逆流

長渕剛 逆流歌詞
1.風は南から

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

僕の家の屋根は高く空を切り
窓辺から下に家並みを見おろす
朝露にぬれた桜の葉が
朝の光りにキラキラ 輝いている

今頃君はまだ 深い深い眠りの中
Oh… この僕の想いよ君の街まで吹いて行け
そして君の胸に突き刺され
今 風は南から

白い鳩が大空を舞う
夏の朝の光を目指してまっすぐに
僕は大地を 両足で踏みしめ
風が吹くのをじっと待っていた

沈黙を破り捨て 今高い高いうねりが
Oh… この僕の想いよ君の街まで吹いて行け
そして君の胸に突き刺され
今 風は南から


2.友への手紙

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

おいお前! このごろ 調子はどうだね
相変わらずあの娘と うまくやっているのかい
俺らと言えば 昔の恋人にも
そっぽむかれて 唄う歌はおきまりさ

おいお前! 弘明たちが結婚するらしいな
あのころは 朝まで飲みあかすたびに
「女なんて!」と ほざいてたあいつがね
さみしさ半分 俺らとまどうばかりさ

ふるさと離れて三年 さみしい街だよ東京
だけど 俺らみたいな へなちょこ野郎は
も少しここで もまれなければ

思えばこの街で もう三度目の冬さ
コンクリートの冷たさが 靴のかかとで響く
まるめた背中で 灯りをともしてみれば
お前の写真が帰って来いと笑う

こんな毎日だけど 当分はここで暮すよ
相変わらず歌ばかり 唄って行こうと思う
でもな たまには俺の事 想い出して
手紙のひとつでも出しておくれよ

ふるさと離れて三年 さみしい街だよ東京
だけど 俺らみたいな へなちょこ野郎は
も少しここで もまれなければ


3.順子

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

離れない 離さない 離したくない君
いろんな言葉で
君に愛を告げてきたけれども
終りさ みんな終りさ
僕のひとりよがり
君へつないだ心の糸は
今プツリと切れた

順子 君の名を呼べば
僕はせつないよ
やさしさはいつも僕の前で
カラカラから回り
順子 君の名を呼べば
僕はかなしいよ
だから心のドアを ノックしないで
ノックしないで

嫌いかい 嫌いなんだね こんな僕の事
あと2年待つことが
そんなにいやだったとはね
ずるいよ 君はずるいよ
内緒であんな奴と
僕と比べていたとは
冗談のひとつにもなりゃしない

順子 君の名を呼べば
僕はせつないよ
やさしさはいつも僕の前で
カラカラから回り
順子 君の名を呼べば
僕はかなしいよ
だから心のドアを ノックしないで
ノックしないで


4.素顔

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

夜の顔を 鏡で映せば なんて悲しい顔なの
強がりばかりで 素直になれない なんて悲しい顔なの
こんな私の どこが好きなの
なぜにそんなにやさしいの
私が かわいそうに見えるから
それとも なつかしく 思えたから
気まぐれだったら やめてちょうだい
本気で好きになりそうだから
あなたの前では きれいでいたいし
かわいい女で いたいの
厚化粧は嫌いでしょう でも今の私
昔の私じゃないから

「私は いつも 嘘をついてきたわ!」
お前はいつも そう言うけれど
けして それは裏切りじゃないんだし
そこまで 自分を責める事もないさ
お前の素顔が きれいだったからこそ
あの時手鏡 おくったんだ
お前の過去を化粧でかくすためじゃなく
素直な心を 映せばいい
誤解しないで 聞いて欲しいんだ
俺が今までして来た事は
時の手のひらの中でお前に示した
精一杯の愛だったんだ
さあ化粧をおとしたら 髪をとかして
このまま静かに眠ろう


5.男は女が必要さ

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

やさしい口調で語りかける
君は南の街からやって来た
気さくで 飾り気のない女の子
好きだよ とっても君が

その頃僕はひとりでいることを
何よりも宝にしていたけれど
君と言葉をかわすたびに
孤独に初めて悲しさを感じた

夜のとばりがおりるころ
二人で歩いたね 夕暮れの大濠公園
あれから夜があけるまで
人生論を語りあかしたね

何も強がることはないね
淋しがり屋は 僕の方なんだから
そんな気持をわかっておくれ
いつでも君に なぐさめて欲しかったんだ

孤独は僕だけの宝物さ
そうさ君に会うまでは そう思いこんでた
ニールの唄ではないけれど
やっぱり 男は女が必要さ

時は11月ある晴れた日曜日
照和っていうこきたない フォーク喫茶で
約束の時間より 1時間すぎて
ドアの向こうで君が手を振った

二人向かい会い 君の長い髪に
そっとふれて甘い香りに酔いしれる
あゝすばらしき恋のドラマの中で
僕は初めて女のやさしさ感じた

何も強がることはないね
淋しがり屋は 僕の方なんだから
そんな気持をわかっておくれ
いつでも君に なぐさめて欲しかったんだ
孤独は僕だけの宝物さ
そうさ君に会うまでは そう思いこんでた
ニールの唄ではないけれど
やっぱり 男は女が必要さ

やっぱり男は女が必要さ


6.あんたとあたいは数え唄

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

堕ちてきた 堕ちてきた 背伸びをしているあんたが
きれい事 並べた あんたの素顔が落ちてきた
木枯らし 吹き抜ける れは寒い夜だった
ふらりと入った 飲み屋 あんたが一人で飲んでいた
五杯目を飲むころにゃ あたいはあんたの肩にもたれ
気付いた時にゃ 枕を並べ その日から つまびく数え唄

あんたはあたいの躰を求め あたいはあんたの心を探る
ひとつになっても ひとつになれない
今夜もうつろな影ふたつ

日めくりのカレンダー 幾枚破り捨てたものか
口紅の色変えたのは あたいの気紛れ 風まかせ
悲しい歌 唄っても 涙なんて忘れたわ
優しい言葉拾っても でたらめ嘘つき口まかせ

あたいが躰を求めた時にゃ あんたはあたいの心を探る
ひとつになっても ひとつになれない
今夜もうつろな影ふたつ

まわりまわって落ち着く果ては 心交わぬ ひとりよがり
指折りいつまで唄えばいいのか
あんたとあたいは数え唄みたい
Ah あんたがあたいの 躰を求めた時にゃ 心が逃げる
ひとつになってもひとつになれない
今夜もうつろな影ふたつ
あんたとあたいは数え唄Wow yeah…


7.ひざまくら

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

お前のひざまくらが とっても
俺らにゃ 心地よいから
しばらく このままでいておくれ
やさしさに うもれてみたいんだ

「子供みたいだね」お前が言う
「いいじゃないか」と照れ笑い
スカートの裾を 指でたどると
「ダメよ」とお前 照れ笑い

※今夜ねむるよ 俺らこのままで
今夜ねむるよ 俺らこのままで
おちつける場所は お前のひざまくら
ひざまくら um…※

やわらかい お前の小っちゃな手
それも俺らだけのものだよ
お前の香りは 大きなささえだ
しあわせ者だよ 俺ら

不思議な奴だなお前って
毎日が苦しいはずなのに
愚痴ひとつ言わずに 笑える女だ
俺らをいやす ひざまくら

(※くり返し)


8.祈り

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

お前が去ってくその前に
なぜに電話くれなかったか
やさしすぎるお前のことだから
それが思いやりのつもりだったのか
俺たちいつでもひとつなんだと
あれほど話し合ってきたよね
お前のことはすべてわかっている
つもりの自分がくやしすぎるよ

※二人でいくつもの夜をこえて
新しい朝が目の前だったのに
深く瞳を閉じて 今
天女のようにお前は一人
空へ帰る※

お前がえらんだ人生も
お前が歩いてきた道も
信じきれぬままのはがゆさの中で
ためらいながら
俺は人生を探すだろう
今度生まれてくる時は幸せな日々を
おくれるといいね
お前の好きだったあの唄を
今夜は朝まで歌ってあげるよ

(※くり返し)

深く瞳を閉じて 今
天女のようにお前は一人
空へ帰る
天女のようにお前は一人
空へ帰る


9.酔待草

作詞:松本隆
作曲:長渕剛

緑の地図を 指でたどって
君の家まで バスに揺られた

暗い路地裏で 煙草に火をつけ
コートの衿から 二階を見あげた

宵待草に酔う街 俺は何を待つ
たとえ逢っても 抱く気もないのに
あー 淋しさが 風邪ひいちまった

都会で君は 化粧を覚え
よそゆきの顔で 帰って来たね

愛って言葉 紙くずみたいに
破く女に 変わっちまったよ

宵待草に酔う街 月が何を言う
酔ったいきおいで ふられた女に
逢いにくるなんて ひきょうだと笑う

宵待草に酔う街 俺は何を待つ
朝日に氷る 俺を見つけて
君も涙で 振り向くだろうか


10.逆流

作詞:長渕剛
作曲:長渕剛

僕がここを出て行くわけは
誰もが僕の居場所を知ってたからあ…
やさしさを敵にまわしてでも
生きてる証しが欲しかった

竹馬で歩く様に今はまだぎこちないが
先ずはここから足を踏み出し あ…
飾り言葉を投げ捨てて
「若いくせに!」なんて言わせたくない

※奴がブーツのボタンをはずしていようと
奴が他人の生きざま
馬鹿にしようとも 一歩前のこの道を 行かなければ
だって僕は僕を失う為に 生きてきたんじゃない※

ひび割れた悲しみに 縛られる前に
コップ一杯の水を飲みほそう あ…
先ずは喉を うるおして
目の前のいざこざをけちらすんだ

たとえば誰かが さびれたナイフで
僕に軽蔑を突きつけても あ…
腰を据えて受けてやる
げんこつひとつで笑えるさ

(※くり返し)