃしみじみ 泣くもよし
酒でなみだを 吹き飛ばし
膝をかかえて ふるさとの
歌をうたうも 味なもの
味なもの

遠い日暮れの はなれ雲
雲の中から 夢がわく
明日を信じて 生きようよ
夢が心に 灯をともす
灯をともす


35.あゝ人恋し

作詞:阿久悠
作曲:浜圭介

夜は誰でも みなし子で
みかんむく手が 染まります
窓にかさかさ 舞い落ち葉
私いくつに なったのか
あゝ人恋し 人恋し
こころが すすり泣く

ぽたりぽたりと 便箋に
涙落として 書いてます
左手に持つ 赤い酒
私あいつに 惚れたのか
あゝ人恋し 人恋し
こころが しのび泣く

夏に抱かれた ひとこまも
秋の別れも 浮かびます
白い枕は びしょぬれで
私見る夢 どんな夢
あゝ人恋し 人恋し
こころが むせび泣く


36.おんな

作詞:山口あかり
作曲:城美好

男のこわさと やさしさを
教えたあなたが悪いのよ
もっと もっとよ 抱きしめて
小鳩のように ああ ああ
女って 女って
あなたを待っている

あなたの接吻受けるたび
可愛いわたしに なったのよ
まだよ まだなの 炎えさせて
涙の中で ああ ああ
女って 女って
あなたがほしいのよ

女に生まれてよかったわ
死ぬまで一緒よ ねえ あなた
いやよ いやなの よそ見しちゃ
この手でいつも ああ ああ
女って 女って
あなたにすがりたい


37.火の女

作詞:川内康範
作曲:彩木雅夫

あなたの涙は 作った涙
ゆるしてくれよと 口先ばかり
それであなたは すむのでしょう
けれども わたしは忘れない
泣いたり しないわ
恋をする 火の女

あなたは戯れ わたしは真実
命の灯りを 消されたならば
赤い血潮は 枯れるでしょう
けれども わたしは 生きている
わたしは 泣かない
恋をする 火の女

あなたは はなれる
わたしは とまる
はじめて結んだ 二人の恋を
あれも夢だと いうのでしょう
けれども わたしは おぼえてる
わたしは 死なない
恋をする 火の女


38.銀座の女

作詞:川内康範
作曲:曽根康明

夢をなくして また拾い
明日は咲こうと する女
そして傷つき 泣きながら
それでも夢を それでも夢を
ああ 銀座

あなたわたしの 眼を見てよ
死んでもいいわと いう女
そしてなんども 裏切られ
それでも虹を それでも虹を
ああ 銀座

わたし好きなら 好きなよに
好きにしてよと いう女
いくども恋して ながされて
それでも恋を それでも恋を
ああ 銀座

夢を拾って またなくし
夜に咲こうと する女
明日の行方も わからずに
それでも夢を それでも夢を
ああ 銀座


39.女がひとり

作詞:阿久悠
作曲:彩木雅夫

旅人に似合いの
終着の駅からは
一人ずつ悲しい
さだめ背負った
ひとが降りる
女のいのち 一つにかけて
室蘭のこの町へ
荷物も持たず 私は来た

無茶をして馬鹿だと
口先で責めながら
あのひとは私を
ここでやさしく
抱いてくれた
女の夢は 小さいけれど
何よりもはげしくて
はるばる遠い町まで来た

北国の室蘭
あのひとが住むところ
今日からは私も
そっとあなたの
そばで眠る
女の意地で つかんだ恋を
いつまでもこわさずに
夜霧よどうか つつんでいて


40.湯けむりの町

作詞:山上路夫
作曲:小室等

若いくせして 山のふもとの
湯の町ひとりで たずねて来た
君と別れた かなしみを
ここで忘れて しまえるかと
岩風呂 湯の中 目を閉じりゃ
谷川のせせらぎが
胸に胸にしみるよ
悲しみよけいに深くなる
湯けむりの町

何をしてるか 君は今頃
葉書出したら 来てくれるか
はなればなれに なる前に
君と二人で 来りゃ良かった
三味の音 聞こえる どこからか
この土地の歌だろうか
妙に妙にさびしい
明日は帰ろか君のもと
湯けむりの町

酒など飲んでも さびしいよ
山あいに昇る月
ひとりひとり見ている
明日は帰ろか君のもと
湯けむりの町


41.別れの接吻

作詞:阿久悠
作曲:平尾昌晃

霧が流れてる
あなたは帰る 別れの朝
ゆれてる あなたの肩に
何かいいたい 何もいえない
誰をうらんだらいいと
涙ためながらいった
それが あなたの くちぐせ
たった一夜だけの 愛の終り

とめてやれぬ せつなさ
わけを話せない 悲しさ
こんな思いだけは
二度ともう させたくない
いつかは この両手で
あなたを 強く抱きしめ
これが愛だといえる
雨になりそうな空を
じっと見上げては思う

傘を持たない あなたが
濡れてとても可哀想に思う
追って行けば 間に合う
熱いくちづけもかわせる
誰が邪魔をしても
ひきとめて 連れ戻せる
いつかは この両手で
あなたを 強く抱きしめ
これが愛だといえる


42.慕情~天草の女~

作詞:山口あかり
作曲:平尾昌晃

送っちゃいやよと 強がって
あなたと別れる 連絡船
この身が二つに 裂けるなら
あなたに残して 行きたくて
つらいのよ つらいのよ
天草の恋が散るとき

いつかは終わって しまうのね
男と女の 恋の旅
あしたを信じて いたけれど
いまでは他人に なる二人
好きだった 好きだった
天草の恋が散るとき

二度と逢うまい すがるまい
どうにもならない 恋だもの
あなたと暮らした この島に
花は再び 咲くけれど
遠ざかる 遠ざかる
天草の恋が散るとき


43.夜の走り雨

作詞:千家和也
作曲:鈴木邦彦

屋根を濡らして 雨が降る
夜の新宿 駅裏を
消えたネオンの 残り火うけて
傘もささずに 帰りを急ぐ
女泣かせの 女泣かせの走り雨

人がいぶかる 訳を聞く
捨てておいてと 酒の息
酔いがさめれば あの人想い
酔えばなおさら 忘れられない
鼻緒切らして 鼻緒切らして雨やどり

同じ雨でも 私には
かわく間もない 酒場雨
裾の乱れは 心の乱れ
濡れた髪から しずくがひとつ
男ごころは 男ごころは通り雨


44.流れのブルース

作詞:保富康午
作曲:城美好

川の流れの きまぐれに
逃げて行きます 幸せも
こぼす涙が あと追うばかり
流れ流れの 釧路 札幌 雪の町

旅のお方と 知りながら
故郷のなまりの なつかしさ
むせぶ瀬音に かくれてむせぶ
流れ流れの みぞれ 金沢 主計町

女命の かがり火は
燃えてこぼれて ただ一度
恋のやみ夜に 唇 かんで
流れ流れの 岐阜は 柳ヶ瀬 別れ町

酔いをさましに 出た頬を
そっといとしむ 川柳
こんな情けが ひとにもあれば
流れ流れの 京都 木屋町 花の町

好きでせつない 人の名は
書いて流して 今夜から
酒場稼業の 浮草ぐらし
流れ流れの 博多中洲は 浮気町


45.旅路のはてに

作詞:林春生
作曲:馬飼野俊一

人の妻だと 噂にきいて
風の行方を たずねてみたが
水辺に映る 男がひとり
過去の貴女の 面影を
探し求めて 傷ついて
松江を歩く 旅のひと

別れいろした 夕日が沈む
松江大橋 行き交う人に
どこか似ている 女がひとり
何時かかわした 約束も
湖の灯りが 消してゆく
松江に泣いた 旅のひと

お伽話に 出てくるような
街を見下ろす 千鳥ヶ城を
何処かで見てる 貴女の素顔
明日は上りの 汽車に乗る
恋の運命と 知りながら
松江をすてた 旅のひと


46.つくり花

作詞:千家和也
作曲:大野克夫

命がけなら 命がけなら
惚れてもいいじゃない
紙でこさえて 紅で色づけ
恋のつくり花
咲いて弱い 散ってもろい
あなた 気づかないでしょ
辛い辛いの そうよ私も女よ

たまにゃお酒に たまにゃお酒に
酔ってもいいじゃない
消すに消せない 治しようない
恋の痛み酒
無理にあおる 苦い味が
あなた 分からないでしょ
憎い憎いの そうよ私も女よ

こらえきれずに こらえきれずに
泣いてもいいじゃない
右も左も 嘘と噂の
恋の行きどまり
ひとりぐらいこんな馬鹿が
あなた いてもいいでしょ
馬鹿よ馬鹿なの そうよ私も女よ


47.涙きらり

作詞:阿久悠
作曲:猪俣公章

そんな女に逢いたい夜は
きざと嘘とを置いて行け
たった二杯のほろ酔い酒と
あとはまごころ見せるだけ
涙きらり きらきらきらり
女泣きます 酒場の隅で

惚れた想いが確かであれば
言葉少なにいうがいい
夜の終りに枯れない花は
ずっと朝まで咲くだろう
涙きらり きらきらきらり
女泣きます 灯りの下で

灯り落とした 真夜中過ぎは
人の心の裏舞台
流れ流れて岸辺を歩く
そんな男と女だけ
涙きらり きらきらきらり
女泣きます お前の腕で


48.男ばなし

作詞:星野哲郎
作曲:大野雄二

俺らひとりが 抜けたって
月は昇るし 地球は廻る
バラは夕陽に 匂うだろ
生きてるうちだぜ 身も花も
身の程知らずと 言われても
誰にもできない 一味を
求めて命を 燃やそうよ
男はどこかが 光りゃいい

物があふれて 場所をとり
義理や人情の 出番がないと
街の灯りも 泣いている
小っちゃな力を 束ねても
どうなる世間じゃ ないけれど
まかしてくんなと しゃしゃり出て
一緒に溺れる ドジも居て
泣き虫横丁は 花盛り

ドアを一枚 くぐるたび
借りが増えてく 人間稼業
それを楽しむ 男惚れ
この世にゃ女と いうものが
楊枝の数ほど いるものを
わきめもふらずに どこへゆく
もったいないよな 恋月夜
たまにはしっぽり 濡れてみな


49.女の岬

作詞:吉川静夫
作曲:猪俣公章

恋のつらさに泣くよりも
にげて にげて にげておいでと
呼んでる岬
海こえてゆく人を
せめて一目と追いかける
ああ 女の 女の 岬

それが二人のためならば
苦労 苦労 苦労なんかに
負けないつもり
ひとときも忘れずに
赤い椿と待ちわびる
ああ 女の 女の 岬

あなた頼りのいのちなら
胸に 胸に 胸に灯がつく
灯台岬
だれよりも好きにして
涙ばかりを流させる
ああ 女の 女の 岬


50.放浪船(さすらいぶね)

作詞:阿久悠
作曲:猪俣公章

別れ歌きく棧橋は
縁を切るひと すがるひと
世間が許さぬ 恋をして
石のつぶてを 受けるひと
ああ わたし
あてない なみだ船

傷の深さに 気がついて
あとは女の ぬけがらよ
お人形みたいに 抱(いだ)かれて
似てる面影 追っている
ああ わたし
あてない ながれ船

ここはどこやら 誰の胸
さめて悲しい 夜明けごろ
うわさに追われた ふるさとへ
明日(あす)は帰ろか 明後日(あさって)か
ああ わたし
あてない かえり船


51.ネオンごころ

作詞:村上千秋・水沢たけし
作曲:城美好

ほれちゃいけない 人だけど
ほれておぼれて 死にたい気持
辛い逢いたい ただそれゆえに
酒と涙が ネオンごころを 濡らす夜

今日の化粧は 昨日とは
かえてみたけど かわらぬつらさ
無理に私が 私をよわせ
やけになりそな ネオンごころの たよりなさ

うそのまじらぬ 恋をして
一度燃えたい あなたの胸で
口に出したら 笑われそうで
かくすわびしさ ネオンごころが 泣いている


52.女のワルツ

作詞:山口洋子
作曲:猪俣公章

胸にきざんだ まことの愛を
さがしつづけて 私は生きる
好きと云われりゃ 恋だもの
命かけます 女のワルツ

髪のかたちも心の中も
変えてみたけど 逢えない夜は
飲めぬお酒にすがりつく
涙ばかりの 女のワルツ

憎い恋しい貴方のせいで
私ばかりか あの娘も泣いた
つらい噂もきいたけど
思い切れない 女のワルツ

叶えられない幸せだって
夢を見るのは私の勝手
男なんかと云いながら
燃えて焦れる 女のワルツ


53.悲哀(かなしみ)のワルツ

作詞:鳥井実
作曲:猪俣公章

愛しておぼれて 捨てられて
酒と男を 知りました
意地をはっても ふてくされても
戻りゃしないさ 青春は
聞きたくないのよ なぐさめの
そんな淋しい 歌なんて

仕方ないのさ なるよになれと
言ってみたのよ 強がりを
いっそこのまま ばかになり
忘れたいのよ 何もかも
いやなこの世で ひっそり生きる
そんな女に なりたいの


54.女の四季

作詞:丹古晴己・村上千秋
作曲:猪俣公章

逢えばおわりと わかっていても
逢えぬ涙に ぬれる春
造り花さえ ほほえむものを
貴方一人に 泣いている
女の愛は 哀しいものね

着物姿が 似合うと云われ
待って明かして 泣いた夏
帯をといても 短かい夜は
線香花火の 夢が散る
女の恋は せつないものね

青い落葉に なりたくないと
すがりついても 秋は秋
酒を飲んでも 酔えないわたし
ひとり涙で かむグラス
女の道は はかないものね

うそに染まった 淡雪心
苦労ばかりが つもる冬
わたし一人に 冷たい浮世
明日と云う日を 信じてる
女の春は いつ又かえる


55.神戸の夜

作詞:吉川静夫
作曲:猪俣公章

あなたとわたしを 逢わせてくれた
元町通り 灯がともる
お別れなんかしたくない
ささやくような 泣くような
ミナト神戸の ミナト神戸の 恋の夜

メリケン波止場を 出てゆく船に
淋しく咲いた 花が散る
やさしく抱いてくれそうな
有馬も須磨も 霧の中
ミナト神戸の ミナト神戸の 恋の夜

あなたが男でわたしが女
情けひとつで 結ばれる
涙をながせ 生田川
夢さえあまく濡れそうな
ミナト神戸の ミナト神戸の 恋の夜


56.止まり木のブルース

作詞:阿久悠
作曲:三木たかし

だますつもりがだまされて
本気になった 恋の道
遊びに慣れてるふりしても
惚れたら最初の初心になる
ひとに知られて困るのは
私の方じゃないけれど
他人の顔して すれ違い
ひそかに小指をからませる
男と女の とまり木は
一幕芝居 夢芝居
しゃがれた声のブルースよ

逃げるつもりの 男なら
逃がしておやり追わないで
愛したつもりが嘘ならば
ふられたことさえ嘘になる
化粧変えたり濃くしたり
自慢の髪も カットして
昨日の私は 姉なのと
くわえ煙草に火をつける
男と女の とまり木は
一幕芝居 夢芝居
しゃがれた声のブルースよ

男と女の とまり木は
一幕芝居 夢芝居
しゃがれた声のブルースよ


57.榾火

作詞:永田一郎
作曲:曽根幸明

雪はふる 榾火はもえる
わたしは一人焔をみつめ 白い雪がふる
言葉なく 瞳はさえて
いだきあい かわした口づけ
過ぎさった 愛の夜
雪はふる 風は鳴る 涙は凍る

雪はふる 榾火はもえる
わたしは一人焔もきえて 白い雪がふる
せつなさに またよみがえる
とこしえに誓ったしあわせ
過ぎさった 愛の夜
雪はふる 風は鳴る 涙は凍る

人の世の 旅路のはてに
ふぶき荒れ 心さまよう
過ぎさった 愛の夜
雪はふる 風は鳴る 涙は凍る


58.男の真情(まごころ)

作詞:白鳥園枝
作曲:木村好夫

この命 この命 すててもいいと
泣きながらとりすがる お前のひとみ
世間のつらい噂を 背中にうけて
男の涙をかみしめる
幸せに生きてくれ いとしい女よ

人並に 人並に 暮らせるならば
それだけで幸せと 言ってたお前
二人を遠くひきさく 運命がにくい
男の旅路のせつなさよ
許されるものならば 逢いたいけれど

別れても 別れても 心の絆
結ばれてとこしえに 解かれはしない
お前と死んで行くまで 暮らしたかった
夜風にさすらう恋ごころ
ひとり行くこの胸に 夕月あかり


59.人生ひたすら

作詞:田久保真見
作曲:弦哲也

ぽつんと夜空に 浮かんでる
月の蒼さよ 寂しさよ
人生ひたすら
ひたすら生きてきた
優しい言葉も 覚えずに…

朝まで語った 青春の
夢の熱さよ はかなさよ
人生ひたすら
ひたすら生きてきた
あの日のお前は 今いずこ…

裏切れないから 裏切られ
くちびるを噛む 砂を噛む
人生ひたすら
ひたすら生きてきた
泣きたい夜には 酒を酌(く)み…

世間に踏まれて 咲いた花
耐えて忍んで 根をつけて
人生ひたすら
ひたすら生きてきた
小さな光を 信じつつ…


60.夜霧の第二国道

作詞:宮川哲夫
作曲:吉田正

つらい恋なら ネオンの海へ
捨てて来たのに 忘れてきたに
バック・ミラーに あの娘の顔が
浮かぶ夜霧の ああ第二国道

花の唇 涙の瞳
想い出さすな 帰らぬ夢を
ヘッド・ライトの 光の中に
つづくはてない ああ第二国道

闇を見つめて ハンドル切れば
サイン・ボードの 灯りも暗い
泣かぬつもりの 男の胸を
濡らす夜霧の ああ第二国道


61.瀬戸の花嫁

作詞:山上路夫
作曲:平尾昌晃

瀬戸は日暮れて 夕波小波
あなたの島へ お嫁に行くの
若いとだれもが 心配するけれど
愛があるから 大丈夫なの
段々畑と さよならするのよ
幼い弟 行くなと泣いた
男だったら 泣いたりせずに
父さん母さん 大事にしてね

岬まわるの 小さな船が
生まれた島が 遠くになるわ
入江の向こうで 見送る人たちに
別れ告げたら 涙が出たわ
島から島へと 渡ってゆくのよ
あなたとこれから 生きてくわたし
瀬戸は夕焼け 明日も晴れる
二人の門出 祝っているわ


62.ワインレッドの心

作詞:井上陽水
作曲:玉置浩二

もっと勝手に恋したり
もっとKissを楽しんだり
忘れそうな想い出を
そっと抱いているより
忘れてしまえば

今以上 それ以上 愛されるのに
あなたはその透き通った瞳のままで
あの消えそうに燃えそうなワインレッドの
心を持つあなたの願いが かなうのに

もっと何度も抱き合ったり
ずーっと今夜をゆれ合ったり
哀しそうな言葉に
酔って泣いているより
ワインをあけたら

今以上 それ以上 愛されるのに
あなたはただ恥らうよりてだてがなくて
あの消えそうに燃えそうなワインレッドの
心をまだもてあましているのさ この夜も

今以上 それ以上 愛されるまで
あなたのその透き通った瞳の中に
あの消えそうに燃えそうなワインレッドの
心を写しだしてみせてよ ゆれながら


63.人生の並木路

作詞:佐藤惣之助
作曲:古賀政男

泣くな妹よ 妹よ泣くな
泣けばおさない 二人して
故郷をすてた かいがない

遠いさびしい 日暮の路で
泣いてしかった 兄さんの
涙の声を わすれたか

雪も降れ降れ 夜路のはても
やがてかがやく あけぼのに
わが世の春は きっと来る

生きてゆこうよ 希望に燃えて
愛の口笛 高らかに
この人生の 並木路


64.山谷ブルース

作詞:岡林信康
作曲:岡林信康

今日の仕事はつらかった
あとは焼酎をあおるだけ
どうせどうせ山谷のドヤ住まい
他にやることありゃしねえ

一人酒場で飲む酒に
かえらぬ昔がなつかしい
泣いてないてみたってなんになる
今じゃ山谷がふるさとよ

工事終わればそれっきり
お払い箱のおれ達さ
いいさいいさ山谷の立ちん坊
世間うらんで何になる

人は山谷を悪く言う
だけどおれ達いなくなりゃ
ビルもビルも道路も出来やしねえ
誰も分かっちゃくれねぇか

だけどおれ達泣かないぜ
働くおれ達の世の中が
きっときっと来るさそのうちに
その日にゃ泣こうぜうれし泣き


65.八甲田

作詞:坂口照幸
作曲:大谷明裕

恥じないだけの 生き方したつもり
黙(もく)して語らぬ この旅を
吹雪く火の雪 八甲田
抱いてくれるか あの日のように
雄々(おお)しくて また遠く
凛々(りり)しくて また近く
雪よ おまえと 話しがしたい

つまずくたびに どうして来るのだろう
この雪どこまで あたたかい
ここにまた立つ 八甲田
生きる力を 誰よりくれる
男なら 強くあれ
労(いたわ)れる 人であれ
雪よ 帰ると 伝えておくれ

北の大地よ 八甲田
俺もも一度 出直せそうさ
雄々(おお)しくて また遠く
凛々(りり)しくて また近く
雪よ おまえと 話しがしたい


66.しあわせのうた

森進一・森昌子
作詞:やまさき十三
作曲:弦哲也

朝日の坂道 後ろ手に手を振り
振り向きもせずに 歩いてく背中

洗いたてのシャツ 青空に揺れてる
とてもありふれた 二人の一日

大それたこと 言えないけれど
オレしあわせです

晴れの日も 雨の日も
いつもの道をどこまでも歩こう

風が吹き 雲が行き
まだまだ今は 人生半ばです

夕日の公園 子供の笑い声
曲がり角急ぐ 無骨な足音

特別なことは あれこれないけど
星空の下に 待ってる人がいる

二人暮らした 時間の長さ
オレしあわせです

春がきて 夏がきて
寄り添いながら どこまでも歩こう

秋がきて 冬がきて
まだまだ今は 人生半ばです

晴れの日も 雨の日も
いつもの道を どこまでも歩こう

風が吹き 雲が行き
今夜もそっと 笑顔にありがとう


67.なにはともあれ

森進一・森昌子
作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

ららら 歌うように生きられたら
ららら 喜びや悲しみさえ
ららら 笑うように生きられたならば
どんなに素敵だろう

思いがけずにあなたに出会い
何故か不思議に惹かれ合い
いつの間にか同じ歩幅で
隣同士を歩いてる
普段は照れて
言えないけれど
歌に託して愛と感謝を
割れ鍋から閉じ蓋様へ
なにはともあれ元気でいてね

ららら 歌うように生きられたら
ららら どんなに辛い時も
ららら 幸せが向こうからゆっくりと
歩いてくるかしら

酸いも甘いも噛み分けながら
それを二人で分け合いながら
いつの間にか同じ高さの
未来を見つめてる
普段は照れて言えないけれど
聞こえてしまった独り言
とても一人じゃ生きられない
なにはともあれ元気でいてね

ららら 歌うように生きられたら
ららら どんなに辛い時も
ららら 幸せが向こうからゆっくりと
歩いてくるかしら

歌うように生きられたら…